機動戦士Gundam_GQuuuuuuX 大地の子らの旗の下に 作:ティタマチュ
「あいつら、宇宙に出たのか。逃がさない!」
レーダーで追っていたマチュが少し遅れて宇宙に出たその時である。
「我らジオンの、しかもキシリア様の理想を象徴する機体を穢した連邦の新型め!この宇宙のチリとなれ!」
サイコミュ高機動型ザクが腕部のメガ粒子砲を使い、マチュのガンダムMark-Ⅱを攻撃してくる。
「うわっ!」
Mark-Ⅱはそれを回避するが
「逃げても無駄だ!俺のザクを甘く見るなよ!」
サイコミュ高機動型ザクは腕部のメガ粒子砲を片方切り離すとそれをMark-Ⅱ目掛けて飛ばして来る。
「うっそでしょ⁉︎」
それを見たマチュはMark-Ⅱのブースターを全力で稼働させた。
Mark-Ⅱはザクの本体と切り離された腕部による擬似的なM.A.V.戦術により防戦一方となっていた。
「ハハハハハ!いくら高性能と言っても所詮は連邦の機体、我がジオンのニュータイプ用の機体には勝てまい!無力化した後に回収してくれる!」
ザクのコックピットでジオン兵は有利の笑いを浮かべる。
「もう、しつこいなぁ!」
Mark-Ⅱのコックピットでマチュは毒づくが状況は最悪だ。
「どうしよう…。このままじゃエマ姉達が来る前にやられちゃう。一体、どうすれば…。落ち着け…こういう時は落ち着くんだ私…。」
マチュは心を落ち着ける為に一旦目を閉じる。
すると、急に頭の中に周囲の様子が浮かび、相手の殺気と気配を感じた。
「…見えたっ⁉︎」
Mark-Ⅱは放たれたビームを回避する。
「何だ⁉︎急に連邦のガンダム擬きの動きが変わっただと⁉︎」
ジオン兵はMark-Ⅱの動きがより精錬された物になった事に驚きを隠せない。
「くっ、クソッ!ならば、これならどうだ!」
ジオン兵は切り離された腕部メガ粒子砲をMark-Ⅱの背後に回す。
「相手の殺気を感じる…。攻撃がどこから来るか分かる…!」
マチュは操縦するMark-Ⅱの背後を見ずにビームを避け続ける。
「相手は気付いてないみたい。よし!」
Mark-Ⅱはメガ粒子砲を誘導する。
「えぇい、ちょこまかと!だが、この機体は1機でM.A.V.戦術が使える事を忘れたみたいだな!」
ジオン兵もマチュを追い詰めようと動く。
その時、Mark-Ⅱは急に動きを止める。
「諦めたか!食らえ!」
ザクは本体に付いた物と切り離した物のメガ粒子砲からビームを放つ。
「引っかかった!行くよ、Mark-Ⅱ!」
マチュはMark-Ⅱのブースターを最大出力にして急上昇する。
「な、何だとぉぉ⁉︎」
ザクのメガ粒子砲の内、切り離した物から放たれたビームはザク自体を掠め、機体本体に付いていた物から放たれたビームは切り離したメガ粒子砲を爆散させた。
「し、しまった…。逆に俺を誘導したというのか…?ま、まさか奴もニュータイプなのか⁉︎」
ジオン兵が上を見るとそこにはビームライフルを構えたガンダムMark-Ⅱがいた。
「当たれ!」
そしてそこから放たれたビームはザクのもう片方のメガ粒子砲に直撃した。
「く、クソッ!」
ザクは誘爆を防ぐ為にメガ粒子砲を切り離すとすぐに爆発した。
「このままではまずい。すぐに大尉達の元へ退却しなければ!」
乗機の武装を失ったジオン兵は直ちに撤退の準備に入る。
しかし、それはもう遅かった。
「逃がすわけないでしょ?」
立ちはだかったのはエマが乗るバイザックだ。
「フン!同じザクならこちらの方が性能は上だ!」
余裕の表情のジオン兵に向けてバイザックは武器を構える。
「バ、バカな⁉︎そ、それは!」
驚くのも無理はない。
バイザックが構えたそれは紛れもなく『
「これで終わりよっ!」
バイザックのビームライフルから放たれた一撃はジオン兵のザクを貫く。
「ま、まさか連邦軍はザクにビーム兵器を使わせる事が出来る程の技術を持っていたというのかぁぁぁぁ⁉︎」
サイコミュ高機動型ザクは逆に自身が宇宙のチリへとなった。
「私の可愛い
「エマ姉!」
マチュのMark-Ⅱがバイザックに寄ってくる。
「ごめんね、待たせちゃって。でも、1人で相手をほぼ倒せちゃうなんてさすが私の
「えへへ〜、ありがとうエマ姉〜。」
緊張の糸が解けたのかマチュはエマと嬉しそうに話している。
「じゃあ、一緒に皆の所に戻りましょうか。」
「うん!」
エマとマチュは仲良くサイド6のコロニーへと帰還した。
