スーパーロボット大戦OG 魔神伝   作:”蒼龍”

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皆様こんにちはです、第9話を投稿致します。
今回シナリオエンドデモが入り切りませんでしたが、そちらは次回に回します。
最近季節の変わり目なので体調不良になりがちですが何とか頑張っています。
では、本編へどうぞ!


第9話『ビアン・ゾルダーク』

───アイドネウス島───

 

 

 

 DCの本拠地アイドネウス島の研究施設にて、『ヴィルヘルム・V・ユルゲン』博士が主導していた『ODEシステム』プロジェクトが正式に中止となってしまっていた。

 理由も明確で、先日の模擬戦中に該当システム搭載機が暴走し12名の犠牲者を生んだ為である。

 無論この実験はアードラー副総帥が自身の研究する『ゲイム・システム』の邪魔になると判断し横槍を入れた結果ではあるが………様々な観点からビアン総帥、更にはDr.ヘルやサオトメ博士すらもODEシステムに難色を示し、中止が決定したのである。

 

「Dr.ヘル様、何故ODEシステムの研究を自身の名を使ってまで止めたのです?」

 

「「あれは完成すれば人的被害が減るとユルゲン博士も仰ってた筈では…?」」

 

「研究者ではないあしゅらやブロッケンでは分からぬか、あのシステムが抱える致命的な欠陥を。

 そしてそれを解消する外道の手段がある事が」

 

 あしゅら男爵やブロッケン伯爵の疑問にDr.ヘルはユルゲン博士が居る研究室の扉を見ながらも、直ぐに自身の研究施設…『機械獣発掘及び量産化計画』部門の施設に入りながらODEシステムが持つ欠陥を口にしていた。

 勿論研究者ではないあしゅら達ではそんな事は分からない為、疑問符を浮かべるだけであった。

 

「Dr.ヘルよ、調子はどうじゃ?」

 

「サオトメ、お主も来ておったか」

 

 其処にサオトメ博士も訪れ、互いの顔色を見て研究自体は順調に進んでいると阿吽の呼吸で理解していた。

 ユルゲン博士のODEシステムとは違い、である。

 

「「サオトメ博士、貴方にも聞きたい。

 ODEシステムが持つ致命的な欠陥とは何なのですか?」」

 

「ふむ………良かろう。

 先ずアレは人の脳に膨大な情報を流し込み、そして戦況が如何であるかを共有するシステムだが………その人の脳を使う所に問題があるのじゃ。

 そう、人間の脳ではそんな情報量やあのシステム由来の感覚共有に耐えられないのだ………故にあの暴走事故が発生したのだ。

 アードラーのクソジジイが横槍を入れずともいずれ起きた事よ。

 そして人的被害を減らすと言う名目を謳っておきながら目に見えた必ず爆発する爆弾を抱えておる………それが致命的な欠陥じゃ」

 

 あしゅら男爵が投げ掛けたサオトメ博士への質問にきっちりと、しかも実例を交えて博士自身が答えるとあしゅら男爵もブロッケン伯爵も『成る程』と納得しながらODEシステムが抱えた欠陥を理解した。

 ………そしてサオトメ博士は、此処で更に踏み込んだ話であるコレを解消する1つの方法を話そうかと決めていた。

 

「そしてコレを手っ取り早く解消する方法は1つ………人間を生体パーツとして組み込み、ODEシステムのネットワーク構築を行う部品として扱い無人機にそのネットワークが蓄積した情報を処理させ、そして敵を殲滅する事よ」

 

「んな!? 

 ば、馬鹿な………それでは人的被害が減るどころか寧ろ悪化してるでは無いですか! 

 しかも人間の部品に? 

