今回は前回の宣告通りリュウセイをメインに据えた話になります。
そして、今回本来OG世界には居ない筈のキャラ達が出てきますのでお楽しみ下さいませ。
では、本編へどうぞ!
「主砲、撃て!!」
「了解、3番、4番主砲撃て!!」
【ドォォォォォォォォン!!!!】
ハガネは連装衝撃砲を放ち、接近していた対艦ミサイルを1つ迎撃した!!
先程のツルギの宣言通りハガネの砲座はこの距離の対艦ミサイルなど自動標準及びロックオン機能を用いれば当てる事など容易く、本当にテンザンがやった事は味方を巻き込むだけの無駄な策であったのだ!!
「これでも喰らいな!!」
「落ちなさい!!」
【ドドドドドドドドドドドッ、ズドォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!】
もう1つのミサイルもジャーダ、ガーネットが乗り込んだゲシュペンストMk-IIの『スプリットミサイル』や今回R-1がウイング形態を主体で行動する為、ハガネの近くで防衛する機体に装備させたブーステッド・ライフルを上手く当てる事に成功し爆破させていた!!
勿論本来の対艦ミサイルのスピードならR-1で無ければ狙撃は不可能なのだが、今回は目標たるハガネが近場に居り且つ味方機が周辺に居た為にキラーホエール側が対艦ミサイルを低速で発射させていたので2人のゲシュペンストMk-IIでもミサイルを撃破出来たのである!!
「この俺に懐に飛び込ませるなど…甘いな」
「う、うわぁぁぁ!!!!」
【ズギャッ、ドォォォンッ!!!】
「喰らいな、ジェット・マグナム!!」
【ガギャンッ、ドォォォン!!】
更にビルトシュバインとヘビクラ機のゲシュペンストMk-IIがサークルザンバーとジェット・マグナムを用いてバレリオンを2機撃墜させる!!
此方もバレリオン側がミサイルの爆発に巻き込まれたくない為に迂闊な回避行動を取った為、その隙をイングラムとヘビクラが見逃さず一気に零距離まで接近し上記武器で攻撃したのだ!
これもテンザンが発した命令が悪い方へと働き、流れがハガネ部隊に傾きつつあったのだ!
「全く、あのテンザンって奴はお前の言う通り3流以下だなツルギ」
「俺が間違った事を言った事があるか、クレナイ?」
そのヘビクラ達やジャーダ達の活躍を見てたクレナイはテンザン・ナカジマと言うゲーム感覚で戦争をする男が此処まで味方に悪影響を齎し、被害を拡大化させている事に呆れつつツルギと共にキラーホエールを1隻戦闘不能状態にしていた!
ツルギは当然事実しか話してないのでこれが当たり前と言わんばかりの対処をしていた。
この辺りは戦闘のプロを自称する彼の実力や状況分析が良く働いている証明でもあった!
更にライやアヤもバレリオンに接近して3連マシンキャノンやM950マシンガンで攻撃し、バレリオン1機を釘付けにしながらハガネの進路を確保していた!
「よし、味方機が開けた進路へ前進せよ!」
「了解、機関戦速、前進せよ!!」
そうして各機が開け始めた進路へ向かいハガネは前進を開始する!
このまま行けばハガネはこの海域を無事突破出来るだろう。
だが、テンザンの策はまだ残っているのだ!
何とハガネの後方から『ストーク級空中戦闘母艦』がステルス機能を解除しながら戦域に突入し、ストーク級の中から更にバレリオンが出撃していた!!
「さぁて、さっきはロートル野郎にしてやられたがこれでチェックメイトだぜ!」
「くそ…増援かよ!」
「ちっ…こうなったら、サイフラッシュで一気にカタをつけるしかねぇか!?」
「いや、まだサイフラッシュはとっておけマサキ!
アレを使えばお前自身やサイバスターの消耗が激しいだろ!」
マサキは此処でサイフラッシュを切る選択を取ろうとした所にヘビクラが待ったを掛け、それを止める!
