今回でスターバク島での戦いは終わります。
つまり………序盤の山場であるDC戦争最終盤へと物語は突入して行きます。
なので皆様、本作のDC戦争の落とし所を楽しみにして下さいませ。
では、本編へどうぞ!
戦いは激化していた。
DCのAM部隊は帝王ゴールの指示の下、今まで以上の攻勢を見せ付けラトゥーニのビルトラプターも被弾寸前にまでなり、ジャーダとガーネットのゲシュペンストMk-IIはビルトラプターを庇い小破しておりハガネ機動部隊が押されつつあった!
しかし、R-1やビルトシュバイン、ヘビクラとクレナイのゲシュペンストMk-IIが中心となり次々とリオン、バレリオンを落とす等の活躍を見せ、其処にリョウトのリオンも混ざり元友軍と戦い、撃破を重ねて行く!
【ズドドドドドドドドドドドドォォォォォォォンッ!!!!!】
「ぐっ、なんて火力だ………!!
マジンガーZやグレートマジンガーじゃ無かったら今頃スクラップなんてもんじゃない、消し炭にされる程の爆撃力があるぞ、コイツ等!!!」
「流石は重爆撃型機械獣と言った所だな…!!」
更にダブルマジンガーはジェノサイダーF9、グロイザーX10の火力に耐えるのがやっとであり、防御態勢を維持して2体の重爆撃型機械獣の爆撃を受け止めていた!!
迂闊に反撃すれば隙を晒し、其処を狙われジェノサイダーF9達がハガネに真っ直ぐ向かってしまうが故の防御態勢………コウジとツルギは歯軋りしながら反撃の狼煙が上がる瞬間を待っていた!!
「リョウトォッ!!!
てめぇがくたばってねぇから俺様がわざわざ前線に出なきゃならなくなったんだ!!!
責任取って死にやがれ!!!」
「くっ、トーマス少佐…!!」
「リュウセイ、この鬱憤をてめぇで晴らしてステージクリアしてやるぜぇ!!!!」
「テンザンッ!!」
そんな状況下でR-1とリョウトのリオンがテンザン、トーマスのガーリオン・カスタムに接敵する!!
流石のガーリオンの機動性にはリオン・タイプFでは回避するのが精一杯………の筈だが、仮にもアドバンスド・チルドレンの1人だったのか、それとも………まだイングラムや『特脳研』の『ケンゾウ・コバヤシ』博士しか知らないがリョウトも念動力者の1人であるが故か、何と性能差を適応力でカバーし、トーマスのガーリオン・カスタムと互角の戦闘を繰り広げ、攻撃を回避しては反撃を繰り返していた!!
「嘘だろオイ!?
何でリオン如きがガーリオン、しかも俺用にカスタマイズされた特注品と互角に戦闘出来るんだよ!?」
「貴方に………貴方の様な人達に、僕は負ける訳には行かないんだ!!
だから、絶対に落とされない、必ず勝ってみせる!!」
普段はオドオドしているリョウトだが、一度爆発すればとんでも無い底力を発揮し、状況を覆し得る力を発揮する………それがリョウト・ヒカワの本来持つ機動兵器乗りの資質なのだ。
それをアードラーやトーマスは発揮させられず腐らせ、そして爆弾代わりにしてしまった…。
この行為がリョウトの怒りを爆発させ、上手く事実を見抜けなかったトーマスに手痛いツケを払わせる時が来たのである!!
その証拠にガーリオン・カスタムのバースト・レールガンは完璧に回避されているが、リオン・タイプFのレールガンはガーリオン・カスタムの左腕や右足に被弾し、損傷を与えているのだ!!
「リュウセイ、今度はバレリオンじゃなく俺用カスタマイズのガーリオンでリベンジしてやる!!
覚悟しやがれよ!!」
「バレリオンだろうがガーリオンだろうが関係ねぇ!!
