ブルアカにドMを生やしただけ 作:ナギサ様の臀部
304:名無しの椅子
ここ最近のニュースまとめコーナーの時間ですわ!
305:名無しの椅子
ニュース番組嫌いだから助かりますわ!
306:名無しの椅子
新聞読むの面倒だから助かりますわ!
307:名無しの椅子
いつも感謝ですわ! これからも励むといいですわ!
308:>>304
なんかやる気失せてきましたわね……。
309:名無しの椅子
なにゆえ!?
310:名無しの椅子
残当ですわね。
311:名無しの椅子
では代打ですわ! ここ最近に起きた三つのニュース!
312:>>311
ひとぉつ! 連邦生徒会長が失踪しましたわ!
不良の増加とか違法な火器の取引量増加とか影響ヤバすぎですけど、まさかこれまで彼女一人で……いえ、やめておきますわ。
313:>>311
ふたぁつ! ティーパーティー現ホストだったセイア様がなんか入院しましたわ!
臨時の代打としてナギサ様がホストを務めていらっしゃいますけど、本当に何があったのでしょう? ワタクシ、気になりますわ!
314:>>311
みいっつ! 連邦捜査部S.C.H.A.L.E設立!
なんかすごい権限を持った大人がボスのすごい組織ですわ! 依頼を出せば迷子の猫探しから数百億の借金の返済まで、何でもしてくれるらしいですわ!
315:>>311
以上、ここ最近のニュースでしたわ!
316:名無しの椅子
最近(ここ数ヶ月)
317:名無しの椅子
>>311
誰が春先から今までの重大ニュースをまとめろと言いましたの!
318:名無しの椅子
>>304
ニュースまとめてくださいな。やくめでしょう。
319:主席
じゃあ、そんな皆さんにビッグニュースですよ!
320:名無しの椅子
うわぁイッチは待っておくんなまし! 貴女のニュースは毎度心の準備ができないうちに来るんですのよ!
321:名無しの椅子
イッチの言うビッグニュースは、ワタクシたちには刺激が強すぎるんですわ!
322:次席
ならワタクシから知らせますわよ。
323:名無しの椅子
情報の内容が変わらなきゃ伝えた人間が変わっても無意味ですわ!
324:名無しの椅子
でもちょっとだけニュースが気になる感情もせめぎ合っていましてよ!
325:名無しの椅子
イッチ! ここはひと思いに教えてくださいな!
326:名無しの椅子
>>325
ちょっと待ってくださる??
327:名無しの椅子
>>325
ライン超えですわよ!?
328:主席
>>325
そんなに言うなら、教えちゃうよ!
なんと、昨今の情勢不安を受けて、一時的に情報局の権限を強化するという形でCHAIRSが公式に設立されたよ! やったね! リーダーはなぜか私! せ、責任が……重い……!
329:名無しの椅子
(゜Д゜)
330:名無しの椅子
(゜Д゜)
331:名無しの椅子
(°Д°)
332:名無しの椅子
>>331
こっち見ないでくださる?
333:名無しの椅子
マジかー。マジかーですわー。
334:主席
……あれ? 皆そこまで驚いてない?
335:名無しの椅子
心の中は阿鼻叫喚ですわ。しかし、この感情を言語化するにはスレはあまりに小さすぎるますわ。
336:名無しの椅子
オホホホホ、冗談ですわよね……?
337:名無しの椅子
一瞬スレ間違えたかと思いましたわ。マジですの……?
338:名無しの椅子
イッチの発言を見る→スレタイを確認→イッチの発言を見る→スレタイを確認
今ココですわ!
339:名無しの椅子
次席! 次席! ちょっとカモンですの! 何をこんな所で呑気してますの!
340:次席
オホホ、ちょっと何言ってるか分かりませんわ。
341:名無しの椅子
何で分からないんですの!
342:名無しの椅子
お願いですから……お願いですから遅すぎるエイプリルフールと言ってくださいまし……ワタクシたちにガチの特殊部隊は荷が重すぎですわ……!
343:名無しの椅子
結局適性ごとに班分けしましたけど、それでも役割を半分も果たせないのがワタクシたちでしてよ!
344:主席
大丈夫! 実戦で経験積んでいこう!
345:名無しの椅子
クソ上司の言い分ですわ。泣きたくなりますわね、逆らえない自分にも……。
346:名無しの椅子
しかし、烏合の衆を公式化してどうしようと言うのでしょう?
