東方project if story 今日も少女達はコンビニで 作:ライムα
「PayPayに送金と夜食と休み時間に食べる用のポッキーと…あぁ、あと授業中にこっそり食べる用のグミも買っておかないと。」
フランはぶつぶつ言いながらスマホを片手にコンビニの自動ドアをくぐった。中には金髪の店員が一人品出しをしているが顔はよく見えない。それ以外には誰も居なかった。フランはATMで送金を済ませると、買う物をいくつか手に取ってスマホをいじりながらレジに向かう。
「こちらのレジどうぞ〜って…フランじゃん!部活帰り?」
レジを開けた店員は紅い瞳を見開いて驚いた。その声に反応してフランも顔を上げると驚いた表情で返す。
「おっ、ルーミアじゃん〜ここでバイトしてたんだ。あ、袋もちょうだいね。」
フランはそう言いながら商品をカウンターに並べた。ルーミアはそれらをスキャナーで読み込みながら言う。
「そうなのか〜。みすちーとかチルノとかがよく来てくれるからてっきりフランも知ってるのかと思ってたよ。」
「いや〜全然知らなかったよ。…そういやうちの学校バイト禁止じゃなかったっけ?」
フランが思い出したように言った瞬間慌ててルーミアはフランの手を握って言う。
「どうかこれで学校には黙っててくれ!私この前のテスト赤点が四個あるんよ…マジで留年するからこの通り!!」
ルーミアの慌てようにフランは引き気味に返す。
「いや…別に言わないわよ。」
「ガチ助かるわ…マジサンキューな。そういや話変わるけど、フランってあの課題終わらせた?ほら、遡れるまで家系図を遡ってレポートにまとめるやつ。明日提出じゃん。」
ルーミアが尋ねるとフランは面倒くさそうな表情で答える。
「あ〜あれね、まだやってないわ。帰ったらレミ姉にでも聞いてみないと…。ルーミアはもう終わらせたの?」
「一応やったんだけどね…数世代前はまともに遡れたんだけど、途中から雲行きが怪しくなって最終的に卑弥呼に辿り着いたんだよね。」
「あはは!何よそれ〜卑弥呼とか絶対嘘じゃん。それじゃあ私そろそろ帰るね〜バイト頑張ってね〜。」
フランはそう言いながらレジ袋を持ってコンビニを後にした。帰路の道中、フランはスマホをいじりながら呟く。
「へぇ~藤原さんは全員確定で中臣鎌足の子孫なんだ。それに渡辺さんは天皇の血を引いている可能性があるのか〜。意外と家系調べるのも面白いのね、私もなんか有名人の血受け継いでたりしないかな〜マリー・アントワネット辺りとか。さっさと帰ってレミ姉に聞こー。」
フランはそんな事を言いながらホテル(家)へと小走りで帰った。
ーーーーー
自分の部屋に荷物を置いたフランは制服のまま姉であるレミリアの居る事務室へ入った。
「ねえねえレミ姉〜ちょっと聴きたいことあんだけどさ〜。」
そう言いながらフランは事務室の扉を開けた。パソコンでカタカタ仕事をしていたレミリアが不思議そうに顔を上げて言う。
「あら、フラン帰ってたのね。それで聞きたい事って?」
フランは手近にあった椅子に腰掛けながら尋ねる。
「学校の課題でさあ、家系図を調べるってのが出たのよ。それで聞きたいんだけど遡れる中で一番古い人って誰か分かる?できれば有名人が良いな〜なんて…。」
「ん〜家系図ねぇ…。途中で途切れてしまっているものだけど、確かここにしまってあったはずよ。」
レミリアはそう言いながら戸棚をガサゴソ漁ると中から立派な細長い木箱が出てきた。蓋を開けるとそこには数枚の紙が丸めて入っていた。
「ほらあったわよ。ええと一番古い人は…。」
レミリアはそう言いながら家系図をペラペラめくり始めた。フランはレミリアの隣に座り、期待の眼差しで家系図を見た。
「多分この人ね!ん〜かすれてて読みにくいわね…私達の先祖は…なんとかツェペシュらしいわよ。」
「ツェペシュ…って確か吸血鬼の始祖とか呼ばれてる人に居たじゃない!!ほら、ヴラド・ツェペシュって言うルーマニアの…。ワンチャンその人…?」
フランが興奮気味に言うとレミリアは笑いながら返す。
「かもしれないわね。そう言えばフラン、最近八重歯長くなってるんじゃない?」