絶対にお前にだけは落とされはしないぞ、テンザン!!」
一方テンザンのガーリオン・カスタムは挨拶代わりにソニック・ブレイカーで突撃するが、R-1はリュウセイの念動力を受け止め右腕に念動フィールドを形成、T-LINKナックルで何とガーリオン・カスタムの突撃を受け止めていた!!
ブレイクフィールドを纏い、その高機動性とフィールドによる強固な守りと突貫力を得ているガーリオンの突撃をたかがちょっとしたワンオフ機のPTによる右パンチで受け止められた事にテンザンは目を見開いていた!!
「ハァ、何だよそりゃ!?
ガーリオンのソニック・ブレイカーをPT如きが受け止められるなんざ知らねぇぞ!!?」
「このR-1は俺の想いやハガネの皆の想いを背負ってるんだ!!
そんなR-1が、何の思い入れも無いガーリオン1機の突撃如きで止められると思うなぁ!!!!!」
【ズガァァァァンッ!!!!!!】
そして、R-1のT-LINKナックルはブレイクフィールドを貫通しテンザン機の右肩を大きく抉り、背部エンジンはギリギリの所で直撃は避けたが完全に右肩部から右腕部が破壊され、ガーリオンはソニック・ブレイカーを使用不可能な損傷………即ち中破判定を負ってしまった!!
それをイングラム達は目撃し、そしてイングラムやライはニヤリと少し笑みを浮かべた後、目の前のAMを撃破していた!!
「う、嘘だろ!?
ガーリオンでもリュウセイに勝てねぇのかよ!?
てめぇ、どんなチートを使いやがってんだオイ!!!!」
「戦場にチートもコンティニューもねぇ!!
単純にお前が俺よりも弱いだけだ、テンザンッ!!!!!」
「が、ぐっ………覚えてやがれよリュウセイ、次こそは必ずブッ殺してやるからなぁ!!!!」
それからテンザンは今のリュウセイを上回る事が出来ない現実を受け止める事無く撤退し、R-1の双眸がそれを見届けていた!
当然ながら撤退する敵を落とす真似はしない、自分はテンザンとは違う、リュウセイはそう心掛けつつ次は重爆撃型機械獣を対処する為にR-ウイングへと変形させるとダブルマジンガーの援護に向かった!!
「オイオイオイオイオイ!!!!
テンザンの野郎、もうやられたのかよ!?」
「隙ありです、トーマス少佐!!」
「ゲッ、しまっ」
【ズドンッ、ズドンッ、ドォォォォンッ!!!!!!】
「うぐうぅぅ!!!!!
リョウト、てめぇ………!!!!!!」
更にリョウトのリオン・タイプFはトーマスのガーリオンの背部エンジンにダメージを与え、ブレイクフィールドに必要な機動力を奪い取り、更にバースト・レールガンも的確に撃ち抜き武装をアサルトブレード1本とマシンキャノンのみにし、戦闘力も奪い去っていた!!
リョウトは此処まで強かったのか?
アイツの爆発力を上手く活用すれば下手な罠を利用せずともハガネに勝てたのではないか?
そんなあり得たかも知れない可能性にトーマスは汗を掻きながら、しかしそれを自分達は捨ててしまったと実感しながらリョウト機を睨むしか出来ずにいた!!
「僕の勝ちです…命までは奪いません。
どうか此処で撤退して下さい、トーマス少佐…!!」
「リョ、リョウトォ………!!!!
ちっ、チップを払うべき時を見誤った上にベッドするべきモンも間違えた、完璧に俺の負けだな…!!
だがリョウト、覚えておけよ?
所詮てめぇも機動兵器に乗る以上は人殺しになるんだよ!!
下手な正義感を振り翳して他人を蹴落とそうが、その他人の命を奪ってる事実は全く変わらねぇんだよ!!」
リョウトはトーマスに元上官としての情けを掛けて撤退を促したが、そのトーマスは醜くリョウトを誹るのみならず人殺しだと断言しながら撤退した!!
