スーパーロボット大戦OG 魔神伝   作:”蒼龍”

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皆様こんにちはです、第1話の後編を投稿致します。
前回書き忘れた事として以下の2点を前書きに書きます。
①:本作の更新速度については不定期更新になりますが、ご了承下さいませ。
②:OG1についてはリュウセイルートを下地に話を進めます。
では、本編へどうぞ!


第1話「目覚める魔神達:後編」

「な、何だ、あの黒いロボットは⁉

 シンプルな見た目………だけど洗練されてめっちゃカッコイイぜ、あれ!!」

 

「パーソナルトルーパーでは無い………データに無い機体だ。

 まさか先日現れた未確認機と関係が…?」

 

 マジンガーZの姿を見たリュウセイ、ライはそれぞれロボットマニアとしての視点と軍人としての視点で言葉を零し、アヤもまたその動向を伺っていた。

 一方………クレナイやヘビクラは、マジンガーZの姿を見てシンプルに、そう、シンプルに驚きながらも敵か味方かを判別しようと通信を入れようとしていた。

 更にイングラムは………マジンガーZの姿を目撃した瞬間、その脳裏に何か引っ掛かる物があり、しかもそれは懐かしさを感じる物であった。

『見た事が無い筈のロボットに懐かしさを覚える』、そんな不可思議な感情に戸惑いを覚えていた。

 

「其処の未確認機、俺は地球連邦軍特殊部隊ストレイジのショウタ・ヘビクラ中佐だ。

 所属と名前、その機体の名称を答えろ」

 

「つ、通信、あのゲシュペンストから? 

 お爺ちゃん、どうしたら良い?」

 

『素直に答えろコウジ、連邦軍と無益にやり合うのは此方としても面倒じゃ』

 

「わ、分かったよ。

 えっとヘビクラ中佐、俺の名前はコウジ・カブト、この街に住む16歳、所属は………無所属でこの機体の名はマジンガーZだ!」

 

 コウジはジュウゾウに確認を取ってから通信装置に響く音声及びマジンガーZ頭部に搭載されたコックピット部である『ホバーパイルダー』の超多機能ガラスに映るヘビクラの姿に向かって自身の名やマジンガーZの名を答える。

 ヘビクラは頷きながらカブトの名を聞き、光子力エネルギーの権威であり地球連邦に協力するジュウゾウ・カブト達の姿を思い浮かべ、彼等の肉親なのかと理解した。

 

「成る程な。

 それでコウジ・カブト、お前は何でその機体で出て来た?」

 

「それは………街を襲って来たコイツ等から俺の護りたい物を護る為だ! 

 言っておくけど、足手纏いになるから下がれだとか民間人は戦場に出るなとかは聞かないからな!! 

 此処まで好き勝手やられて黙ってられる程、俺は薄情じゃないんだ!!」

 

 更にコウジは予め下がれと言った命令を聞く気は無く、護る物を護る為に戦う意志を見せながらマジンガーZに握り拳を構えさせるポーズを取らせていた。

 今のマジンガーZは素人のコウジが簡単に動かせる様にサポートOSが作動し、ある程度の動きが出来る様になっていた。

 しかもホバーパイルダーの操縦桿はバイクのそれに似ており、動かすのもコウジのバイク捌きの容量で十分であった。

 これによりコウジも即戦力として戦える様にはなっており、バグス達と何時でも交戦可能な状態であった。

 

「………はぁ、分かったよ。

 だが無茶はするなよ、若い奴に死なれたら俺達の目覚めが悪くなる、死にそうだと思ったら直ぐに後退して支援に回れよ?」

 

「………完全に撤退しろとは言わないんだな、アンタ?」

 

「言っても聞かないタイプだと見たからな、だったら無駄にウロチョロされるよりある程度手綱を握ってた方が良いって判断しただけさ。

 そんじゃこの機械人形共をぶっ壊すぞ、コウジ・カブト」

 

「………分かった、それじゃあ俺の事はコウジって呼んでくれ、ヘビクラ中佐!!」

 

 そうしてヘビクラは最低限の忠告を済ませると、コウジもノリノリに応えマジンガーZが身構える! 

 そのマジンガーにバグスが5機接近し、交戦を開始する! 

