スーパーロボット大戦OG 魔神伝   作:”蒼龍”

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皆様こんばんはです、第32話を投稿致します。
今回は久々に単話完結になりました(但し文字数)。
更にイングラム少佐が敵に回ればその代わりに来る人も居る回になります。
では、本編へどうぞ!

追記:バレルの階級間違えてました…すみませんでした…。


第32話『仮面の下にある顔は』

───自動惑星ネビーイーム───

 

 

 ネビーイームにて、アタッドが調整担当する培養槽から1人の男…『ゲーザ・ハガナー』が目覚めた。

 クラス・エヴェットの1人として調整され、更にはネビーイームに連れ去る際に半死半生の状態だった為にサイボーグ化もされており、ガルインと同様に『元に戻す』事は不可能だと様子を見に来たイングラムは判断していた。

 それからアタッドと僅かに言葉を交わし、リュウセイ達の力を引き出す為にクスハを使うと話して彼女がアタッドにより余計な手が加えられない様にしたのだった。

 

「所で、クラス・オール…ウルトラマンの変身者で分かってる奴はアレだけなのかい?」

 

「ああ、既にデータにあったクレナイ・ガイと、新たに判明した2名だ。

 だが…ウルトラマンジード達のデータも既にあるのだろう?

 ならば俺の口から彼等は誰が変身するのか報告する必要はあるまい」

 

「(ふん…木偶人形が調子に乗って…)まぁ良いわ。

 所でヴェートは何処へ行ったのさ?

 もうネビーイームから姿を消してるんだけど?」

 

「さあな?

 奴はジュデッカの枷が嵌められる前に目覚めた失敗作…何処へ消えようともさして問題はあるまい」

 

「………」

 

 更にアタッドはネビーイームより姿を消したヴェート・バルシェム…ヴィレッタの行方をイングラムに問い掛け探りを入れるが、当のイングラムも口では興味無いとして語るのでこれ以上は何も口にしないとアタッドは思い、探りを入れるのを止めたのであった。

 …これが本来のバルマー人ならば即座にイングラムが裏切り者と言う事を確定させていたのだが、所詮アタッドもレビも本来のバルマーにとって人形であり、アウレフ・バルシェム…イングラムの意向に逆らえない様に無意識下で調整されているので話が拗れる事が無いのだ。

 イングラムはこの『仕様』も何もかも利用し、この僅かに残る自由意志が許す限りリュウセイ達を出来るだけ手助けしようと試みるのであった…。

 

 

 

 

 

 

 

───地球連邦軍極東支部・伊豆基地───

 

 

 

 ハガネ・ヒリュウ改部隊が伊豆基地に帰還後、Rシリーズや損傷していた機体を急ピッチで修理を進められていた。

 一方パイロット達は伊豆基地のブリーフィングルームに集まり、北京での戦闘直後から気絶していたアヤが再び医務室から起き上がり皆の前に姿を見せたのを見届けていた。

 

「アヤ、大丈夫なのか?」

 

「ええ、平気よリュウ。

 それより…イングラム少佐の事は聞いたわ。

 あの人もまた、エアロゲイターから洗脳を受けていたって…」

 

「…その事で大尉、俺とリュウセイで決めた事があります。

 大尉、俺達3人や皆でクスハも教官を助け出しましょう。

 確かにイングラム教官は初めからエアロゲイター側だったのだろう………それでも、俺達を見守って成長を促し、信じてくれた事実は変わらない。

 だから攫われたクスハも、攫わざるを得なかっただろう教官も全て救い出し、話を丸く収めようと話していた所です。

 無論大尉も同じ想いでしょう?」

 

「…ええ、勿論よ」

 

「やろうぜアヤ、ライ…俺達の手で救うべき者を救い出そうぜ」

 

 そんなアヤにリュウセイとライが率先して話し掛けクスハとイングラムの両名を皆で救い出そうと誓い合っていた。

 アヤもイングラムが洗脳され裏切るしか無かったと知ったので、より強く彼を救い出そうと心に誓っていた。

 そんな想いをリュウセイ達が固めた所を見届けた直後、ヘビクラが手を叩いて注目させていた。

 

