『雷爆の聖女』ペルナ=グロザ・ストルミナ。
それが私の肩書と名前だ。
容姿が気になる?仕方がない、教えてやろう。
スレンダー体型のストレートヘア美少女だ。
身長は前世での体感で言えば150cmあるかどうかだ。胸は薄くてヒョロヒョロな体型だ。残念ながら、役割を果たす機会に恵まれなかった逞しいマイ・サンとはお別れしていて、ついてない。元男なんだから、胸が無くてある意味助かっている。しかし、多少は膨らみはあるので少々複雑な気分である。
お目々は薄紫色に輝き、頭頂部から腰にかけて真っ直ぐに伸びるダークグレーのストレートヘアはちょっとした自慢だったりする。
某薔薇な乙女のあんにゅ~いなお人形を思い浮かべていただければ良い。差異はあれどそれに近い顔つきと容姿をしているのだ。離れ離れになった母よ、美少女に生んでくれてありがとう。それだけでモチベーションが上がります。
さて、『聖女』とはなんぞやという説明に移ろう。
この世界における『聖女』とは、魔界よりやってきた災禍、魔物や怪奇現象を打ち払い清める力を持つ乙女たちのことである。私を含めた聖女たちは、日々大陸のどこかで人々の安寧を脅かす魔界からの災禍を打ち払うために走り回っている。
特に、同期たちの活躍は目を見張るものがある。
順繰りに紹介していこう。
『紅炎の聖女』フェリーネ・フッテン。
主に魔物の討伐に力を入れている脳筋系の聖女だ。炎の魔法を自在に操り、個体から集団までの魔物を焼き殺して回っている。短気で喧嘩っ早く、何かあれば自慢の炎の魔法で焼却しようとする危険人物でもある。でも身内に対しては甘々なツンデレちゃん。
ボブカットの赤髪が特徴で、目つきも悪いヤンキー系美少女である。
でも私は知っている。熊さんのぬいぐるみを抱いてないと眠れないことを。
『氷水の聖女』シーグリッド・ノルドストレレーム。
彼女も主に魔物の討伐が得意な聖女だ。水・氷の魔法を得意としていて、彼女の範囲攻撃魔法は絶大な威力がある。干魃地帯で主に活動しているので、現地民からは神様のような扱いを受けている。フェリーネとは違い冷静沈着で頼れるクールな美少女。
青髪青目と、テンプレートな容姿をしていてスタイルも良い。
でも私は知っている。大人向けのスケベ小説を読んで夜更かしすることがあるムッツリだということを。
『緑風の聖女』クレール・ラ・トゥール。
珍しいエルフ種族の聖女で風魔法が得意な聖女だ。おっとりとしていて優しいお姉さん枠。風と回復および支援魔法が得意で、貴重な後方支援要員。いつもニコニコと微笑みを絶やさず、平時には子ども向けの診療院のボランティアをしている。
エルフらしく超絶な美形で、ふわふわな柔らかい髪とタレ目なモスグリーンの瞳、シーグリッド顔負けのダイナマイトボディの持ち主。
でも私は知っている。お前が子ども向けの診療院の手伝いをしているのは、小さい男の子と女の子を合法的に触れるからだということを。
『光矢の聖女』エスペランサ・デ・ラ・カマラ。
良いとこ出の貴族令嬢で、お嬢様言葉で喋る聖女。光属性を習得していて、後方支援から前線まで張れるオールマイティな高スペックお嬢様。突っ慳貪な態度を取るが、何だかんだ言いながら他のメンバーのことを気に入っていて、世話を焼いてしまう心優しい子でもある。いつもお世話になっております。
貴族令嬢らしくいつも自分磨きに余念が無く、スタイルも良い美少女。
でも私は知っている。夜な夜な腹が減っては甘味をこっそり食べて、体重を測る度に絶望していることを。
以上、私の同期の聖女たちを紹介を終える。
改めて見れば、とてつもない曲者揃いである。
私が言えた立場では無いかもしれないが、よくもまあ教会の連中もこんな奴らを聖女にしようと思ったものだ。よほど切羽詰まっているのか、人が足りていないのか。
難しいことはよく分からない。
さて、私は『雷爆の聖女』という名を賜っているので察せるかと思うが、主に雷属性が得意だ。
どれくらいの出力を出せるか計測したことない(出来ないが正しい)けど、雷を出せるし、経験則ではあるが体皮がゴム状の魔物を絶縁破壊を起こして殺せるくらいには威力は強い。
しかし気に食わないことが一つある。
どうして私だけ、同期たちとは違って地下の部屋に閉じ込められているのだろうか。
これは一種のハラスメントではないだろうか。教会のコンプライアンス的にどうなのだ。
もしかして、私は同期たちに嫌われているのだろうか。
そう考えるとしんどくなってきたので横になることにする。
お休みなさい。