スーパーロボット大戦OG 魔神伝   作:”蒼龍”

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皆様、おはようございます、第28話後編を投稿致します。
遂に…此処まで撒いた種の1つが芽吹く時が来ました。
その答えを示します。
では、本編へどうぞ!


第28話『十字軍が消える日(後編)』

 R-1とビルトシュバイン、R-3に加えてアーマリオン等がテンザンのヴァルシオン改に攻撃を仕掛け、クロスマッシャーを避けつつ何とか肉薄していた!

 しかし、攻撃部隊を分散している為か、T-LINKナックルとサークル・ザンバー、アーマリオンのソニック・ブースト・キック位しか決め手が無く、それ等も正気を失ってるとは言えどゲイム・システムの恩恵を受けたテンザン相手では上手く懐に飛び込む事が出来なかった!

 

「ヒャァーハッハッハッハッハァ!!

 プチプチプチっと皆殺しだぁぁ!!!」

 

「くそ、テンザン…!!」

 

 そしてリュウセイは、己と鏡合わせとも言えた男…ロボットやゲームが好きであるが、戦争を遊びとして認識しているテンザンがあんな風になってしまった事を嘆いており…尚更彼が苦しまぬ様に『終わらせよう』と躍起になるのだった!!

 其処にイングラムのフォローが入り、サークル・ザンバーでディバイン・アームを弾き飛ばそうとしていた!!

 

「リュウセイ、焦るな!

 焦りは己の命を殺すぞ!」

 

「済まねえ、教官!!」

 

 イングラムはリュウセイの精神を安定させようと言葉を投げ掛け、それを受け取ったリュウセイも深呼吸しながらテンザンのヴァルシオン改を見据えた!!

 そのヴァルシオン改は無作為に暴れ始めており、ゲイム・システムの悪影響が更に悪化し始めたと思わせる程だった!!

 

「………攻撃…開始………」

 

「シャイン王女…必ず、救い出す…!!」

 

「時間は掛けられん、多少手荒くなるが…その機体のシステムを破壊する!」

 

 一方ビルトラプター、R-2、グルンガスト弐式、ヒュッケバインMk-IIやガーリオン・カスタム、シュッツバルトが中心となりシャイン王女のヴァルシオン改を行動不能にし、救出作戦を展開するていたが………此方のヴァルシオン改は矢張りシャイン王女の予知能力を悪用している為、攻撃が中々当たらない所か回避先すら先読みされてしまい、其処を攻撃される為テンザンの方よりも攻めあぐねていた!!

 しかし、シャイン王女の精神がギリギリ保つ時間は…ラーダの計算では恐らく5分が限界であり、それまでにあのヴァルシオン改を無力化しなければ彼女が終わってしまう!!

 それだけは何としても阻止しなければならなかった!!

 

「エクセレン、合わせろ!」

 

「オッケーよ、キョウスケ!!」

 

 其処にアルトアイゼン、ヴァイスリッターも参戦し、予知能力で先読みされるなら先読み前提の攻撃を叩き込むと言う思考の下、毎回その場のノリでやるので攻撃モーションパターンが異なるコンビネーション攻撃『ランページ・ゴースト』をシャイン王女のヴァルシオン改へと浴びせようとする!!

 無論予知能力とゲイム・システムの相乗効果でそれ等を上手く回避しようとした…その時、R-2のビーム・チャクラムがディバイン・アームへと絡まると、一瞬だけ動きを鈍らせる事に成功し、シャイン王女のヴァルシオン改は回避ではなく防御を行いキョウスケ達の連携攻撃を耐えていた!!

 

「矢張り予知能力にも限界がある様だ。

 本人の意識があるならいざ知らず、変に洗脳下に置いてる事で複数の未来を読み切れんらしい…!」

 

「ならば、我々も連携攻撃を前提として攻撃を重ねるだけだな!

 ラトゥーニ少尉、ライディース少尉達、行くぞ!!」

 

「了解、テンペスト少佐…!