「話が終わった所で状況整理だ。

 現在統合参謀本部はイングラムが裏切っちまった事自体は予定調和として捉え、其処まで問題視はされてない。

 アイツが事前にスパイって事をゲロったからアイツが知る連邦軍の作戦とかを少し更新してたからな。

 で、次にSRXチーム及び関係スタッフは近々軍査察部からの査問を受ける事になってるが………これもあんまり問題にならんだろうな、リュウセイ達が素直に答え続けるならな」

 

「査問…そっか、幾ら統合参謀本部が素性把握とかしてても、いざイングラム少佐が裏切って残されたR-1とかに何か仕掛けてるとかを調べなきゃならないし、他の部隊への示しが付かないからか」

 

「まぁそう言うこった。

 リュウセイ、ライ、アヤ、そん時はよろしくな。

 俺等も艦長達も司令も身の潔白を証明する為に発言して、出来るだけ早くSRXチームが戦線復帰する様にするぜ。

 次に統合参謀本部はエアロゲイターが何故怪獣兵器をあんなに操れるのか、それをエアロゲイターとの決戦までに全貌を掴めとハガネ・ヒリュウ改部隊に直接指示して来てるぜ。

 これは俺達も気になってたから早いとこその秘密を掴んでやろうぜ」

 

 ヘビクラは近々SRX計画全体に査問が掛けられると話し、リュウセイ達もこれは仕方無いと受け入れざるを得なかった。

 しかし、裏切る直前までのイングラムは間違い無く自身達の味方だったので、Rシリーズ3機や北京での戦闘で大破し回収されたR-GUNにそんな妙な仕掛けは施されている訳が無いとリュウセイ達は信じており、査問にも正直に答える様に努めようとするのだった。

 また、統合参謀本部からの直接指示でエアロゲイターが怪獣兵器を操る謎を解明せよとストレイジ、及びハガネ・ヒリュウ改部隊全体に命令されたのでヘビクラがモニターを付け、ヒリュウ改が先に遭遇したベルゼブやベムスターにゼットンにタイラント、更にジュネーブで現れたフルスペックのギャラクトロンやグエバッサー、そして北京で現れたブラックキング、パワードドラコ、EXゼットンを全てモニターに映した。

 

「…こうして見ると、多種多様な怪獣兵器が揃ってるわ…でも、逆に言うと余りにも種類が多過ぎる…」

 

「節操が無いと言うか何て言うか…ヘビクラ中佐達やユーゼスさん達ビースト退治の専門家のナイトレイダー、それに仮面ライダーの皆はこれどう思うワケ?」

 

「ストレイジとしての見解は…ハッキリ言ってこれだけ怪獣兵器の種類が多いのは逆に不自然だと言えるな。

 種類を用意するにしてもロボット怪獣や宇宙怪獣に種類を絞るなら分かるが…ご覧の通りこんなにも種類も数も揃ってる上に怪獣の質も疎らながらも良い個体が多過ぎるから不気味としか言えないな」

 

「ナイトレイダーとしてもベムスターやブラックキングやベムスター、そしてゼットンと言った恐ろしい…ウルトラマンですらも対処を誤れば苦戦必至な強豪怪獣と呼ばれる種がこれだけ…何ら操る弊害も無い事は普通なら不可能だと、予め言っておきたい」

 

「そして、ハンドレッドのデチューンされた奴と違うフルスペックのギャラクトロン…1体でも文明が発展した星々を滅ぼし、各次元世界でも要警戒対象とされていたコイツを、何ら性能に手を加える事無く操るのは不可能を超えて無理だと言えるぜ。

 何せギャラクトロンってのはな、ベテランのウルトラマンが対処しなきゃ拙い性能を持ちながら長い年月をかけて凄まじい数が量産された機械怪獣なんだからな………で、そのベテランウルトラマンも俺やウォズが見た限りでは栄光のウルトラ6兄弟、殆どのウルトラマンが先輩と呼ぶ連中が直接飛んで来る程だ。

 そんな物を操るエアロゲイターは何か可笑しいとしか言わざるを得ない状況になってる。

 これが仮面ライダーとしての見解だ」

 

 ラトゥーニやガーネットが連邦軍の怪獣災害の専門家たるストレイジや民間の対ビースト災害対応組織のナイトレイダー、更にツカサを始めとした次元世界を渡り歩ける仮面ライダー達に怪獣兵器に対して問い掛ければ、皆一様に『本来ならあり得ない』、『不可能な事を平然とやっている』と言わしめており、ジャーダやエクセレン、タスクも何か種や仕掛けがあるのは間違い無いが…それが分からないので不気味さを感じていたのだった。

 するとリュウセイが手を挙げたのでヘビクラが発言を許した。

 

「ならさ、そんな怪獣を操れる存在って奴や物は居ないのかな?