今此処でサイバスターが消耗しバレリオンのヘイト管理役の飛行機体が減ればハガネがいずれEフィールドを破られ沈められてしまうので、このヘビクラの判断は理にかなっている物である!
「各機へ、ハガネの進路確保を優先しろ」
「けど、ハガネの進路上にはテンザンが居る!
アイツを何とかしなきゃ、ハガネが殺られちまう!!」
「ならば、テンザンを早急に撃墜しろ」
イングラムは各機にハガネの進路確保、リュウセイにはテンザンの撃墜を指示しながら増援のバレリオンを迎撃し始めた!
しかし、リュウセイは今のR-ウイングではマニューバーのデータ不足でテンザンのバレリオンVに対応し切れない事を分かっており、何とかデータさえあればと考えていた!
だがそれでもテンザンをリュウセイに任せたツルギやイングラム、更にライやコウジもリュウセイの勝利を信じており、もしもテンザンの攻撃が直撃コースに入るならマジンガーZで盾になる事も辞さないとコウジは考えながら通常威力の光子力ビームをバレリオンに当てつつジェットスクランダーの翼で敵を切り裂く『スクランダーカッター』や、ジェットスクランダーに内蔵された『サザンクロスナイフ』等で対応していた!
そして………ラトゥーニもまた、この状況で動き始めていた!
「!
な、何だ、コンピューターにデータが転送されて来る…!!
これは…マニューバーデータか!!」
「…リュウセイ、それを使って」
「ラトゥーニ!
ありがてぇ、これで何とかなるぜ!!」
何とラトゥーニはリュウセイを避けた訳では無く、言われた通りリュウセイが使えそうなマニューバーデータをピックアップし、それを今転送しつつどれが今最適かを優先度順に並べていた!
これにはコウジやジャーダも指を鳴らし、流石はラトゥーニだと思っていた!
「情けねぇ奴だな。
そんな子供からデータを貰って俺に勝とうっての?
………ん?
何で子供がそんな可変PTに乗ってるんだ?」
「………………」
「そうか…アードラーに聞いた事があるぜ。
お前、スクール出身のガキだな?」
「!」
「へへへ、図星か。
でも哀れなモンだな。
散々実験台にされて…結局は奴に捨てられちまったんだろ?」
テンザンはリュウセイを情けない奴と罵りつつ、ラトゥーニが今の今まで隠していたスクール出身であると言う事を、よりにもよって此処で暴露すると言う下衆の行動を行う!!
更にラトゥーニはアードラーの名を聞き、スクール時代の苦い記憶が蘇り操縦レバーに掛けた手が震え、ジュウゾウもテンザンがアードラーの名を口にした事で奴がDCに居ると確信しつつラトゥーニを心配して目を見開きながらモニターから戦場を見ていた!!
「実験台って…どういう事だ!?」
「何だ、てめぇ…知らねぇのか。
そのガキはな、人形なんだよ。
ゲームのアイテムみてぇなもんさ」
「アイテム!?」
「強化パーツでも良いや。
最も、欠陥品だがな」
「………!!」
リュウセイがラトゥーニがスクールと言う場所出身であると知らずにいた事を良い事に、テンザンは欠陥品の人形だの強化パーツだのとラトゥーニを称し嘲笑っていた!
この行為にラトゥーニは深く傷付き、また彼女の中のトラウマが蘇り操縦がやや単調になってしまう!
其処を周囲のバレリオンが動きを止めたと感じ、ビルトラプターFMに攻撃する!!
其処をマジンガーZ、グレートマジンガーが援護防御に入りラトゥーニをレールガンの直撃コースから救っていた!!
「大丈夫か、ラトゥーニ!!」
「はっ、正義の魔神様も人形は大事だってか!
ああそう言えば………そのマジンガーZを作ったジュウゾウってジジイがスクールの外部アドバイザーだったんだってな?
けど、結局口では意見を出してたんだが外部の他人だからアードラー達のやってた実験の実態を知らずにのうのうとアドバイスを送り続けてたんだってな!
