│ゲヘナ自治区・市街地
私はゲヘナの市街地に来ていた。
理由は簡単。
空崎ヒナを最初に葬り去ること。
暁のホルスはあの接し方だと撃つのに抵抗があると思うから手を出さなくてもいいと思った。
お転婆お嬢様は……無理だと思った。
簡単に骨を折ってくるからな。
カバラ「王国を守りし古代の守護者…研ぎ澄まされた意志使用…」
私は掌を前に翳すと炎弾が何処から飛んできて、街の建物を次々と破壊していく。
私自身もコクマーがこんなに強いとは思っていなかった。
どんどん私は街を破壊していく。
次の瞬間、私の小指が前方遥か彼方へと飛んでいった。
痛みが走り、小指があった箇所を押さえる。
カバラ「ぐっ……」
私は振り返る。
そこには、「空崎ヒナ」が居た。
相変わらず、キヴォトス人が憎い。
カバラ「本当に短気なのですね。キヴォトス人は…!」
ヒナ『うるさい。破壊してるあなたが悪い。』
ヒナ『それに…今忙しいからやめて。』
カバラ「はぁ…」
カバラ「…慈悲深き苦痛を持って断罪する裁定者…玉座への喚び声は此処にありて使用…」
オートマタとゴリアテ、ドローンの軍団が召喚される。
どれも神秘のような色をしていた。
私は戦いの命令を下す。
ヒナ『めんどくさい事に……』
カバラ「ククク…貴女は私を舐めすぎたのですよ。」
ヒナ『チッ…』
ヒナ『あなただけはここで瀕死にさせる。』
カバラ「やれるものならやってみては?言葉じゃなくて。まぁ、できそうにもないですけど。ククク…」
この数だ。
私は最初から真っ向勝負で勝てるなんて思っちゃいない。
ただ、空崎ヒナの「弾切れ」を待つ。
そして、弾切れが起きた次の瞬間、空崎ヒナは終わりだ。
ここは一旦オートマタ共に任せるとして…
ちょっと無理っぽいとは思うが…
聖園ミカ…あのゴリラの所に行くか。
カバラ「まぁ…行けるか分からないが…」
ただ、1、2分考えてたらもう召喚したオートマタ共はもう消滅していた。
これは…やるしかなさそうだ…
はぁ…色彩に触れていても人間の硬さ。
やはり…色彩も神秘も…難しいものだな…
まぁ…今はいい…目の前の
できれば殺しはしたくない…
これでも善良な心はあるらしい。
殺すのは可哀想だとな。
貶すのには躊躇いがないが…
カバラ「ククク…撃つなら撃ってくださいよ。」
ヒナ『……』
ヒナ(こいつの手札がまだ分からない…容易に撃てない…どうすれば…)
私の手札が分からない以上撃てないだろう。
ククク…!
これは…私の勝ちの確率が高い。
10の預言者のスキル…
それより…なぜ、別世界の私は断ったのだろうか。
……あぁ…そうか。
やっと気づいた。
この虚しさと断った原因を。
このキヴォトスは神秘があるから保てて、それを破壊すると、謎のまま…
そんな研究の終わりが嫌だからだ。
あぁ…なんと…
いくらキヴォトス人が憎いからと…
研究の対象を消してしまってはだめだろう…
私は…神秘を探求する者として…失格だ…
どうすれば…
カバラ「っ……なんだ…?この映像は…?」
このキヴォトスが…滅ぶ…?
いいのか…?
いや…だめだ…
この透き通る世界での探求心が無くなるまで…何が何でも…そんな未来…ぶっ壊してやる…
とりあえず…邪魔な目の前の空崎ヒナ…悪いが…気絶してくれ…!
カバラ「合理を超えた勇猛な仲裁者…合理を越えた猛威使用…」
私はそう意味ある言葉を発しながら目の前の空崎ヒナへと掌を向ける。
その瞬間、どこからか魚雷らしき物が7機飛んでくる。
まるで、トビウオのように。
そして、勢いよく空崎ヒナへと当たり、爆発する。
魚雷とは、本来艦船等を破壊する為に強い爆発力を出す。それに加え、水中は爆発力が劣るため、さらに強力な爆発力を出すように設計されている。
それが7機も当たれば気絶しているだろう。
煙幕で今はよく見えない。
次の瞬間、予期せぬ攻撃を食らい、私の左腕は遥か後方へと飛んでいった。血飛沫と共に。
カバラ「チッ…クソッ…」
痛みだけが私を責める。
これだけは使いたくなかった。
強制的に戦闘不能にするスキル。
ティファレトのスキル…
カバラ「苦難称える美しき贖罪者…悟りし王の祈り使用…!」
私は左肩の断面を押さえながら言い放つ。
その瞬間、黒い渦からビームが放たれ、煙幕の中に居る空崎ヒナに向かった。
数分後、煙幕は晴れた。
空崎ヒナは倒れていた。
どうやら当たったようだ。
カバラ「これからどうするか…」
カバラ「裏切るか…?それとも…神秘を諦めるか…?――いや、諦めない…!この探求心が無くなる。いや、無くならない。だからこそ前者で行くしかない…!」
私は別世界のシロコさん達の居る拠点へと向かった。
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