 良く特撮とかアニメとかならそう言った奴を操る『アイテムや上位存在的な何か』が居るだろ?

 ヘビクラ中佐達はそう言うの知らないかな〜…なんて」

 

「リュウセイ…お前、確かにそう言うのはお約束って奴だけど、そんなのが居たらヤバいだろ「…あり得なくはない、限り無く可能性が低いが、な」…えっ、マジで?」

 

 リュウセイがアニメや特撮のお約束的な物を持ち出し、コウジがダメ出ししようとした瞬間、ツカサがあり得なくはないと肯定する言葉を発した事で皆が注目し、ヘビクラやクレナイ…ジャグラーとガイも意図的に排除していた可能性を浮上させ、ユーゼスも伝説上の存在として認知する『アレ』を思い浮かべてしまっていた。

 更にダイゴも当然ティガの光その物なのでその存在やそれに連なる者達も知っている為、嫌な汗を掻いていたのだった。

 一方ソウゴはその存在について知らないので、頭を傾げているとウォズがお辞儀をしつつ、真逢魔降臨暦を開き文字を紐解き始めていた。

 

「ツカサやユーゼス達が可能性が低いとした物…それは遥か昔…ウルトラマンが誕生する前の歴史に於いて全ての怪獣を操り、全宇宙を数万年以上に渡り支配し続け、ある時姿を消した全知全能の究極生命体『レイブラッド星人』。

 そのレイブラッド星人の遺伝子を受け継ぎ、怪獣達を操る能力を有する怪獣使い『レイオニクス』…それがこの世界、しかもあの白き魔星に居ると言う可能性ですよ、我が魔王とこの世界の戦士達よ」

 

「………レイオニクス………それが居ると、厄介なのか、ヘビクラ中佐?」

 

「………厄介、なんてもんじゃねぇよ。

 地球上の全ての怪獣…スペースビーストすらも何ら障害無く操って戦力にしちまう可能性が浮上しちまうから、それだけは考えねぇ様にしてたんだよ」

 

 ウォズのレイオニクスと言う存在の情報を開示に関してイルムがふとヘビクラに問い掛けると…その問いにジャグラーとしての顔を隠さず鋭い目突きでモニターを見つめながらその恐ろしい答えを返した。

 レイオニクスがエアロゲイター側に居ればスペースビーストも操れてしまうのだ…ノスフェルやガルベロスと言った上級ビーストも、レイオニクスの前では『1体の怪獣』に過ぎないのだ。

 よって、ヘビクラやクレナイ達もレイオニクスがエアロゲイターに居ると言う可能性を意図的に排除したかったのだ…そうなればエアロゲイターへの対処が変わってしまう為だ。

 侵略者にレイオニクスが混じる、それだけで前提条件が覆り、レイオニクスを真っ先に倒さねばこの地球に未来が無い事が確定するのだから。

 

「…俺、藪蛇な質問をしちまったみたいだな…」

 

「いや、リュウセイの質問は俺は必要だったと思う。

 戦闘のプロとしてあらゆる想定をした上で、最悪な事態も考慮しその最悪を齎す物を打倒する策も講じなければならんからな」

 

「…お前のそう言うとこ、俺達は好きだぜテツヤ・ツルギ少佐。

 だがまだ確定した訳じゃない、あくまでもその可能性もあるってだけで、ホントは無差別に怪獣を操る装置があるだけかも知れないんだ。

 だからまぁ、その全貌を俺達で明かしてやろうぜ?」

 

 そんなどんよりとした空気の中、ツルギが戦闘のプロを自称する身としてあらゆる想定を行い不測の事態を無くそうとする姿勢を見せた事で、ヘビクラ達も頷きレイオニクスも居るかも知れないと頭の片隅程度に考える様にするのであった。

