ブルアカにドMを生やしただけ   作:ナギサ様の臀部

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IF ムイがアビドスに流れ着いていたら

 

 

 

 

【砂漠と廃墟の】アビドスよいとこ一度はおいで【ユートピア】

1:名無しのアビドス生

みんなもおいでよ! アビドス砂漠! 砂がいっぱいで太陽さんさんで、凄いとこですよ!

 

2:名無しの砂粒

いやだ。

 

3:名無しの砂粒

〜糸冬〜

 

4:名無しの砂粒

うっし、話が終わったなら好きなラーメン屋の話でもするか。

 

5:名無しのアビドス生

>>4

柴関ラーメン! アビドスにありますよ!

 

6:名無しの砂粒

うわあいきなりアビドスに戻るな!

 

7:名無しの砂粒

アビドスってどこだよ。

 

8:名無しの砂粒

ゲヘナとかブラックマーケットとかの近く。

 

9:名無しの砂粒

どっちも広いから場所が絞れねぇんだよ!

 

10:名無しの砂粒

いやアビドスも広いぞ。トリニティとかとも負けず劣らずの広さだぞ。

 

11:名無しの砂粒

……広いだけでほとんど砂漠じゃねーか!

 

12:名無しのアビドス生

それがいいんですってば!

 

13:名無しの砂粒

砂漠はマイナスポイントなのよおバカ。

 

14:名無しの砂粒

天気予報で砂嵐とか初めて見たかも……。

 

15:名無しの砂粒

怒らないでくださいね? 砂嵐が吹き荒れる場所に行くなんてバカみたいじゃないですか。

 

16:名無しの砂粒

砂嵐さえなければ……ただのちょっと広いだけの自治区だな。

 

17:名無しの砂粒

これ住んでるやついるのか……?

 

18:名無しの砂粒

現にいるだろ物好きのアホが。

 

19:名無しのアビドス生

アホとは何ですか! これでも学校じゃ1、2を争う成績ですよ!

 

20:名無しの砂粒

下から?

 

21:名無しの砂粒

まず争えるほど人数いるのかよそんなところに。

 

22:名無しの砂粒

アビドスの生徒は二人だけだな。私は詳しいんだ。

 

23:名無しの砂粒

>>22

マジで>>21が言ってるような状況だったのかよ!?

 

24:名無しのアビドス生

>>22

えっ、私入れると三人ですよ? 成績は上から1、2を争ってます!

 

25:名無しの砂粒

誤差の範囲だろそれ。

 

26:名無しの砂粒

何を言うか1.5倍だぞ。

 

27:名無しの砂粒

1.5倍って言っても、一人しか増えてないのよ?

 

28:>>22

待て、それはおかしい。私は高校からアビドスを離れたが、その時点で私を入れて三人しかいなかったはずだ。

 

29:名無しの砂粒

普通に転校してきたんじゃないの?

 

30:名無しの砂粒

アビドスに……?

 

31:名無しの砂粒

砂漠でテンション上げてるんだし、イッチからすれば天国なんだろ。私たちからすれば地獄だけど。

 

32:名無しの砂粒

砂嵐ってどんな感じ?

 

33:名無しのアビドス生

実況しましょうか?

 

34:名無しの砂粒

……えっ、今イッチ砂嵐の中からレスしてるの??

 

35:名無しのアビドス生

日課の散歩中です!

 

36:名無しの砂粒

気でも狂ったか!?

 

37:名無しの砂粒

狂ってなきゃアビドスになんて行かないだろ。

 

38:>>22

バカ引き返せ! 死ぬぞ!

 

39:名無しの砂粒

これまで家に引きこもって色んなスレを見てきたけど、砂漠からレスしてる奴は初めて見たぞ。

 

40:名無しの砂粒

こんなのが何人もいてたまるか。

 

41:名無しの砂粒

>>35

日課……日課? 毎日砂漠歩いてるの!?

 

42:>>22

砂嵐は多少砂漠に慣れてるとか慣れてないとか、そういう問題じゃないんだよ! 巻き込まれたら砂が痛いし、熱中症も脱水症状も、すごい苦しいんだぞ!!

 

43:名無しの砂粒

>>42

すごい苦しい(小並感)

 

44:名無しの砂粒

語彙力ゥ……ですかねぇ。

 

45:名無しのアビドス生

大丈夫ですよ! 水と食料と、コンパスとテントと、通信アンテナと小型の発電機と、その他諸々を詰めたリュックを持ってきてますから!

 

46:名無しの砂粒

それなら……大丈夫なのかな?

 

47:名無しの砂粒

元アビドスネキ、コメントをどうぞ。

 

48:名無しの元アビドス生

それだけ準備してるなら……まあ、最悪の事態くらいは防げる……かな? ちなみに服装は?

 

49:名無しのアビドス生

水着です! 砂がぺちぺちして心地いいですよ!

