私が起きると、目の前に銀髮の少女と青髪の女性がいた。
「んぅ…えっと…?誰…?」
目の前にいた青髪がまず銀髪に話し、銀髪がそれに答える
「ねぇ、姉上。この子、可愛すぎない?」
「そうね…なんたいうか…守りたくなるわね…この笑顔…」
少しうっとりしたような様子で青髪の女性が銀髪の少女に問いかけ、手で口を覆いながら銀髪の少女がそれに同意するように答える。なぜだろう、そう思いヴェルディーネが見るのだが、その顔を見た二人が更に身もだえる羽目になり、全く持って話が進まず、少しあとに赤髪の男…なぜか上裸のような格好をしている…と金髪の男…こっちはまともな服装をしている…が入ってきた。
『結局だれなんだろうなぁ…?兄様とルシアさんはどこなのかなぁ?』
そして、赤髪の男が先に話しかけてくる
「よぉ、俺の名前はギィ・クリムゾン。んで、こっちの金髪がルドラだ。」
おおい!?と仲よさげに突っ込んだ金髪…ルドラが改めて自己紹介をする
「俺がルドラだ。よろしくな。あー…」
…自己紹介してなかった…そう気付いたディーネは少し緊張した様子で自己紹介をする
「えっと…ヴェルディーネ、です。よろしくお願いします。」
ディーネがギィ、ルドラに自己紹介し終えたところで青髪、銀髪が復活し、青髪が自己紹介を始める
「私はヴェルグリンド。よろしくね、ディーネ。呼びにくいだろうし、グリンドでいいわ」
あっ、私が先に言おうと思ったのに、そう言った銀髪が遅れて自己紹介をする
「私はヴェルザード。同じく、よろしくね、ディーネ。私もザードでいいわ。」
近いなぁ…なんで私の両隣に座りながら自己紹介するのかなぁ…なんでギィさんとルドラさんは笑ってるのかなぁ…?
そんなディーネの気持ちを知ってか知らずか部屋の中にヴェルダとルシアが入ってくる
「やあ、皆。自己紹介は終わったようだね。多分お互い色々わかってないだろうから、いろいろ話すね。」
その後、ヴェルダが様々なことを話した。ディーネは死水龍てあること、ディーネの権能は水属性─本質は流動らしい─そしてヴェルダの生み出したものを破壊できる権能も一応あることを。そして、それを聞いた二人がギィ、ルドラの順で話し始める。内容を要約すると強そうだし楽しみ、だった。
えぇ…私戦いとか好きじゃないんだけど…でも、戦わなくちゃいけないのかなぁ…
その後は、七人で色々お話をした。ヴェルザード、ヴェルグリンドの下にもう一人、ヴェルドラっていう弟がいることも聞いたし、私はヴェルザードとヴェルグリンドのことをザード姉様、グリンド姉様って呼ぶことになり、私は単にディーネって呼ばれることになった。他にも色々話すうちに世界に興味が出てきたから、たまに兄様、ザード姉様、グリンド姉様の所に行くことを条件に、旅に出ることにした。
そうして、私は世界を旅していた。とても幸せな日々が続いた。その日はザードとギィが暮らしている白氷宮でお茶をしていた。
「え?兄様とルシアの間に子供ができたの?」
私がそう言うとギィが答えてくれた
「おう、この間…っても一ヶ月くらい前だから最近だな…」
はへ〜竜種と人間って子供作れるんだ〜
そんなことを考えていると、私を膝の上に乗せている大人の姿のザード姉様が
「でも、兄上は力のほとんどを失ってしまって…例えば、居城が爆破なんてされたら…」
直接は言わないが、言外に"襲われれば死んでしまう"とザードは言った。
…嫌だな、また家族を失ったら…私は…
「壊れちゃうかもな…」
心のなかで思っていたことが独り言になってきたようで…
「ディーネ?大丈夫?」
ザード姉様は私の頭を撫でてくれて、ギィも心配してくれた。
「うん、ありがとう」
一応、私はそう言った。2人を心配させてもいけないから。
その後、不安になった私は、兄様達の居城を訪ねた
「うーん、流石に城が爆発した程度のことでルシアを守りきれず、僕も死ぬ、なんてことはないと思うな」
そう言ったあと、兄様は、私の
「気に入ってくれたみたいだね。ディーネのために作った甲斐があったよ」
「うん、ありがとう、兄様」
「良かったですね。ディーネ。」
そう言ったルシアは私を優しく抱き締めてくれて、私はとても安心した。…そして、油断してしまった
5年後、今度はグリンド姉様とルドラのところでお話をしていた。今度は兄様が娘…ミリムって言うらしい…が寂しいだろうって、自分に残された力を結晶化して小竜を生み出したらしい。本格的に人と変わらない状態になり、寿命に縛られることになったが、本人曰く、「ルシアと一緒ならいいかな」だそうだ。まぁ、本人がいいならいいんだけど…
そんな話をしているときだった。兄様の居城の方角から大きな爆発音がした。嫌な予感がした私は、より早く飛べる東洋的な竜の姿になって音のした方向に行った。
「兄様!ルシア!」
二人がいつもいるはずの部屋、開けたら二人が迎えてくれる…はずだった。そこにあったのは物言わぬ死体となったルシアと今にも死んでしまいそうな兄様だった。
「兄様っ!?」
「あ、あぁ…ディーネ…」
私はすぐに駆け寄り、
「ディーネ、もう無理だよ。それよりも、僕とルシアの子を…ミリムのことを頼みたいんだ…」
「…わかった。何があっても二人の子は守るから…だから…安心して…」
「うん…ありがとう…頼んだよ…」
ははっ…また守れなかった…幸せは簡単に壊れると、私は知っていたはずなのに。やっぱり、私は馬鹿みたいだ。日向を喪った時から何も…何一つ成長していなかったらしい。
スキルを全力で活用し、2人を蘇生できないかを何度も調べた。でも、そんな方法はなかった。
そっか、駄目か…取り敢えず、ミリムちゃんを探そうか