機動戦士Gundam_GQuuuuuuX 大地の子らの旗の下に   作:ティタマチュ

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申し訳ございません、パソコンの買い替えとかで色々ゴタゴタがあってしまい遅れてしまいました。
マチュの本格的な任務回です。
今回の初登場キャラはタイトルから分かる通りだと思います。


武装難民2「1つ目巨人との出会い」

サイド6のリボー・コロニー。

ジャマイカン率いる諜報部はサイド6の各コロニーとイズマ・コロニーの行き来を調査した所、ガンダムMark-Ⅱの起動実験の3日前程からこのコロニーから本来の記録に無い積荷の運搬が行われていた。

その為、ティターンズはこの場所にサイド6におけるジオンのスパイ達の拠点があると判断した。

そして任務を与えられたマチュ達はコロニー内で調査を始めた。

 

そもそもとしてスパイの拠点が難民街にない可能性も考えられる為『ジェリドとカクリコン』、『エマとマチュ』の二手に分かれた上で難民街と普通の市民街での聞き込みの両方を行う事にした。

なお、この分け方に関しては『マチュが『残虐騎士』から狙われている可能性が高い』という現場(というよりエマ)の判断である。

ジェリド達は主に難民街、マチュ達は市民街での聞き込みを行っていた。

 

「難民以外で怪しい人を見ませんでしたか?」

「いや、難民以外だと見ていませんね。」

エマが街を行き交う人に尋ねるがあまり成果は出ていないようだ。

「エマ姉、やっぱり見つからないね…。」

マチュの方も聞いては見たのだが空振りだった様だ。

「そうね、ジェリドやカクリコン達の方に期待しましょうか。」

「そうだね。ちょっとここを散策してみたいよ。

エマとマチュは街を散策する事にした。

 

「そういやさエマ姉、このリボー・コロニーってクリス姉の家があるんだよね?」

「確か、そうだったわね。でも、最近帰れていないとは聞いたわ。新機体の開発が忙しいとか制宙権をジオンがほぼ奪取してるからで。」

「そうか…。早く、簡単に帰れると良いね…。」

「そうね、クリスにも家族がいるのだからね。」

 

ジオンがルナツーを陥落させた事で制宙権を完全に奪われてしまって以降、連邦軍が宇宙に上がるのは大変だった。

常にジオンの襲撃に備えなければならず、迎撃用の戦力を用意しなければならない。

その為、ジオンのMSと戦う事の新型MSの開発が連邦軍自体の最優先事項となっていた。

しかも、その新型の1機であったはハイザックに関してはその外見から軍が次期主力機として認めようとせず結局、新型の開発を急ぐ羽目になった。

マチュがシミュレーターで動かしていたロゼットやキハールはその新型の試作機である。

 

一方、ジオンの勝利は生活や地位の向上を望んでいたコロニーに住んでいるスペースノイドにとっても結局はプラスになったと言えなかった。

各コロニーから生活できなくなった難民達が増えたり、難民そのものにならなくても生活が良くなるどころか貧しくなったりと色々な要因がである。

そして『アマテ・ユズリハ事件』の影響により、難民達はジオンに取り入ろうと企業や金持ちからMSを奪い武装して復讐だけでなくアピールをする為に街を襲い始めた。

 

結果としてこの戦争はジオン公国のあるサイド3と各々の目的の為にジオン軍に協力している地球の反連邦政府組織だけが得をした形となり、多くのスペースノイドが貧困や難民の動かすMSの恐怖に苦しむ事となった。

しかし、それが影響して更に地球連邦の中でジャミトフ率いる勇士達によりティターンズが結成される事になったのがスペースノイド達の希望となったのは皮肉と言えるだろう。

 

一方、ジェリドとカクリコンだがこちらは常駐し始めている連邦軍の人員と共に難民街の調査を行っていた。

「怪しい奴を見なかったか?」

「いやぁ、ここじゃ見ませんね。そもそも誰が誰だか分りゃしませんがね。」

難民達に聞いても空振りとなる事が多かった。

 

「しかし、聞き取り調査も大変だな…。」

「そもそも、ジオンが難民を扇動している時点で難民達の気持ちは俺達連邦軍よりもジオンの方に傾いているからな。聞いた所で噓を答える可能性も十分にあるだろう。」

ジェリドとカクリコンは状況を語る。

「ジェリド中尉、ここにいましたか。」

 

ジェリド達の支援をしている連邦軍人が話しかける。

「そっちはどうだったんだ?」

「やはり我々相手に警戒している者が多いですね…。やはり、ジオンによる『エグザベ・オリベ』と『残虐騎士』の出自公開は予想以上に難民達に対して希望を持たせてしまった様です…。」

「そうか…。閣下が駐屯施設の職員を難民から雇っていると言っても限界はあるからな…。やはり『この戦争の勝者はジオン』という認識が強いのかもしれないな。」

 

ジェリドの言葉に連邦軍人達は溜め息を吐く。

だが、ここで諦めて立ち尽くしている訳にはいかない。

こうしている間にも難民達は武装して暴れている上にそれに対応する軍警による無関係の難民への過剰な弾圧も行われて負のスパイラルへとなっている。

それを守るのが今の地球連邦軍のやるべき事なのだ。

 

各サイドの各コロニーで組織されている軍警は()()()()()市民を守り、不穏な難民を取り締まる治安維持の組織となっている。

しかし、その実態は戦後の軍事関係の収縮の為に強制退役させられたジオンの軍人や同じく実質的な敗戦国としての軍事力の制限から退役させられた素行の悪い連邦軍人という元からの危険分子だけでなく更には一般人ながらMSという強大な力を得てしまった結果、その力に溺れて増長した者等()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()になり果ててしまった。

