嫌な記憶だ……。
人間は脆く、壊れやすい物になる時がある。
私にもあった。
とても昔だがね。
君に明かそうか。
……あれは、中学生の時だね。
中学生3年生の時、それはもう酷かった。
何が酷かったって?
イジメだよ。イジメ。
殴られ蹴られ、1人に対して10人だ。私対いじめっ子10人。
そんな数の暴力に抗えるはずもなく、ただ、殴られ蹴られの日々だったさ。
帰っても母親からの家庭内暴力。
誰も救いの手を差し伸べてくれなかったさ。
弱い自分が嫌いだったさ。
何度も殺そうと思っても勇気が出なかった。
絶望だったよ。
しかし、そんな中、私はある人と出会った。
名前はもう忘れてしまったが、このキヴォトスになぜか招待してくれたんだ。
まぁ、今も死にたいのは変わらないが、昔はもっと死にたがっていたさ。
早く楽になりたい。
そう思ってたさ。
身体中痣だらけで街を歩くたびに哀れみの目を向けられたさ。
当初思えばとてもじゃないが、人間の姿じゃなかったね。
そして、数ヶ月経ったかな?
君と出会ったさ。
で、少しだけ、生きたいと言う感情が芽生えてきた。
実に私は驚いたさ。
当時の私とは全く違ったていた。
おそらくだが、「希望」を持ち始めたのだろうね。
生きていける。
少なからず、ここでは認められるとね。
そして、私は認められるためにいろんなことをしてきたさ。
適材適所……。
それは自分に合った得意なもの。
でも、私は何もできず、上手くやれても半人前。
本当に、苦労したさ。
苦労した……。
認められない。
私は結局、何をしても認められず、全てどうでも良くなった。
結局、あっちに居てもこっちに来ても、認められず、挙句の果てにはこっちに来ても、暴力とまでは行かなかったが、暴言を吐かれてしまった。
そして、私は神秘を研究し、自身の身体に取り込み、キヴォトス人と同じ身体になる実験を始めた。
でも、結果は失敗し、失敗した代償かの様に私の身体の一部が機能しなくなった。
そう、何度も見てきただろうが、嫌な記憶がトリガーとなり、恐怖に襲われる。
人間は嫌な記憶を無かった事にする機能が脳に備わっているのだよ。
その機能が奪われ、身体に触られるとその恐怖が思い出す。
だが、最初に肩を貸してくれた暁のホルスの時はなぜか恐怖のトリガーは引かれなかった。
それは、優しさがあったからだろうね。
まぁ、そんな事、今はもうどうでもいい。
私はもう落ち着いた。
さて、それじゃあ、逃走を図りますね。
ホシノ『お、落ち着いた……?』
ホシノ『ご、ごめんね…?あ、謝るから私から逃げないで……。お願い…!』
カバラ「嫌ですね。」
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