「冗談よしてよ〜私達に羽とか生えたら絶対おかしいって〜!それじゃ、これはちょっと借りてくわね。面白いレポートが書けそうだわ!」
フランはそう言いながら家系図を箱に入れて持って行った。
ーーーーー
翌日、フランは嘘か真か分からない家系図をまとめたレポートをカバンに入れて学校へ向かった。教室の扉をガラッと開けるといつもの面子がだべっていた。その中の一人、青髪の少女がフランに気付くと手を振って言う。
「お、フランおはよ〜。フランもポッキー持って来た感じ?」
「チルノおはよーそういえば今日11/11だったわね〜。完全に忘れてたけどたまたま昨日コンビニで買ったのがあるわ。」
「あれ、昨日フランが買ってたのってポッキーの日だからじゃないのか〜?」
ルーミアが不思議そうに尋ねるとフランは笑いながら返す。
「全然、そんな事全く頭に無かったけど丁度良かったわ。そういえば話変わるけどチルノ達はちゃんとレポート書いた?ルーミアが卑弥呼の末裔(笑)なのは聞いたけど…。」
「私はちゃんとやったわよ〜どこまで遡っても居酒屋の店主だったけど。」
そう言った少女、ミスティアは桜色のショートヘアーを耳に掛けながら笑った。
「みすちーはそんなイメージだな。アタイは家系図がしょぼかったから適当に徳川家康って書いといたぞ!やっぱ書くなら凄い人の方が張り合いがあるからな!」
「チルノちゃん…この前徳川家康の子孫って人がテレビに出てたから多分バレるよ。」
「何!?大ちゃんそれは本当か!?う〜ん…じゃあ光源氏辺りにでもしておくか。」
チルノはそう言いながらレポートを書き換え始めた。フランはそれを見ながら苦笑いして言う。
「多分それもバレると思うけどね…。まあいいや、大ちゃんはどんな感じだった?」
フランが尋ねると大ちゃんこと大妖精は緑の長いサラサラ髪をなびかせてながら返す。
「うちはよくわかんないけど結構大きな農家だったみたいよ。地主として土地を貸したりもしてたって。まあ…私からしたら相続税やら面倒くさいから早く売って欲しいけどね。」
「あはは使い勝手良い場所以外全部放棄しちゃえば良いのよそういうのは。」
そう言ってフランは笑った。その時、教室の扉が勢いよく開いて空気を震わせる声が響いた。
「おはよーございまーす!!!!」
そう言いながら入って来たのは緑のボブヘアーの少女だった。フランは耳を塞ぎながら言う。
「朝からよくそんな馬鹿でかい声出せるわね響子…。私達の鼓膜破れちゃうわよ。」
「あははっ大きな声が私の取り柄だからね。それに、朝は元気に挨拶した方が一日を元気に過ごせるのよ。」
響子は鞄を置きながら得意げに言った。大妖精は少し困ったような笑いを浮かべて言う。
「あはは…まあ一理あるね。そういえば響子ちゃんはどんな感じの家系図だった?私達、今その話してたんだ〜。」
大妖精が尋ねると響子はレポートを取り出しながら答える。
「あーこれの話ね。うちは代々音楽系の人が多かったわ。…まあ遡れば遡るほど嘘くさいけどね。ベートーヴェン出て来たし…。」
「少なくともうちよりは信憑性あると思うよ。こっちは遡って遡って辿り着いた先が卑弥呼だったからな…。」
「…やっぱどこも嘘くさい家系図なんだな。」
ルーミア達はそう言いながら苦笑いした。その時教室の扉をガラリと開けて長い銀髪の女性が入って来た。
「ほらー授業始めるぞ〜座れー。」
「あ、もう慧音先生来ちゃった。」
フラン達は慌てて席に着いた。慧音は教卓にPCやら教科書やらを並べながら言う。
「それじゃあこの前出した課題レポート机の上に出しておいてくれ。そうだな…集める前に何人かに発表してもらおうかな。」
慧音はそう言いながら生徒達の顔を見渡した。
「そうだな…じゃあまずはルーミア、立って発表してくれ。」
「げっこういう時ばっか当たるの何なんだろ…。」
ルーミアは露骨に嫌な顔をしながら渋々立って言う。
「うちにあった家系図は明らかに嘘っぱちだけどそれでも良いのか〜?」
「ははっ気にするな!意外と関係なさそうでも辿っていったら繋がりがあるって事もあるからな。聞かせてくれ!」
