東方恋愛伝   作:ターメリック

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今回も特訓みたいな感じになります
それではどうぞ


流鬼哉の実践練習

俺は叢と一緒に白玉楼というところへ向かっている。なんでも実践練習をするってことでちょうどいい相手がいるらしい。やっぱり異変解決には数多の戦いの経験がものを言うんだな。

電気を上手く使い空を飛んでいきそのまま雲を抜ける。目の前に見えるのはぽっかりと空いたブラックホールのような入り口だった。

「なぁ叢、あれの中に行くのか?」

「あぁ、そうだぜ」

はははと笑いながらその穴に入って行った。俺もそのままついて行くために穴に飛び込んだ。

中に入ると目の前を優雅に飛ぶ人魂を見た。

うわ!人魂が飛んでる、しかも物凄いたくさん。

その光景を見て息を呑んだ。

「何してるんだ?行くぜ」

俺に急かすように叢が言ってきた。

叢は体に妖力を纏い石段を一気に駆け上がる。それについて行くため電光石火を使う。

時間にして数分、短時間で石段を駆け上がり一番上まで登って来た。

立派な建物があり、どうやらここが白玉楼みたいだ。

 

 

場所は変わりここは白玉楼の中庭、私は今私が仕えている主人、幽々子様と一緒にお茶を飲んでいた。ゆっくりお茶を啜りながらお茶菓子を少しずつ食べている。一方幽々子様はお茶菓子を頬張っている。全くこのお方は食いしん坊なんですから。

「幽々子様、お茶菓子食べ過ぎですよ〜」

「いいじゃないの〜妖夢〜」

「まぁいいですが食べ過ぎには注意ですよ?」

「分かったわ〜」

幽々子様と会話をしている時白玉楼に誰か来たことにきづいた。人数は2人、片方は知っている人だがもう片方は初めての気配だ。でも敵ではないのはすぐにわかった。なぜなら知っている人は翔哉さんだからだ。しかしなかなか入ってこないので私は早く中に入ってくればいいのにと思った。

 

 

ここは白玉楼の前、俺は今流鬼と白玉楼の前にいる。何故入らないのか?それはもしものためだよ。だって不意打ちとか来そうじゃん。妖夢は自分の枠をとったからな。何してくるかわからんぜ。でも敵意は感じられないなぁ。入っていいかな?

そう思い中に入ることにした。

中を見ると幽々子と妖夢がお茶を楽しんでいた。

2人はこちらに気づいたのか手招きをしている。俺と流鬼は招かれるがままに幽々子たちのところへ歩いっていった。

「よく来たわね〜ちょうどいいタイミングだしお茶でも呑んでいって頂戴な」

「あぁ、俺はそうさせてもらうよ」

「どういうことかしら?」

「実はこいつと妖夢を戦わせてみたいんだよ」

「あらそうなのね、妖夢〜相手してあげてね?」

「わかりました。魂魄妖夢です。あなたのお名前は?」

「俺は水無月流鬼哉だ。よろしくな妖夢ちゃん」

流鬼と妖夢は互いに握手をして自己紹介を終わらせる。

さてこの2人の戦い、どうなるんだろうな。見ものだぜ!なんて思いながら幽々子の横に座る。

「じゃあ2人とも頑張ってくれ」

「弾幕使わないとダメなのか?」

流鬼が俺に聞いてきた。

「妖夢なら肉弾戦でも問題ないぜ、な、妖夢?」

「えぇ、弾幕なしでもいいですよ」

「なら良かった、よしやろうぜ」

2人は俺と幽々子が座っている縁側から離れ中庭に飛び出す。俺は準備が整ったのを確認してルールを説明してから開始の声を上げた。

「ルールはどちらかが参ったというか気絶させれば終わりだ。それじゃあ俺の掛け声で始めるぞ。よーいはじめ‼︎」

2人は同時に動き始める。

 

 

まさかこんな娘とやることになるとはな、叢も酷いことするぜ全く、俺が女の子と戦うの苦手なの昔から知ってるくせに…まぁとりあえずあの娘を参ったって言わせればいいんだろ?やってやろうじゃねぇか‼︎

すると叢が開始の合図をした。

俺は一気に妖夢ちゃんとの間合いを詰めて電気を流した拳で殴りかかる。妖夢ちゃんは刀を抜きながら攻撃して来た。そう、抜刀術である。しかし電気の方が攻撃は早いため俺の拳が妖夢ちゃんの腹を捉えるとそのまま殴り飛ばした。