 サオトメ博士、貴方正気ですか!?」

 

「ワシにそれを言うな、全てはODEシステムの欠陥を解消する手立てが無いユルゲンの奴に言え。

 まぁ、今の所奴には良心があるからこそこの手段は取らんだろう。

 そして奴自身が追い詰められる前に止められる段階は今しか無いのでビアンと共にプロジェクト中止に署名したのだ」

 

 ブロッケン伯爵はODEシステムの欠陥を解消する最悪な手段に慄き、Dr.ヘルも頷きながらサオトメ博士共々止められる段階を見極めてシステム研究を中止させたのである。

 このまま続ければストレスで追い詰められ、その最悪な手段に行き着く………或いはとっくに気付いていて、それに手を伸ばすかの何方かだが、兎に角人間を生体パーツにする事が目に見えたのでビアン達で止めたのだ。

 余談だがアードラーはそんな事は知らず自身のゲイム・システムの方が優秀だからこそODEシステム研究が打ち切りになったと思い心の中で小躍りしていた。

 勿論こっちも問題大有りなので止めたいのだが………副総帥の立場を利用しまくるアードラーの研究を止める手段がビアンしか無いのでDr.ヘル達は舌打ちしているのであった。

 

「ああそれとヘル、ビアンの奴がハガネ部隊を見に行くと言っておったぞ」

 

「ああそうか、ならばブロッケン伯爵、お前が『飛行要塞グール』でビアンの奴を送ってやれ」

 

「は………? 

 は、はっ! 

 了解致しました!!」

 

 そんな空気をぶった切る様にサオトメ博士とヘルの放った言葉にブロッケン伯爵もあしゅら男爵も鳩が豆鉄砲を受けた様な表情になりながら復唱し、グールの航行準備に取り掛かるとビアン総帥が本当に乗り込んで来たのだった。

 しかも自身が作り上げた『自信作』をグールに詰め込みながら………。

 

 

 

 

 

 

 

───大西洋・マーシャル諸島近海・ハガネ格納庫───

 

 

 

「………て事はマサキはどっかの異世界からこっちに戻って来た可能性があるって訳なのか」

 

「イングラム少佐の話ではそうらしいのう」

 

 ハガネの格納庫にて、コウジとジュウゾウはマジンガーZの整備をしながらマサキが異世界からの出戻り説が出てる事を受け止めながら、それが荒唐無稽では無いとして話を進めていた。

 何せサイバスターがEOTとはまた違う技術系統でありながら、今の地上には無い魔術的要素を孕んでいると整備班(特にジュウゾウやケンゾウ、バレル)の見立てで判明しておりそれがある種の証拠なのだ。

 

「よっ、コウジ。

 相変わらずマジンガーZの整備に精が出てるな」

 

「おっ、マサキか。

 お前もサイバスターの整備か?」

 

「いや、シロとクロに頼んでラトゥーニから教えて貰った識別コードをあらかたサイバスターに打ち込む所だ。

 サイバスターは大幅な整備をしなくても地上では何とかなるからな」

 

「(猫と一緒にデータを入力するのか)」

 

 そんな中で件のマサキがサイバスターに識別コード打ち込み作業を行いに来たので、軽く話し掛けると矢張りシロとクロと言うファミリア………使い魔の一種にもギャップを感じ余り普段の常識は通用しないなとコウジは考え、しかしそれ等を柔軟に受け止めながら見聞を広めようとしていた。

 カブト一族の家訓には『常識に囚われるな』があるので科学者としても柔軟な思考を以て新たな技術を作り上げるのだ。

 その最たる例が莫大なエネルギーを誇る光子力エネルギーだったりする。

 

「あ、マサキ君にコウジ君、此処に居たのね」

 

「あれ、クスハじゃないか。

 格納庫に何のようなんだ?」

 

「うん、皆が2人が頑張ってるから私も何かしなきゃって思って健康ドリンクを作って持って来たのよ」

 

「………健康ドリンクって、『それ』?」

 

「うん、これよ」

 

 其処にクスハが特製健康ドリンクを持って格納庫へやって来ていた。

 だがコウジとマサキの反応は微妙であった。

 何故なら………この健康ドリンク、色が何やら可笑しく、更にブツブツと何かが浮かんでおり明らかにヤバい物だと言う警告信号が二人の脳裏を過っているからだ!! 

 

「あ、確かに見た目はあれだけど効果は抜群だから其処は安心してね。

 はい、どうぞ」

 

「お、おう」

 

「(勢いに押されて受け取っちまった………こ、これはもう飲むしかないけど、何かヤバい感じしかしないんだけど…!!? 

 え、ええい、ままよ!!!!)」

 

『ゴグッ、ゴグッ、ゴグッ!!』

 

 そして2人はクスハの健康ドリンクを飲んだ、飲んでしまった。

 その結果………2人は余りの形容し難い味によって意識を持っていかれ、其処で記憶がプツリと切れるのであった………。

 

 

 

 

第8話『ビアン・ゾルダーク』

 

 

 

 

 コウジとマサキが健康ドリンクを飲んで倒れた直後、タイミングが悪くハガネ上空から降下ポッドが降り立ち、中からリオンやガーリオンが発進していた!! 