 一方クレナイはもしもレイオニクスが敵に存在する場合は…ウルトラマンオーブである事を隠して戦っている余裕も無くなるので、ダイゴやユーゼスにアイコンタクトを行うと2人も頷き、そうなった場合は早々にハガネ・ヒリュウ改部隊全体に…この部隊内だけに留める様にさせるが………自分達がウルトラマンである事を開示し、より強力な連携を図るべきだと考えるのであった。

 そしてエクセレンやタスク、コウジ達も怪獣を操る種や仕掛けをどうやって暴こうかと、ハガネ・ヒリュウ改部隊の持ち得る手札を頭で整えながら考えるのであった。

 

 

 

 

 一方伊豆基地司令室にて、レイカー司令やサカエ参謀、更に伊豆基地へと来たノーマン少将とダイテツ、オノデラ、レフィーナ、ショーン、キョウスケが会話しており、機動部隊の全体指揮を執っていたイングラムが抜けたのでキョウスケを中尉に昇進しコールネームをアサルト1に任命し、更に階級が曹長だった者達を少尉に昇進させると言う戦時特例による昇進を命じていたのだった。

 無論キョウスケはヘビクラに指示を任せるべきでは?と疑問に思ったが、レイカー司令よりヘビクラ本人が辞退としたと話され、熟考の末その辞令を受諾したのだった。

 

「さて、機動部隊の全体指揮を執るキョウスケ中尉には開示しなければならないSSSSクラスの情報を託そう。

 ヘビクラ中佐、そしてクレナイ少佐に関する素性…それを黙って聞いて欲しい」

 

「ヘビクラ中佐達の素性…(SSSSクラスの情報…即ち、外部に漏らせば即処刑の情報か)」

 

「ヘビクラ中佐とクレナイ少佐…2人は地球人では無い。

 その真の素性は…ショウタ・ヘビクラ中佐がジャグラスジャグラー、そしてガイ・クレナイ少佐こそがウルトラマンオーブなのだ。

 統合参謀本部はそれを認知し、2人が地球で問題無く活動出来る様に連邦軍としての階級や素性を用意し、そしてストレイジの結成もグライエン氏の後押しもあり許可されてるのだ。

 そして2人は地球の味方としてその力を振るって貰っている…いつか、地球人類が自分達の力だけでスペースビーストや侵略を考える異星人達と渡り歩ける様になるその時まで、な」

 

「ヘビクラ中佐とクレナイ少佐が…ジャグラスジャグラーと、ウルトラマンオーブ………成る程、だからセブンガーやウインダムが行動不能になったタイミングであの怪獣やオーブが現れていたのか…いざ説明を受けて、合点が行きました」

 

 ノーマン少将とレイカー司令はキョウスケにジャグラーとオーブが地球連邦軍内部に居て、ハガネ・ヒリュウ改部隊の一員として収まってる事を開示するとキョウスケもその説明に納得し、且つこんな情報は確かに外部に漏らす事が出来ないと納得していた。

 更にジャグラーとオーブがストレイジのヘビクラとクレナイとして活動している理由も…ジャグラーとしての顔を持つヘビクラは少し違うかも知れないが、2人共地球人類が自立する時を信じて待ってくれていると解釈していた。

 ならば地球人類の明かされない課題として2人の信頼に応えて地球人類全体が自立する時を迎える事が掲げられているとも思い、キョウスケは自身の中でそれを留めようと考えたのだった。

 …但し表情に出してはいないが、これでもとんでも無い衝撃を受けているのでキョウスケは少しだけ頭がフリーズしていたとする。

 

「キョウスケ中尉、よって我々はヘビクラ中佐とクレナイ少佐があの怪獣…トライキング及びファイブキング、又はゼッパンドンと、ウルトラマンオーブとして戦う時は何も言わず変身させる環境も整える様にするのだ。

 …それに付随し、整備班でありストレイジのバレル技術中尉もまたヘビクラ中佐が寄越してくれたEOTを直に扱える異星人の1人であるとも知っていて欲しい」

 

「成る程、ストレイジは地球人類に協力してくれている異星人の集まりだったのか…。

 了解、SSSSクラスの情報は受け取りました。

 ですが、ヘビクラ中佐達への応対は何時も通りにさせて貰います。

 その方が本人達も『やりやすい』でしょう」

 

「そうですね」

 

 そしてキョウスケはこんなとんでも情報を受け取っても何時も通り、ヘビクラとクレナイやバレルには仲間として常日頃の応対をすると話すとダイテツ、レフィーナ、オノデラやショーンも頷いていた。

