スーパーロボット大戦OG 魔神伝   作:”蒼龍”

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皆様こんにちはです、新第1話を投稿致します。
今回からOG1.5の物語が始まります。
今回はその導入前のお話になります。
では、本編へどうぞ!


OG1.5 プロジェクトEF
第1話『閑話:L5戦役後、それぞれの話』


───科学要塞研究所───

 

 

 

 エアロゲイターとの死闘から2週間後、コウジは科学要塞研究所の自室の研究室にて光子力リアクター量産化計画、超合金NZ(ニューゼット)メッキ増産計画と連邦軍より依頼されている機密部分や一部パーツ等の統一規格の開発案、新兵器を奪取された時用のネットワーム案を書き上げてジュウゾウ達にチェックし終えて貰った後だった。

 そして今、自身が考案した計画…『プロジェクトHPG』をクロガネに居るビアン、そしてサオトメと通信を行い内容を煮詰めようとしていた所である。

 

「で、どうだいサオトメ博士、ビアン博士?

 このプロジェクトに満足出来たかな?」

 

『うむぅ………ジュウゾウの孫、ケンゾウの息子とは良く言った物よ。

 普通ならこんな物思い付いても実行に移そうとせんわ。

 だが………これならば、ワシも少し手を加えただけで実用化が可能じゃ』

 

『そして、このプロジェクトを完遂させれば私のヴァルシオンと『ダブルG』は当初の物よりも更に強く、逞しく生まれ変わる。

 コウジ君、この案を我々に見せてくれてありがとう。

 お陰で良い結果が生まれそうだ』

 

 どうやらプロジェクトHPGはサオトメとビアンの2人に太鼓判を押される程出来が良く、更に狂気的ではあっても実用化は出来るか出来ないかで判断して出来るので、サオトメ…ゲッター側の技術に手を加えれば完璧により近くなるのだ。

 しかし、ビアンもサオトメもコウジも完璧な物だけは作らない様にしていた。

 ジュウゾウ達もそうである。

 完璧とは科学者の敵なのだから、そんな物に縋ってはならないのである。

 されど欠陥は出来るだけ失くす様にせよ、こんな二律背反の中を生きるのが科学者と言う生き物であり、コウジもその1人となったのだった。

 

『兎に角、HPGについてはワシの方でも何とかしてみよう。

 ワシ達からは以上、次はヘルからじゃ』

 

『コウジ・カブトよ、マジンガーZの魔神パワーが勝手に開いたり、突如『終焉の魔神』覚醒後の差異次元の記憶が流れ込む事は無いか?』

 

「ヘル…いや、無いよ。

 幸いにも、ね」

 

『ならば良し、では通信終了じゃ【ピッ】』

 

 最後にDr.ヘルが差異次元からの影響が無いかの確認を取った所、コウジは素直に無いと答えるとそれで話が終わり、通信が終わるのだった。

 因みに連邦軍正規部隊がクロガネ隊に連絡を取る事は、『敵に備える為にその存在を秘匿する』と言う新たに出来た軍機の違反になるのだが、科学要塞研究所はあくまでも地球連邦軍の民間協力者なので幾らでも連絡可能だったりするのだ。

 民間協力者様々である。

 

「【シュゥゥン】コウジ、話やプランの纏めは終わったか?

 此処に軽食としてコーヒーとピザトーストを置くが、大丈夫か?」

 

 すると、コウジに同い年程度の1人の青年が話掛けて来た上に、コウジが今欲しかった甘めのコーヒーとピザトーストを持って来てくれた事に笑みを浮かべていた。

 その青年の髪型は少し独特であり、言ってしまえば『マジンガーZの頭の形と同じヘアスタイル』をしている『真ん中の髪の毛が赤毛で、黄色い目が特徴』の研究員スタイルの服装の青年であった。

 

「ああ、丁度欲しかった所だったんだ。

 持って来てくれてサンキューな…Z」

 

 そして青年はZと呼ばれ、コウジに感謝された事に笑みを返していたのだった。

 更にその青年の手を見れば『黒いグローブ』をしており、肩幅も大きかった。

 ………此処まで言えば分かるだろう、この青年は『ジュウゾウが作ったマジンガーZの意思で動く生体ロボット型端末』、即ちサイボーグなのだ。

 そしてサイボーグなのでマジンガーZスーツを脱ぎ、風呂に入る事も可能である上に口から食事を摂り、それを光子力エネルギーに事すらも可能なのだ。

 そんなサイボーグのZが作られたのは『L5戦役』…DC戦争後に起きたエアロゲイターと『地球軍全体』の異星間戦争の総称である。

 そのL5戦役が終わって3日経過したある日の事であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お~いコウジ、シロウやツバサを連れて研究棟C2区の研究室へ来てくれ〜」

 

「C2の研究室?

 彼処ってお祖父ちゃんの趣味部屋だったよね?

 …分かった、シロー達を連れて来るよ」

 

 ジュウゾウが何故か自身の趣味物しか作らない研究室にシローと母ツバサを連れて来る様に言い付けると、コウジは2人を連れて科学要塞研究所の研究棟C2区研究室に入った。

 すると其処には1つの大きなカプセル状の何かと、ジュウゾウとケンゾウが居たのだった。

 

「それでお祖父ちゃん、また何変な物を作ったのさ?