実力で負けたなら精神的にダメージを少しでも与える、トーマス・プラットの小物感漂うが言ってる事だけは至極真っ当な言葉の投げ掛けにリョウトは改めて戦争と人殺しを実感し、しかしそれでもこの心にある物は腐らせない。
そんな決意とトーマス達の様な他人の命を何とも思わない者達に負けない為に前を向いて、レティクルを敵機に合わせてトリガーを引いていた!
「トーマス・プラット…てめぇとリョウトの違いを教えといてやるよ。
もう撤退して聞いてないだろうがな………その違いはな、てめぇみたいに『責任』から逃げる事無く自分から戦場に立ち、そして明確な意志で戦う道を選んだ事さ。
だからてめぇの安っぽい言葉なんざ誰にも響かねぇんだよ」
そんなトーマス機の背後を見つめながらヘビクラはリョウトとトーマスの決定的な違いを語りつつリオンやバレリオンを落としていた!
そう、リョウトは自分の意志でDCから離反する事を選び、自分の意志で他者の命を弄ぶ悪意と戦う道を選んだのだ。
故にその道をトーマスの様な小物が阻む事など到底出来る訳が無かったのだ。
だからこそヘビクラはトーマスと戦闘したリョウトを直接援護はせず、その戦闘に割って入ろうとするDC兵を叩き落していたのであった!!
「フッ 、ちょっとは昔の捻くれでた時から変わったな、ジャグラー」
「うっせぇガイ、俺は別の地球でとっくに隊長業をやってんだよ。
だからリョウトみたいな奴の爆発力も、確固たる意志による戦いも見届けてるんだよ。
ずっと風来坊を続けていたお前と違ってな」
「そうか………なら、こっちでもその経験を活かせよ、ヘビクラ!!」
「ったり前だ!!」
そんなヘビクラ………ジャグラーにクレナイ………ガイはそれぞれの裏の顔をプライベート通信で覗かせつつ、しかしこの世界の地球連邦軍兵士ショウタ・ヘビクラとガイ・クレナイとしてゲシュペンストMk-IIを操縦し、更に迫るリオンをバタバタと叩き落し、経験値の差をDC兵達に見せ付けていた!!
その空気に当てられ、ライやアヤも敵AMを落とし、サイバスターがライノセラスや残るジェノバM9への道を切り拓いていた!!
「マサキ、今ニャ!!」
「よし、俺に合わせろイルム中尉!!
アカシックレコード・サーチ!!
機械獣、てめぇを過去からも消し飛ばしてやるぜ!!!
サイバード・チェンジ、『アカシックバスター』!!!!!!」
「じゃあ俺は陸上戦艦を落とすぜ!
受けろ、『計都羅喉剣・暗剣殺』!!
斬ッ!!!!!!」
クロの一声でマサキはサイバスターが持つ2つの必殺武器の1つ、『ラプラスデモンコンピューター』と呼ばれるメインコンピューターによるアカシックレコード、即ち事象を予測した後に魔法陣から火の鳥が放たれ、それをサイバード形態で纏い突撃し、敵を文字通り『存在を消し飛ばす』アカシックバスターでジェノバM9を貫き、撃破する!!
更にグルンガストは計都羅喉剣を抜き放ち、イルムの音声入力で必殺の型『暗剣殺』を使用し、ライノセラスを十字に斬り裂き破壊する!!
これによりハガネへの艦砲射撃、狙撃が止み遂にハガネがEフィールドにエネルギーを集中していた物を武装展開に回し始めた!!
「主砲、重爆撃型機械獣を狙え!!」
「了解、主砲照準!!
目標、重爆撃型機械獣2機!!
ってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
【ビュォォォォン!!!!!!】
そうして放たれた連装衝撃砲はジェノサイダーF9、グロイザーX10へと真っ直ぐ飛び、2体の機械獣はこれを慌てて回避する様子を見せ何処かコミカルさを醸し出していた!