 シャイン王女…後少し、頑張って下さい…!!」

 

 ライの読みは当たっており、このヴァルシオン改は確かに予知能力とゲイム・システムの悪魔的相乗効果を狙った物である…が、シャイン王女自身の意識が無いので、予知は良くて8割程度しか発揮されておらず、今の様に攻撃されれば防御へと移ると言うルーチンが組まれてるのだ!!

 更に、シャイン王女自身は機動兵器の操縦が素人である故にテンザン機と違い高度なオートパイロットシステムで操縦されているのだ!!

 よって其処に付け入る隙が生まれおり、それこそがこのヴァルシオン改を無力化する鍵であるのだ!!

 

『ギーゴー!』

 

『ギュォォォン!』

 

「喰らうが良い、ロケットパンチ!」

 

「甘い、ブースト・ナックル!!」

 

 更にホバーパイルダーを援護するグルンガスト、ストライクチェスター、ディバイトランチャーを装備したヘビクラ、クレナイのゲシュペンストMk-IIやグレートマジンガー、サイバスター等はクレージーゴン、ギャラクトロン、更にエイゴウが動かすマジンガーZと戦闘を繰り広げ、ホバーパイルダーが接敵するチャンスを作ろうとしていた!!

 その際イルムはコウジが動かすマジンガーZと比べ、エイゴウの操縦は及第点ギリギリだった為、ロケットパンチをブースト・ナックルで相殺する事は容易かった!!

 無論イルムに出来たとなればツルギもまた可能なのだ!!

 

「ちっ、ギャラクトロンのバリアは矢張り固い!!

 それにクレージーゴンも純粋に堅い!!

 これを倒すには少し一手間がいるか!?」

 

「ならその手間、余とリベル・レギスが担おう!」

 

「ABRA…HADABRA…!」

 

 しかし、ギャラクトロン2体とクレージーゴン2体が厄介であり、ストライクチェスターのミサイルやストライクパニッシャーまでバリア、更に堅牢な装甲に阻まれ上手くダメージが通っていなかった!!

 これを撃破するには一手間いる…そうユーゼスが叫べば、上空からリベル・レギスがABRAHADABRAの一撃でギャラクトロン1体を撃破すると共に、もう1体のバリア機能をダメージで狂わせる事に成功していた!!

 この戦いに於いてマスターテリオンとエセルドレーダ、そしてリベル・レギスが味方である事が本当に心強く、ヘビクラ達も漸く邪魔なバリアが消えた事でディバイトランチャーを斉射し、もう1体のギャラクトロンを撃破したのだった!!

 

「ちっ、矢張りデチューンしたギャラクトロンではこれが限界か…」

 

「その隙は逃さん、サンダーブレーク!!!!」

 

「むっ、ぐっ!!」

 

 エイゴウがギャラクトロン2体が撃破された事に気を取られた瞬間、グレートマジンガーがサンダーブレークを浴びせ、マジンガーZの動きを止める事に成功する!

 そして、コウジはギャラクトロンが消えてクレージーゴンも他に釘付けになる中、今こそチャンスだとしてホバーパイルダーをマジンガーZに接敵させたのだった!!

 

「行くぞマジンガーZ………特殊プログラム起動、システム掌握開始!!」

 

「むっ、マジンガーZの動きが…!」

 

 そして、ホバーパイルダーにダウンロードされた特殊プログラムが走り、マジンガーZのシステムを次々と掌握して行きハンドレッドパイルダーのハッキングを解除し始めていた!!

 コウジは特殊プログラムがハンドレッドのプログラムを上回ったと確信し、後10秒あればパイルダー強制排出プログラムのコントロールもジュウゾウの下に帰るのでハンドレッドパイルダーを排除し、マジンガーZを取り戻せると確信していた!!

 ………しかし、物事は最後まで油断ならない物である。

 ハンドレッドパイルダーのガラスが揺れ動くと、その中から1つの存在………仮面ライダーリュウガが飛び出し、何とホバーパイルダーのエンジンにダメージを与えてしまったのだった!!

 

「うわっ、しまった!!」

 

「今のは、仮面ライダーリュウガ!?