 

「良いのかヘビクラ、あいつ絶対無茶するぞ?」

 

「其処を俺達大人がサポートしてやるんだろ、ガイ?」

 

 一方この会話を黙って聞いていたクレナイはヘビクラに釘を刺す様に言葉を発するが、対してヘビクラはああ言った者を無理に止める事は望まぬ結末を生むと知っているので良い年した大人である自分達が支え導けば良いとさえ短い言葉の中で口にしていた。

 勿論クレナイは呆れ果てるのだが、まぁそれも大人の仕事だなとは同意出来るのでクレナイの方がマジンガーZの援護へと向かい始めていた! 

 

「と言う訳で全機! 

 新たに出た機動兵器、機体名称マジンガーZは此方側の戦力だ、協力してこの機械人形共を殲滅するぞ!」

 

「りょ、了解!!」

 

「(僅かな会話で良く言えば臨機応変、悪く言えば行き当たりばったりな判断で事を収めてイニシアチブを握るか。

 これが教導隊出身の男、ショウタ・ヘビクラ中佐のやり方か)」

 

 更にヘビクラはその場でSRXチームにマジンガーZは味方だと告げて要らぬ衝突を防ぎつつバグス殲滅を最優先として行動を開始する。

 アヤはこの戦場では3番目に階級が高いので判断に迷えば実戦経験が少ないリュウセイが危ないので即時に了解と応えていた。

 一方ライはショウタ・ヘビクラ中佐と言う男のやり方を見て特殊戦技教導隊出身の人間は普通の軍人とはまた別の判断力を持っていると思いながら操縦桿を握る力が強くなり、バグス達をロックオンしながらシュッツバルトの両腕部に装備された3連マシンキャノンで攻撃する! 

 

「来たな機械虫野郎!! 

 此処で全部倒してやる!!」

 

『その意気じゃコウジ!! 

 マジンガーZの武装は音声認識とボタンやレバー操作を上手く合わせる事で初めてその力を発揮する!! 

 じゃがお前はまだマジンガーZの操作のイロハが無いからサポートOSも起動させて操縦も攻撃も大分簡略化してある、だから今回は武器の名前を叫べば勝手にその武器で攻撃する!! 

 ロックオンとかも此方がやるから安心して大暴れしてやれ!!』

 

「分かったよお爺ちゃん!! 

 武器の名前………これか!! 

 先ずはコイツでも喰らえ、ロケットパァァァァンチッ!!」

 

【ガシッ、ブォォォン!! 

 ドガァッ、ズドォォォォォォォン!!!!!!】

 

 そうして遂にコウジとマジンガーZの初戦闘となり、コウジはジュウゾウに渡された付箋を読んでマジンガーZの武装名称を覚え、最初にロケットパンチを使用した! 

 その瞬間マジンガーは右腕をバグスの1体へと向けるとそのまま右腕はジェット噴射で飛んで行きバグスの胴体を貫き撃破する!! 

 更に指からジェットの逆噴射によって右腕は接合部へと戻り、再びマジンガーZは身構えていた! 

 

【ポゥゥ、ドドドン!!】

 

 其処にバグスが3体街を破壊していたサークル状のレーザーをマジンガーZに向けて発射するとマジンガーZは腕をクロスしてガードの構えに入りながらその攻撃をただ受けた! 

 マジンガー周囲の地面が爆発し、マジンガーもまた爆煙に呑まれる………が、マジンガーZは煙を払いながら前進しノロノロと飛ぶバグス1体に飛び蹴りを喰らわせ、地面に叩き落とすとマウントを取りながら殴り続ける喧嘩殺法を行うと、バグスの駆体はパンチの1発1発で歪んで行き最終的に爆散する!! 

 

「凄い、ただ殴ってるだけでコイツ等を破壊出来る!! 

 それに攻撃を喰らってもビクともしてない!!」

 

『当然じゃわい、マジンガーZの装甲はワシがジャパニウム鉱石を独自の精錬法で精錬し、そして生み出した超合金Z製のロボットじゃ!! 

 現状マジンガーZの装甲を破壊するにはかなりの破壊力か超合金Z以上の強度を持つ者が攻撃を加える必要がある!! 