 それ等を見てレイカー司令はハガネ・ヒリュウ改部隊に集った者達はバイタリティに溢れ、ウルトラマン達やジャグラーが失望せず快く力を貸せる者達だと感じていたのだった。

 そしてグライエンが真っ先にストレイジをこの部隊と合流させた意図も察し、ウルトラマンやジャグラー、そして地球人達の対等な立場で連携する光景が目に浮かぶのだった。

 

【ビィィィィィィィ、ビィィィィィィィ!!!】

 

「むっ、どうした!」

 

「第3防衛ライン上にエアロゲイター部隊が転移出現、当基地へ向かって来ます!!」

 

「何だと…?

 今まで奴等は支部クラスの基地に攻撃を仕掛けて来なかったのに…」

 

「本格的な軍施設への攻撃を開始したか…ハガネとヒリュウ改が目的か…何れでしょうな」

 

「では、それを確かめる意味でもワシ等が迎撃に出よう」

 

 しかし、その最中伊豆基地へ向かってエアロゲイターが進軍して来たのでハガネ・ヒリュウ改部隊に緊急スクランブル指令が下りたのでキョウスケ達は急ぎハガネ・ヒリュウ改へと搭乗し、パイロットも全員パイロットスーツへと着替えて出撃するのだった!

 果たしてエアロゲイターの狙いが何なのか…それはこの出撃によって判明すると、ダイテツ達は踏むのであった。

 

 

 

 

 

 

第32話『仮面の下にある顔は』

 

 

 

 

 

 

 ハガネ・ヒリュウ改部隊はエアロゲイターの進撃を止めるべく部隊を展開し、ヘビクラとクレナイはセブンガーとウインダムが整備中の為自分達のゲシュペンストMk-IIに搭乗しながら出撃していた!

 更にSRXチームも出撃し、フリーとなったR-GUNはヘビクラやツルギ達の打診もありリオが搭乗し、ヒュッケバイン009はジャーダが搭乗する事になったのだった!

 

「アサルト1より各機へ。

 本日から俺が戦闘指揮を執る事になった。

 以降、よろしく頼む」

 

「よっ、待ってたぜ大統領!」

 

「しかも中尉にご昇進〜。

 いやん、素敵!

 もう好きにしてって感じ!」

 

「キョウスケ中尉殿、給料上がったんでしょ?

 今度奢って下さい!」

 

「てな訳で頼むぜキョウスケ、こんな俺達の手綱握って上手く使ってくれや」

 

「はは、皆変わらない事で…。

 まっ、これが俺達独特のノリって奴だな」

 

 更に部隊展開後、キョウスケの昇進に悪ふざけする者が多発し(ヘビクラも混じる)、コウジは相変わらずとして受け取りマジンガーZの拳を叩き合わせてエアロゲイターを睨んでいた!

 一方アヤはT-LINKシステムに不具合は余り感じないが、負傷から復帰したてである為気にする物も多く居たが、アヤもライも、そしてリュウセイもイングラム救出の決意を固めている為、大丈夫と応えていた。

 

「では各機、敵機の迎撃に移ってくれ」

 

 それから一言、全体に敵の迎撃を指示するとキョウスケは何時も通りアルトで突撃し、その後をR-1やマジンガーZ、更にサイバスター等が続くのだった!

 そんな中、ヘビクラやクレナイに加えてツルギとテンペストは何やらピリッとした空気を感じ取り、お互いに頷き合い連携を取り合うのだった!

 そうしてメギロート、ミシュレイの強化機とゼカリアの部隊がそれぞれ接敵し攻撃を仕掛けて来たのでキョウスケ達は即座に迎撃を行った!

 しかし、矢張り敵が伊豆基地へ向かわずハガネ・ヒリュウ改部隊と交戦を優先する事からキョウスケ達は敵の狙いが自身達であると認識し、その狙いに敢えて乗ろうと考えていた!

 そんな中、イルメヤの強化機も狙いを済ましたかの様に転移出現し、機動部隊を包囲する形で展開したのだった!