だが、その隙こそコウジ、そしてツルギが待ち望んでいた反撃の狼煙が上がる瞬間である!!
「今だ、テツヤさんッ!!!!
光子力………ビィィィィィィィィィムッ!!!!!!」
「応ッ!!
ダブルサンダーブレーク!!!!!!」
【ギュォォォォォォォォォォォンッ、ズガァァァァァァァァァァンッ!!!!!!!!!
ズドォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!!!」
そして、先ずはマジンガーZが並び立っていたジェノサイダーF9とグロイザーX10を光子力ビーム(最大出力)で遥か上空へと叩き上げ、其処をグレートマジンガーがダブルサンダーブレークで完璧に狙撃し、2体の重爆撃型機械獣はダブルマジンガーのパワーと、ハガネ機動部隊の反撃により大爆発を起こしながら消え去った!!
これによりハガネを落とそうとする脅威は無くなり、残るは飛行要塞グールとAM部隊数機程度であった!!
「ふっ、やるではないかハガネ部隊よ!!
ならば此処は………」
「帝王ゴール様、AAAコードによる撤退命令を本艦は受信しました!!
更に、接近して来る機体が………!!」
「むっ………ふむ、そう言う事か。
ハガネ部隊よ、次なる試練を突破出来るかワシは撤退し見届けさせて貰うぞ。
AM部隊全機はキラーホエール、飛行要塞グール等へと帰還せよ!!
各艦転進、撤退せよ!!」
だがその飛行要塞グールにAAAコードによる撤退命令が届き、更に戦場に接近しつつある機体を帝王ゴールは奴が直接来たかと考えながら生き残っているAM部隊や脱出したDC兵を回収し、キラーホエールと共に撤退した!!
その急な転進にハガネ部隊は何事かと思い不気味さを感じていた………が、その答えは直ぐ戦場に現れるのであった!!
「艦長、南西の方角から接近して来る機体を感知!!」
「敵の増援部隊か!?」
「…!!
ち、違います!!
こ、これは…あ、あいつだ…!!」
「た、大尉!
シロガネを沈めたあいつが…来ます!!」
「何っ!?」
ハガネのレーダーが急接近する機体を検知し、警報が鳴り響く中でエイタは恐怖に駆られながらもその報告を………シロガネを沈めた奴………即ち………グランゾンが来る事をオノデラやダイテツ達に報告した!!
その瞬間、戦域にグランゾンが侵入し各機はその姿に目を奪われていた!!
「………グランゾン!!」
「ちっ、ヴァルシオン級に厄介な野郎が現れやがったか…!!」
「シュウ!
貴様、こんな所に!!」
「ほう、マサキですか。
これは奇遇ですね、貴方は何時から群れを成す様になりました?
一匹狼を気取っていたのではありませんか?」
「貴様こそ、何を考えている!?
DCに協力するなんて…!」
「話した所で、私の考えが貴方に理解出来るとは思えませんがね」
シュウ・シラカワはサイバスターを見掛け、マサキに挑発気味に、一方的に話し掛けては煙に巻く態度を取りマサキの神経を逆撫でしていた。
が、同時にシュウはマジンガーZの様子を伺いつつ、報告通り『R-1が既に戦線投入されている』事も確認し、自らが持つ差異次元の記憶と決定的に異なる状況が幾つも発生していると認識していた!
これにより、マジンガーZの因果律兵器が何かを齎しつつあると『この世界』が直面している状況を正しく理解しつつあった!
「さて………それより、其処の方々に紹介して頂けませんか。
初対面の方がいらっしゃる様ですから」
「フン、自分でやりな!!」
「そうですか、仕方ありませんね。
私の名はシュウ・シラカワ…そして、これは私の愛機…グランゾンです
こう言う形で出会わなければならないとは不幸ですが…これもお互いの都合と言う物。
ご勘弁願います」
「あれがハガネの同型艦シロガネを沈めた奴か…!!」
それからシュウはグランゾンと共に自らを自己紹介し、ラトゥーニやジャーダ、ガーネット達に極度の緊張感………まるで心臓を鷲掴みにされた様な感覚を襲わせ、一触即発の空気を生ませた!!