 

50:名無しの元アビドス生

もうだめだ。

 

51:名無しの砂粒

諦め早くて草。

 

52:名無しの砂粒

草じゃないが。

 

53:>>51

じゃあタンブルウィード。

 

54:>>52

タンブルウィードでもないが。

 

55:名無しの砂粒

タンブルなんたらって何かと思ったら、西部劇とかに出てくる転がる草か。

 

56:名無しの砂粒

確かにアビドスじゃ草は生えないことはないだろうけど、すぐ枯れそうだもんな。ああいうのしかなさそうだよな。

 

57:名無しのアビドス生

あれ、誰か倒れてる。

 

58:名無しの砂粒

イッチ大丈夫? 見てるの自分だったりしない? 幽体離脱したりしてない?

 

59:名無しの砂粒

ひいっ、悪霊退散! 悪霊退散!

 

60:名無しの砂粒

>>59

すぐに呼びましょヴァルキューレ?

 

61:名無しの砂粒

ヴァルキューレにも幽霊は無理だろ……。

 

62:名無しのアビドス生

私じゃありませんよ! 生徒会長でした! しかしなぜこんなところに? 荷物らしい荷物は持っていないようですが……砂風呂?

 

63:名無しの砂粒

生徒会長が砂嵐の中で砂風呂は狂気的過ぎるだろ。

 

64:名無しの砂粒

……というか荷物が無いって、その人遭難してない!? 大丈夫!? 息はある!?

 

65:名無しの元アビドス生

えぇ……生まれも育ちもアビドスのくせに何してんだあの人……。

 

66:名無しの砂粒

猿も木から落ちるならぬ、ラクダも砂に埋もれるってところか。

 

67:名無しの砂粒

>>66

は? 上手いこと言ったつもり?

 

68:名無しの砂粒

>>67

辛辣で草。

 

69:名無しの砂粒

草じゃ(ry

 

70:名無しの砂粒

じゃあタンブル(ry

 

71:名無しの砂粒

タン(ry

 

72:名無しの砂粒

ここまでテンプレ。

 

73:名無しの砂粒

ここから天ぷら。

 

74:名無しの砂粒

ならば私は大葉の天ぷらを召喚! 天つゆにつけてターンエンドだ!

 

75:名無しの砂粒

バカな、食べないだと!?

 

76:名無しの砂粒

よせ>>74! 衣がびちゃびちゃになるぞ!

 

77:名無しの砂粒

いや、だが>>74のことだ。何か考えがあっての行動かもしれん……。

 

78:名無しの砂粒

まさか……大葉から直接ナスの天ぷらを狙うのか!? 無茶だ!

 

79:名無しのアビドス生

あ、生きてますね。とりあえず私、病院に運んできます!

 

80:名無しの砂粒

運ぶ……?

 

81:名無しの砂粒

ほら、砂漠に救急車は来れないから……。

 

82:名無しの砂粒

待ってなんで誰も>>74からの謎の流れに言及しないの??

 

 

 

 


 

 

 

 

 土江ムイという少女は私、小鳥遊ホシノから見て、不気味なやつとしか表現できない存在だった。

 

 トリニティのスラムで育ち、色んな場所を転々とした末にここに辿り着いた、というどこか嘘くさい経歴を語るムイは、先輩が許可を出しちゃったから普通に入学できた。

 

 でもムイは10億近い借金があると聞いても顔色ひとつ変えず、廃校になろうとどうなろうと知ったことではないのか、生徒会にも属さずアルバイトをしているような素振りもなかった。

 

 それもそうだ。アビドスで生まれ育ったわけじゃないんだから、学校の借金のために頑張れなんて言われても、はいそうですかなんて答えられるわけがない。

 

 学校で会っても挨拶くらいしかしないし、放課後はいつも一人でどこかに消える。無駄に挨拶の声は元気だけど、その元気はどこから来てどこに行っているのやら。

 

 確かにムイがいなければ、今年の新入生は私だけだった。でもあんなのがいたところで、この絶望的な状況は何も変わらない。

 

 それなのに先輩はいつまでもふわふわと、奇跡だの幸せだの何だのと楽観的に物事を語る。

 

『もっとしっかりしてください! あなたはアビドスの生徒会長なんですよ!? もう少し、その肩に乗った責任を自覚したらどうなんですか!』

 

 ……だから、あんなことを言ってしまった。あれから、先輩は学校に来ていない。探しても、探しても、どこにもいない。

 

 見つかったのは、先輩が使っていた盾だけ。ほとんど砂に埋もれていたそれを、偶然見つけることができた。あの日は砂嵐がひどかった。もしかすると先輩は、もう……。

 

 そういえばムイもしばらく学校に来ていないことに気づいたそのとき、ちょうどそのムイから携帯に着信があった。

 

 向こうの話はどうでもいいけど、ムイも先輩にはそれなりにお世話になっている。探すのを手伝うくらいならしてくれるはず。そう思って電話に出ると──

 

 

 

 

『あ、ホシノさんですか? 私です、ムイです。今ユメ会長と病院にいるんですけど、お恥ずかしながらお財布を忘れて来ちゃいまして……あの、その、できれば立て替えていただければなー、と』

「どこの病院!? 先輩は無事なの!?」

 

 先輩はムイのおかげで無事だった。その日から私は、ムイともう少し仲良くすることにした。

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