 しまった、『ミラーワールド』からの奇襲って手があったのか!!」

 

 ゲイツが想定外の奇襲に驚愕し声を荒げる中、ホバーパイルダーの特殊プログラムが途絶えた事でマジンガーZがホバーパイルダーを両手で捕らえ、そしてそれを離させようとするグレートマジンガー達に人質として盾に使い、ツルギ達の攻撃を止めてしまっていた!!

 コウジが捕らえられる最悪の事態が発生し、リュウセイやキョウスケ達もそちらに視線を移してしまっていた!!

 

「ヒャァーハッハッハッハッハァ!!」

 

「…クロスマッシャー…」

 

「うおっ!?」

 

 そんな隙を見逃さないヴァルシオン改では無いので、R-1は何とか回避し、アルトアイゼンはそのゲシュペンストに似つかわしく無い持ち前の装甲で耐え抜くと、コウジの救出よりも目の前のヴァルシオン改、特にシャイン王女の方を優先せねばならず、キョウスケすらも珍しく焦りが生まれ始めたのだった!!

 

「捕らえたぞコウジ・カブト!

 さあ、我等が主の下へとお前を!!」

 

「くそ、特殊プログラムが起動出来ない…!!!」

 

 更に、ホバーパイルダーは先程の模造ライダーによるダメージの所為なのか特殊プログラムが起動出来ない状態に陥り、マジンガーZのコントロールを奪い返す手段が消えていた!!

 そしてオーロラカーテンが現れ始め、ゆっくりとマジンガーZを呑み込もうと動き始めていた!!

 

「くそ、コウジ!!」

 

「………」

 

 グレートマジンガーがマジンガーZの下に向かおうとすると、リュウガのアドベントカードにより『ドラグブラッカー』が召喚され、グレートマジンガーを攻撃して気を引くと其処にクレージーゴンが接敵し、グレートをマジンガーZの下へ行かせんと道を阻んでいた!!

 そしてマスターテリオンも………もしもオーロラカーテンがマジンガーZを呑み込み切ろうとするならば、最悪の手段としてホバーパイルダーを破壊し、コウジ・カブトを殺して『終焉の魔神』覚醒を大幅に遅らせる手段を講じようと思考していた!!

 

「ぐっ………くそ………マジンガーZ………!!」

 

『………………………』

 

「Z………お前、それで良いのかよ………そんなぽっと出の奴に操られて、人類の守護者、鉄の城の使命を歪められてて良いのかよ………!!」

 

「フッ、物言わぬ機械に話し掛けるか…」

 

オーロラカーテンが迫る中、コウジはマジンガーZ…物言わぬ相棒に声を掛け始める。

 鉄の城としての在り方、自分と共に人類の未来を勝ち取る為に戦う勇姿、友や兄弟たるグレートマジンガーと共に戦う使命…それ等への想いを乗せてコウジは声を上げる。

 エイゴウ達はその行為を無駄な足掻きとし、嘲笑いながら見届ける。

 リュウセイ達はコウジと同じ想いを持ちながら、マジンガーZを見つめていた。

 

「お前は、お祖父ちゃんが造り、俺の心を受け止める正義の魔神じゃなかったのかよ…!

 俺とお前は一心同体じゃなかったのかよ…!!」

 

『………………………………』

 

 コウジの熱が籠もる言葉が戦場に響き、されど魔神は答えない。

 何故なら人が造りしマシーンであるから………その筈である。

 しかし………コウジの言葉が紡がれる度に、マジンガーZの双眸は………ほんの僅かに輝き、まるでコウジの言葉に反応している仕草を見せた。

 リュウセイ達は特殊プログラムで戻った部分が、ジュウゾウ達の手で操作されそう見えるだけだと思っていた。

 ………実際これは正しかった、ジュウゾウもケンゾウも取り戻した部分を操作し何とかしようとしていた。

 …だが、エイゴウもコウジも気付かない、光子力の光が…徐々にマジンガーZの周りに集まりつつある事を。

 それをマスターテリオンが見届けると、脳裏に『ある可能性』が過ぎり、それに賭けてみようとしていたのだった。

 

「なあ答えろよ…魔神パワーなんて物は関係無い、お前は俺が必要で、俺もお前が必要だったんじゃないのかよ!