一方、コロニー内ではティターンズや軍警により武装した難民達とジオンの襲撃の後処理が行われていた。
「何とか我々の損害は無しで終わらせる事が出来ました。」
テッドはホッとした様子だ。
「だが、ここからが始まりだ。今回の武装難民の件も黒幕は間違いなくキシリア・ザビだ。奴は難民達の効率的な使い方を心得ている。おそらく各サイドには奴の息のかかったスパイがいるな。それらが難民達を上手い事煽動して暴動を起こしているのだろう。」
ジャミトフは今回の件を冷静に判断する。
「閣下、今回は上手い事行きましたが、色々と対策をしなければいけませんな。」
「あぁ、MSに関しては今回コックピット以外は損傷の少ないゲルググを何機か鹵獲出来たからこれを我々だけでなくアナハイムに送る事で共同で開発を行える様にしよう。それと1番の問題はやはり難民だな…」
ジャミトフはこれからの事を色々と考えている。
「そう言えば、今回の難民はどうしたのかね?」
ジャミトフがテッドに確認を取る。
「軍警側が捕縛した者も含めて全てがこの施設におります。ですが閣下は何をなさるおつもりですか?」
「それはだな…」
ジャミトフがそう言おうとした時に無線が入る。
『マチュ・ハイマン、ただいま帰還しました!』
「おお、マチュか。無事で良かった…。」
『ねっ?言った通り大丈夫だったでしょ、おじさん!それとエマ姉が助けてくれたし。』
「それは良かった。」
マチュの声を聞いたジャミトフは安心していた。
「閣下…。申し訳ございませんがお答えを…。」
「あぁ、すまなかったな。我々の目的だが難民を職員として雇おうと思っている。ここだけではなく各サイドのコロニーに我々の部隊を駐留させる訳だが正直、全ての人員を地球連邦から連れて来るのは不可能だ。地球の守りを無くすのは本末転倒になってしまうからな。」
「だから、難民達を雇うという事ですな。」
「あぁ、後にジオンに渡る人間も減らせる。宿舎を大きくしたのもそれだ。各サイドの連中にはどうもそういう考えが無い様だからな。我々がやるしかないという事だ。」
「成る程…。納得出来ました。」
ジャミトフの考えを聞いたテッドは頷いた。
「ふぅ。頑張ったね、Mark-Ⅱ!まさか初陣でジオンの新型と戦って勝つなんて思わなかったよ!」
Mark-Ⅱのコックピットから出たマチュは愛機の頑張りを労っていた。
「おっ、お帰りみたいだな。」
「ジオンの新型機を撃退したって本当か?」
先に帰還していたカクリコンとジェリドがマチュの元に寄って来る。
「カクさん!ジェリド!そうなんだよ!ザクみたいなんだけど腕を飛ばして来てさ、大変だったよ!まぁ、相手の動きが分かって勝てたんだけどね。」
マチュが説明していると
「マチュ〜!」
エマが抱きついて頭を撫でて来る。
「エマ姉、ありがとう。エマ姉のおかげで助かったよ!」
「良いのよ。私はあなたの姉なんですから!」
マチュもエマに抱き付いている。
「全く、本当に仲が良いなあの2人。」
「あぁ。それにエマも随分と柔らかくなった物だ。」
ジェリドとカクリコンだけでなく他のティターンズの人員もマチュとエマを見て笑みを浮かべていた。
その時である。
「皆、今回は良くやってくれた。Mark-Ⅱの起動実験及び武装難民の鎮圧とジオンの撃退、全てが成功だ。」
ジャミトフが労いの言葉をかけるとマチュ含めて全員が敬礼する。
「閣下、お心遣い感謝します!」
代表してジェリドが答える。
「構わんよ。皆のおかげで連邦軍の復活と新型MSの開発計画に兆しが見えた。それが今日の何よりもの功績だ。」
ジャミトフに対しマチュが近付いて来る。
「おじさん!私とMark-Ⅱ、上手く出来たでしょ!」
「あぁ、『残虐騎士』を食い止めただけでなくジオンの新型まで撃退したと聞いた。これは素晴らしい事だ。」
「ありがとうおじさん!」
満面の笑みを浮かべるマチュを見てエマだけじゃなく他の面々も嬉しそうだった。
「とりあえず我々は地球へ戻る事にする。ここに駐留する者達はすまないが任せたぞ。」
『了解しました!』
ジャミトフの指示に駐留する事になったティターンズの人員は揃って敬礼した。
「では、一度帰ろうかマチュ。」
「うん!帰ろうおじさん!」
マチュ達は地球へと戻る事になった。
ちなみに同じ部隊のジェリド達以外のティターンズの人員も『アマテ・ユズリハ事件』の事を知っているのでマチュの扱いに関しては理解している感じです。