コウジも南極でのグランゾンに敗北した記憶を蘇らせ、顔を強張らせていた!!
確かにマジンガーZのサポートOSは解除され、自力でマジンガーZを操縦し性能自体もあの時よりもアップデートされているとは言え、それが通用するかまるで分からぬものを前に、鉄の城や偉大な勇者は蒼き魔神と対峙するしか無かった!!
「………で、グランゾンと共に現れたって事は1戦交える気か?」
「ええ。
貴方方のご高名は私も聞き及んでいます。
一度、お手合わせしたいと思っていました。
ですから、遠慮無く掛かって来て下さい」
「やれやれ、キザな野郎だな」
「(あれがシュウ・シラカワか。
成る程、ただの男では無さそうだ。
そして、南極で壱番艦シロガネを大破させたグランゾン…その力をこの目で確かめ、データを収集するには良い機会………の筈だが………何故だ………何故俺はリュウセイ達の身を案ずる事を最優先にしている?
これもユーゼスとの出会いが原因なのか………?)」
そうしてヘビクラが確認し、シュウはその通りとしてハガネ部隊との戦闘を望んでいた。
これに対しイングラムは自らに課せられた役目を全うしようとする………が、それよりもリュウセイ達SRXチームやラトゥーニ達の安全の確保を最優先すると言う二律背反の心が生まれていた!
これも僅かに枷が緩み、イングラム本来の仲間想いである部分が目覚めつつある為に起きてる事だが、当のイングラム本人は分からず、頭を抱えながらグランゾンを見据えていた!
「艦長、今こそシロガネの借りを返す時です!
攻撃命令を!!」
「………」
「艦長!!」
「大尉、最大戦速で、このスターバク島海域より離脱する。
各機にそれまでの時間を稼がせろ」
「何故です!?
シロガネの乗組員達の無念を晴らすのでは無いのですか!?」
「我々の目的はアイドネウス島の陥落だ。
それを忘れてはならん」
「しかし、奴に背中をむざむざと向けるなど…!!」
「お前の気持ちは分かる。
だがあの男は、本気で本艦と戦おうとは思っておらん。
奴がその気なら、既に本艦は撃沈されている筈だ。
南極でのシロガネの様にな…」
その状況下でダイテツとオノデラはそれぞれの意見を対立させていたが、オノデラはグランゾンを前にダイテツが冷静に状況分析している事に驚きながらその目でグランゾンを目にする!
そして理解する、シュウ・シラカワは本気ではない、と。
ダイテツの言う通り、彼とグランゾンがその気ならばとっくの昔にブラックホールクラスターを放たれ、ハガネは沈められていると1から10まで理解し、苦虫を噛み潰していた!!
「シュウ・シラカワが何を考えているかは分からんが、この機を利用して離脱する」
「りょ、了解です…!」
「…ほう、あの艦は此処から脱出するつもりですか。
フフフ…南極事件を踏まえた賢明な判断だと褒めておきましょう、ダイテツ・ミナセ中佐…」
そうしてハガネがスターバク島海域より離脱する事となり、当然シュウもそれを理解していたがオープン通信で敢えてダイテツを褒め称え、それをジッと見つめながら傍観していた。
此処までは差異次元の記憶通りの行動だが、残りはマジンガー達がどんな行動を取るかでシュウは対応を決めるつもりでいた。
「………コウジ、分かってるな?」
「ああ………俺達の命を懸ける時は今じゃない。
奴が動かない様に俺達で睨みを利かせよう、テツヤさん」
一方コウジはツルギと共にグランゾンが動かない限りはマジンガーも動かない様に睨み合いをさせ、敢えてグランゾンに挑む事を放棄していた!