 リュウセイ達と一緒にエアロゲイターやスペースビーストと戦うんじゃ無かったのかよ…!?」

 

『………………………………………………』

 

「答えろよ、マジンガーZォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!」

 

『【キンッ!!!!】………コ………ウ………ジ………【ブォォォォォォォォン!!!!!】』

 

「何、マジンガーZが勝手に………【バシュゥゥゥゥゥンッ!!!!】うおわぁっ!!!!!?」

 

 そして………オーロラカーテンがその巨躯を包もうとしたその時、マジンガーZの双眸は強く輝くと同時に天高くジェットスクランダーで飛び立つと同時にハンドレッドパイルダーを強制排除し、グレートマジンガーの隣へと着地したのだった!!

 ツルギはジュウゾウ達が上手くやったのかと考えた………が、ジュウゾウもケンゾウも目を見開いていた!!

 何故なら………自分達の操作では、マジンガーZのコントロールを奪い返せて居なかったにも関わらず、『マジンガーZが勝手に動いた』のだから!!」

 

「マジンガー………Z………!!」

 

『………コ、ウ、ジ………あり、が、とう………』

 

「っ、光の、文字…!?」

 

『お…前…の…言葉が………お前、の、意志が………俺…を…俺の…意志を………鉄の城の…正義の、魔神の意志を、この世界、に、生み出し、た…!!!』

 

 コウジやリュウセイ達はホバーパイルダーのコックピット部、更にマジンガーZの目の前に浮かぶ光の文字に目を取られると同時に、その意味のある文字が読めるのだった…!

 そう………魔神パワーが発現した南極事件の時から………コウジやリュウセイ、マサキやツルギ達、そしてR-1にサイバスター、何よりグレートマジンガーと共にこれまで戦い続けて来た事により………マジンガーZの中に芽生え始めた『終焉の魔神』の意志とは違う、『正義の魔神』としての意志が、此処に至り結実したのだった!!

 そして、マジンガーZはホバーパイルダーを自らパイルダーオンさせると、シャイン王女のヴァルシオン改を見据えるのだった!!

 

「な、何じゃ!?

 今の光の文字は!?」

 

「マジンガーZ…お前…!!」

 

『…コウジ…リュウセイ…マサキ…キョウスケ…そして、テツヤ・ツルギ…グレートマジンガー…俺の兄弟よ………状況は、分かっている…。

 俺も…シャイン王女を、救い出す為に…魔神としての力を、振るう!!』

 

【グォォォォォォォンッ!!!!!】

 

 そして、マジンガーZに芽生えた意志は明確にシャイン王女を、兄弟たる魔神や鋼の戦士達と共に救い出すと光の文字を浮かべて示し、そしてマジンガーZ特有のガッツポーズを行うと、雄叫びの様な駆動音が戦場に響き渡りDC残党にも、ハガネ・ヒリュウ改部隊にもその雄叫びを届かせたのだった!!

 コウジやツルギは突如として芽生えたこのマジンガーZの意志に戸惑いを覚えたが………『何処かデジャヴ』を感じ取り、それを不思議と受け入れる自分が其処に居たのだった!!

 

「…分かったぜ、マジンガーZ…『俺達』全員で、シャイン王女を救い出そうぜ!!!」

 

『ああ!!』

 

 そして、マジンガーZはコウジの操縦の下、シャイン王女のヴァルシオン改へと突撃し…その際に第1から第5の魔神パワーが開くと同時に、そのコントロールが『完璧な形でコウジの手に委ねられた』のだった!!

 そして、シャイン王女の8割程度の予知を上回る数の未来を予測し、その中から仲間達の攻撃が後から続く行動を取り、この場に集いし『鋼の魂』を持つ機体達と轡を並べ、シャイン王女救出に全力を注ぐのであった!!