 当然其処の機械人形共にはそんな破壊力は無いし、実戦配備されとるゲシュペンストMk-IIや試作PTの豆鉄砲など効かんわい!! 

 マジンガーを傷付けたいならブラックホールキャノンを装備した『ヒュッケバイン』や『グルンガスト』でも持って来い!!』

 

 そんなマジンガーZの力強さに惚れ惚れしてるコウジに対し、ジュウゾウは自信満々に現行兵器のゲシュペンストMk-IIではマジンガーは抑えられない様な発言をし、対抗馬は超闘士と呼ばれる特機グルンガストやヒュッケバイン………コウジはジュウゾウから昔話を聞いたEOTの動力源を搭載し、2機製造された内008Rが重大な事故を起こした為残った008Lは封印されバニシング・トルーパーと言う不名誉な異名を取ってしまったらしい。

 そんな2機位がマジンガーZの対抗馬と言う辺り、純地球技術でEOT等に匹敵する物を造り上げたジュウゾウは矢張り稀代の天才科学者であろうとコウジは考えていた。

 

『ほれコウジ、次の奴が来たぞ! 

 次の武装で奴等を木っ端微塵にしてしまえ!!』

 

「よし………ならこいつだ!! 

 ルストハリケェェェェン!!!」

 

【ビュォォォォォォッ、ジュグッ、ズドォォォン!!】

 

 次にコウジはルストハリケーンと言う武装を叫ぶと、マジンガーZはスリット状の口部の左右から大気を吸い、正面部から突風を放出する! 

 更にその突風を浴びたバグスは腐食、酸化しながら爆散しており、この突風は気化した特殊な強酸なのかとコウジは推察し、街中や歩兵が足下に居たら使えない危ない武装だと感じていた! 

 

「凄え!! 

 パンチを飛ばせば敵をぶち抜き、口からの突風は敵を腐食させて爆散させる………シンプルだけど滅茶苦茶力強いロボットだぜ、マジンガーZ!!」

 

「成る程な、全身が武装であると言っても過言じゃないな、ありゃ」

 

 その光景を見ていたリュウセイはマジンガーZの力強い攻撃に惚れ惚れし、ヘビクラは過剰とも取れる全身が武装と呼べるマジンガーの力に一方では有用性、もう一方では危険性を脳裏に浮かべており今後のコウジ次第ではあるがマジンガーZは人類の脅威にも、或いは守護者になる力を秘めてると考察していた。

 無論野放しにする訳には行かないのでこの戦闘後に話を付けに行く必要があるとさえ考えていた。

 しかしその時、ゲシュペンストMk-IIに搭載されたレーダーアラートに新たな反応が複数出現し、ヘビクラ達はそちらの方向へと目を向ける!! 

 

【ブォォォン!!】

 

「げっ、今度は海の中から新手が出て来やがった!!」

 

「(何故この熱海にばかりこんな数のバグスが集まるの? 

 ………まさか、マジンガーZの存在が彼等を呼び寄せてしまってる?)」

 

 リュウセイは更なるバグスの増援に嫌な声を上げ、一方アヤはエアロゲイターが『偵察機』であるバグスを此処まで集めるのはマジンガーZに興味を示した為なのかと思案し、更なる戦闘に気を引き締めていた………その時、増援のバグス4機に突如として落雷が襲い掛かり、その落雷により爆散してしまった!! 

 

「何だ、落雷!? 

 でも空は青空なのに………っ、空に何かいるぞ!!」

 

「ん、あれは………マジンガー!?」

 

 リュウセイ達が、コウジが空を見上げると其処にはマジンガーZとそっくりなデザインを持つロボットが雷鳴を轟かせながら飛行し、そして指から雷を放った後であった!! 

 コウジはマジンガーZ以外にもマジンガーが居た事に驚きつつも、その存在に目を奪われていた!! 

 

「お爺ちゃんが造ったマジンガーZと似てる………アレは一体…?」

 

『こいつの名は『グレートマジンガー』だ、コウジ。

 マジンガーZと共に戦う為に生まれた、マジンガーZの兄弟機だ』

 

「その声………テツヤさんなのか!?」

 

 其処にグレートマジンガーから通信が入ると、その声にコウジは驚いていた。

 何と、多機能液晶モニターにも映るその姿は叔父であるテツヤ・ツルギであったのだ!! 

