この透き通る世界での探究心は無くならない   作:月山 白影

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死に至る力、そして

 

 

 

 

 

 

 カバラ「暁のホルス。もう、貴女の後輩じゃないので。」

 カバラ「それじゃあさよならですね。」

 ホシノ『……そんなの……認めない!!』

 ホシノ『もう失いたくない…!だから…!カバラ君の脚を撃ってでも行かせない!!』

 

こいつ…!!

正気か……? 

 

 カバラ「大変なことになりましたね……。」

 

私はすぐに走り出す。

暁のホルスの反応は少し遅れたかと思うと次の瞬間には私の真後ろで走っていた。

 

 カバラ「なっ…!?」

 ホシノ『どこに行くの…?』

 

暁のホルスは私の服の後ろの襟を掴み、投げる。

これが本当に子供の力なのかと思った。

なぜなら、私の身体は空高く舞っていた。

そして、私の身体は徐々に地面に近づき、やがて、落ちる。

落ちた瞬間、私の背中に猛烈な痛みが駆け巡り、襲う。

 

 カバラ「がぁっ……。」

 

背中がジンジンと痛む。

まるで鼓動と同じように。

一定のリズムでジンジンと痛む。

 

 ホシノ『ねぇ…どうして私から離れるの…?』

 

暁のホルスはそんな事を言いながら、私の上に跨ってくる。

 

 ホシノ『ねぇ…答えてよ。』

 

暁のホルスの手がどんどん私の首に近くなる。

そして、私の首に到達したと同時に首を絞める。

それも、最初は弱い力だが、どんどん力が込められていくと同時に私は息苦しさを覚える。

 

 カバラ「がはぁっ……。」

 

危険。

その単語ばかりが私の頭に浮かぶ。

「死」がどんどん近くなるように感じる。

次第に空気も吸えなくなってくる。

 

 カバラ「がぁっ……!」

 

私は全力で暁のホルスの腕を掴み、引き剥がそうとする。

だが、それは暁のホルスには全くもって効かなかった。

 

 ホシノ『ねぇ?苦しい?苦しいよね?早く息したいよね?息したいんだったら早くアビドス高校に残るって言ってよ。ねぇ!!』

 カバラ「があぁっ……!!」

 

私の視界はどんどん暗くなってくる。

苦しい。

ただ、今は苦しいだけ。

息ができない。

首も痛い。

どうして……?

どうして俺がこんな目に…?

生きたい……。

生きたい…。

まだ、俺は死にたくない……!

生きる…!!

その瞬間、力が湧いてくる感じがした。

今なら、暁のホルスに勝てる…!

俺は暁のホルスの腕を全力で掴み、引き剥がす。

 

 ホシノ『っ……!?』

 ホシノ『キヴォトス人でも無いのにどうして……!?』

 

その時、経無頼カバラの頭上にヘイローらしきものが浮かび上がった。

そのヘイローはまるで、必死に生きたいと願うカバラの意志を反映したかの様に黒く濁っており、しかし、綺麗で、濁っているのに透き通っているかの様に見える。

 

 カバラ「もう……俺は負けねぇぞ…!」

 

俺は勢いよく暁のホルスの首を掴む。

暁のホルスは苦しそうになりながらも俺の腕を撫でる。

その動作はまるで動物を落ち着かせるかの様に思えるが、俺はお構い無しに力を強め、絞める。

 

 ホシノ『カバラ……君、どうして……こんな事、するの…?』

 

暁のホルスの目からは大粒の涙が溢れていた。

 

 カバラ「っ……!」

 

私は手を離す。

その瞬間、経無頼カバラの頭上のヘイローらしきものが消えた。

しまった…!

私とした事が…!ハイになっていた…!

 

 ホシノ『……っ!!』

 

暁のホルスはニチャァと笑みを浮かべた後、私を押し倒す。

背中には少しの痛みが走り出す。

 

 カバラ「なっ……!!」

 ホシノ『逃げないように……。』

 

そう、暁のホルスが言葉を発した次の瞬間、私の右太腿に冷たい銃口が当てられる。

そして、ゆっくりと暁のホルスは引き金に指を添える。

 

 カバラ「っ……!」

 カバラ「クッ…!!やめ――」

 ホシノ『――…ごめんね。』

 

バンッと銃声が駅のホームに響き渡る。

その瞬間、激しい痛みが私の右太腿を中心に伝わる。

 

 カバラ「あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙ぁ゙あ゙ぁ゙あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙!!!!」

 

生暖かい血が噴き出す。

それは不快な温もりだった。

 

 カバラ「ゔっ……ゲホッ、ゲホッ……!!」

 

私の口から異常な量の血が出てくる。

不思議だった。

私は脚を撃たれたのになぜ口から血が出てくるのかと。

なぜだろうか。

まさか、あの時の力によって……?

生きたいという意志を持つとこうなるとは……。

生きにくい身体だ……。

 

 ホシノ『あの時逃げてれば良かったのにね。』

 カバラ「過去の事を思っても現在は変わらないのですよ…。」

 ホシノ『……それじゃあ、帰ろっか?』

 カバラ「嫌に決まってます。」

 ホシノ『そっか……。』

 

暁のホルスは私の左太腿に銃口をぴったりとつける。

そして、再び引き金に指を添える。

 

 カバラ「やっ、やめてください。帰ります…!帰りますから…!!」

 ホシノ『……。』

 

暁のホルスは銃を引っ込める。

 

 ホシノ『それじゃ、私の肩貸してあげるから。立って。足、痛いでしょ?』

 カバラ「……。」

 

私は暁のホルスの肩を借り、立ち上がった。




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