バカも良いトコだよなぁおい?」
「う…ぐっ…!!」
「お、お前、ラトゥーニだけじゃなくお祖父ちゃんの事まで!!」
更にテンザンはアードラーが語ったジュウゾウが自身の罪とした部分を口にし、更には愚弄すると言う常識が欠如してるとしか言えない行為を続ける!!
それ等を聞いたジュウゾウは事実、アードラーやアギラの行ってた非道の行為を止められなかった事もあり俯いてしまい、コウジは目を見開きながら怒りを露わにし始めていた!!
「ちょっとあんた!!
ラトゥーニやジュウゾウお爺ちゃんの気持ちも知らないで…適当な事を言ってんじゃないわよ!!」
「おお、こわ。
けど、スクール出身のガキの殆どは、実験が原因で…」
「それ以上言うな!!
言えばタダじゃ済まさねぇぞ!!」
「テンザン、てめぇ…!!」
その非道の行為にガーネット、ジャーダ、コウジは完全にブチ切れており、流石のコウジもテンザンの乗るバレリオンVに最大威力の光子力ビームを放ち跡形も無く吹き飛ばそうかと頭の片隅で考えてしまう程に冷静さを欠こうとしていた!!
が、それを隣のグレートマジンガーがマジンガーZの肩に右手を乗せ、キャノピーからツルギが目で冷静になれと無言の圧を飛ばしていた!
最も、そのツルギも義父たるジュウゾウやラトゥーニ達が此処までコケにされて黙ってる訳が無く、バレリオンVのエンジン部を狙ってサンダーブレークを放つ用意すら既に出来ており、左手には稲妻が迸っていた!!
「へっ、脇役が気分出すなよ。
やれるもんならやってみろっての」
「て、てめぇっ!!」
「…テンザン!!!!!!」
更に煽るテンザンにジャーダも遂にキレてブーステッド・ライフルを構え、ツルギもグレートの左手を動かそうとし、コウジもマジンガーZの光子力ビームを放とうとした………その瞬間、今までの事を聞いていたリュウセイが本気の怒声を上げ、その場がピタッと止まる!!
更にリュウセイはR-ウイングに入力されたマニューバーデータを用いてバレリオンVの懐に飛び込み、バレリオンVはそれから逃れようと動くがR-ウイングはそれを逃さない様に一定距離を保ち続けると言う先程とは考えられない動きを見せていた!!
「!!
こいつ、さっきと動きが違う…!!?」
「ああ、ラトゥーニが送ってくれたデータのお陰でな!!」
「ホ!
あの短時間で新しいパターンを作ったってのか?
やっぱ、お前は俺と同じ人種だぜ」
「テンザン!!!!
人の心を踏み躙るてめぇだけは許せねぇ!!!!!!」
「ほ〜お、何時になくカッコをつけてくれるじゃないの。
だがな…所詮お前も俺と同類だって事を忘れるんじゃねぇぞ!!」
「ああ、そうだろうよ!!
だから、余計に腹が立つんだっ!!」
そうしてR-ウイングとバレリオンVの本気のドッグファイトが始まり、互いのホーミングミサイルとレールガンやリボルヴァーキャノンによる攻撃の応酬とそれを回避しては次の攻撃に移る一撃離脱戦闘が繰り広げられていた!!
しかもどれもが直撃するかと思いきや、新たなマニューバーで回避しては反撃態勢に直ぐ移ると言う高等テクニックすら見せていた!!
コウジもマサキもまさかリュウセイが此処までの力を持ってたとはと思い、自分達もリュウセイ・ダテと言う男を測り損ねていたと考えていた!
だが教官たるイングラムはリュウセイの念動力とR-1、そしてラトゥーニが送ったマニューバーデータや彼自身の怒りがこれ等を成したと考え不敵な…しかし、以前枷が緩んだ影響で何処か優しさが見え隠れする笑みを浮かべていた!
「てめぇじゃ人形からデータを貰おうが俺には勝てねぇぜ!