 それ等を受け、ジャーダやガーネットもゲシュペンストMk-IIに乗り込みながらPT部隊やグルンガスト、グレートマジンガーが出撃したのだが………矢張りサイバスターとマジンガーZは出撃しておらず、オノデラは体調不良と聞き「何やってる!」と檄を飛ばしていたが、リュウセイは直前にクスハが何かを持って格納庫へ向かってた所を目撃したので何があったか察し手を合わせていた。

 

「あのパーソナルマーク………アレはコロニー統合軍のエース部隊『トロイエ隊』か!」

 

「トロイエ隊と言えば、女性だけで構成されたエリート部隊だって聞いたな。

 つまり、今までのDC兵よりも出来る連中ばかりってこったな。

 全員油断せずに行けよ! 

 特にイルム、変に鼻の下を伸ばすなよ? 

 伸ばしたら『リン・マオ』社長に報告してやるからな?」

 

「何でヘビクラ中佐がリンの連絡先知ってんだよ!?」

 

「お前等真面目に対応しろ!!」

 

 ライのトロイエ隊の話が出た所でヘビクラが肩の力を抜く様にイルムを引き合いに出しながらアレコレと話をしたが、矢張りオノデラに怒られてしまいスッと操縦桿を握るのだった。

 しかしヘビクラのお陰で適度に肩が解れたので思う存分力を発揮出来る様になっていた! 

 

「よし、では迎撃開始せよ」

 

 そしてイングラムが全体支持を飛ばし、向かって来るトロイエ隊をハガネ部隊は迎撃し始めるのだった! 

 メッサーから機種転換し、量産型ゲシュペンストMk-IIに乗ったガーネットとジャーダがラトゥーニのビルトラプターと共にトロイエ隊の『コスモリオンV』と接敵した! 

 

「成る程、エルザム様が興味を持たれるお気持ちが良く分かる。

 良い練度の部隊だ………各機散開、各個に敵を撃破せよ! 

 但し我々はこの後宇宙へと戻る、この場で無駄に命を散らす事は許されないぞ!」

 

『了解!!』

 

 一方のトロイエ隊の隊長『ユーリア・ハインケル』少佐はブランシュタイン家の長兄たるエルザムが度々口にしていたハガネ部隊の動きを見てその練度の高さを理解し、これならばDCやコロニー統合軍のマイヤー総司令が『求める物』が実りつつあると感じながら、部下達に命令を飛ばした! 

 そのトロイエ隊の隊員1名1名がエース級の実力があり、リュウセイにアヤ、ラトゥーニも苦戦し、イングラムも「ほう…」と少しだけ感心する練度であった! 

 そしてその戦闘中に1機のコスモリオン・タイプVとシュッツバルトが接敵する! 

 

「! 

 この動き、矢張り…!」

 

「その声…レオナか?」

 

「ライディース…!」

 

 そのコスモリオンVに搭乗する者は『レオナ・ガーシュタイン』、ブランシュタイン家の分家であるガーシュタイン家の血を引く娘であり、ライやエルザムとは従兄妹の関係にあるのだ! 

 

「矢張り、軍に入っていたか」

 

「当然よ。

 私が選んだ道は、我が家筋の宿命…ガーシュタイン家を始めとする分家は、本家であるブランシュタイン家の為に尽くさねばならない。

 貴方がマイヤー総司令やエルザム少佐と戦う道を選んだのなら………私は、あの人達を守る為に貴方と戦うまでよ!」

 

 ライとレオナは互いに譲れぬ信念や誇りがある、それ故に言葉を交わしていようとも今の状況では戦うより他無いのだ! 

 そうしてレオナのコスモリオン・タイプVとシュッツバルトがレールガンとマシンキャノンの撃ち合いをしていた所に隊長機のユーリア機がシュッツバルトに狙いを定め、連携を開始していた! 

 

「ユーリア・ハインケル少佐か…!」

 

「その声は…もしや、ライディース様か? 