347:名無しの椅子
最近ナギサ様の身の回りで起きたこと
・セイア様の入院
・治安の悪化
・エデン条約
せめて安心できるものが欲しかったのでは?
348:名無しの椅子
並べられると確かに、心労も溜まるでしょうね……。
349:名無しの椅子
言ってはなんですが、もう一人の生徒会長がミカ様ですものね。仕事ができないわけではないのですが……。
350:名無しの椅子
条約の締結が近いとなれば、確かに不安要素は取り除いておきたいものですわね……。
351:主席
私って安心できる要素なんですか? そうなら……嬉しいですね。
352:名無しの椅子
椅子は喋りませんし、勝手に動くこともありませんからね。
353:名無しの椅子
イッチが信頼されるのは分かりますわ。イッチに従うコテハン持ちもまぁ、まだ信頼できるかもしれませんわ。でもワタクシたちはなんなんですの??
354:名無しの椅子
ワタクシたちもCHAIRSでしてよ!
355:名無しの椅子
同じ志を持つ同士扱いされてるというわけですわ!
356:名無しの椅子
もう笑うしかなくなっちゃいましたわ。
357:名無しの椅子
>>356
ならせめて後ろにwくらい付けてくださいな……哀愁がすごくてよ……?
358:主席
しかし、武力に安心を覚えてしまうのは大丈夫なのでしょうか……。
359:名無しの椅子
イッチ、忠実な臣下とは、ただ付き従うだけの存在ではございませんわ。時には主君に意見し、常に主君のためになることこそ、真に忠実な臣下でしてよ。
360:名無しの椅子
>>359
つまりイッチの安価に意見するワタクシたちは忠実な臣下だった……?
361:名無しの椅子
寝言はスレに投げるものではありませんわよ。
362:名無しの椅子
最悪ワタクシたちがどうにかしますわ! 数の暴力の偉大さは、歴史が物語っていますもの!
363:主席
皆……そうだよね。私が不安がってちゃダメだよね! よーし、せっかくナギサ様が頼りにしてくれたんだから! 頑張るぞー!
364:名無しの椅子
ほ、ほどほどにお願いしますわよ……?
「こんにちは、先生。ナギサ様がお待ちです。こちらへどうぞ」
“うん、ありがとう”
特殊部隊CHAIRSが公式に結成されたけど、お仕事らしいお仕事は滅多に回ってこない。
今日は普通に行政官として、先生の出迎えっていう仕事だった。これが先生かぁ……キヴォトスでは見ない感じの人かも?
「ナギサ様、先生がお見えになりました」
「どうぞ、通してください」
ナギサ様たちの待つテラスまで案内して、これでお仕事はおしまい。
えーっと、確かこの後はまだ残ってる書類を片付けて、あと例の件の話もして──あっ、ナギサ様っ。ナギサ様が私に笑いかけてくださってるっ。あっ、あっ、あっ。
「いつもありがとうございます、ムイさん」
「いえ。いつでも何の用でもお呼び出しください。では私はこれで……」
「あー、ごめんムイちゃん。まだもうしばらく残れる?」
「え? いえ、しかし仕事が……」
「私からもお願いできますか?」
「喜んで」
お顔が見たい。お声を聞きたい。叶うなら踏んでほしい。夢は椅子になること。そんなことを口にしたら、その日のうちに私はトリニティから姿を消すことになる。
だから必要がなければすぐに退出しようと思ってたけど、ナギサ様のお願いならば仕方ない。なぜならナギサ様のお願いだから。
「さて、直接会うのは初めましてですね、先生」
“初めまして”
「私がトリニティ総合学園、生徒会長の桐藤ナギサと……」
「同じく生徒会長、聖園ミカだよ」
「……あっ、失礼しました。行政官の土江ムイです」
立ち位置はナギサ様の斜め後ろ。先生がもし今この瞬間にナギサ様に手榴弾を投げつけても対処できる位置。手は羽の影に隠したホルスターの拳銃に……なんて考えていたら、私だけ挨拶が少し遅れてしまった。
ナギサ様に! 恥を!! かかせる気か!!! 貴様!!!!