 

「コウジ、マジンガーZに一体何が…」

 

「話は戦いが終わってからだ!!

 今はシャイン王女を救い出すんだ!!!

 ライ、ラトゥーニ、俺の攻撃に続けてくれっ!!!!」

 

「…!

 了解…任せろ…!!」

 

「…シャイン王女…!!」

 

「………あ、あああ………!」

 

 そして、マジンガーZのドリルミサイルが直撃したのに合わせ、R-2のビーム・チャクラムやビルトラプターのハイパー・ビームライフルがヴァルシオン改へと直撃し、ダメージを与えた…それと同時に、高次予測によりゲイム・システムに不備を与えるダメージを負わせる未来を再現した事で、ゲイム・システムとのシンクロが乱れ始めシャイン王女の自意識が目覚め始めたのだった!!

 

「っ!!

 これならば、シャイン王女の救出が出来る…ライディース少尉、ラトゥーニ少尉、お前達が決めろ!!

 喰らえ、ソニック・ブレイカー!!!!」

 

【ガギィィィィッ!!!!!!】

 

「あ、ああああああ…!!」

 

「シャイン王女、今そのシステムの呪縛から解放させるッ!!」

 

「…シャイン王女!!」

 

【ドドドドドドッ、ドォン!!】

 

「………ライ、ディ様…ラトゥーニ…!」

 

 そして、此処だとしたテンペストの行動が更なるチャンスを生むと、R-2のバルカンやビルトラプターのコールドメタルナイフがヴァルシオン改へと直撃し………そして、遂にゲイム・システムが完全に破損し、シャイン王女はギリギリ正気を保ったまま気絶し、ヴァルシオン改シャイン王女機は沈黙するのであった!!

 その光景にアードラーは信じられない物を見たと言う表情を浮かべ………気を取られている隙にリリーのストーク級がグレイ・ストークをロックオンすると同時に、地面を掘り抜いて戦場に新たな戦艦が出現していた!!

 そう、それはクロガネ、スペースノア級参番艦であり、エルザム達が乗る艦であった!!!

 

「なっ、クロガネ!?

 何故この戦場に現れた!?」

 

「………DCの諸君、私の声が聞こえるか。

 そう、DC総帥、ビアン・ゾルダークである…!」

 

「っ、ビアン…総帥…!!」

 

「親父…!!」

 

 更に、現れたクロガネからビアン・ゾルダーク本人の声がDC残党の機体全機に届けられると、アードラーはビアンが生きていたと言う事実に驚愕し、クロガネから出撃した2機のゲッターロボの内、ゲッタードラゴンを見て奴が助けたのか、と言う答えに行き着いていた!!

 更にビアンは声を発し始める!!

 

「この声が聞こえるならば諸君に問おう、私が…私達がDCを立ち上げたのは何のためだった?

 世界征服が目的か?

 こんな戦いをする事が目的か?

 …否、我々は地球圏を護る為に立ち上がり、結果的に地球連邦軍と敵対してまでもエアロゲイター達に立ち向かおうとしたのではないかッ!?

 地球人類の未来を勝ち取る剣とならんとした筈であろう!!

 にも関わらず、お前達は一体何をやっている!!」

 

『………………』

 

「アードラーの世界征服の野望に加担し、悪戯に地球人類の戦力を削ってしまっているではないか!!!

 そんな事を私は命令したか!?

 否、地球人類の力となれと命じた筈だ!!!

 それならば、地球連邦軍が勝利した時点でこの様なテロリズムの権化とも呼べる戦いを行わない事こそが諸君等に求められた事だった筈だ!!!!!

 今、私が話している事が間違っていると感じた者はその手に持つ銃で私を撃てッ!!!

 そうでないのならば、今直ぐジュネーブより撤退し、エアロゲイター達に備え戦力を整えるのだ!!!!!」

 

 ビアンは、アードラーの野望を否定し尽くし、DC残党の兵士達にエアロゲイターやスペースビーストに備えよと言う命令を改めて飛ばし、それが間違っているならば此方を攻撃せよと檄を飛ばすのだった!!