 何故こんな所に…」

 

「俺の事をエルザムから聞いていなかったのか?」

 

「貴方は、お父上であるマイヤー総司令に逆らうおつもりか?」

 

「あの男はもう父ではない………ビアンと共に地球圏を脅かす………俺にとって倒すべき敵だ」

 

「………やむを得まい、マイヤー総司令の敵は私達の敵…どうかお覚悟を!」

 

 ユーリアもまたマイヤー総司令に付き従う者として、また彼が『求める物』と成りつつあるライの姿を見て若干の笑みを浮かべるが、その直後に此処で落ちるならそれまでとして攻撃を開始する!! 

 しかし、ライはゲシュペンストMk-IIよりも鈍重なシュッツバルトを巧みに操り、レオナとユーリアの2人による同時攻撃をうまく回避してはマシンキャノンを上手く当てて機体にダメージを与えさせる!! 

 レオナやユーリアは矢張りライもまたブランシュタイン家の男、油断ならないとして冷や汗を掻いていた!! 

 

「よっしゃ、レンジは十分だ!! 

 喰らいな、ジェット・マグナム!!」

 

「ジャーダに続けて受けなさい!!」

 

 ライがユーリア、レオナ機を引き付けている間に漸く機体に慣れ始めたジャーダとガーネットがジェット・マグナムによる同時攻撃でコスモリオンを1機撃破する! 

 更にグレートマジンガーもまたコスモリオンを複数機相手にしながらも、サンダーブレークを鞭の様に薙ぐとコスモリオンは次々と撃破され、単騎であってもマジンガーの力は絶大であるとトロイエ隊の者達に知らしめていた!! 

 

「流石はビアン総帥やマイヤー総司令が目を付けただけの事はあるな」

 

「ユーリア隊長、このままでは我々の損耗が激しくなる一方です」

 

「ふっ、そうだな………全機撤退せよ!」

 

【ビュォォォォォォンッ!!!】

 

 そうしてトロイエ隊はユーリアの指示の下、脱出したパイロットを他のコスモリオンが回収しながら撤退して行き戦闘終了と相成った。

 しかしトロイエ隊が地球に降りたと言う事はコロニー統合軍全体が地球降下作戦を本格化し始めている事も示唆され、それが見えるオノデラやツルギ、ヘビクラ達は尚更急ぎDC司令部を叩き潰せねばならないと考えていた。

 でなければ物量により地球連邦軍が押され、そして敗北してしまうのだから。

 

【ビィィィィィ、ビィィィィィ!!!】

 

「今度は何だ!?」

 

「この空域に接近して来る物体を感知しました!! 

 先程の部隊ではありません!!」

 

「識別は!!」

 

「不明です!!」

 

「…一体、何が現れると言うんだ…!!」

 

 そんなハガネ部隊の前に接近して来る物体がレーダーに探知され、PTやグレートマジンガー、グルンガストのレーダーにもその物体が接近する様子が映し出されていた!! 

 一体何が来るのか………全員が固唾を飲んで待ち構えていた所にそれは現れた!! 

 赤い躯体に刺々しいライン、更に威圧感を与える57mにも及ぶ機体サイズに如何にも悪の親玉的なデザインに全員が操縦桿を握る力が不思議と強まっていた!! 

 そして、その機体からオープンチャンネルでハガネ部隊全機に通信が入った!! 

 

「初めまして、諸君。

 私がDC総帥ビアン・ゾルダークだ」

 

「なっ…」

 

「何だってぇ!!!?」

 

「ラトゥーニ、ホログラフィの可能性は!?」

 

「…あの機体は実体。

 多分、本物のビアン・ゾルダークです…!」

 

 その機体から発せられた第一声………自分こそがビアン・ゾルダークであると言う衝撃の発言にハガネ部隊がどよめき、しかしホログラフィでも無いので本物の可能性が高く、故にDC総帥がわざわざこんな所にやって来たと言う事になり益々周りは混乱していた!! 

 

「…久しぶりだな、ビアン・ゾルダーク」

 

「ふふふ、全くだ。

 ヒリュウの進宙式以来だな」

 

「此処に現れた目的は何だ?」

 

「この私が直々に出向いたからにはこれが最後のチャンスと思い給え」

 

「チャンスだと?」

 

「そうだ、己の運命を選ぶ最後のチャンスだ。

 我が軍門に下るか、此処で死を選ぶか、2つに1つだ…」

 

 ビアン・ゾルダークはダイテツとの問答で最後のチャンスと言う言葉を使い、そしてハガネ部隊に自らの軍門に下るか否かを迫っていた! 

