カバラ「っ…!!」
私は飛び起きた。
カバラ「チッ……殴られてからの記憶がない…!」
カバラ「なんとかしないと…!」
私は周りを見渡す。
幸いにも周りに誰も居なかった。
カバラ「とりあえず、黒服から貰った最後の薬…!」
カバラ「あの薬は反動で二、三日には動けなくなるが……やむを得ない…!」
私は懐を探る。
しかし、何もなかった。
カバラ「チッ!!奪われたか…!」
カバラ「クソッタレ…!」
カバラ「ならバレずに逃げるしかない…!」
私は部屋のドアへと向かう。
そして、ドアノブを捻る。
しかし、開かなかった。
カバラ「まぁ…そりゃ鍵掛けるよな…」
私は再び周りを見渡す。
そして、異変に気付く。
窓が無い。
どこを見渡しても一面壁だった。
出口はドアだけの状況である。
カバラ「窓がない…」
カバラ「っ…つまり最も逃走が困難な状況に置かれてるってわけか…」
カバラ「窓がないって事はこの部屋は3つの部屋に囲まれてる…」
カバラ「多分ドアも私じゃ壊せれない…」
カバラ「もう…無理じゃないか…?」
私が諦めかけたその時、何処からか聞き覚えのある声が聞こえる。
???『お目覚めのようですね。カバラさん。』
カバラ「っ……!?」
???『私です。桐藤ナギサです。』
カバラ「っ…桐藤ナギサさん、貴女でしたか。」
カバラ「それより……ここから出してもらえませんか?」
ナギサ『それは無理なお願い事ですね。』
ナギサ『ですが、ここから出られる方法が1つありますよ。』
カバラ「ふむ…なんです?」
ナギサ『それは、私との交渉ですよ。』
ナギサ『我が校、トリニティにご入学してもらう事です。』
カバラ「っ…やはり、そう来ましたか。」
ナギサ『それでどうします?貴方がご入学いただけるのならそこから出してあげます。』
カバラ「なら、もし断ったらどうなります?」
ナギサ『飢え死にですね。』
カバラ「っ…」
カバラ「なら…わかりました。私も死にたくはないのでね。」
出てからすぐに逃走すれ――
ナギサ『――逃走しよう…なんてお考えはやめといたほうがいいですよ。』
カバラ「っ…!!」
ナギサ『貴方の身体のあちこちにGPSを付けています。』
ナギサ『それも、特殊なGPSを。』
カバラ「特殊なGPS…」
ナギサ『逃げようものなら身体が痺れる程の電流が流れます。』
カバラ「痺れる程…」
ナギサ『軽い電流とお考えでしょうが、「キヴォトス人」の身体が痺れる程の電流です。貴方はキヴォトス人でも何でもないただの人間ですからね。1度その電流を食らってしまえば死んでしまうのではないでしょうか?』
カバラ「っ……!」
ナギサ『貴方はどの道を辿っても最後は私の手の中ですよ。』
ナギサ『貴方はもう、私の「モノ」なんですから。』
カバラ「モノ…」
ナギサ『いえ、正確に言えば忠実な犬ですね。』
ナギサ『貴方は頼れる人はいない。もう救いの手は無いのですよ。』
ナギサ『だから、黙って頭を縦に振って、ただ言う事を聞いていればいいのですよ。』
カバラ「っ……」
その時、経無頼カバラの脳裏に嫌な記憶がちらついた。
目の前には大人が居り、怒鳴り散らしていた。
???『俺の言う事聞いていればいいんだよ!!』
大人の言葉と共に拳が経無頼カバラを襲う。
経無頼カバラの小さな身体に大きな拳。
何度も振り下ろされる大人の拳。
一方的な暴力。
経無頼カバラは反撃などせず、いや、できずにただ、体を丸めていた。
その時、経無頼カバラの記憶を遮るかの様に桐藤ナギサの声が経無頼カバラの意識を現実へと戻す。
ナギサ『早く頭を縦に振ってください。でないと出られませんよ。』
カバラ「はぁっ、はぁっ…言う事…聞きますから…もう…やめてください…」
ナギサ『なら、頭を縦に振ってください。』
経無頼カバラは言われた通りに小さく頭を縦に振る。
縮こまりながら。
ナギサ『ふふっ…我が校へのご入学、おめでとうございます。』
カバラ「……」
経無頼カバラの目は怯えていた。
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