個人的な感情よりも大局を見据えた行動と言えば賢いが、本音を言えばこの手でグランゾンを倒したい気ではいるのだ、コウジもツルギも。
だが、此処でむざむざとマジンガーを喪う事態を避けるにはこうするしか無いとして冷静に、戦場に命を懸ける戦士としての行動を取ったのである!
「マジンガーも動かない様ですね。
では貴方もですか、マサキ?」
「………俺だけが熱くなってグランゾンと戦えば、リュウセイ達の身を危険に晒す事になる。
ダイテツのオッサン達が選んだ行動を無碍にする訳には行かねえ………だからこの場は剣を収める。
だが、そっちが変な行動を起こせば即座にブッ倒してやるから覚悟しておけよ!!」
「フフフ…ええ、勿論ですよマサキ」
そして、ダブルマジンガーもサイバスターも此方には仕掛けて来ない事を確認し、挑発気味の態度は崩さずに愚かな行動を起こす者がこの場に現れないかをシュウは監視していた!!
無論命令違反を犯す者はこの場には居らず、各機はグランゾンが動かないかを監視し、そしてハガネが離脱する時を待っていた!!
「よし、本艦はスターバク島海域より離脱する!
各機、帰還せよ!!」
そうしてハガネはスターバク島海域より緊急離脱し、ハガネ機動部隊は即座に帰還したのだった!!
シュウはその光景を不敵な笑みを崩さずに見届け、そしてグランゾンを前にマジンガーZの暴走すると言う最悪なシナリオもジュウゾウ博士の措置が働き起きなかったと理解しながらグランゾンもまたスターバク島海域より離脱するのであった…!
スターバク島海域よりハガネが離脱後、リョウトは罪滅ぼしをしたいと言う考えを上官組に話していた。
無論オノデラは信用出来るとし、ヘビクラやツルギも先の戦闘を見ても信用出来る、更にリョウトからDCの情報を引き抜けると言うメリットも提示してダイテツやイングラム達の首を縦に振らせていた。
そうしてブリーフィングルームにて、それ等をコウジやリュウセイ達に伝えられたのだった。
「改めまして、リョウト・ヒカワです。
よろしくお願いします」
「ああ、こっちこそな」
「あたし達、あんたがDCに居た事なんて気にしてないから仲良くやりましょ」
「そうそう、寧ろ同情してる位だからな」
「そう言って貰えると助かります…」
先ず率先してジャーダ、ガーネットがリョウトと言葉と握手を交わし、コウジやリュウセイもジャーダ達の言葉に頷いていた。
何せ彼の元上官であるトーマス・プラットの人間性を先の2回の戦闘で見ていたので、リョウトに同情する気持ちは同じなのだ。
「リョウト君、私…貴方の事を少し見直したわ。
結構、勇気があるじゃない」
「あ、ありがとう。
でも、あれは君のお陰で…」
「そうじゃなくて…『俺だって出来るんだ』位は言いなさいよ。
男は自信を持たなきゃダメよ」
「ご、ごめん…」
「もう、何で其処で謝るのよっ!」
「(ふ~ん。
何だか良いコンボ…じゃなかった、コンビになりそうじゃない)」
次にリョウトとリオが言葉を交わし、少し凸凹してるが傍から見ても積極的なリオがリョウトを引っ張るコンビになれそうだと感じ、特にガーネットが温かい笑みを向けていた。
一方ツルギはリョウトの操縦技術に目を見張る物があるので鍛え甲斐があるとして元教導隊としてのベテラン魂に火が付いていた。
これはヘビクラやクレナイも同様であり、元教導隊組はこれからリョウトをビシバシと鍛え上げるだろう。
無論、アイドネウス島を陥落させDC司令部を潰した後の話ではあるが。
その一方でマサキが深く考えてる表情を浮かべていたのでコウジは隣に立っていた。
「シュウ・シラカワの事を考えてたんだろ、マサキ?」
「…まあな。
結果的には奴を逃がしちまったからな」
「しかも向こうは本気で俺達を潰しに来なかったからな…色々と悔しいし、何考えてるのか分かんないよな」
「あの…マサキさん。
シュウ・シラカワ博士の事なんですが…あの人は多分、DC総司令部のアイドネウス島へ向かったと思います」
「!