 これにはヘビクラもこんな状況でハガネ部隊が軍門に下る訳が無いので敵対する道を敢えて選ばせるのが目的かと、そんな邪推をしており………そしてその想像は概ね正解だったりするが、読心術を使える者が居ないのでそれは分からず終いであった! 

 そんな中、ジュウゾウがハガネ艦橋に入り込むとビアンとモニター越しに互いの姿を確認していた!! 

 

「ようようビアンのバカタレ、久しいのう」

 

「ほう、ジュウゾウ博士ではないか。

 矢張りハガネと共に居たか」

 

「当然じゃわい、お前さんやヘル、ケンのバカタレ共をこの手でぶっ飛ばしてやる最後のチャンスじゃからのう…!」

 

 エイタが通信に割って入ったジュウゾウに驚きながらも、ダイテツはそれを止めず会話させる。

 するとジュウゾウの口からビアン達をぶっ飛ばす=軍門に下る気は無いと代表されて言い切られ、全員は当然軍門に下る気は無かったがまさかジュウゾウがそれを言うとは思わずズッコケかけていた! 

 

「ふむ、では我々DCと共に来る気は無いのだな?」

 

「当たり前じゃバカタレめ。

 そして、そんなメカでワシのマジンガーZとケンゾウが作ったグレートマジンガーに勝てると思ったら大間違いだと思え!!」

 

「ふっ、マジンガーか………そのマジンガーの力とやらを我が究極ロボ『ヴァルシオン』に何処まで通用し得るのか、此処で試してやろう。

 さあハガネの諸君よ、お前達が討つべき敵は此処に居るぞ、遠慮なく攻撃してくれ給え!」

 

 そうして昔馴染み同士の会話からビアンの交渉は決裂となり、現在ビアンの搭乗する機体…『ヴァルシオン』との戦闘が確定する!! 

 更にビアンは敵は此処だと挑発する事でよりハガネ部隊の力を引き出させようと言う魂胆を秘めながら、そのハガネ部隊が此処で倒れるならばそれまでと判断を下そうとしていた!! 

 

「全機へ、此処でビアン・ゾルダークを打倒し、DCを瓦解させるチャンスだ!! 

 ヴァルシオンへの攻撃を開始せよ!!」

 

「了解!! 

 先ずはコイツからだ、ブーステッド・ライホゥ!!」

 

「BMセレクト、ハイパー・ビームライフル、発射…!」

 

【ドォゥンッ、ビュォォォンッ!!!! 

 キィィィィィィィィン!!】

 

 ダイテツの指示の下、R-1とビルトラプターがブーステッド・ライフルとハイパー・ビームライフルをヴァルシオンへと向けて放ち、その弾丸とビームは間違いなく直撃するコースだった! 

 ………しかし、ヴァルシオンに直撃すると思われたその攻撃は何らかの力場………Eフィールドとも違う何かに阻まれ実弾もビームも関係なく『逸れてしまい直撃には至らなかった』!! 

 

「な、何だ今のは!? 

 確かに直撃コースだったのに!?」

 

「ラトゥーニ、解析しろ!」

 

「………これは、ヴァルシオンの機体周囲に均質化力場が発生している…。

 その為、此方の攻撃の運動エネルギーは歪曲され、境界面に沿って張力拡散してしまう…!」

 

「要するに此方の攻撃は奴のフィールドで威力減衰する訳だな!! 

 以降奴のフィールドは『歪曲フィールド』と名付けるぞ!! 

 各機は奴に攻撃を集中し、フィールドに負荷を与えて攻撃をブチ抜け!! 

 …ちっ、厄介なフィールドを張ってるもんだな、奴は!!」

 

 その現象にラトゥーニからの説明により、ヴァルシオンはハガネの持つEフィールドより強力な歪曲フィールドと名付けられたそれを展開し、攻撃威力を減衰させダメージを減らしている事が判明する!! 

 しかし、ならば攻撃を集中して力技でブチ抜けば良いと言う理論が成り立ち、ヘビクラから檄を飛ばされながら各機に指示が飛んだ!! 