慧音が教卓に寄りかかりながら言うと、ルーミアは一呼吸おいて話し出す。
「…私の見つけた家系図で遡れた一番古い人は卑弥呼…です。」
「…そうか。いや、もしかしたら…すまん。流石にそれは盛ってる家系図だろう。」
「…やっぱそーなのかー。」
教室には微笑と気まずさが漂った。慧音は一呼吸置いて言う。
「よし、気を取り直して次はチルノ、発表してくれ。」
慧音が指名するとチルノは自信満々に立って話し始める。
「おお良いぞ!アタイの先祖はなんとなんと光源氏…!」
「バカモンお前それ適当書いただろ!」
「何故バレた!?」
チルノが目を丸くして驚いていると後ろに座っていたフランが呆れたように言う。
「光源氏は源氏物語の登場人物であって現実に居る人じゃないのよ。」
「ぬぁーしまった!!今のナシ今のナシ〜!!」
チルノは慌てて訂正を試みたが時すでに遅し、爆笑に包まれた教室からチルノは鬼の形相の慧音に首根っこを掴まれどこかに連れて行かれた。
ーーーーー
「う〜…慧音のやつあんなに怒らなくたって良いじゃないか…。」
チルノは教室に戻って来るなり頭をさすりながらボヤいた。大妖精はスマホをいじりながら苦笑して言う。
「あはは…まあ嘘をつくならバレない嘘をつきなさいっていう教訓にはなったんじゃない?」
「いやそもそも課題で嘘書くなよ。」
そう言いながらチルノの後ろに立ったのは深緑のボブヘアー少女。チルノは後ろを向いて返す。
「いやいや何言ってんのリグル。どうせ書くなら有名人の方が映えるじゃんか。」
「はぁ…インスタにあげるわけじゃないんだから映えなんか気にしてどうするのよ。馬鹿なこと言ってないで、次体育だからチルノ達も着替えに行くよ。フラン達はもう行っちゃったし急がないと。」
リグルは着替えの入った袋を見せながら言った。三人は小走りでフラン達に追い付くと更衣室に向かった。
「うわー今日寒いわね…。もこたん体育館の暖房つけといてくれてるかしら。」
フランはジャージに着替えながら言った。ミスティアもカクカク震えながら言う。
「ほんとそうね…。運動部とか外部活の人はまだ寒さに慣れてるかもしれないけどいつも火の近くでぬくぬくお料理してる家庭科部にはちとキツいわ。」
「いやそうでもないわよ〜私も外で高跳びやってるけど全然慣れないし…ほら、陸上部のリグルなんか見てみなよ。」
フランはそう言いながら唇が真っ青のリグルを指差した。ブルブル震えながらカイロをシャカシャカしている。
「確かにそうみたいね。」
ミスティアは体育館履きを取り出しながら苦笑した。フランも靴を履き替えながら返す。
「でしょ〜。まあこんなに寒いんだから皆例外なく寒さは感じてるわよ。それじゃ、チルノ達はもう行ったみたいだし体育館が暖かい事を祈って私達も行きましょうか。」
「そうね。」
二人はそんな事を話しながら体育館に向かった。しかしそんな祈り虚しく体育館の中は外のように冷え込んでいた。
「さっむい!なに前のクラス暖房つけないで体育やってたの!?」
フランは歯をカチカチ鳴らしながら言うと倉庫の方から紅白のジャージを着た長い白髪の女性が、バレーボールを小脇に抱えて歩きながら言う。
「ん?そんな寒いか?私は別にそこまでだけどなぁ…。」
「いやいや妹紅先生絶対感覚器官おかしいですって。今気温五度とか六度ですよ…。暖房つけといてくださいよ〜。」
ミスティアが消え入りそうな声で言うと妹紅が後頭部を掻きながら返す。
「ん〜まあ少しくらいなら大丈夫だろ。身体動かせば暖かくなるだろうし…。」
そう言いながら妹紅が暖房をつけるのを渋っているとそこにルーミアがポケットに手を突っ込みながらちょこちょこ近づいて来て、妹紅の腕をつんつんと突いて入口の方を指差した。妹紅が不思議そうな表情でルーミアの示す方を見ると、そこには唇が真っ青のリグルが足をガクガクさせながら一心不乱にカイロをシャカシャカしていた。
「…じゃあ暖房つけてくるからちょっと待ってろ。」
妹紅はそう言うと倉庫に戻って行った。ルーミアはリグルの方を向いて静かに親指を立てた。
ーーーーー