本当かよ!?」
そんなマサキにリョウトも話し掛けるや否や、シュウ・シラカワの居場所はアイドネウス島ではないかと言う考えを口にしてマサキを驚かせていた。
コウジもコウジでシュウの行く先は気になっていたので、もしもリョウトの話が事実であるならば今後の作戦方針にも組み込めるとしてその言葉に耳を傾けていた。
無論上官組は言わずもがなである。
「ええ…。
今、DCの幹部クラスの人間が本部に集結してるみたいですから」
「よし…待ってろよ、シュウ!
何が何でもアイドネウス島まで行って…今度こそ決着をつけてやるぜ!」
「…リョウト、幹部クラスって事はアードラー・コッホってジジイも勿論アイドネウス島に?」
「え、ええ。
あの人は副総帥ですから基本的にアイドネウス島から動かない筈です」
「そうか…!」
更にコウジはジュウゾウやラトゥーニの因縁の相手であり、まだ見た事の無いアードラーの居場所もリョウトに聞くと同様の返事が返って来たので拳を叩き、祖父の因縁を自分の手で終わらせてやると意気込んでいた!
リョウトはコウジが何故アードラー副総帥の名を出したのか理由を知らない為、後で彼の口から何かあったのか聞いてみようと考えていた。
無論話す事が無理ならばそれ以上は聞かない様に自制を掛けながら、である。
そうして乗組員達の想いは一纏まりになりつつありながら、ハガネはアイドネウス島への航路を進むのであった。
───アイドネウス島───
ハガネがアイドネウス島へ向かってる一方でDC総司令部にて、シュウはスターバク島海域の戦闘直後にビアンの下へと赴いていた。
「総帥、シュウ・シラカワ博士がお見えになりました」
「シュウか…遅かったな」
「申し訳ありません。
グランゾンの単独テストを行っていましたので」
「…結果は良好の様だな」
「いえ、まだまだです。
博士が開発されたヴァルシオンや、ゲッターロボ達の足下にも及びませんよ」
「フフ…戯れ言を」
シュウは今のグランゾンはヴァルシオン、そしてゲッターロボ…特にサオトメ博士がつい最近完成させた『G』には及ばないと謙遜…否、事実を話し、より完成度を高めなければならないと考えていた。
ビアンはそれを戯れ言程度としていたが、事実しか言っていないのは分かるので軽く流す程度にしていた。
「それで…私の役目は?」
「このアイドネウス島に止まり、この戦いの行く末を見届けるのだ」
「フッ…分かりました、ビアン博士………」
更にビアンはシュウに役目を課し、シュウもそれに同意してアイドネウス島に留まりハガネ部隊の到着とその戦いを待つのであった。
………そして此処までは差異次元の記憶通りである。
しかし、シュウは既に『手』を打ってある。
差異次元通りそのままの結末にはさせない、『終焉』を覆し得る一手を次のアイドネウス島の決戦で仕掛ける、その手筈や根回しを整えている事をビアンにも告げていなかった………。
此処までの閲覧ありがとうございました!
サラッと完成してる『ゲッターロボG』、そして何やら考えてるシュウ。
その真意は如何に…?
そんな裏側もありつつも矢張り物語は先に進む事を止めないですのでこの先もお楽しみにして下さいませ。
次回もよろしくお願い致します!
ライダー側の敵(例えばハンドレットとか大ショッカーとか)をDC戦争後に出して良いですか?
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チョーイイネ、サイコー!!
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ダメです!!!
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理由ある登場なら…