 其処からゲシュペンストMk-IIやグルンガスト、ヒュッケバイン009等の各攻撃がヴァルシオンに向けられるが、どれもこれも生半可な物では貫く事が出来ずにいた!! 

 コレを貫くにはグルンガストの剣である『計都羅喉剣』の必殺の型『暗剣殺』や、グレートマジンガーのブレストバーンやサンダーブレーク等の高威力武装で攻撃するしか無かった!! 

 

「ふふふ、そちらの攻撃はそんな物かね? 

 では、今度は此方の攻撃を受けてもらうとしよう!」

 

「っ、いかん!!」

 

 そんなヴァルシオンもただ鎮座する訳が無く、遂に攻撃に移り始めた! 

 その際に感知したエネルギー総量は通常稼働のグレートマジンガー以上の為、ツルギは光子力エンジンのリミッターを意図的に外し、エネルギーをオーバーロードさせながらヴァルシオンの攻撃を迎え撃とうとしていた!! 

 

「受けよ、『クロスマッシャー』!!」

 

「うおおおおおおおお、『ダブルサンダーブレェェェェェェェク』ッ!!!!!!!!!!!!」

 

【ギュォォォォォォォォッ、ズガァァァァァァァァァァァァァァァッ、ドンッギュルルルルルルルルルルル………ドォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!!!!!】

 

『うわっ!!?』

 

 ヴァルシオンの左腕から発射された赤と青の螺旋状のエネルギー波であるクロスマッシャーと、グレートマジンガーの両手から放つダブルサンダーブレークが衝突し拮抗状態となり、其処から2つのエネルギーは大爆発を起こし各機体のバランスを崩させた!! 

 だが、グレートマジンガーは関節部から煙を吹き明らかに無茶をしたと見て取れる中、ヴァルシオンはほんの少しダブルサンダーブレークを受けて損傷してしまったと言った具合にダメージの差が生まれていた!! 

 …しかしツルギもダイテツも、ヘビクラやクレナイ、イングラムは見逃さない。

 ヴァルシオンが損傷していると言う事はあの拮抗状態のエネルギー衝突自体はグレートマジンガーが勝っていたと言う事実を!! 

 

「か、艦長!! 

 各機の損傷は拡大しています!! 

 それにグレートマジンガーは行動不能です!! 

 このままでは此方が全滅してしまいます!!」

 

「………ならばテツヤ副長、トロニウム・バスターキャノンのチャージを開始せよ!!」

 

「なっ、艦長!? 

 此処であれを撃つと!?」

 

「今此処にビアン・ゾルダークが居る!! 

 そして奴を討つ絶好のチャンスでもある!! 

 何よりグレートマジンガーとのエネルギー衝突はグレートマジンガー側が『勝っていた』のだ!! 

 ならばハガネのバスターキャノンならば確実にヴァルシオンを破壊出来ると判断する!! 

 テツヤ副長、復唱せよ!!」

 

「………り、了解!! 

 各員、トロニウム・バスターキャノンのチャージを開始せよ!!」

 

 エイタやリオが焦る中、ダイテツはオノデラに向かってトロニウム・バスターキャノン………ハガネに搭載された1発限りの大砲を、此処で切る選択を取っていた!! 

 状況は押されてるが、グレートマジンガーが残した功績を活かすべくダイテツはこの選択を取ったのだ!! 

 それ等を受け、オノデラ達は急ぎ復唱し、エイタ達もバスターキャノンのチャージを開始させる!! 

 勿論ビアンはそれを察知し、しかしハガネに敢えてそれを撃たせようとして其処に鎮座していた………が、ハガネの格納庫から二筋の黄色いビームが放たれた!! 

 

「むっ!?」

 

「テツヤさん、リュウセイ、待たせたな!! 

 コウジ・カブトとマジンガーZ、そしてマサキ・アンドーとサイバスター、此処に見参だぜ!!」

 

「コウジ、マサキ!! 

 お前等体調は平気なのか!!」

 

「ああ、一回少し寝たらバッチリだ!! 

 さてビアン・ゾルダーク…今まで好き勝手やってくれたな!! 

