スーパーロボット大戦OG 魔神伝   作:”蒼龍”

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皆様おはようございます、第12話の前編を投稿致します。
今回から再び原作OG1のシナリオに戻りますが、単純になぞるだけでなく本作ならではのオリジナリティも出しながら話を展開できれば良いなと考えております。
では、本編へどうぞ!


第12話『オーバー・ザ・ライン(前編)』

 ───アイドネウス島───

 

 

 ハガネ部隊、ナイトレイダー合同によるゴルゴレム討伐から少し時間が経過した頃。

 DC本拠地のアイドネウス島にてアードラー・コッホとアースクレイドル所属研究者『イーグレット・フェフ』が会話し、テンザンの様な『アドバンスド・チルドレン』と言う一般人の中よりバーニングPT等の影響で突出した機体への順応能力を得た者達のサンプルが揃ってる会話がなされていた。

 そしてスクールの事を自ら人体実験を繰り返しておきながら失敗作と話すそのマッドサイエンティスト振りはDC内でも群を抜いてると言えていた。

 そんなアードラー達の前にサオトメ博士が現れた。

 

「アードラーよ、貴様が見出したアドバンスド・チルドレンの中からワシの所に引き抜きたい奴が居る。

 悪いが其奴だけは必ず渡して貰うぞ」

 

「何? 

 貴様の所にじゃと? 

 つまりゲッターロボのパイロットにする気か?」

 

「当然じゃ、ワシはゲッターロボ、ひいてはその動力源たるゲッター線の第一人者であるからな」

 

 アードラーはサオトメ博士の所に送られた者の中で訓練に耐え切りゲッターロボの第2パイロットとして擁立されたのは現在ショウ・タチバナ少尉1人だけだが、アードラーはゲッターロボ如きに興味が無いので其処まで気に留めていなかった。

 特にゲットマシンのあの高速機動をある程度の対Gアブソーバーがあってもコックピット内で耐えられなかった候補パイロット達は皆吐瀉し、酷い時には気絶し意識が回復するまで3日掛かったと言う。

 そんな欠陥品に自身が見出したサンプルを明け渡すのは癪に障るが………その候補の資料を見た時にアードラーは更に興味を失せる事となる。

 

「………『ゴウ・イチモンジ』じゃと? 

 確かに彼奴はAMよりも特機に適正があると判断されおったが、あんな凡庸な奴に何の興味が湧いたのじゃ、貴様は?」

 

「無論、貴様には決して見えぬ素質よ」

 

 更にサオトメ博士はテンザンの様な者ばかりをサンプルにしてたが、ゴウに関してはほぼノータッチだった事で彼の中にある素質を引き出していないと暗喩する発言を行う。

 アードラーは当然これには血管が浮いたが………所詮欠陥品の特機に凡庸且つデータを失っても痛くないサンプルだったのでアッサリとその要求に従う事となる。

 勿論サオトメ博士を見下す事前提で。

 

「ふん、なら幾らでも持って行くが良い。

 ゲッターロボなどと言う発想は面白いがそれに耐え得る人材があのリョウマ中尉達異端児共しか居らなかった欠陥品とこの凡庸の塊の男、精々良い結果が生まれるのならば見てみたい物じゃわい」

 

「ふっ、ならば見せてやろうぞ…貴様が凡庸の烙印を下した男がゲッターを縦横無尽に操るその姿をな…」

 

 だがサオトメ博士はそんなアードラーの言葉など何処吹く風と言わんばかりにスルーした上でゴウ・イチモンジの素質を引き出さんと宣言する。

 そのやりとりを見ていたイーグレットは果たして道化は何方なのか………今後の自身が生み出す『子供達』に使えるデータを生み出すのか否かも見極めるつもりであった………。

 

 

 

 

 

 

 ───ハガネ・マーシャル諸島近海───

 

 

 

 一方ハガネ部隊はDC側の大部隊が中欧に集結しつつある事を連邦軍統合本部から情報が回っていた。

 目的は間違い無く連邦議会等があるジュネーブであると推察された。

 その為ハガネはより迅速にアイドネウス島へと到達する必要が出た為、航路は赤道海域を通過し正面からDC勢力圏へと突撃する事となった。

 