ゲームでも、実戦でもなあ!!」
「いいや勝ってやる!!!!
そして、ラトゥーニやジュウゾウ博士の踏み込んで欲しくねぇ部分に踏み込んだてめぇを後悔させてやる!!!!
覚悟しやがれ、テンザン!!!!!!」
【ガスッ、ガスッ!!】
かくして始まったR-ウイングとバレリオンVのドッグファイトで徐々にR-ウイングの攻撃が掠り始め、勝負の流れががリュウセイ側に傾き始めつつあるとヘビクラ、クレナイ、ツルギ、イングラムと言った上官組やライやアヤ達SRXチーム、そしてジャーダ達に加えてコウジやマサキもそれを感じ取り始めていた!
「ちっ、リュウセイこの野郎!!
………なーんてな、まっ、意外とやるじゃねえか。
お陰で、このバレリオンのコツが早く掴めそうだぜ」
「そうやって余裕をブチかましていられんのもこれまでだ!!!!」
「フン…今まではゲーマー同士のよしみで大目に見て来たが…余りイキがってると、本気で殺しちまうぜ?」
「なら、さっきジャーダ達に言った台詞をそっくり返してやるぜ!!」
「何…!?」
「やれるもんなら、やってみな、だっ!!!!!」
「………リュウセイ………」
それからも戦場を縦横無尽に飛行しながら交戦する2機によるドッグファイトを他のDC兵は援護する事も出来ず、ツルギ達も安心してハガネを狙う敵機に集中する中でまだラトゥーニを人形呼ばわりするテンザンにリュウセイの怒りは止まらず、次第にリュウセイの気迫にテンザンが押され始めていた!!
その証拠にリュウセイの攻撃は当たってもテンザンの攻撃は当たらず…否、普通に当たらずではなくR-ウイングを次第に捉え切れなくなり始めていたのだ!!
一方、自分の事じゃないのにあんなに本気でテンザンへ怒るリュウセイに対し、ラトゥーニの中で閉ざされていた心が揺り動かされ始めていた。
何も知らなかった、それでも人の心を踏み躙る輩に対して正しい怒りを向けるリュウセイに…。
【ドンドンドンドン!!】
「うぐっ、何でちょっとのデータだけで此処まで面白くねぇ事になるンだよ!?」
「テンザン、これでも………喰らいやがれぇ!!!!」
更にバレリオンVにリボルヴァーキャノンを連続で当ててその場に釘付けにした瞬間R-ウイングは猛スピードで接近し、いきなりR-1へと変形する!!
そして………その右腕はリュウセイの念動力で既に緑色に輝いていた!!
「げっ、しま」
「行けぇ、リュウセイ!!!!!!」
「T-LINK………ナッコォォォォッ!!!!!!!!」
【ドガァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!】
そして、R-1のT-LINKナックルがバレリオンVのビッグヘッド・レールガンを破壊しつつ大ダメージを与える事に成功する!!
これによりドッグファイトの勝敗はリュウセイとR-1が勝利を刻み込み、テンザンは散々イキリ散らかしていたにも関わらず無様にも敗北した形となっていた!!
そしてツルギが見込んだ通り、リュウセイはテンザンの事を実力で上回ったのだった!!
「くそ、リュウセイの野郎…だが、やっぱ新型に慣れるのはもう少し時間が掛かるか…!
ま、おいしいイベントは次の機会にとっとくとするか」
【ドンッ!!
ビュゥゥゥン!!】
テンザンは負け惜しみとも取れる様な発言をしながら脱出装置を起動しバレリオンVから脱出すると、近場に居たバレリオンがテンザンを上手く回収して撤退する!
ヘビクラはバレリオンVの脱出装置がお釈迦になってそのまま海の藻屑に消えてれば後が楽だったなと考えつつ、2隻目のキラーホエールをジャーダやアヤ達と協力して戦闘不能状態へとさせた!!
更にウィングガストもその武装と巨体を活かしてバレリオンを次々と粉砕し、戦場に残るはバレリオン3機とストーク級1隻だけとなっていた!!