 一方テツヤは力強く、されど叔父として優しい笑みを浮かべながらコウジを見ておりこの状況に間に合った事を訓練の成果と自負していた!! 

 

「おい、今テツヤって呼んだ上にその声、お前マジでテツヤ・ツルギか?」

 

「久し振りだなテツヤ、教導隊解散以来だな」

 

「その声は…ヘビクラにクレナイか! 

 そうか、お前達がコウジやこの街を守っていてくれたのか、礼を言わせて貰うぞヘビクラ、クレナイ」

 

 一方ヘビクラとクレナイはかつての教導隊の仲間であるテツヤがグレートマジンガーに乗ってる事を驚きながら通信を入れ、テツヤもまた教導隊が解散となって以来離れ離れになった同僚とまた出会えた事を、そしてこの街や甥のコウジを守ってくれた事を感謝していた。

 が、そんな会話中に増援のバグスが全機グレートマジンガーへと一直線に突撃し始める!! 

 

「あっ、テツヤさん!!」

 

「心配は要らんぞコウジ、俺は戦闘のプロだ。

 先立としてマジンガーの戦い方と言う奴を見せてやる! 

 燃え尽きろ、機械人形共!! 

 ブレストバァァァァァン!!!!!!」

 

【ズォォォォォォォォォッ!!!! 

 グジュグジュグジュグジュ………ドォォォォォォォォォォンッ!!!!!!】

 

 しかしテツヤはそのバグス達をその背面が海、しかも辺りに被害は齎さないと確認した上でグレートマジンガーに搭載された武装の中でも先程の雷鳴轟かせ雷を当てる『サンダーブレーク』の次に威力の高い熱線を放つブレストバーンを使用し、向かって来た全機をドロドロに溶かしながら爆散させた!! 

 更に海上で放ち何も無い海の中に撃っているので人的被害は0を保ちながら必殺の攻撃を放った為、最初の陣取りも全てが計算され尽くした戦い方であった! 

 

「あれが、テツヤさんの戦い方…!! 

 よし、ならカブトの名前を持つからには負けてられないぜ!! 

 このブレストファイヤーは恐らくグレートマジンガーのブレストバーンと同系統の武装、足下には森があるから撃ては火災は間違い無し………となればコイツだ!! 

 喰らえ、光子力、ビィィィィィィィムッ!!!!」

 

【キィィィィィィィィィン!! 

 ズドォォォン!!!!】

 

「ヒュー、凄えぜマジンガー達!!」

 

 そんなテツヤに触発されたコウジは負けていられないと意気込み、マジンガーZに内蔵された最後の武装である光子力ビームを放ち、バグス1体を正確に撃ち空中で完全に爆散させた!! 

 光子力を直接叩き込むこの武装はロケットパンチ並に使い勝手が良いとコウジは判断しこれから重宝しようと考えていた! 

 なお………光子力ビームの最大出力はブレストファイヤーの威力を上回り、サンダーブレークと真っ向から撃ち合える程の威力を本来持つが、サンダーブレークと違い威力調整が可能な事や今回はコウジの初陣と言う事もあり、最大出力はジュウゾウ側から封印されていたりするがこれはまだコウジの預かり知らぬ所である。

 

「よし、俺も負けてられないぜ!! 

 喰らえ、メガ・ビームライホォ!! 

 T-LINKリッパー!!!」

 

【ビュオン!! 

 キュイイイイイイン!! 

 ドドドドォン!!!!】

 

 そして、ロボットマニアの魂に火が着いたリュウセイは本来必要無いゲシュペンストMk-IIの武装を叫びながら放ちつつもキッチリバグスを4体撃破し、ライもツイン・ビームカノンで粛々とバグスを撃ち落としていた! 

 アヤもスプリットミサイルでバグスを撃破し、残るバグスは2機となった!! 