「この航路でクリスマス島とフェニックス諸島、特にクリスマス島はシャトル発射設備があるので其処をDCは経由して此方に迎撃部隊を投入すると予測される。

 そして我々の側は付近に島が無い為、飛行能力を持つR-1やビルトラプター、グレートマジンガーにグルンガストが主戦力となるだろう」

 

「加えて他PTはエンジン吹かせて何とか一定の深度を保ちながら行動しなければならない為、著しく戦闘力が低下する。

 其処を狙われたら流石のPTもキツいから尚の事R-1達が負担するタスク量が増える…特にリュウセイ、お前はR-ウイングの飛行がおざなりだからな、フラフラ飛んで狙い撃ちされるなよ?」

 

「りょ、了解!」

 

 ハガネ部隊の飛行戦力が重視される中でリュウセイだけが気を付けろとヘビクラやイングラム、オノデラ達に話されたので本人も敬礼するしか無かった。

 と言うのもリュウセイ自身も他の飛行戦力と比べて自身が下だと自覚してるので、このブリーフィング後にライから空中戦のコツを教えて貰おうとも考えていた。

 そして自分達がやらねばDCが生み出す被害が増える一方なので、よりリュウセイの中にある正義感がそれを許さなかった。

 

「イングラム少佐、ヘビクラ中佐、俺からも話があるので発言して良いですか?」

 

「何だコウジ、何かあるのか?」

 

「はい、おじ…ジュウゾウ博士達と協力してマジンガーZの追加装備の開発を俺なりに手伝った結果、ジュウゾウ博士はマジンガーZの翼であるジェットスクランダーの開発が完了しました。

 これをマジンガーZに装備させる事で、グレートマジンガーの様に飛行能力を得る事になるので、次の作戦では俺とマジンガーZも飛行戦力の1つになれる筈です。

 また、これを見越してツルギ少佐からは徹底した訓練も受けましたので、感覚は掴めてます」

 

 そんな中でコウジはマジンガーZの翼が完成したと報告し、更にツルギとの訓練で飛行能力を得たマジンガーZの操縦訓練まで叩き込まれていたのでもう感覚は掴めてるとまで豪語する。

 それをイングラムやヘビクラはツルギを見やり確認すると、彼は笑みを浮かべ十分だと自信満々態度を見せていた。

 

「…良いだろう、ならばマジンガーZも戦力に数えよう。

 ではブリーフィングは以上となる、各員は赤道付近の海域に差し掛かるまで第3種戦闘配置で待機せよ」

 

 そうしてブリーフィングは終了となり、各々が待機して行く中でリュウセイはライとコウジを呼び止めて空中戦の事で話し掛けていた。

 

「…つまり、空中戦のコツを教わりたいと?」

 

「ああそうなんだ。

 次のDCの攻撃が来る前までにどうしても俺は足手纏いにならない様になんなきゃならないんだ! 

 頼むライ、コウジ、俺に空中戦のコツを教えてくれ!!」

 

 リュウセイは何時にも増してライ相手にすら食い下がる勢いで話していた為、本当に真剣に空中戦の事を教わりたいと言う姿勢が見て取れていた。

 が…2人としてはリュウセイの頼みに首を振っていた。

 

「えっ、何で教えてくれないんだ!?」

 

「まぁ聞けよリュウセイ。

 先ずひと言に空中戦って言っても幾つも種類があるんだよ。

 その中でリュウセイは地上と空中を行き来する従来の物とは別物だし、R-ウイングは戦闘機としての側面が強い一撃離脱機だから要求される物は俺やライの持つ物よりも寧ろ戦闘機乗りだったジャーダさん達とビルトラプターに乗るラトゥーニが一番近いんだよ。

 マジンガーZの飛行戦闘は避けるには避けるけど、超合金Zの堅牢な装甲で受け止められる豆鉄砲攻撃は受け止めて構わず突っ込むやり方だから、リュウセイの物には合わないんだ」

 