「此処まで来れば海域突破は容易だが、後顧の憂いを断つ。
各機、残りのAMと空中母艦を撃墜せよ」
『了解!!』
そしてイングラムはこのストーク級が追撃部隊として後から来る事が無い様にすべく、残ったDC機もストーク級も落としてしまおうと命令を出すと全機が復唱し、ダイテツ達ハガネクルーもそれには同意として砲門をストーク級へと向けていた!
最も、もしもバレリオンやストーク級が撤退する素振りを見せるならそのまま見逃していたが結局逃げないので攻撃される羽目になっていたので自業自得であった!
そして、あっという間にストーク級もバレリオンも全機落として進路の安全の確保に成功していた!
「艦長、周囲の敵影の反応は全て消えました!!」
「よし、全機帰投!
ハガネはこの海域より離脱する!!」
エイタのオペレートによりレーダーから敵機が全て消え去った事を受け、機動部隊が帰艦しハガネはそのまま海域から離脱し、突破が難しいとされていた赤道海域付近を無事通過し始めるのであった!
その功績には各機の奮闘もあるが、中でも途中のリュウセイとR-1がテンザンのバレリオンVを引き付けつつ撃破した事が大きく、ダイテツは部隊の戦闘力も個々の戦闘力も向上しつつあると考えていた。
そしてそれは、ビアン・ゾルダークとヴァルシオンの喉元にアイドネウス島にて喰らいつく程になるだろうと希望を持てていたのだった。
───ハガネ・格納庫───
リュウセイ達は帰艦後、コウジがリュウセイと肩を組みテンザンをフルボッコにしてくれた事を喜んでいた!
するとそんなリュウセイの活躍の立役者であるラトゥーニがリュウセイやコウジの下に来たので、コウジはリュウセイを前に出してラトゥーニと会話させる。
「ラトゥーニ、マニューバーデータを転送してくれてありがとよ。
お陰で助かったぜ」
「ううん…リュウセイが無事で良かった…。
それに…お礼を言うのはこっち…」
「え?」
「あ…な、何でもない…!」
【トタトタトタトタトタ!】
しかし、ラトゥーニはほんの少しリュウセイと会話した所で何故か走って去ったのでマサキやクレナイ達はまだまだ完全に打ち解けるのは無理かと考えていた。
「あらら、また行っちまったぜ。
嫌われてんのかな、俺」
「違うわ、照れてるのよ、あの子」
「ガーネット…」
其処にガーネット、ジャーダがリュウセイに声を掛けるとツルギやクレナイはアレは照れ隠しだったのかと気付き、ポンと手を叩いていた。
一方ヘビクラはこの鈍感共とジト目で見ながらもラトゥーニ・スゥボータのジャーダとガーネット以外の他人には閉じていた心がリュウセイのあの本気のブチギレで開き始めてると考え、良い傾向だとして頷いていた。
「それに、あんたの事が頼もしかったんじゃないかな」
「何言ってんだ。
俺はあいつのデータを借りてテンザンにやっとこさ一撃をかませた程度だぜ?」
「そうじゃなくて…テンザンがスクールの話を持ち出した時…あんた、本気で怒ったでしょ。
それが、自分の意志をまだ上手く他人に伝えられないあの子にとって…頼もしかったと思うんだ」
「意志を上手く伝えられないって…単に無口なだけじゃないのか?」
リュウセイはガーネットと会話を交わす中で意志を上手く伝えられないと言う部分が気になり、それをラトゥーニの事をもっと良く知る為に事情を知るガーネット、更にジャーダに聞くべきだとも考えて敢えて踏み込み始めていた。
それをガーネットとジャーダはリュウセイの意思を汲み取って事情をその場で話し始めた。
「あいつはスクールって言うパイロット特殊養成機関の出身でな…。
其処での訓練や精神操作が原因で、重度の対人恐怖症になっちまったんだ。
今でこそだいぶマシになって来たがな」
「そうだったのか…」
「それと、お祖父ちゃんも外部アドバイザーって話があっただろ?