 シュウの居場所を吐かせてやると同時にやり返させて貰うぜ!!」

 

 其処にマジンガーZとサイバスターが出撃し、状況は何とかグレートマジンガーが抜けた穴が埋まりつつコウジもツルギに習い光子力エンジンのリミッターをサポートOSの警告を無視して解除し、同じくエネルギーをオーバーロードさせながらヴァルシオンと対峙していた!! 

 サイバスターも既にマサキが全快となったのでその力を十全に発揮出来るので、状況は持ち直しつつあった!! 

 

「ふふふ、あれがマジンガーZとサイバスターか。

 そしてマサキ・アンドー、シュウの知り合いとなれば………いや、この際はどうでも良いか。

 要は、果たしてどれだけの力を持ち、それを振るえるか、だ」

 

「俺の質問に答えやがれ!!」

 

「テツヤさんやリュウセイ達を可愛がってくれた借りは此処で返してやる、覚悟しやがれ!!」

 

 ビアンはマサキとコウジの反応を見て今のマジンガーZとサイバスターがどれ程の力を発揮し得るのかを見極めようとした………が、パイロットたるコウジやマサキの若さ故の青さからまだまだ自分には届かないと判断し、右手に持つ『ディバインアーム』を納めていた!! 

 

「お、おい、何武器を下ろしてやがるんだ!!」

 

「何故武器を下ろしたのか? 

 無論それはお前達が私の敵では無く、これ以上相手をする必要は無いと判断したからだ」

 

「何!?」

 

 更にビアンの発言によってコウジやマサキ、ハガネ部隊は彼に敵とすら思われていないと察知し歯軋りをする者や舌打ちする者、そして冷静にビアンの様子を見ようとする者等の十人十色の反応を示した!! 

 そんな時、戦域に飛行艦『ストーク』と飛行要塞グールが突入し、エルザム率いるAM部隊とタロス像が出撃して来た!! 

 

「くっ、敵の増援だと!?」

 

「エルザムか。

 ブロッケン伯爵は兎も角、お前を呼んだ覚えは無いのぞ?」

 

「お戯れはどうか此処までに。

 総帥のお身体は総帥の物だけではありません」

 

「万が一ビアン総帥に何かあれば我々DCの存続に関わります! 

 それにハガネ部隊はまだ『敵』では無いのでしょう、ならばもう此処で退いて頂かなくては困ります!!」

 

 エルザムとブロッケン伯爵はビアンの戯れを此処までにして退いてくれと頼み込むと、ビアンも一考する様子を見せつつハガネ部隊を見て………そして此処は退くと決定していた。

 

「良かろう、ハガネ部隊の力の見極めは終わった。

 此処らで引き上げるとしよう」

 

「ま、待て!!」

 

「良いか、今のお前達の力ではこの私とDCを倒す事は不可能だ。

 それを胸に刻み込め、そして次に相見える時がある事を楽しみにしておくぞ、ハガネの諸君」

 

「ライよ…ビアン総帥のお言葉を忘れるな」

 

「エルザム…!」

 

「また会おう、我が弟よ」

 

 そうしてヴァルシオン、更に出撃した増援部隊はヴァルシオンの護衛をしつつ撤退して行きその場はビアンに見逃される形で難を逃れるのであった。

 しかし、ハガネ部隊にとってはこれは屈辱的な事であり、ビアンが『敵』と認識していないのならばそう認識させる様に力をより付けようと意識が向くのであった………。

 

 

 




此処までの閲覧ありがとうございました!
はい、ヴァルシオン登場回でした………そしてグレートマジンガーが光子力エンジンのリミッターを解除しないとクロスマッシャーを押し返せない事も判明しました。
因みにこれはヴァルシオンのオリジナル機で起きる事なので今後出る量産型はOG外伝の時以外はヴァルシオン原型機よりもちょっと性能落ちる程度ですのでこうはならないでしょう。
最も、その頃にはマジンガーもアップデートを繰り返してますから余計にこうはならないです。
後、最近スパロボを配信して下さるお方の配信を見て当時のスパロボをプレイしていた自分を思い出して元気を貰ってます。
誰とまではちょっと本人に迷惑が掛かりそうなので此処では口を閉ざしますが………。

次回もよろしくお願い致します!

ライダー側の敵(例えばハンドレットとか大ショッカーとか)をDC戦争後に出して良いですか?

  • チョーイイネ、サイコー!!
  • ダメです!!!
  • 理由ある登場なら…
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