「以上が俺達が教えられん理由だ。

 …確かに俺ならばお前に要求される空中戦も出来るが、それでもお前自身が要求する物を提供するのと参考にするのにまだ要求値が高過ぎる。

 先ずはラトゥーニから戦闘機のマニューバーデータを貰い、その中から自分に使える物を選出しろ。

 空戦の基本とは数あるマニューバーの中から取捨選択をする事だからな。

 TC-OSへのデータ入力位なら俺達も手伝ってやる、先ずは素材から集めろ」

 

「ラトゥーニから………分かった」

 

 そうしてコウジはマジンガーZとR-1の違いを引き合いに出して参考にならないと伝え、ライは皮肉交じりだがまだリュウセイが彼から教わるべき段階の物が全く無いので本当に基本的な事から学ぶ必要があると2人から言われてしまう。

 そしてラトゥーニ、ビルトラプターに乗りデータ解析能力も高い彼女が適任とすら教えられていた。

 それ等の言葉を受け止めたリュウセイはライの皮肉にも噛み付かず、そのままラトゥーニの所へと向かい始めていた。

 

「大丈夫かしら、リュウは?」

 

「恐らくラトゥーニに避けられてしまうでしょう。

 彼女はジャーダ少尉とガーネット少尉以外との会話は必要な物以外は極力避けてる傾向がありますので。

 …しかし良い傾向であると自分は考えます。

 闇雲に戦うだけで無くなり始めてますから」

 

 その様子を見ていたアヤもリュウセイとラトゥーニが上手くコミュニケーションを取れるか心配になっていた。

 ライもラトゥーニ側が避けてしまうと結論付けて首を横に振ったのでアヤは余計に心配になっていた。

 しかし、ライにしては珍しくリュウセイを褒める発言をしたので本当にリュウセイが良い成長をし始めてるとアヤも感じ取っていた。

 が、ラトゥーニとのコミュニケーションがそれで出来るかは話が別である。

 

「俺、リュウセイを見て来るよ。

 友人としても放っとけないからな」

 

 其処でコウジがこの中で代表してリュウセイを追い掛ける事となり、彼女と接点があるジュウゾウの孫として間に割って入って会話を取り持とうとするのだった。

 そうしてラトゥーニが居る場所を管制オペレーターに通路にある通信装置で連絡し教えて貰い、そのまま真っ直ぐ格納庫に着いた。

 果たしてコウジの目に映った光景は、案の定と言うべきかラトゥーニに避けられたリュウセイの姿であった。

 

「やっぱり駄目だったか」

 

「あ、コウジ。

 ああ、こないだのコスプレ事件とかから少しは打ち解けられたと思ったんだけどな…。

 でも、何であいつはあんなに人を避けるんだろうな?」

 

「………………」

 

 

 ラトゥーニの事を不思議がるリュウセイ自身はスクールの事を知らない。

 よってコウジは祖父や何より彼女自身が受けた心の傷を自分が話して、他人の踏み込んではならない領域に踏み込む真似はしてはならないと良識で一歩引きその問いには答えなかった。

 リュウセイはその沈黙がコウジも何も知らないと捉え、尚の事不思議そうな様子を見せるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

第12話『オーバー・ザ・ライン』

 

 

 

「艦長、本艦は赤道海域付近に進入しました」

 

「機動部隊を発進させろ」

 

 ハガネは赤道海域付近へと到達し、DCからの襲撃を警戒して機動部隊を出撃させた。

 その中でマジンガーZは遂に自らが飛ぶ為の翼、ジェットスクランダーを装備しグレートマジンガーと共に空を駆けていた! 

 リュウセイのR-1はR-ウイングに変形し飛行するが、ラトゥーニのビルトラプターFM形態と比べてもフラフラと飛んでおり矢張り空戦は素人であると露呈していた。

 そうしてエイタが付近の海域をレーダーで探査し、DCのAMも原潜も居ない事が分かり赤道海域付近を突破する為に第三戦速で進行しようとした。

 ………だがその時、ハガネのレーダーが何かを感知し警報が鳴り響いた!! 

 その直後、ハガネが何かに被弾し小さな爆発が発生する!! 

 

「ぐぅっ、被害状況を報告しろ!!」

 

「右舷側面に被弾、第1外殻小破!!」

 

「何処から撃って来た!!」

 

「11時の方向です!! 

