この透き通る世界での探究心は無くならない   作:月山 白影

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今回はカバラのちゃんとした過去編になっております。物語には関係したりしないかも。全部私の気分で物語は進んでいくので。あしからず。そんじゃ!


心に大量の暗闇

 

 

 

 

 

経無頼カバラは酷く怯えていた。

その原因は目の前にいた。

 

 ???『へへへっ…じっとしてろよ〜お前は的なんだからなぁ。』

 カバラ「や、やめて…!」

 ???『的がなに喋ってんだよっ!』

 

経無頼カバラ目掛けて野球ボールが飛んでくる。

そのボールは横腹を当たった。

 

 カバラ「あ゙がぁぁっ…!!」

 ???『チッ…10点かよ〜』

 ???『次俺な〜』

 ???『狙いを定めて……オラァ!!』

 

再びボールが経無頼カバラ目掛けて飛んできた。

今度はボールが顔面に当たった。

ボールは地に落ち、転がる。

そして、経無頼カバラの鼻から顎先へと伝い、地に落ちる。

経無頼カバラは鼻を押さえていた。

 

 カバラ「あ゙がっ……」

 ???『うわっきったね〜』

 ???『おもろ〜』

 ???『これイ◯スタにあげようぜ。』

 ???『いいなそれ。』

 

カシャッとスマホのシャッター音が経無頼カバラの耳へと小さく聞こえた。

そして、シャッター音を最後に何も音は聞こえなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 カバラ「っ…!」

 

どれくらい経っただろうか。

経無頼カバラは目を覚ました。

空は綺麗なオレンジ色で、少し雲がかかっている。

当たりは少し暗く、地面は血だらけだった。

経無頼カバラはボロボロな学校のカバンを手に持ち、学校の敷地内を出る。

 

 カバラ「帰らないと…また殴られるちゃう…でも……帰りたくない…」

 

経無頼カバラはその場でしゃがむ。

目からは涙が流れ、ただ、泣き声を必死に抑えていた。

帰っても高確率で父親からの暴力、だからと言って帰らないと警察のお世話になってしまい、かえって父親の暴力が増すだけ。

経無頼カバラの道は暴力の茨道だった。

 

 カバラ「……帰らなくちゃ…」

 

やっと落ち着いたのか、経無頼カバラは立ち上がる。

 

 

 

 

 

 │何処かのアパートの一室・202号室

 

 

 

経無頼カバラは自分の住んでいる部屋の扉の前に立っていた。

恐怖で手が震えていた。

この扉を開けた先に待っているのは父親の暴力なのではないのかと。

その恐怖が経無頼カバラの判断を鈍らす。

しかし、経無頼カバラはドアノブを捻り、ドアを開ける。

すると、普通だと「おかえり」などの温かい言葉が来るが、経無頼カバラの父親は違った。

文句を言う様に怒鳴る。

 

 父親『遅ぇんだよガキ!!さっさと飯作れや!!

 

父親からの命令。

経無頼カバラは怯えながら承諾する。

 

 カバラ「はい…わかりました…」

 父親『返事する暇あるならさっさと作れや!!ぶっ殺すぞクソガキ!!』

 カバラ「すみません…」

 

経無頼カバラは急いで父親のために晩御飯を作る。

そして、完成した晩御飯をテーブルの上に置く。

父親はパクリと一口食べる。

そして、経無頼カバラへ拳を振るう。

経無頼カバラはその場に倒れる。

 

 父親『このガキがぁ…!!こんなマジィ飯よくも俺に食わせやがったなぁ…!?』

 父親『殴り殺してやらァ゙!!』

 

そして、再び父親の拳が経無頼カバラを襲う。

何度も振り下ろされる無慈悲な拳。

ただ、経無頼カバラは抵抗しない。

いや、できない。

大人と子供の力では差がありすぎた。

それに、環境による弱体。

最悪な体調でヘビー級ボクサーに挑む虫けらの無謀図だった。

ただ、経無頼カバラは謝り、媚びへつらうだけだった。

強者と弱者。

この世は残酷な程、経無頼カバラの心もドス黒く、穢くなっていく。

 

 カバラ「ごめんなさい……!ごめんなさい……!」

 父親『黙って殴られてろよガキが!!お前は俺の指示だけ聞いてりゃいいんだよ!!』

 父親『このまま殺し――』

 

 ???『――何をボーっとしているのですか?』

 

誰かの声が経無頼カバラの記憶を遮る。

経無頼カバラは見上げると、そこには飼い主(桐藤ナギサ)が居た。

経無頼カバラの顔は怯え、すぐさま謝る。

惨めに許しを請う。

そんな経無頼カバラを見た桐藤ナギサはそっと経無頼カバラの頭に手を置き、撫でる。

桐藤ナギサの支配は進んでいた。

経無頼カバラを桐藤ナギサにどっぷりと依存させる為に。




TERIAMGLNさんお気に入り登録ありがとうございますご感想などお待ちしておりますこれからも温かい目で見てちょ。
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