 

その為、捜査とはいうものの基本は憂さ晴らしであり難民街どころか街を破壊する事すら平然とある程である。

それが原因の為、軍警は当のコロニー市民からも嫌われており、ティターンズの駐屯施設が出来る事を知った時に『これで軍警に頼らずに済む』と喜ぶ者が大勢いた程である。

 

ジェリド達の様な一般の連邦軍人からしたら齧っただけの情報なのだがマチュがジオンの機体に乗り、最終的には実質的なモルモット扱いにされる羽目になった原因も元はイズマ・コロニーの軍警が難民街で起こした横暴である。

この為、連邦軍人はジオンだけでなく各サイドの軍警にも良い印象を抱いておらず暴徒化した難民の鎮圧に関して同じ場所に居合わせる事もあるが基本的には信頼をしていない。

 

もっとも、ジオンによる1年戦争の開戦や理由こそあれどそれに伴う態度からコロニーにいるスペースノイド自体を嫌う連邦軍人も未だに連邦軍にいる。

ジェリド達も彼らの態度も分からなくはない事は理解している。

しかし民間人に手を出す事は軍人としては禁忌である事を優先している為、手は出さず差し伸べるという方針にしている。

 

話している中、ふとジェリドの目に何かが映った。

それはサイド6が各サイドやコロニーに送った『アマテ・ユズリハの指名手配書』だった。

「全く、腹立たしい!」

ジェリドは壁からそれを力任せに剥がして破り捨てた。

 

「何でアイツがこんな目に遭わないと行けないんだ!俺達の見ている限りのアイツは悪い事をする様な奴じゃない!」

「落ち着けジェリド。お前の正義感は充分に理解出来るがここはサイド6、つまりはジオン寄りのサイドだぞ。下手な事をしたら襲撃されちまう。」

カクリコンがジェリドを宥める。

 

「だが…。」

「アイツに関しては俺達も同意だ。記憶を失う前も同じ性格だったとしたら誰かの為に自分の事を顧みずに突っ走っちまうのは分かっているだろう。」

カクリコンから目配せされたジェリドが周りの同僚達を見ると頷いていた。

 

「中尉。ジャミトフ閣下のご令嬢が悪くないのは我々も重々承知しています。ですが、一般市民は統制された情報が基準です。ご令嬢が悪くないのを知っているのは宇宙ではおそらく彼女の本来の両親ぐらいです…。せめて我々だけでも彼女の助けになりましょう。」

「あぁ、とりあえず今は合流だ。情報を交換しよう。」

 

そう言ったジェリド達はエマ達と合流すべく互いが話していた場所に向かった。

その時である。

「マチュ!どこにいるのマチュ!」

エマの叫び声が聞こえて来た。

 

「どうしたんだ、エマ!」

ジェリドが駆けつける。

「マチュと逸れちゃったの!」

「何だと⁉︎」

エマが言うにはマチュと市街地を歩いていたら逸れてしまったらしい。

「よりによってサイド6で逸れるとはな…。ここはジオンの勢力下も同然だぞ…。」

カクリコンは困惑するがすぐさま表情を変えて連邦兵に指示する。

 

「マチュをすぐさま探すんだ!ジオンの工作員がいる可能性も考えられる!決して1人で探すな!」

「了解しました!」

「俺達も行くぞ!」

ジェリド達もマチュを探し始める。

「マチュ、無事でいて…。」

 

一方のマチュだが市街地の裏路地にいた。

「エマ姉と逸れちゃった…。そう言えばここって一応サイド6なんだよね…。ジオンのスパイに会いたくないなぁ…。」

そんなマチュに難民街から来たのか難民が絡んで来る。

 

「おい、連邦軍の兵士だ。捕まえてジオンに売ろうぜ!」

「うわっ…!逃げないと!」

逃げる態勢を取ろうとするマチュの近くの店のドアが開く。

「おい、昼間っから人の店の前で何変な事してんだお前ら。」

店から男が出て来る。

 

「あ?なんだテメェ……」

難民達は威嚇しようとするが男が持っている散弾銃に目がいき固まってしまう。

「3つ数える、その前に俺の前からさっさと失せろ。」

「そんなの偽物だ。だ、騙されるかよ。」

難民が威嚇しようとするが男は空に向かって発砲した。

 

「ヒッ、ヒィィィィィ!」

「今のはちゃんと空砲だ。だが次はどうだろうなぁ?1、2……」

男の顔は本気の様だ。

「う、うわあああああ!に、逃げろぉぉぉ!」

難民達は逃げ出す。

 

「行ったみたいだな……嬢ちゃん、大丈夫か?」

「う、うん。ありがとうおじさん、ごめんね。」

「おいおい、ここは難民街の目と鼻の先だぞ?こんな所を一人でうろつくなんて危ない事はするな。連れはいないのか?」

男がマチュに聞く。

 

「いや、いたんだけど、はぐれちゃって……」

そんな中、マチュのお腹からグゥ〜と音がする。

「ハハハ!随分とデカい腹の虫だな。ウチに作り置きのボルシチがあるが、食ってくか?」

男は笑いながらマチュを店に招待する。

 

「うん、ありがとうおじさん!私はマチュ、おじさんは?」

マチュは男に質問する。

「ミハイル・カミンスキーだ。ミーシャと呼んでくれ。」

男、ミーシャは笑いながらマチュに話した。

この出会いは後に両者にとって良い結果を産む事となる。




今回の初登場キャラであるミーシャは所謂『キシリアがニャアンに功績を与える為に残していた部下の1人』です。
いくら、キシリアのイエスマンであるマ・クベやマレットと言えども拾って来た難民の少女をいきなり佐官待遇してくれと言われたら流石に困るでしょうから。
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