それも事実で、だけどお祖父ちゃんはスクールの内情を知らなかったからラトゥーニや他の子供達を救えずに今でも後悔してるし、テンザンの奴が名を出したアードラーってジジイを恨んでも居るんだ…」
「………根深いんだな、スクールって奴は」
「だから、皆と打ち解けるきっかけを作ってあげたくて…こないだみたいな事をやったの」
「あの方法はどうかと思うけどなぁ」
ジャーダやガーネット、更に祖父ジュウゾウの事でコウジからスクールの事を少し触れたリュウセイはこの話はかなり根深く、そして恐ろしく闇が深いと考えラトゥーニが心を閉ざすのも無理もないと考えていた。
ヘビクラやクレナイ、ツルギ達元教導隊も改めてスクールの話を聞き、初代ゲシュペンストを扱っていた彼等からしてもスクールの話は胸糞が悪く、当時PT乗りへの風当たりが一時期悪くなった事もありスクールを管理、運用していた連中の事を毛嫌っていた。
そんな中でDCにその1人であるアードラー・コッホがのうのうと居ると聞き及び、落とし前を付けるべきだとして表情を険しくしていた。
「コホン、それは兎も角、これからもあの子と仲良くしてやってね、コウジもね」
「ああ…勿論さ」
「俺も何かラトゥーニの事で力になれるなら何だってやってやるさ。
それがお祖父ちゃんの中にある物を軽くする事にも、ラトゥーニの心を開くきっかけにもなってくれる筈だからな…」
最後にガーネットはリュウセイやコウジを初めにラトゥーニと仲良くして欲しいと頼むと2人は快諾する。
更にその周囲で黙って聞いていたライやアヤ、マサキ達も当然腫れ物を扱うのでは無くごく普通に、ラトゥーニと壁を作らずに良好な関係を築いて行こうと考えていた。
更にマジンガーZの整備をしていたジュウゾウもリュウセイのあの啖呵には痺れたらしく、リュウセイにピースサインを送りスカッとした様子を見せていた。
リュウセイもまたジュウゾウにサムズアップし、この2人の間でも良い感情の関係が生まれていた。
そうして一連の流れを見守ってたイングラムはこれもまたハガネ部隊の結束を強めると考え、頷きながら報告書の作成へと移り始めるのであった。
───テスラ・ライヒ研究所───
北米コロラドにあるテスラ・ライヒ研究所。
此処はビアン・ゾルダーク博士が設立し、グルンガストシリーズの生みの親である現所長のジョナサン・カザハラや、あのグランゾンの開発者の1人たる『エリック・ワン』博士等の天才科学者を輩出した。
更には『この世界』ではジュウゾウやサオトメ、Dr.ヘルもEOTI機関に入る前は此処に居たりと
DC、と言うよりビアンやDr.ヘル、サオトメ達はかつての同胞のよしみと一応この研究所は連邦軍に協力してるだけの民間機関に当たるで此処の占拠は例えコロラドまで攻め込もうがしないと決めている。
最もDCは中欧の方へ戦力集中し始めていたのでそんな未来はないのだが。
そんな場所で1人のオレンジ髪の青年が所謂『お手伝い』として格納庫で資材運びから機械整備、更には設計士達へのお茶汲みから何から何までやっていた。
「アダっ!?」
「わっ、派手に転んだな!?
大丈夫か?」
「あ、あはは、大丈夫ですよ。
俺、こう見えても結構身体を鍛えてましたからこんな風に転んでも…よっと!
へっちゃらなんですよ。
何なら、ちょっと興奮した暴徒程度なら鎮圧も出来ちゃったりしますから!」
「そうなのか、最近の若者ってそんな訓練でもやってるのか…」
青年が暴徒鎮圧も出来ると話すとテスラ・ライヒ研究所のスタッフは納得してそのまま自分の仕事へと戻って行った。
はっきり言おう、テスラ・ライヒ研究所のスタッフは一癖も二癖も強いのでこの青年が特に違和感無く順応出来るのだ。
それこそジョナサン・カザハラ博士もこの青年についてはそんな感じなのだと納得してるのである。
勿論この青年はちょっとしたジョークも納得して受け入れられてしまってるのでそんな物かと思っていた。
「お~い『ミスト』、お前今暇だろ?