「ぐっ‼︎」

苦虫を噛んだような苦しそうな顔をしながら飛んでいく。しかし空中で態勢を立て直し綺麗に着地する。

「刀2本持ってるのに身軽だね〜」

「これくらいどうってことないです」

なるほど、だったらあれで攻めるか

体に電気を纏う。俺をみている妖夢ちゃんの目は鋭く心情の変化はなかったがそんなことはどうでもいい、はやくケリをつけたいところだ。

「行くぜ‼︎電光石火‼︎」

ひと蹴りしただけで雷が走ったかの様に高速で移動する。

すぐさま接近して一発打ったら離れ、接近して一発打ったら離れの繰り返しをする。妖夢は見切れていないのか俺の攻撃をまともに喰らいっぱなしである。しかしこれには弱点がある。それは一発一発の威力が少ないことである。正直もう少し火力を上げたいが体が追いつかなくなってしまうため出来ないのだ。

「あまり痛くありませんね」

「くっ、やっぱり火力不足か困ったなぁ」

「反撃しますね」

すると妖夢ちゃんは目を閉じた。

なにかしてくると思ったが攻撃の手を休めることはしないことにして攻撃を続ける。もう一発打ちに行くといったところで攻撃が止まる。いや、正確には止められた。理由は妖夢ちゃんの居合切りだった。居合切りは見事に俺の腹を捉え、鮮血を飛ばした。

「うぐっ‼︎」

俺は着地に失敗して地面を転がる。

「いってー‼︎」

「降参しますか?」

「ま、参った…」

首元に刀を突き付けられ呆気なく降参してしまった。

こんな簡単に負けるなんて…でも、いいもの見れたしちょっと妖夢ちゃんのこといろいろ知りたくなったなぁ。どうやら叢とは違う方法で強くなってるみたいだし、この傷が治ったら聞いてみよう…かな。

そして激痛に耐えれずそのまま俺は意識を失った。

 

 

くっ、一発の威力は弱いもののこう畳み掛けられるときついですね、止めるならこれしかないですね。一瞬で刀を納め、目を瞑り居合の構えをする。

流鬼哉さんの攻撃に意識を集中させてはダメ、今は居合に集中しなくちゃ。

幾多の攻撃を受けながらも居合に集中する。そしてその時は来た。次の流鬼哉の攻撃が来た瞬間に刀を抜き腹を捉えた。

流鬼哉さんは態勢を立て直せず地面を転がって倒れた。そして私は流鬼哉さんの首のところに刀の切っ先を当てて、

「降参しますか?」

帰って来た言葉は

「ま、参った…」

負けを認める言葉だった。

緊迫していて勝つことだけに集中していた私は流鬼哉さんをみて涙が流れてきた。

しまった‼︎私は勝つことだけに囚われて本気で殺そうとしてしまった。

負わせた傷は想像よりも深く絶えず血が流れた。地面が少しずつ血で赤く染まっていく。

急いで治療を始める妖夢。しかし出血がひどくなかなか血が止まらない。

まずい、このままじゃ…。

 

 

幽々子と戦いを見ていた俺は段々と違和感を感じて来た。

なんだろうこの締め付けられるような嫌な気持ちは…。悪いことが起きなければいいが、そう思っていると戦いは終盤に差し掛かり流鬼が電光石火で攻め続けている。妖夢は居合の構えをとる。

「まずいかもしれない」

「どうしてそう思うの?」

「直感だな」

それをいった直後のことだった。妖夢が流鬼に居合切りを決めた。着地をまともに出来ずに地面に投げ出され転がって行く。その流鬼の首に刀を当てる。勝負は決したようだが様子がおかしい。流鬼が動かないのだ。妖夢は手当をしているみたいだが困っているようだ。

「幽々子、一緒に来てくれ」

「え?え?どうしたの急に」

戸惑っている幽々子の手を引いて流鬼たちのところへ急いだ。

着いた頃には妖夢が流鬼の胸元に布を当てて止血をしていたが血は止まらず流れ続けていた。

「これはまずいな、出血量が酷い。かなり傷は深いようだな」

「翔哉さんごめんなさい…私が、私が…」

妖夢が抑えている布は血にまみれていてもはや止血をするような機能はほとんどない。このままだと本当に流鬼が死ぬ。

「とりあえず話は後だ。確かこの幻想郷の何処かに診療所があるって聞いたことがあるとりあえずそこへ向かおう。だいたい予想はつく、とりあえず2人ともついて来てもらうよ?いい?」

2人ともコクっと頷いて承諾してくれた。

流鬼を持ち上げ暗黒を纏う。2人は体を包む暗黒に戸惑いを見せるがそれも束の間すぐに場所は変わる。2人はキョトンとしている。それもそのはずさっきまで冥界にいたのに今は竹林の前にいるのだから。

「さぁ行くか」

直感でここに診療所があると思い竹林の中へ足を進めるのであった。




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