 

「はっ、良いねぇ若い連中の熱さって奴は」

 

「そうだなヘビクラ………それじゃあ、決めるぞ!!」

 

「おうよ、喰らいな、木偶人形!!」

 

『ジェット・マグナム!!』

 

 その最後の2機はヘビクラ、クレナイの2人がプラズマ・ステークに高電圧プラズマを帯電させ叩き込むモーションパターンであるジェット・マグナムを的確に叩き込み撃破し爆散させる!! 

 それを見ていたテツヤはヘビクラ達の腕は鈍っていない所か2年の間により洗練されていると感じライバルに向ける目と不敵な笑みで2人を見ていた。

 その一方で幾らサポートOSの手助けがあったとは言え初陣でバグスを5機撃破したマジンガーZ、そしてコウジのポテンシャルの高さにテツヤは嬉しい反面戦場に立てる様な能力は合って欲しくなかったと感じ、されど一度戦場に出たからには護り抜きつつ鍛え上げねばならないと言う叔父としての想いと戦士としての考えの二律背反の物を抱えていた。

 

「凄い………これが、お爺ちゃんが造り上げたマジンガーZの力…!!」

 

『そうじゃコウジよ、ワシは地球を、お前やシロー達を護る為にマジンガーZを造り上げたのじゃ。

 だが、老体であるワシにはコイツは扱えなかった………かと言ってシローは幼過ぎる、だから消去法で、且つお前の父ケンゾウもこの中で長男としてもお前にマジンガーを押し付ける事になるとずっと分かっていた。

 ワシ等を一生恨んでくれても良いぞコウジ、お前にはその権利がある』

 

 そうして戦闘終了後、コウジはマジンガーZの力に惹かれながら自分の手で祖父達を護り抜いたのだと思いながら拳を作りながらガッツポーズをしていた。

 その一方でジュウゾウはコウジに全てを押し付けてしまう事への罪悪感があり、恨むならその権利があるとさえ話していた。

 ジュウゾウの隣で話を聞くツバサやシローはその表情から本当に後悔と罪悪感に苛まれていたのだと察し、特にシローは悲しく思いジュウゾウの足にしがみついていた。

 

「………いや、俺はお爺ちゃん達を恨まないよ。

 寧ろ感謝してるよ。

 俺もカブト家の人間だから何かしなきゃって燻ってた所にマジンガーZって贈り物が来たんだ。

 そして俺は、コイツの力を正しいと思う事へ使いたいと思うんだ。

 お爺ちゃんの想いを無駄にしない為にも。

 だからさお爺ちゃん………ありがとう、俺やシローの事を想ってくれて」

 

「コ、コウジ…!!」

 

「(そうだ、俺はこのマジンガーZと共に戦うんだ! 

 俺達をずっと想ってくれていた、こんな重荷を背負っていたお爺ちゃんの為にも、この世界を護る為にも!!)」

 

 しかしコウジはマジンガーZを贈り物と称し、更にはジュウゾウに笑顔で礼を述べていた。

 その身に背負った重責を今度は自分が背負う為に。

 神にも悪魔にもなれる力………それを間違った方向へ使えば世界の脅威になるマジンガーZの力を正しいと思える事に使う為に。

 祖父の想いが詰まったマジンガーを悪魔にしない為にコウジはこの日、地球を護る戦士になる事を誓うのであった。

 更にその隣にグレートマジンガーが降り立ち、キャノピー部で互いの姿を見つめ合うコウジとテツヤ。

 そして………ダブルマジンガーは互いに手を取り合いこの星の平和を勝ち取る為に戦う守護者として並び立つのであった…!! 

 

 

 

 

 

 

 

───日本・熱海市───

 

「………成る程な、孫達の未来の為にマジンガーZを造り上げ、息子のケンゾウ博士には同時期に兄弟機のグレートマジンガーを造らせ、テツヤの奴をマジンガー乗りに鍛え上げてたんだな。

 大体の事情説明、ありがとうございますジュウゾウ・カブト博士」

 

「そう言うお前さんこそ話の分かる軍人で助かったわいヘビクラ中佐」

 

 熱海市での戦闘後、ヘビクラはゲシュペンストから降りると同じくホバーパイルダーやブレーンコンドルを切り離したコウジとテツヤ、更に地下研究区画から出て来たジュウゾウ博士から拘束する意志は無いと示しながら事情聴取を行っていた。