 恐らく、戦艦の砲撃かと…!」

 

「戦艦だと!? 

 そんな物この海域に居なかった筈だろう!?」

 

 オノデラとエイタが慌ただしく状況把握と分析をし、戦艦か何かの砲撃が被弾したとしたが、レーダーにはそんな物が映っていなかったのでオノデラも困惑していた! 

 そして、その解答である物がハガネの進路上に道を防ぐ様に現れる!! 

 その形は正に大砲と戦闘機が一体化した様なデティールであり、空飛ぶ戦車とも言うべき新型の砲撃戦用AMであるとハガネ部隊は理解する!! 

 

「まさか先程の攻撃は奴から!?」

 

「しかもあの射程、シュッツバルトの物とかより相当長いぞ…厄介なもんをポンポンと出して来やがるなDC!!」

 

「一般機、指揮官機と来て砲戦用AMがこの短時間で戦場に現れるって事は、やっぱりDCはそれ等の機体を同時並行で開発してたって事になるな…!」

 

 ハガネ機動部隊の面々も逐次投入される新型機に辟易し始めてると同時に、総帥ビアンが相当前からこうなると予測して各種AMを作成していたとこれで裏付けが取れてしまう! 

 そうでなければ新型機の開発と戦場投入を並行させて進める事など、如何に開発力に優れていようが不可能なのだから!! 

 

「へへ、流石だな、この『バレリオン』は。

 中々の砲撃能力だぜ。

 しかも重装甲、リオンやガーリオンよりもコイツの方が性に合ってるな。

 さ〜てハガネ、こないだのウェーク島の借りをたっぷりと返してやるぜ…!」

 

 そうしてその機体、バレリオンのコックピットに乗るテンザンはその能力を評価し自分向きとした上で気に入るのだった! 

 更にウェーク島を奪われた事の借りを返すべく、本人はコインを入れてコンティニューし、機体を切り替えた気分で襲い掛かって来るのだった!! 

 一方ハガネはこんな所で道草食ってる訳には行かないので機動部隊に敵勢力の排除と最大戦速、及び全砲門を用いてバレリオン複数機とキラーホエール2隻を突破しようとするのだった!! 

 

【ドォン、ドォン!!】

 

「うわっ、この位置からもう撃って来やがった!? 

 これじゃ接近するのも一苦労だぞ!?」

 

「ならリュウセイ、ラトゥーニ、俺達マジンガーを盾にしろ!! 

 お祖父ちゃんが用意した光子力精錬機でアップデートした超合金Zの装甲ならば、あの砲撃だって耐えられる!! 

 そして懐に飛び込んで奴を落とすぞ!!」

 

 R-ウイングも近付こうとしただけで撃たれたので、作戦としてダブルマジンガーがR-ウイングとビルトラプターFMの盾になりつつ接近、そしてウィングガストやサイバスターも含めて6機で先鋒を担い、海中の一定深度を保ちながら進むPT達が後から続いてこのバレリオンを叩き落とす事となる!! 

 そうしてマジンガーZ、グレートマジンガーがバレリオンの砲撃を受け被弾する………が、ジュウゾウやケンゾウ達が強度を増させた超合金Zの装甲には口径が大きなバレリオンの『ビッグヘッド・レールガン』による砲撃も受け止め切り、そのままジェットスクランダーとスクランブルダッシュの推力で突撃しバレリオンの砲撃が撃てない位置まで一気に接近した!! 

 

「う、うわぁっ、バレリオンの砲撃が効いてない!!?」

 

【ドドドドドドン!!】

 

 DC兵は戦場に投入したバレリオンの砲撃でもマジンガーにマトモなダメージを与えられず、聞いてた話と違うと驚愕しながらバレリオンに牽制用に付いている両腕のミサイルランチャーで攻撃するが、ビッグヘッド・レールガンの物よりも威力が落ちる牽制武器で何するものぞと言う事でマジンガー達は全く止まらず、Zはアイアンカッターを展開、グレートはマジンガーブレードを装備して2機のバレリオンの頭部を切り裂きビッグヘッド・レールガンを破壊、砲撃能力を喪わせる!! 