 そして………リリーは、ジュネーブに展開している部隊へと通信を行い、声を張り上げ始めた!

 

「ジュネーブへ展開している各部隊へ、ビアン総帥の言葉を聞いたであろう!

 ならば、その命令に従いジュネーブより撤退せよ!!

 これはビアン総帥の命でもあり、我々DCに課せられた真の使命を果たす最後のチャンスです!!

 ビアン総帥の言葉に従う者は、我が艦に続け!!」

 

「なっ、リリー・ユンカス、貴様敵前逃亡する気か!?」

 

「アードラー・コッホ、私が従うのはマイヤー総司令とその盟友ビアン総帥のみ…本来ならばこの命を以て誤った道を辿るDCを終わらせる事が使命であった…」

 

「何じゃと!?」

 

「しかし、ビアン総帥は我々に撤退し備えよと…生きろと命じたのです!!

 ならば、その言葉に従い、私はエアロゲイター達に備えるべく戦力を集結させる道を取ります!!」

 

「リリー中佐…!!」

 

 そして、リリーはマイヤー総司令より課せられていたアードラーやテンザンの様なDCを誤った道へと誘導した者達の命を懸けた打倒…DCを終わらせる事が使命だったと明かすと同時に、改めてビアンから命じられた使命を果たすべく、ストーク級を転進したのだった!!

 そして………そのストーク級に続く様にDC残党の各部隊が転進し、ジュネーブ戦線より撤退を開始したのだった!!

 そして、ジュネーブに残ったのはアードラー直下の部下達とテンザンのヴァルシオン改のみとなったのだった!!

 

「な、な、な、な………ビアン・ゾルダーク、貴様…!!!!」

 

「…後はアードラー、お前達を此処で討ち果たし、誤ったDCをこの地で終わらせるのみだ…!」

 

「そして、その先陣を切るのは…当然お前であろう、我が友よ」

 

「!?」

 

 アードラーがビアンを睨む中、戦場に新たな機体の反応が出撃したのだった!!

 それは、グルンガスト零式………ゼンガー・ゾンボルトその人であった!!

 

「なっ、ゼンガー…貴様まで裏切るのか、このワシを!?」

 

「…先にビアン総帥達を裏切り、DCを己が野望の為に歪めたのは貴様であろう。

 ならば俺も、マイヤー総司令やビアン総帥に命じられし使命を此処で果たす時!

 そう、我が使命とは異星人に対抗し得る戦力を見出し、鍛え上げる事…そして!!

 お前達の様に本来の道を見失い、私欲に走るDC残党を倒す事!!

 その為に俺は裏切り者の汚名を受け、数多くの同胞の犠牲を乗り越えて、此処まで来た!!!」

 

「なっ………おのれぇ、今更正義の味方ぶりおって、何と恥知らずな」

 

「黙れ!!!!!」

 

「!?」

 

「そして、聞け!!!

 我が名はゼンガー、ゼンガー・ゾンボルト!!!

 悪を断つ剣なり!!!!

 アードラー・コッホ、貴様達大義を失ったDCは!

 今日この地にて、零式斬艦刀によって潰えるのだッ!!!!」

 

「ゼンガー隊長…!!」

 

「…たく、相変わらず不器用なんだよ、お前はよぉ」

 

 そして、グルンガスト零式が零式斬艦刀を抜き放つと、グレイ・ストークに向けて切っ先を向けて高らかにアードラーとその直下の部下達を斬ると宣告したのだった!!

 その言葉にブリットやキョウスケ達は笑みを浮かべ、ヘビクラ達元教導隊組は少し吹きながらゼンガーを見つめるのであった!!

 そして、その間にハガネ・ヒリュウ改がシャイン王女のヴァルシオン改を回収し、残る憂いはアードラー達と…其処に居るハンドレッドであった!!

 

「ぐ、ぐぅぅぅ…い、一度は手にしたマジンガーZがぁ…!!!!」

 

「さあどうするハンドレッド!!!