「それじゃあ今日はバレーボールをやってくぞ〜。まずはサーブからだ、一回私がお手本を見せるからその後各自練習。じゃあいくぞ〜。」
妹紅はそう言いながらボールをふわりと浮かせると思い切り打ち出した。ボールは勢いよく飛び、相手陣地の真ん中あたりに落ちた。
「っとこんな感じだ別にアンダーハンドでも構わないから、各自練習するように。バレー部は、他のやつに教えてやってくれな〜。ボールはここにあるやつ取ってけ。」
妹紅がそう言うと皆、ボールを手に取りサーブを始めた。
「ん〜なかなか飛ばないぞ…。難しいなこれ。」
チルノは顔をしかめながら言うと隣で大妖精がやってみせながら言う。
「もうちょっと手の甲の部分でこう…力強く打つと良く飛ぶよ!」
「おおそうか、分かったぞ大ちゃん!こんな感じかな!」
チルノはそう言いながら思い切り打った。
「あ、やべ。」
チルノは飛んでいくボールを眺めながら呟いた。彼女の放ったボールは真っすぐ飛んで行き、妹紅の顔面にクリーンヒットした。妹紅は目に薄っすらと涙を浮かべながらボールを投げ返して言う。
「はは…いい感じだぞ〜チルノ。もう少し手前に落とせると尚良いな。」
妹紅はそれだけ言うと、あたかも気にしていない様な素振りを見せながらギャラリーへ上がって行った。
「チルノちゃんもしかしたらアンダーの方が上手くコントロール出来るかもね。ちょっとやってみよっか!」
大妖精はそう言いながらチルノに身振り手振りでアンダーのやり方を教えた。
「うん、大体分かったぞ!こんな感じだな!」
チルノはそう言いながら下からボールを打ち出した。強く打ちすぎたのかボールは天井スレスレのところまで上がり、綺麗な放物線を描きながら妹紅の脳天に着地した。妹紅は腹立つ気持ちを抑えながら言う。
「はは…上げすぎだよチルノ。もう少しネット際を狙わないとな。」
「ごめんごめん妹紅先生〜次は上手くやるよ!」
チルノはそう言って再び大妖精と練習を始めた。妹紅はふと腕時計を見て呟く。
「ああ…そろそろスパイクの練習しないとか。一旦降りるとするかぁ…。」
そう言いながら妹紅は階段へと歩き出した。ちょうどその時体育館に黒髪ロングの女性が入って来て近くに居たチルノ達に声をかける。
「あら〜やってるわね。」
「あ、輝夜先生こんにちは!妹紅先生に用事ですか?」
輝夜に気づいた大妖精がそう言いながらぺこりと頭を下げた。
「別に用があって来たわけじゃないわよ〜。ただ、今日の授業がバレーって聞いたから見に来たのよ。暇だしね。」
輝夜がそう言うとチルノがボールを差し出しながら言う。
「そういえば輝夜先生ってバレー部の顧問だったな。ちょっとサーブのお手本見せてくれよ!私なかなか上手く出来なくて…。」
「うふふ、良いわよ〜。」
輝夜はそう言いながらチルノからボールを受け取るとちらりとギャラリーに登る階段を見て、そちらの方に思い切りサーブを打った。
「はーい、じゃあ次はスパイクの…ぶべ!?」
輝夜の放ったサーブは真っすぐ飛んでいき妹紅の顔面にクリーンヒットした。
「あら…ごめんなさいね〜妹紅。ちょっと手が滑っちゃった。」
輝夜はにやにやしながら謝ると妹紅はボールを拾いながら鬼の形相で怒鳴る。
「輝夜…てめえこの野郎わざとだろ!!今日という今日は保健室送りにしてやる!」
「あら〜その様子だと保健室に行くのは貴女じゃない?ふふっ永琳によろしく言っておいてね。」
輝夜がそう言うと妹紅は輝夜に思い切りスパイクを放った。大妖精は慌てた表情で妹紅を止めに行く。
「ちょっとちょっと妹紅先生抑えて!ムカつく気持ちはわかるけど今は授業中ですから!!」
「ほら〜言われてるわよ。授業に私情を持ち込むのはどうなのかしらね、妹紅?」
「輝夜先生も煽らないで!」
大妖精達はブチギレている妹紅と煽り散らかす輝夜をなんとか抑え込んでその授業を終えた。その後は特に面白い事もなく二限、三限と授業が進んでいき、まもなく昼休みとなった。
「あ〜やっとお昼ご飯が食べれる〜。」
フランは咲夜が持たせてくれたお弁当を広げながら言った。隣でルーミアも背もたれに寄りかかりながら言う。