 

「今だリュウセイ、ラトゥーニ、イルム中尉、マサキ!!」

 

「おう、喰らえリボルヴァー・キャノン!!」

 

「BMセレクト………発射…!」

 

「喰らいな、『スパイラル・アタック』!!」

 

「喰らえ、エーテルちゃぶ台返し!!」

 

「そんニャ物はニャいニャ」

 

 其処からR-ウイング、ビルトラプターFM、ウィングガスト、サイバスターが一気に突撃しバレリオン2機と+αがそれぞれの攻撃を受けて撃墜or大破し、飛んで来る砲撃の数を減らして後方から進んで来るビルトシュバイン達やハガネの負担を減らす!! 

 更に他のバレリオンの砲撃もこの飛行する6機に集中し、マジンガーやウィングガストは受け止めサイバスターとR-ウイング、ビルトラプターFMは避けると言った違いでバレリオンのヘイトを稼いでいた!! 

 

 

「おい、あのR-1とか言う奴は空戦に慣れていないっぽいぞ!! 

 アイツを狙え!!」

 

「SRX計画の試作機、落ちろ!!」

 

「っ、やべっ!!」

 

 

 しかし直ぐにR-ウイングの飛行慣れの無さが露呈し、攻撃を集中され始めてしまう!! 

 リュウセイは何発かは何とか避けてはいたが、どれも掠める様にギリギリの回避でありこのままでは当たるのも時間の問題であった!! 

 

「貰ったぞ!!」

 

「しまっ」

 

【ズドンッ、ズドンッ!!!】

 

 そうして遂に1機のバレリオンのビッグヘッド・レールガンが直撃コースに入り、リュウセイは直撃する事を直感し念動フィールドを強めて受け止めようとしていた! 

 が、R-1の状態でもビッグヘッド・レールガン級の破壊力はそれなりにダメージを喰らうのでR-ウイングで受ければ墜落するかも知れないダメージを諸に受けてしまうだろう!! 

 それからバレリオンから2発のレールガンが放たれ………果たしてしかし、それがR-ウイングには直撃せず、何とマジンガーZが受け止めてしまっていた!! 

 

「す、すまねえコウジ!!」

 

「こう言う時のマジンガーZと俺だろリュウセイ! 

 兎に角あの大砲野郎の攻撃は直撃するなら俺とテツヤさんで止める、だから安心して飛んでろよ!」

 

 リュウセイとコウジは助け助けられの通信を交わすと、再びバレリオン達への攻撃とヘイト稼ぎを再開しつつ、遂に追い付いた後続のビルトシュバイン達も海中から攻撃に加わり始めた!! 

 それによりバレリオンの連携が徐々に乱れ、ハガネがこの海域を突破する進路が確保されつつあった!! 

 

「わりぃがあんた達に赤道は越えさせねえぜ。

 大型対艦ミサイルを発射しろ! 

 但し艦首部分は狙うなよ、巻き添え食って死にたかねぇからな」

 

「しかし、他の部分に命中させても、周囲に居る友軍機が爆発で巻き込まれてしまいます!」

 

「逃げられない奴ぁ、腕前と運が悪いんだっての! 

 さっさと撃ちやがれ!!」

 

 だが此処でテンザンは周囲の友軍機の配慮も行わずハガネを落とす為だけに対艦ミサイルをキラーホエール2隻から発射させる!! 

 無論これにはバレリオン部隊も驚き、指揮官は何を考えているんだと動揺してしまう!! 

 

「敵戦闘原潜より大型ミサイルが発射されました!!」

 

「こんな至近距離で味方も巻き込むつもりか!?」

 

「各砲座! 

 何としてもミサイルを叩き落とせ!!」

 

 このDC、と言うよりこの場の敵指揮官のやり方にオノデラも動揺したが、ダイテツが直ぐに指示を飛ばした為、主砲副砲含む砲座全てがバレリオンよりも大型ミサイルを優先しロックオンを開始する!! 