 

「ちっ、イングラム少佐が敵に回った分こっちの展開パターンを見抜かれてるか…!」

 

「それに、何か夜はこれからって感じがビシバシするわねえ」

 

「隠し玉の1つや2つあるって思っといた方が良いッスね」

 

「ならその上で叩き潰すだけだ!」

 

 しかし、まだまだ敵の隠し玉があると考えたハガネ・ヒリュウ改機動部隊はそれ等すらも潰すとして敵増援にも狙いを定め、迎撃を開始した!

 ゼカリアは兎も角、メギロート等は強化機であろうが今のハガネ・ヒリュウ改部隊の敵では無いので即座に対応し、ゼカリアの方に集中し始めるのだった!!

 そうしてメギロートやミシュレイ、イルメヤ全機を撃墜しゼカリアに攻撃を移し始めた時、機動部隊の側面に新たに敵が転移したのだった!

 その敵はハバククと、イングラムをネビーイームに帰還させた指揮官機『エゼキエル』と『宇宙怪獣ベムラー』が転移出現したのだった!!

 

「わお、予感大的中!」

 

「アレは多分指揮官機…そしてまた違う怪獣兵器…!」

 

「しかも宇宙怪獣ベムラー…か。

 明らかに此方を試しているな?」

 

「どうやら、本命の登場らしいな」

 

「んじゃま、丁重にお出迎えしないとねえ」

 

「…イングラム教官が乗ってる様な気配がしない。

 アレ、誰が乗ってるんだ?」

 

「分からんが、何れにしろ指揮官的存在だ。

 良い機会だ、お手並み拝見と行こう」

 

 そうしてエゼキエルやハバクク、更にベムラーの増援と交戦しようとハガネ・ヒリュウ改部隊が身構え始めた…その時、戦域に接近する友軍機の反応があり、そちらにエゼキエルに乗るガルインも視線を向けた!

 そうして戦域に現れたのは、何と黒いゲシュペンストだった!!

 

「…!」

 

「ん!?

 アレはPTX-001…『ゲシュペンスト・タイプR』じゃねぇか!?」

 

「あら私のキョウスケのアルトちゃんのお兄さんでPTのご先祖様ね!」

 

「カスタマイズすれば試作機故に今でも前線に出張れるスペックを持ってるが…大抵のパイロットはアレのじゃじゃ馬っぷりに振り回されて性能を発揮出来んが、そんな物に敢えて乗ると言う事は…」

 

「此方はギリアム・イェーガーだ。

 これよりそちらの援護に回る」

 

「矢張りお前か、ギリアム!」

 

「あらん、お久しぶりですギリアム少佐!」

 

 そして、ゲシュペンスト・タイプRに乗る者は元教導隊にしてDC戦争時にヒリュウ改部隊と共に戦った男、ギリアム・イェーガーその人であった!

 テンペスト達も良く知る男が来た事で表情を緩ませ、笑みを浮かべていたのだった!

 

「フッ、久しぶりだなエクセレン少尉。

 そしてヘビクラ中佐、クレナイ少佐、ツルギ少佐、テンペスト少佐…遅れた分は働かせて貰おう」

 

「ご協力感謝します」

 

「へっ、んじゃ久々に会った記念に教導隊の力を見せてやろうぜ!」

 

「ああ(…矢張り、人型の機体や怪獣兵器はハガネとヒリュウ改の所に対してのみ送り込まれてる様だ。

 イングラム少佐の事を踏まえても、エアロゲイターは彼等を特別視していると見て間違い無い…。

 そして怪獣兵器…俺の予想が正しければ…)」

 

 そうしてギリアムはゲシュペンスト・タイプRを駆りエアロゲイターの動向や思惑を明らかにすべく行動を始めた!

 その際に挨拶代わりにハバククへ『ニュートロンビーム』を直撃させ、テンペストのガーリオン・カスタムの援護攻撃をスムーズに行わせた!

 更にグレートマジンガーが敵を攻撃すればヘビクラとクレナイのゲシュペンストMk-IIも援護攻撃で敵を撃破し、何も示し合わさず阿吽の呼吸で敵を次々と落とす教導隊の連携を周りに再び見せ付けるのであった!

 そして、いざゲシュペンスト・タイプRはガルインの駆るエゼキエルと交戦を開始した…が、その動きに反応する者達が居た!

 それは、ヘビクラ達元教導隊の面々だった!

