全く、なんで私がこんなことをしなくちゃいけないのかしら。
紫の決めた条件に納得のいかない霊夢は渋々しょーやを呼びに紅魔館へ向かった。
紅魔館へ着くと美鈴が珍しく起きていて霊夢を出迎えた。
「ようこそ紅魔館へ。用件はしょーやさんのことでしょう?どうぞ」
「話が早くて助かるわ」
中に入ると咲夜が待っていた。
「やっぱり来たわね。しょーやさんの部屋はこっちです」
「弾幕の腕が鈍ってないか心配だわ」
歩きながら2人は話を続ける。
「それにしてもよく受け入れられたものねー、しょーやも」
「それは妹様の好意もあるからです」
へぇー、と案外あっさり納得する霊夢。
話をしているうちに目的の部屋に着く。
「しょーやさんはこちらにおられます」
「ありがとう咲夜」
「それでは私はこれで」
そう一言残しレミリアの元へ戻って行った。
「さて、さっさと終わらせちゃおうかしら」
コンコン
ノックをして部屋に入る。
中ではしょーやとフランがいちゃいちゃしていた。
「フランの肌すべすべ〜」
「しょーや〜くすぐったいよ〜」
霊夢が入った時にはしょーやがフランに抱きついて背中に顔をスリスリしていた。
「あんたたちこんな真昼間にいったいなにやってるのかしら?」
「うわっ‼︎霊夢⁉︎なんでここにいるんだよ」
「異変解決するためよ‼︎あんたと一緒に異変解決しろって紫が言ってたじゃないの‼︎」
「あ、忘れてたわ」
「しょーや、もっと〜」
大事な話の最中にフランが甘えてくる。
しょーやはそれに答えるように再びいちゃいちゃを始める。
「いい加減やめろー‼︎」
霊夢の怒号でいちゃいちゃをやめる2人、フランは少し拗ねてしまった。
しょーやはフランを撫でながらようやく本題に入る。
「で、異変の首謀者はどこにいるんだ?」
「冥界よ」
「冥界?魂が彷徨うっていうあの冥界?」
「その通り、そこへ向かうわよ」
「ひとついいか?」
「なに?」
「俺飛べないのは知ってるよな?」
「えぇ、知ってるわよ」
「仮に冥界の入り口が空にあった場合どうすんの?」
「そこは紫にでも頼んだら?」
適当すぎるだろこの巫女、こんなんで異変解決できるんかなぁ。
「ねぇしょーや、異変解決しに行くんでしょ?早く行こうよー。フラン楽しみ〜」
その言葉に霊夢は引っかかるものがあった。
「ちょっと待って、もしかしてフランも一緒に異変解決に行くの?」
「行っちゃダメなの?」
可愛い仕草で聞くフラン、霊夢は少し顔を赤くして目をそらした。どうやら照れてるようだ。
「わ、分かったわ。その代わりちゃんとしょーやと一緒にいなさいよ」
「やったー‼︎これでいつでも一緒だね」
言いながらしょーやに抱きつくフラン。
「そうだな」
笑みを浮かべながら答える。
そんな熱々の2人を横目で見ている霊夢はそれを無視して話を続けた。
「それじゃあ話は終わり、作戦としては正面突破でいいわね?」
「それでいいよ」
「がんばろうねしょーや」
「おう‼︎」
時は満ちた。ついに異変解決に向けて動き始めた霊夢達。
一方冥界では
「今のところ全て順調に事は進んでおります。ですがそろそろ博麗の巫女が動き出す頃でしょう」
「そうね、それじゃあはじめましょう」
怪しい会話が終わり異変の歯車は噛み合うようにして本格的に動き出す。
冥界を目指すしょーや達は冥界の入り口へ向かっていた。飛べないしょーやは暗黒を使い羽根を作っていた。
「機動力はなんとか確保出来たようね」
「こうでもしないと異変解決出来ねぇだろ?」
「しょーやのすごい羽根〜」
「それじゃあ行くわよ」
霊夢の掛け声で皆一斉に飛び立つ。
目指すは雲の上の冥界の入り口。
しかしここでしょーやはある事に気づく。
「霊夢、冥界の入り口って雲の上にあるって言ったよな?」
「えぇ、そうよ」
「日光かんかん照りじゃねぇか‼︎」
「あぁ、フランは日光ダメだったわね。しょーやはフランの恋人なんだからなんとかしなさいよ」
「わかってる。もう手は打ってあるよ」
フランの頭上に暗黒の壁ができていた。
「それは日光も遮るほどの密度を持っているから心配ない。でもいちおう近くに居てねフラン」
うん、と頷き手を繋ぐ。
今は雲の中を進んでいる。しかしだんだん温度は高くなっていく。
「そろそろ雲を抜けるな」
「気を引き締めて行くわよ‼︎」
「おう‼︎」
さらに加速して一気に雲を抜ける。抜けた先は眩しいほどに太陽が照りつけていた。さらに上に上がると黒い穴みたいなものが空中に浮いているのが見えた。
「あれが冥界の入り口よ」
「さて、鬼が出るか蛇が出るか、まぁなんでも来やがれってもんだ‼︎」
真っ直ぐ冥界の入り口へ突入する3人。こうして異変の首謀者のいる冥界へたどり着いたのだった。
次回半人半霊の剣士