この透き通る世界での探究心は無くならない   作:月山 白影

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振り出し

 

 

 

 カバラ「ふぅ…」

 黒服『カバラさん、大丈夫なのですか?』

 カバラ「ククク、大丈夫ですよ。ただ、振り出しに戻っただけですよ。」

 カバラ「そこまで苦ではありませんから。」

 黒服『なら良いのですが…』

 黒服『それよりさっき私に用があるとおっしゃってましたが…』

 カバラ「えぇ。黒服、貴方に用があるのですよ。」

 カバラ「黒服、「色彩」…とはなんですか?」

 黒服『……色彩とは…我々と同じ「キヴォトスの外」に居る存在です。そして、色彩は此方を発見しました。』

 カバラ「それの何か問題なんです…?」

 黒服『色彩はキヴォトス人の「神秘」を「恐怖」に反転する事ができます。一部のキヴォトス人は「人々を狂気に陥れる光」と認識しています。これは私の推測なのですが、前にも色彩は此方を発見したのだと思われます。遠い、遥か昔に。』

 カバラ「そうですか…」

 カバラ「なら…マズいのでは…?」

 黒服『えぇ。色彩が此方を発見したと言いましたね。私は。間違えました。訂正します。ベアトリーチェが色彩を招きました。』

 カバラ「っ……!?」

 カバラ「なぜそんな事を…」

 黒服『ベアトリーチェは、色彩の力を利用しようとしたのです。だから、ベアトリーチェにはこの組織から、このキヴォトスから消えてもらいました。』

 カバラ「……分かりました。つまり、近い内にこのキヴォトスは滅ぶ。そういうことだけは理解しました。」

 カバラ「さて…私が全てのルートを歩んでも結末は「死」だけってことが分かりました。それより…私がどんなふうに死ぬのか楽しみですね。」

 黒服『クックックッ…カバラさんは「異常者」ですね』

 カバラ「それはまた…なぜです?」

 黒服『普通は死を怖がるものですが…貴方は死を楽しむ…異常者No.1と言ったところでしょうか。』

 カバラ「ククク…」

 カバラ「さて…私は帰りますよ。頼りにしてますからね。黒服。」

 黒服『クックックッ、ありがたい言葉ですね。』

 

私は黒服の部屋を出た。

しばらく歩いたところ、あの忌々しい大人がまだ黒服の実験場に居た。

どうやら目の前の大人は私に気づいていた。

そして、大人は口を開く。

 

 先生『カバラ、絶対に君を連れ戻すからね。』

 カバラ「はぁ…それだけかい?しょうもないね。君はあきらめが悪いから面倒くさいんだよ。ほんと、ため息が出る。」

 カバラ「君には魅力も何もない。君は一体、私の何が目的なんだい?ただ、単純に私を生徒としてそちら側の世界に連れていきたいのか。それとも、私の能力だけを必要とするのか。」

 カバラ「どっちなんだい?」

 先生『……前者だよ。』

 カバラ「はぁ…本当に面倒くさい大人だね。君は。」

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