 

「…おい、今の動きは!?」

 

「まさか…!?」

 

「そんな、バカな…!!」

 

「あ、あの回避パターンは…!!!」

 

「(…『この世界』でも、そうなのか…!?)」

 

「…ゲシュ、ペンスト…」

 

「どうした、ヘビクラ中佐達!?」

 

「…今の動き、スクールで見た事がある気がする…」

 

「何…!?」

 

 ヘビクラやクレナイ、更にツルギとテンペストは見覚えがある…所では無い、頭に焼き付いて離れない回避パターンをエゼキエルが行った事に驚愕し、ギリアムは差異次元の記憶通り、この世界でもあの機体に乗る者は変わらないのかと思い表情を険しくしていたのだった!!

 更にラトゥーニもスクールで見た事がある回避パターンをエゼキエルが使用した事で疑問を浮かべ、周りの皆に動揺が走るのであった!!

 

「…そんな事は無い、そんな筈が…くそ、ドリルプレッシャーパンチ!!」

 

「…コイツでも喰らえ!!」

 

 更にグレートマジンガー、ゲシュペンストMk-IIヘビクラ機がドリルプレッシャーパンチとM13ショットガンの同時攻撃を仕掛け、ヘビクラの攻撃を本命として当てようとした…が、エゼキエルはそれ等を『全て見切り』逆に反撃を加え、グレートマジンガーは防御しゲシュペンストMk-IIはギリギリ回避するのであった!!

 

「おいヘビクラ、あの回避に反撃の仕方は…!?」

 

「…クソ、エアロゲイター…悪趣味な事をしやがる…!!」

 

「今のは直撃コースだったにも関わらず、此方の攻撃の呼吸を見抜いて完璧な対応をした…!!

 そんな事が出来る者は…!!」

 

「…くっ…!!」

 

「…きょう、どう、たい…」

 

「何なんだ、あの敵は…!?」

 

 そして、ガルインの一連の行動パターンに元教導隊の面子は精神ダメージを受けてしまい、それ等を見ていたコウジやリュウセイ達も動揺しながらその光景を見ていた!

 そんな所にそれでもキョウスケがアルトアイゼンの最大戦速で踏み込みリボルビング・ステークを撃ち込もうとした…が、エゼキエルはそれすらも回避していた!

 

「何!?」

 

「ゲシュ、ペンスト…タイプ…T…」

 

「キョウスケ!?」

 

 そうしてエゼキエルはアルトアイゼンへの反撃の絶好の機会を得ながら『オルガ・キャノン』を構え、放とうとした………が、その攻撃はあらぬ方向に飛び、ビルに直撃した直後エゼキエルは何故か転移撤退し、その場にはベムラーが残されるだけであった!

 

「………あの敵は、一体………」

 

「ギリアム、お前がこのタイミングでこっちに来たのは…」

 

「偶然だ…が、あの敵がハガネ・ヒリュウ改部隊に送り込まれたのは…意図的な物があるだろう…」

 

 キョウスケが困惑し、ヘビクラとギリアムが短く会話する中、ベムラーはメガキャノンチェスターとリベル・レギスの連携攻撃で撃破され、されどスッキリした勝利とは呼べなかったのでリュウセイもコウジ達も…ましてやツルギ達もまた、胸に何かがつっかえる感覚を覚えるのであった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、伊豆基地に帰還したハガネ・ヒリュウ改部隊はダイテツやレフィーナ達がギリアムからデータルームに呼ばれ言葉を交わしていた。

 その際に特別調査任務をハガネ・ヒリュウ改部隊と合流しながら継続する旨をギリアムが伝えるとダイテツ達は了承し、そして他にデータルームに呼ばれた者達…ラトゥーニと、元教導隊の4人に加えて伊豆基地に居るカイも呼び寄せ、データを纏めて来たのを確認したのだった。

 

「して、ラトゥーニ少尉達を呼んだ理由は特別調査任務に関わるのですかな?」

 

「はい、そして…先の戦闘で我々元教導隊の面々は敵指揮官機の動きに皆一同に既視感を覚え、その疑問を解消すべく呼びました」

 

「既視感…」

 

「では、本題であるこの戦闘データを見て頂きましょう。

 先程の戦闘でラトゥーニ少尉が記録・分析した物です」

 

 そして、今回この人材を集めた理由であるエゼキエル…地球側の認識コード『AGX-12ナイト』の行動パターンを纏めた物を見せていた。

 ラトゥーニはこの行動パターンをスクールで見た事があると説明するとダイテツ達も疑問を浮かべながらそのデータに着目していた。

 そして、その動きを見たカイもまた驚愕したのだった!