 お前達も此処で俺達にやられるか!?」

 

「………くそっ、覚えておけ………コウジ・カブトォ………!!!!!」

 

 エイゴウは、強制排除された際に墜落し使えなくなったハンドレッドパイルダーから脱出し、変身解除した指揮官カッシーンと共にクレージーゴン2体を残してオーロラカーテンで逃げると、クレージーゴン2体は健気にハガネ、ヒリュウ改、そしてクロガネ隊と戦闘しようとしていた!!

 すると………クロガネの前にジード、タイガ、ゼットの3人のニュージェネレーションヒーローズが現れると、必殺光線をクレージーゴンに浴びせると、今までのダメージに合わせてクレージーゴン2体が爆散したのだった!!

 

「…残るは…」

 

「ギャーァハッハッハッハッハッハッハ!!!!」

 

「…テンザン、次の一撃で決めてやる…!!」

 

 更にリュウセイはR-1をテンザンのヴァルシオン改へと向けると、一騎打ちの様相となるが、もしもリュウセイがしくじるならば後詰めを行う様にライやマサキ、キョウスケ、そしてコウジが待機していた!

 1秒が長く感じる…そんな感覚がリュウセイの中で駆け巡り、次の瞬間ヴァルシオン改がクロスマッシャーを放とうとしていた!!

 それをリュウセイは………T-LINKナックルでは無く、自然と『出来そうと思った物』をT-LINKシステムで形成し始めていた!!

 それは、念動フィールドを刃の形に整え、そして放つ正式名称T-LINKソード、またの名を…。

 

「喰らえ、『天上天下、念動破砕剣』!!!!」

 

「ヒャッ…ハッ!?」

 

「…破を念じて、刃となれッ!!!!」

 

【ズキャァァァッ!!!!!!】

 

 

 天上天下念動破砕剣、リュウセイの高い念動力により形成された刃がヴァルシオン改をカウンターで貫き、致命的な損傷を与えて刹那の攻防を制したのだった!!

 その光景を見たイングラムは、T-LINKソードをこの時点で使えたリュウセイの成長を認め………そして、残る物を教えるだけとなったことを悟るのだった!

 

「へ、ヘヘ…マジでゲームオーバーたぁな…!」

 

「!

 テンザン!?」

 

「忘れんじゃねぇぞリュウセイ…てめぇは俺と同類だ…てめぇは何れ、俺と同じ目に遭うぜ…!」

 

「…!」

 

「そう、戦争って言う最高のゲームでなァ!!

 ヒャハ!!

 ヒャァーハッハッハッハッハァ………!!」

 

【ズドォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!】

 

 そして………リュウセイの天上天下念動破砕剣によってゲイム・システムが完全に破損したのか、テンザンは最後の最後で正気を取り戻し、リュウセイに対して呪詛とも取れる最期の言葉を遺して爆散したのだった!

 それを見届けたコウジやマサキはリュウセイの隣まで移動し、マジンガーZがR-1の肩に手を掛けると………リュウセイは、もう聞こえようがないテンザンへの手向けの言葉を話し始めたのだった。

 

「テンザン…俺とお前は違う…。

 俺には仲間が居る…ライやアヤ、コウジ達の様な仲間達が…」

 

 その言葉を最後として、リュウセイとテンザンの因縁もこのジュネーブにて終わりを告げるのだった。

 もうリュウセイがテンザンの様な目に遭う事は無いだろう、平和を勝ち取り仲間や友を護る想いをリュウセイが持つ限り…。

 一方、エルザムとゼンガーが合流した事で再び教導隊出身の者が5人以上同じ地に介した事で、アードラー直下の部下が操るバレリオンは次々と叩き落とされ、ヴァルシオーネとグルンガスト零式がグレイ・ストークを捉えていた!!!

 

「これで終わりだよ、アードラー・コッホ!!

 クロスマッシャー!!!!!」

 

【ズガァァァッ!!!!!】

 

「ぬあぁっ!?」

 

「そして………この俺が地獄への案内仕る!!