 

「悪く思うなよ、こいつが俺のやり方なんでな」

 

「このやり方………てめえテンザンか!!」

 

「テンザンって、あのウェーク島基地でビーストを放っといて自分だけ撤退したゲーム野郎か!!」

 

「よう、リュウセイ、それと正義の魔神様よ。

 このゲームは楽しんでるかい?」

 

 そんな味方の安全も配慮も行わないやり方にリュウセイは直ぐに指揮官機の『バレリオンV』に乗るのがテンザンだと看破し、コウジも、他の面々もウェーク島基地の際の事を思い出しながらバレリオンVに視線を向ける!! 

 そうして通信には案の定テンザンが応答し、矢張りこの男の考えは一切合切変わっていない発言が飛んでいた!! 

 

「相変わらずふざけた真似をしやがって…人の命を何だと思ってんだ!?」

 

「そんなもん、駒に決まってンだろうが」

 

「何!?」

 

「お前はゲームで駒を失くした時、一々悲しむのか? 

 そんな事ねぇだろ?」

 

「て、てめぇ…!」

 

「偽善者面して、もっともな事を言うんじゃねぇっての」

 

「こ、この野郎…!!」

 

 テンザンとの問答で流石のリュウセイも堪忍袋の緒が切れそうになり、R-ウイングのターゲティングをテンザンのバレリオンVに絞りそうになる!! 

 が、そんなR-ウイングの前にサイバスターとマジンガーZ、グレートマジンガーが躍り出た! 

 

「待ちな、リュウセイ。

 あの手の奴には口で言ったって無駄だぜ」

 

「マサキ…!」

 

「だから、身体で分からせてやりゃあいいのさ。

 ゲームと現実の違いを…俺達は駒じゃねえって事をな!!」

 

「そう言えば、てめぇにも借りがあったな。

 纏めて叩き落としてやらぁ!」

 

「俺とサイバスターを甘く見るんじゃねぇっ!! 

 てめぇとは背中にしょってる物が違うんだよ!!」

 

 マサキの一声でリュウセイはギリギリの所で冷静さを保ち、大型ミサイルと周囲のバレリオン部隊を再びターゲティングし飛行を再開する! 

 其処からテンザンとマサキの口問答に入るとマサキは自身のラ・ギアスで背負って来た物、あちらを仲間でありもう1人の魔装機神操者である『ホワン・ヤンロン』に任せてシュウを地上へと追い掛けて来た事、魔装機神操者としての責任と使命を口にせずとも言葉の重みとして乗せてテンザンへと怒声を放っていた!! 

 

「大体お前、スペースビーストを前にして自分1人で逃げ出した臆病者じゃないか! 

 そんな野郎に俺達が負ける訳が無いんだよ!!」

 

「あんときゃハラが減ったしメンド臭くなったンであのバケモン共にてめぇ等の始末を任せただけだっての! 

 ハラが減ってなきゃ、あんな人間様以下の畜生相手にこの俺が負ける訳が」

 

「………ふん、貴様は2流………いや、3流以下だな」

 

「………あん? 

 何だ、このロートル野郎?」

 

 次にコウジもウェーク島基地で逃げ出した事を引き合いに出して逃げたと挑発するが、テンザンはああ言われればこう言い返し完全に自分本位の考えが透けて見えていた………そんな時、突如としてツルギが口を挟み、テンザンの視線もそちらへと向いていた! 

 コウジやリュウセイも突然ツルギが口を開いた事に驚き、ヘビクラとクレナイはやれやれと思いながらツルギの発言にごもっともと思いながら黙って大型ミサイル迎撃に参加していた! 

 

「貴様はあの戦いで俺達やスペースビーストを前にして逃げた、この事実は揺らがん。

 それをハラが減っただの面倒臭くなっただの言い訳ばかりして味方も放り出して尻尾巻いた事も、貴様自身の敗北を認めていない………これを3流以下と呼ばずして何と呼ぶんだ?」

 

「だがら、あんなバケモン共もてめぇ等もちゃんと俺が戦ってれば勝ってたっての! 