ジョナサン所長が極東支部の伊豆基地にグルンガスト弐式を完成させる為に居るだろ?
ならお前もそっちを手伝いに行けよ、此処は大丈夫だから」
「極東支部………分かりました!
例えDCに追い掛けられても民間信号を出した輸送機であろうと振り切って極東支部へ辿り着いてみせますよ!!」
そうしてこの青年、『ミスト・レックス』はジョナサン所長のグルンガスト弐式開発の手伝いをする為に研究所所有のタウゼントフェスラーに乗り込み、なるべくDCのレーダーに引っ掛からないルート………かなり遠回りになるルートで極東支部を目指すのであった。
「ミスト〜、あっちでも頑張るんだよ〜!」
「ジョナサン所長に迷惑を掛けたりしたら駄目よ〜!」
「分かってるさ『アンジェリカ』、『シェルディア』!
じゃあ、極東支部へ行ってくる!」
ミストは研究所の管制室から通信を送って来た幼馴染の『アンジェリカ・シャルティール』と2人の『仲間』である『シェルディア・ルージュ』等に見送られてテスラ・ライヒ研究所から飛び立って行った。
そうして自然体の表情から何処か殺伐とした………まるで『戦争を何度も経験した者』の表情になりながらDCに気を付けつつ操縦をし、そして思いふけ始めていた。
「………俺達3人が『向こう側』から『リュケイオス』を通って『こちら側』へ来てから4ヶ月以上。
まさかDC戦争以前の時間軸に着くなんて思わなかったけれど、まぁ『向こう側』での経験は何かと役に立つ事が多かったな………。
だけど、それでも俺達はDC戦争や異星人…『こちら側』ではエアロゲイターとの戦争には絶対に戦う者として関わってはいけない。
それが、『こちら側』から『向こう側』に来たあの人達との約束だし………それに、リュケイオスを通った他の面子の存在を確認が済むまではハガネや『ヒリュウ改』に乗る事も許されない。
あの人達との話を聞いて、そして俺達がこの時間に跳んだ瞬間から彼等と直接関わる事はタイムパラドックス的な要素を省く為にも絶対やってはならないと確定したんだから………」
ミスト・レックスの独白は誰も聞いていない。
が、それでもその胸中を吐露しながら自分やアンジェリカ達に『戦う力』があろうがDC戦争等には関わる事が出来ないとしてタウゼントフェスラーの操縦桿を握っていた。
それが『こちら側』から『向こう側』へと転移して来た2人やその他の仲間達との、リュケイオスを通る直前に交わした約束でもあったのだ。
そして件の2人とすれ違っても知らない人のフリをしなければならない………現在の
此処までの閲覧ありがとうございました。
やっぱりアードラーとテンザン許すまじと書いてて思いました………スクールの話は重過ぎるのですよ!!
さて、皆のオモt………皆の人気者であるミストさんことミスト・レックス、アンジェリカとシェルディアと一緒にOG世界に来ました。
更にミストさんは『向こう側』の住人である上に人類間の戦争に関してはあーだこーだ言う段階は過ぎて少し達観してます。
矢張り『向こう側』が『こちら側』よりも地獄過ぎる所為でしょうね…。
但し、本編で独白した通りミストさん達は名前が出ただけでOG1とかでチラッと顔見せしたトウマ・カノウとほぼ同じくゲストキャラです。
本格的に活躍するのは………OG2からになるでしょう。
次回もよろしくお願い致します!
ライダー側の敵(例えばハンドレットとか大ショッカーとか)をDC戦争後に出して良いですか?
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チョーイイネ、サイコー!!
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ダメです!!!
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理由ある登場なら…