 我はゼンガー・ゾンボルト!

 悪を断つ剣なり!!

 うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

 

 グレイ・ストークにヴァルシオーネのクロスマッシャーが直撃した直後、グルンガスト零式が止めの一撃を叩き込むべく突撃した!!

 その際にアードラーの目に映るグルンガスト零式は正に『剣神』、或いは『鬼神』であり、自らを破滅させる為に現れたと理解したのだった!!

 

「斬艦刀・疾風怒濤!!!!

 我が斬艦刀に、断てぬものなし!!!!」

 

「ぬ、ぬあ………ば、馬鹿な…!

 ワ、ワシはビアンやマイヤーなどど違う…!!

 DCを…世界を支配する男じゃぞ!?」

 

 グルンガスト零式の放った零式斬艦刀による一太刀はグレイ・ストークに致命的なダメージを与え、最早爆散まで秒読みとなっていた!!

 その際にアードラーはまだ自身こそが世界の支配者となると妄言を口にし、リューネにもカチーナにも呆れられ始めていた!!

 

「此処でワシが死ねば、人類に未来は無い!!

 何としてもアースクレイドルへ帰らねば!!

 あ、彼処に行けば貴様等やエアロゲイターと言えども、手出しは出来ん!!

 脱出じゃ、脱出するぞ!!

 小型機を用意せい!!

 ………!?

 

 そして、何とかアースクレイドルへと逃げ帰ろうとして自身以外のグレイ・ストークの乗員に命じて脱出艇を用意させようとした………が、アードラーは周りを見て愕然としていた!

 周りに居るのは既に死した兵のみ、他の生き残っていた者達は………斬艦刀が振られる前、クロスマッシャーの直撃時点でアードラーを置いて我先に逃げ去っていたのだった!!

 

「な、何じゃ!?

 誰も居らんのか!?

 ワシを捨てて、逃げおったのか!?

 ま、待て、待つのじゃ、ワシを置いて行くとは何事じゃ!!

 ワ、ワシを脱出させろ!

 脱出させるのじゃ!!

 だ、脱出させてくれぇぇぇぇぇぇぇ………!!!」

 

【ズドォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!】

 

「…我に、断てぬものなしッ!!」

 

 アードラーは最期の最期に情けない姿を晒しながらグレイ・ストークの爆散に巻き込まれ死亡し…零式斬艦刀の切っ先が光り、ゼンガーの言葉で締め括る中、遂に誤った道を歩んだDC残党は打倒され、十字軍は今日此処に消える事となるのだった!!

 そして………コウジもまた、マジンガーZやシャイン王女を取り返し、新たに『マジンガーZの意志』と言う仲間を得た事でその拳を振り翳し、勝利を掴むのであった…!!!




此処までの閲覧ありがとうございました!
今回でDC残党アードラー派との決着が付きました。
しかしハンドレッドは逃げたのでまた何処かで決着を付ける必要があります。
そして………『マジンガーZの意志』、これは真マジンガーZEROでも見られた物でもあり、魔神パワーの発現と共にコウジの熱い意志と正義の心、そして兄弟たるグレートマジンガーや仲間達である鋼の魂達、それ等を駆る戦士等の心によって『この世界』に顕れた鉄の城の意志です。
今までマジンガーZがコウジ達の言葉に反応していたのはこのマジンガーの意志が芽吹き始めてたからです。
そしてゲームで言えば此処からマジンガーZ自身の精神コマンドが解禁され、より攻撃や防御の力が強くなります。
更に魔神パワーに関しましてもコウジとマジンガーZが制御する分、第1〜5のパワーを全て解禁しても問題無くなります(これは次回より詳しくマジンガーZから語られます)
なお、マスターテリオンはアカシックレコードでマジンガーZの意志が芽生えた世界を知識として持ってたので、それに賭けてみて正解を引きました。
そして、マジンガーZの意志の目覚めが今後の『この世界』の未来を左右する要素となります。

次回もよろしくお願い致します、感想等もお待ちしております!
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