 それに其処のサイバスターとか言う奴が来なきゃ俺の策はまだあったんだよ!」

 

「だがサイバスターは来た、貴様はウェーク島基地から味方も置いて逃げた、それだけだ。

 大体、ハガネを落とすなら対艦ミサイル2発程度で何とかなると考えてる時点で過小評価も良い所だ。

 この至近距離でハガネの砲座がミサイル2発如きに遅れを取る訳も無く、そして3流以下のお前にコウジやリュウセイ、マサキ、そしてこの俺達が敗北する事もあり得ん…。

 彼我の戦闘差、この場合は貴様の実力と俺達の実力の差を認識していろと忠告してやる」

 

 ツルギは淡々と事実のみを陳列し、テンザンを煽るのではなくただ単に今までの積み重ねとテンザン自身のハガネ部隊への過小評価等を指摘しながら通信画面ではテンザン・ナカジマに興味も無い事を知らしめる様な視線を送っており、それ等1つ1つがテンザンの神経を逆撫でしていた! 

 当然テンザンはこれにはムカついたのでツルギを睨みつけながら怒声を張り上げ始める! 

 

「このロートル野郎が!! 

 大体てめぇみたいなスカした駒がマジになったこの俺に攻撃を当てようとするのも無理だって知れって「『ネーブルミサイル』!!」っうお!?」

 

 が、そんなテンザンのバレリオンVにグレートマジンガーは腹部から発射される武装であるネーブルミサイルを放ち、バレリオンVの胴体に直撃させていた! 

 無論ネーブルミサイルの破壊力はそこまで無く牽制用武装である為、大したダメージにはなっていないがこの場には『グレートマジンガーがテンザンのバレリオンVに攻撃を当てた』と言う事実のみが其処に存在していた! 

 

「今のがドリルプレッシャーパンチやサンダーブレークで無くて助かったな。

 ネーブルミサイルでなければ貴様は今死んでいた事になる」

 

「こ、このやろぉ…!!!」

 

「リュウセイ、奴にはお前が因縁がある様だな? 

 だったらお前があの3流以下を倒せ。

 俺は他の砲戦型AMやキラーホエールを相手にする。

 なに、今の様に奴には付け入る隙は沢山ある、お前の実力ならば必ず奴に確実な敗戦の泥を塗る事が可能だろう」

 

「ツ、ツルギ少佐…!」

 

 それからツルギはグレートマジンガーを駆り、他のバレリオンのヘイトを買いつつまたミサイルが発射される前にキラーホエールを戦闘不能にさせる為に行動する! 

 そんなテンザンとの実力差を僅かなやり取りでハッキリさせたツルギからテンザンを任せられたリュウセイは、バーニングPTの決勝で負けた事を思い出しながら自分に奴を超えられるのか? 

 ツルギの信頼に応えられるのかと思いながら他バレリオンを相手にしつつバレリオンVへの対処も考え始めるのであった…!




此処までの閲覧ありがとうございました!
遂にマジンガーZはジェットスクランダーを得て空を飛び、アイドネウス島ではゴウの名前も出たりとか色々ありましたが、矢張り今回はリュウセイとテンザンの直接対決に重きを起きたいと考えてます。
因みにそのテンザン、実際グレートマジンガーのドリルプレッシャーパンチやサンダーブレークでバレリオンVに大ダメージを負わせられ墜落するルートもありました。
その証拠が有無を言わさないネーブルミサイル直撃です。
あんな風に安い挑発に乗って語気が強くなる者が元教導隊、そしてグレートマジンガーに勝てる訳が無いと描写したかったのです。
因みに不意打ちみたいになってますが、今作のマジンガーはちゃんと武装の名前を叫びながら計器を操作する音声入力+操縦式の攻撃式になってます。
暴発とか誤操作しない為の安全装置でもある反面、これ使うぞって相手にも分かるので叫んでから避けるみたいな行動が出来る…けど、テンザンは当たったのでそういう事です。
後、なんか叫んでねぇって部分は文章省略してます。
そして次回はリュウセイとテンザンの対決を重点的に書く予定です。

次回もよろしくお願い致します!

ライダー側の敵(例えばハンドレットとか大ショッカーとか)をDC戦争後に出して良いですか?

  • チョーイイネ、サイコー!!
  • ダメです!!!
  • 理由ある登場なら…
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