「ふーん……これが噂の先生ねぇ……うん、私は結構良いと思う! ナギちゃん的にはどう?」
「ミカさん、初対面なんですから、もう少し礼儀というものをですね……それに、TPOは弁えましょうね」
人畜無害そうな顔をしているし、そんなに悪い噂はない。でも、それで油断してナギサ様に傷がついたら、それは警戒を怠った私の責任。
前に同僚にそんな話をしたら「それは行政官の仕事ではない」って言われたけど、じゃあいざって時に守れなくてもいいわけがないから、私はこれでいい。
「うぅっ、それは確かに……でもムイちゃんの意見も聞きたいな!」
「えっ?」
「ほらほら、第一印象とか、聞きたいこととか、何でもいいんだよ?」
“えぇっ……”
今度はミカ様から、先生の印象を言うか質問をしろとパスが飛んできた。困る。
というか先生が困っている。と、止めた方がいいんじゃ……。
「いや、それを決めるのはミカ様ではなく先生では……」
「確かにそれは気になりますね」
「先生が生徒の足を舐めたというのは事実ですか?」
“!?”
ナギサ様が気になるなら、私も気になることを聞いておかないと。
まさか先生、そんなことはしてませんよね?
してたら先生失格ですよね? ナギサ様の前に立つ資格はありませんよね? ナギサ様の前でそのお顔を見る資格もお声を聞く資格もお前が呼吸する資格もないよね? たかが人間の一人や二人、世の中じゃ毎日死んでるんだ。今日はたまたまそれが貴方だっただけなんだ。噂じゃ先生はキヴォトスの外から来たんだっけ。ヘイローが無いから、銃弾の一発でも致命傷になりかねないんだっけ。体格は小さいけど羽は大きいから、それなりに口径の大きい銃でも隠せるんだよ私。相棒ってほど使い慣れてるわけじゃないけど、射撃訓練じゃ外したことないんだよ私。早撃ちは得意な部類に入るし、位置的に脳天は一撃でぶち抜ける。さあ答えてよ。答えて見せなよ先生。返答次第じゃ撃つよ。別に殺人に躊躇いはないよ。たとえ二度と矯正局から出られないとしても、ナギサ様をお守りできるならそれが本望だよ。
「……先生も困っているようですから、早速本題に入りましょうか。こうして先生を招待したのには、少々お願いしたいことがありまして」
“お願い?”
「ええ。先生には、補習授業部の顧問を勤めていただきたいのです」
「エデン条約の件も近づいてきてるのに、ちょっと成績が悪い問題児たちが四人もいてねー……今はちょっと忙しいから、ぜひ先生にこの子たちを引き取ってほしいの!」
私が拳銃を抜こうとしていたのは、ナギサ様に気づかれていた。
ナギサ様の羽が、そっと私の手に触れている。私を止めるようにナギサ様の羽が。ナギサ様の羽が。ナギサ様の、羽が。あっ、やわらかくてあったかい。
……ほぁああああああああああああああ!?!?(発狂)
「その名簿の生徒たちが対象です」
「つまり、トリニティの厄介──」
「ミカさん、その表現は愛が足りませんよ。こう言いましょうか。トリニティにおける『愛が必要な生徒たち』」
なぎささまのはねが、さわさわしてる。くすぐったいですよ、なぎささま。みかさまのまえで、こんなこと……あっ、ちょっと逝くっ。
“試験監督……土江ムイ?”
「……えっ!?」
「ふふっ、先生一人では大変でしょうから、こちらからはお手伝いとして、ムイさんを派遣することにしたんです」
「ムイちゃん抜きだと仕事の効率がだいぶ下がっちゃうけど、その分先生は楽になるからね。期待していいよ! ちっちゃいけど、行政官の子たちの中で一番優秀なんだから!」
「い、一番だなんてそんな……」
三途の川の向こうから、私の親戚らしき人たちに石を投げられて意識が戻ってきた。
そして戻ってくると同時に、突然試験監督なるものに任命されていたことを知らされた。
驚いてナギサ様の方を見てみれば、ふんわりと微笑みを返された。いいんですか? そんな顔。私、また昇天しちゃいますよ?
「では準備が整い次第、お願いしますね。先生。私たちへの連絡は、ムイを使ってください。忙しい時期ですが、彼女であれば諸々の手続きを無視できますから」
「最近はナギちゃんの顔も見られなかったからねー。これからはムイちゃんの顔も見られないのかぁ……」
「少しの辛抱ですよ。ムイさんなら、すぐに解決してくれるはずですから」
「あ、あまり過度な期待はやめてください……!」
“これからよろしくね、ムイ”
「あ、はい。よろしくお願いします、先生」
ナギサ様が、期待しているッ! ナギサ様が、期待してくださっているッ!!
不肖、土江ムイ! 全力を尽くします!! 全力で成績不振者どもの学力を平均ちょい上くらいまで底上げしますッ!!!