「今日はいつもより疲れるな〜…主に二時間目で。」
そう言いながらルーミアもコンビニのおにぎりを剥き始めた。フランは笑いながら返す。
「ほんとにね〜。そういやあの二人って幼馴染なんだってね。えーりん先生が言ってた。」
「そーなのかーそれは全然知らなかった。喧嘩するほど仲が良いって言うし、あの二人も仲良いのかね。」
ルーミア達はそう言って笑った。その時チルノ達が両手に大量のポッキーを抱えてフラン達の元へやって来た。
「おーいお前ら!今からパーリナイだぞ!」
「…どしたのその大量のポッキー。」
フランが啞然として尋ねるとチルノは胸を張って答える。
「ふふん。これはアタイのこーしょーじゅつによる戦利品だ!」
「要するに、色んな人のところ回って言葉巧みにポッキーを巻き上げたって事。」
隣に居たリグルが少し気まずそうに言うとチルノは机にポッキーを広げながら返す。
「巻き上げたなんて人聞き悪いな〜。皆アタイのこーしょーじゅつに感動して進んでくれたんだから。」
「交渉で感動ってなによ…。まあいいや。せっかくチルノが集めてきてるれたし皆で食べるとしようか。」
ルーミアはそう言いながら近くにあったポッキーを開け始めた。それに釣られる形で他の皆も次々と開けていき、口に放り込んでいった。そしてー。
「ぬわー開けたのは良いけど全然減らないぞ!」
チルノはそう言いながらポッキーを五本くらい掴んでは口に放り込んでいった。ミスティアもポッキーを口に詰め込みながら言う。
「なんでこんな全部一気に開けちゃうのよ!明らかに昼休み中に食べ切れる量じゃないじゃない!!」
「今はとにかく喋るより食べる事に集中して!じゃなきゃ先生来ちゃうよ!」
大妖精も半泣きで食べながら言った。するとその時ルーミアがごそごそと鞄を漁りながら言う。
「ふっふ〜皆安心しな。私はおそらくこうなるだろうと思ってこんなものを用意していたのだ!!」
ルーミアはそう言いながら鞄からビッグサイズのジップロックをいくつも取り出した。ルーミアはジップロックの口を開けながら続ける。
「この中に食べ切れないポッキーを入れてけ!そしたら今食べ切れなくても大丈夫。」
「…でもそしたらポッキー折れないか?」
チルノが心配そうに言うとルーミアはニヤリと笑って返す。
「その点も心配要らない。あ、だけど味ごとに分けてくれな。そしたら私が明日良い物にして持ってきてやる。」
皆、不思議そうに顔を見合わせたが背に腹は代えられないとばかりに次々とポッキーを入れていった。ルーミアはジップロックを鞄にしまいながら言う。
「ふふふ…それじゃあ皆明日を楽しみに待っているといいよ。少なくとも後悔はさせない。」
そして午後の授業も終わり放課後、ルーミアは早々に家に帰ると例のジップロックを取り出して不敵な笑みを浮かべた。
翌日、フラン達が相変わらずだべっているとルーミアがレジ袋を携えて教室に入って来た。
「お、ルーミアおはよ〜。」
「フラン達おはよ。じゃあ早速昨日言ってた奴を食わせてやろう。…引くほど凄いぞ?」
ルーミアは自信たっぷりに言いながらレジ袋から取り出したのはたくさんのチョコビスケットだった。チルノは目を輝かせて言う。
「おおすげえ美味そう!!これルーミアが作ってきてくれたのか?」
「ふふ、私は食関係なら大抵のものは作れるからね。アレンジなんてお手の物だ。ほら、皆食べて食べて〜。」
ルーミアはニコニコしながらフラン達の口にビスケットを放り込んでいった。ミスティアは一口食べた瞬間驚きの表情で言う。
「美味しい!!甘さも強過ぎないし、サクサク館も最高!ねぇルーミア、貴女家庭科部に来ない?」
「めんどくさいからいいや〜。バイト忙しいし、どうせ作るなら一人で好きなの作ってたいしね。」
「あら残念。貴女なら美宵先生も大歓迎だろうに。」
ミスティアは少し残念そうにしながらも嬉しそうにビスケットを頬張った。教室は甘いチョコの香りで満たされるのだった。
Next reality
ちなみにポッキーからチョコビスケット作れるかどうかは知りません(´・ω・`)
出来そうだけどね