 最もマジンガーZやグレートマジンガーの開発計画自体は連邦軍には通達済みであり、専属パイロットも選定すると許可を得ていたので現段階で起動しバグスを撃破しても問題無いので拘束する事自体が間違っているのだが。

 

「それで、今後のマジンガーZの扱いに関しては如何なさる気なのかハッキリして頂きたいです。

 流石に何処の研究機関にも属さずこのままでは地球連邦政府の一部高官に睨まれますよ?」

 

「それも百も承知よ。

 ワシの考えとしてはコウジをこのまま地球連邦軍の民間協力者として扱って欲しいと思っておる。

 此処の近くの伊豆基地には目と鼻の先にケンゾウの研究所があり、更には伊豆基地司令はレイカー准将の筈じゃ。

 彼やノーマン・スレイ少将の派閥がマジンガーとコウジを預かってくれるならまだ安心じゃわい。

 無論マジンガーZの精密な整備にはワシの存在が不可欠故にこのワシも共に伊豆基地へ出向しよう。

 それならば文句はあるまい?」

 

 更にヘビクラは踏み込んだ話………地球連邦政府の一部高官、つまりヘビクラ達とは別派閥、異星人に降伏し地球の未来を得ようと言う考えを持つ降伏派に睨まれ、マジンガーを軍事力を以て接収すると言う最悪の想定を短く語ると、そんな事は分かり切ってるジュウゾウもそれは拙いので伊豆基地へコウジとマジンガーZと共に出向しようと言う考えを語った。

 ヘビクラはこう言った話が出ると言う事は、レイカー准将が裏で手を回していると思考しつつコントロールの無い力をいたずらに振り回されるよりも自分達の目が届いていた方が何割かマシとも結論付けていた。

 

「分かりました、では博士達の伊豆基地出向を滞り無く完了させる為に我々が護衛しましょう。

 後30分程で一先ずレイカー准将の下へと赴き、マジンガーZの整備用の精密機材の運び出しはまた翌日からお手伝い致します」

 

「うむ、頼んだぞヘビクラ中佐。

 ………ワシの孫達の生きるこの星を異星人共に明け渡す等と言う未来を訪れさせない為にも、このジュウゾウ・カブトは手を貸してやる、だから孫達の命を守ってくれ」

 

「コウジに関しましてはマジンガーZで戦場に出るなら確約は出来かねますが………その弟のシロー・カブト、実母のツバサ・カブトの両名は連邦軍の意地を以てお守り致しますよ」

 

 それからジュウゾウは釘を刺しながらヘビクラにシローやツバサ、そしてコウジを守ると言う一言を引き出しながら地球連邦軍への出向と協力を約束する握手を交わす。

 そしてヘビクラ、その隣に居るクレナイはジュウゾウ博士は敵に回せば人類規模の危機に陥るだろうとも考え、連邦軍に協力させられる事に安心していた。

 何故ならばジュウゾウは単独で光子力エネルギーを確立し、更にそれを動力源とするスーパーロボットマジンガーZを造り上げた天才科学者なのだから。

 

「………」

 

「コウジ、ジュウゾウ博士は連邦軍へマジンガーZと共に出向する様だ。

 そうなればお前も共に行く事になるだろう。

 そして、連邦軍へと向かえばお前はこれから先異星人以外にも怪獣や………思想や諸々が違うが為に地球人同士で戦う事になるかも知れん。

 その覚悟は、お前にはあるのか?」

 

「テツヤさん。

 ………だろうね。

 そうしなきゃお爺ちゃんも俺達も拘束されてマジンガーZを接収される、馬鹿でもそんな事は分かるよ。

 だったら俺は異論は無いよ、マジンガーZに乗って戦った以上俺はマジンガーを手放しちゃならないし、何より俺が戦う事がお爺ちゃんやシロー達を守る事に繋がるんだからさ。

 そして………テツヤさんの言う通り俺は地球人同士での争いにも首を突っ込む事になる。

 けど、それでも俺はマジンガーZからは降りない。

 マジンガーZの操縦桿を握った瞬間から、俺は一般市民だったコウジ・カブトからマジンガーZを操る戦士コウジ・カブトになったんだ。

 その責任は、絶対に果たさなくちゃいけないんだ!」

 