 

「ちょっと待て、あの動きのクセは俺やギリアム、それにヘビクラ達の物とは違う…カーウァイ隊長の物だぞ!」

 

「『カーウァイ・ラウ』…その方も教導隊の方でしたな」

 

「そう、教導隊の隊長で俺達を鍛えた偉大な人だ。

 だが…大佐は『ゲシュペンスト・タイプS』の宙間試験中に機体が爆発事故を起こし、結局回収が叶わず機体ごとMIA認定を受けた…その筈だったんだが…」

 

「ギリアム、お前はカーウァイ大佐がエアロゲイターの機体に乗っているとでも言うのか?」

 

「可能性があります」

 

「………」

 

 そして、そのモーションパターンがカーウァイ・ラウ………ヘビクラやクレナイすらもゲシュペンスト乗りとして、教導隊の一員としても尊敬し今でも彼を超えて初めて機動兵器乗りとして一歩上に行けると考えてる者がエアロゲイター側に居る可能性が浮上し、元教導隊の一同は何度も食い入る様に戦闘データを見るのだった。

 

「イングラム少佐が教導隊のデータを持ち出していて、大佐のデータをあの機体に流用しているとは考えられませんか?」

 

「…幾らイングラムにデータを盗まれたとは言え、俺達実戦経験を重ねた者達よりも開戦前…それ所か数年前のカーウァイ隊長のデータを流用する意味が分からん」

 

「確かにな…それに技術面でも我々よりも秀でたエアロゲイターが地球人の戦闘データを指揮官機に使うとは考え難い」

 

「それに…データ如きでは人間の細かい癖は真似出来ても100%完璧とは言えないんだ。

 そう考えれば、あんな動きを…俺達の使う手を完璧に見切った行動を取ったあの機体は…!」

 

 レフィーナの疑問にツルギやダイテツが疑問符を挙げた事に加え、クレナイがデータ以上に自身等の連携攻撃を見切ったエゼキエルの動きを特に力説し、そして何よりも脂汗を滲ませながら口にする姿にレフィーナも嫌な予感が拭い去れず、ツルギ達も最悪の想定をせざるを得なかった。

 …ギリアムもまた、差異次元の記憶通りになるならば、より確度がある想定が浮かび戦闘データを睨んでいたのだった。

 

「何れにせよ、今回の事とイングラム少佐の過去の動向を調査すれば…エアロゲイターの本当の目的が判明するかも知れません」

 

「分かりました、その調査はギリアム少佐にお任せします」

 

「それから…この話は真相が判明するまで他言は無用にな」

 

「はい…」

 

 そして、話の纏めとして今回のエアロゲイター指揮官機やイングラムの過去の動向をギリアムが調査する事となり、真相判明までは他言無用とダイテツからの指示もありラトゥーニを含めこの場に集まった者達はこの件を口にする事はしないと決めたのだった。

 そうしてそれぞれが持ち場に戻りつつ、ギリアムは足早にラーダの下へと向かい調査を進めようとし………ヘビクラはイングラムより託されたアクセスキーを渡し、地球側では見えない部分を示すべく久々にジャグラーとしての雰囲気を醸し出し、ギリアムとラーダが接近するタイミングを見計らうのだった。

 




此処までの閲覧ありがとうございました!
エアロゲイター、更にベムラーすら操るの巻。
もうこれ本編中に語られた2つの可能性しか無いので、それによってはエアロゲイター撃破の難易度がEXハードからルナティックに変わる感じです。
そして我等がいぶし銀ギリアムさん、参戦。
しかもリュウセイルートでありながらゲシュペンスト・タイプRに乗って参戦です。
まぁ、ギリアムさんは黒いゲシュペンストが1番似合いますからね。
そして…元教導隊の面子(ヘビクラやクレナイ含む)、精神ダメージを受けてしまったで候。
…これだけ元教導隊が集まると、逆にガルインの動きを見たらそりゃ反応せざるを得ない訳です…。

次回もよろしくお願い致します、感想等もお待ちしております!
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