 一方マジンガーからパイルダーを着脱し、地上に降りて自身が『護った』街やそれを成し遂げたマジンガーZを見ていたコウジは、テツヤから化け物や異星人以外………恐らくテロリスト等を想定しているだろうが地球人同士で殺し合いになると警告を受け取った。

 が、異星人から地球や家族を『護りたい』とずっと燻っていたコウジにとってこの警告は愚問であり、叔父のテツヤが思う以上にコウジは覚悟を決めていたのだ。

 それを目で見て、声の震え方で、握り締めた拳の力強さから嘘偽り無く、また現実が見えてない訳でも無いと示した。

 それを見たテツヤは思った、コウジは実姉ツバサの子でありケンゾウの子、そしてジュウゾウの孫………光子力に人生を捧げ、人類の発展と守護を担うカブトの血を引く者だと。

 

「………どうやら覚悟は本物らしいな。

 良いだろう、ならば伊豆基地に出向後は俺がお前を徹底的に鍛え上げてやる。

 マジンガーZを何時までもサポートOSありきで動かしてる様では半人前未満だからな、その身にマジンガーの操縦技術を、この俺が知る限りの知識と技術力を身に着けさせてやる。

 言っておくが俺は甥だからと言って甘い鍛え方はしないから覚悟しておけよコウジ?」

 

「ああ、ビシバシ鍛えさせて貰うよテツヤさん!」

 

 コウジとテツヤはダブルマジンガーが手を取り合った様に互いの右手を力強く握り合い、更に互いに力強い笑みを浮かべていた。

 そしてコウジとテツヤ、マジンガーZとグレートマジンガー、ダブルマジンガーとその乗り手は今この時より最高のタッグを組む事になったのだ。

 そんなコウジとテツヤにツバサとシローが近付き声を掛ける。

 

「アニキ、テツヤさん………俺、アニキ達の帰り待ってるからさ、死なないでくれよ? 

 アニキ達がもしも死んだら、俺悲しいから………」

 

「心配するなシロー、俺達は死なん。

 少なくともこの星を平和にし、家族を護り切るまでな」

 

「コウジ、私もカブトの人間だからこうなる日が来る事は覚悟していたよ。

 だから私から言う事は1つ。

 マジンガーと共にこの星の平和を乱す奴等を叩きのめしな!」

 

「あっはは、母さんは相変わらず物騒だなぁ…、

 ああ、分かったよ、俺達がこの星の平和を必ず、2体の魔神と共に護り抜くさ!」

 

 シローの頭や肩を軽く叩いて元気付けたコウジ達はツバサの侠気ある言葉に相変わらずと言った様子を見せていた。

 そして、こんな平凡な会話を交わす日常や家族を必ず護り抜く、護らねばならぬとコウジは気を引き締め、マジンガーZに視線を向けた。

 そのマジンガーZは地面に片膝を立てている姿勢で下側に顔が向いているので丁度コウジと視線が重なる様な構図であった。

 それから数十分後、ジュウゾウはトレーラーに一先ず必要最低限の機材と作業道具を詰め込み、コウジとテツヤはマジンガーを機動兵器運搬トレーラーに乗せて伊豆基地へと出向して行くのであった。




此処までの閲覧ありがとうございました。
グレートマジンガーとテツヤ・ツルギの存在から分かる様に今作のマジンガーは『真マジンガー 衝撃!Z編』をモデルにしつつ衝撃!Z編でその姿を見せる事無く本編が終わり、ほぼスパロボオリジナルになった衝撃!Z編版グレートマジンガーと剣鉄也のエッセンスもふんだんに使っています。
更にジュウゾウ博士も最序盤に死ぬ運命から切り離してます故にマジンガーの改良、改造計画もかなり早く行われるでしょう。
そして次回は『光の巨人』要素もドンと出す予定なのでお楽しみ下さいませ。

次回もよろしくお願い致します!

ライダー側の敵(例えばハンドレットとか大ショッカーとか)をDC戦争後に出して良いですか?

  • チョーイイネ、サイコー!!
  • ダメです!!!
  • 理由ある登場なら…
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