 此処で作った奴は変に日常生活で役立つものばっかだったよね?」

 

「シロー、変とか言うなって。

 それで父さんにお祖父ちゃん、一体これは何なのさ?」

 

「ヌフフフ、中を見れば分かるぞい」

 

 そうしてコウジ達はカプセルの中を見ると………其処には青年が眠っていた。

 しかもスーツの形も、頭髪の形や色もマジンガーZと瓜二つの青年が。

 

「えっ、お祖父ちゃんお父さんこれって何!?」

 

「ヌフフフ、これはの…マジンガーZがいっつもDコンで文字を書き起こしたり一々日常生活でも光の文字を浮かばせてピカピカ眩しい上に本人が人と話す時に不便そうだったじゃろう?

 だから、ワシとケンゾウでこ〜っそりとL5戦役中から皆に内緒でこの生体ロボット端末、即ちマジンガーZの意思を内包する為の器たるサイボーグを造っておったんじゃよ!」

 

『えぇぇ/おやおやまぁまぁ!!?』

 

 そして、あの死闘の最中にもこのマジンガーZ用のサイボーグ端末を造っていたと明かしたジュウゾウとケンゾウに、コウジとシローは凄い!!と純粋に想い、ツバサは呆れ果てていたのだった。

 

「それで、マジンガーZにはにはこの事は?」

 

「もう2日前に伝えおったぞい。

 後はマジンガーZの光子力ネットワーク通信でこのサイボーグ端末と繋がれば完成じゃ」

 

「ではカプセル開放、光子力ネットワーク送受信チェック開始………オールグリーン。

 さあマジンガーZ、目を開けてくれ」

 

「………………凄い、これが………人の視線、視点なんだ………」

 

「やっは〜!!!!!!

 マジンガーZが俺達みたいな身体を手に入れたんだ〜!!!!!!」

 

 そうして、サイボーグ端末の起動とマジンガーZの意思の一部…本人曰く夢を見てる様な感じに移動が成功し、シローはマジンガーZが人間みたいになった事に大喜びして部屋を飛び回り、ツバサに首根っこを押さえられてしまうのだった。

 そして肝心のコウジは………自分のもう1人の兄弟とこうして目の前で話し合える様な感覚を覚えて嬉しくなり、それはマジンガーZも同様であった。

 

「…どうだいマジンガーZ、人の視点や人の身体の動きとかは?」

 

「何時もとは勝手は違うし、やっぱり意識の一部を移動させて動かす分夢を見てる様でフワフワする感じが残るな。

 けど、これも直ぐに慣れてコウジやシローとも話す以外の事も出来る様になる筈さ。

 …それから提案なんだが、この身体で動いて話す時は単にZと呼んで欲しいんだ。

 その方が仰々しく無くて、人間みたいだと思うんだが…どうだろう、コウジ?」

 

「…ああ、よろしくな、Z!」

 

 そうしてマジンガーZのサイボーグ端末…Zはコウジと握手を交わし、その体温を直に感じる事が出来たのであった。

 そして、こんな端末を与えてくれたジュウゾウやケンゾウ達にも感謝し、これから鋼龍戦隊の仲間達ともこの姿で出会う日が楽しみとして増えたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ~、あれから1週間と4日、すっかりその姿で動くのに慣れたな」

 

「ああ、暫く有事が無いからその分このサイボーグ体で動く時間が自然と増えたからな。

 まぁ、いざと言う時は勿論マジンガーZとして戦う用意はあるがな」

 

「そん時はよろしく頼むぜ、Z!」

 

「ああ!」

 

 そんな過去の出来事を思い出しながら2人は拳を突き合わせ、この星と世界の平和を、人々の平穏を守る為に戦う覚悟を互いに確かめ合うのだった。

 そして、ピザトーストとコーヒーを飲んだ後はZも光子力リアクター量産化計画と超合金NZ(ニューゼット)メッキ増産計画の試算と必要なマテリアル確保等のプロセスを構築して行くのだった。

 因みにZは等身大マジンガーZなので光子力ビームもブレストファイヤーもロケットパンチも放てる上に、仕込み刃の様にアイアンカッターを生やし、スクランダーで空も飛べるので下手な生身の人間など勝てる訳が無いのはジュウゾウのご愛嬌であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───スペースコロニーエルピス───

 

 

 

 

 

 

 L5戦役から2週間後、ゾフィーと融合して新西暦世界の地球圏に様々な監視網を掻い潜り、エルピス内の自らの名が刻まれた墓の前に立っていた。

 

「…フッ、一度死んだ俺が、こうして故郷に戻って来るとはな…」

 

 そんな事を呟きながら瞳を静かに閉じ、自身がノアの導きによってM78星雲・光の国に跳んでからの時の事を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 カーウァイがノアの放つ眩い光に目を閉じ、静かに瞳を再び開けると…其処は因果の果てでは無く何処か神秘的なクリスタルの街が遠くに見える不思議な場所であった。

 

「………此処は、一体………?」

 

『此処はM78星雲・光の国で唯一我々ウルトラ族以外の者が活動出来る場所、ウルトラスペースポートだ」

 

「!?」

 

 カーウァイは突然ノアの様に思念の言葉が飛んで来た事に驚き振り返ると、其処には赤と銀の色が目立つ巨人………ウルトラマンの1人が立っていたのだった。

 しかも雰囲気は明らかに自身の様な上に立つ者、多くの部下を束ねている様な老骨さとエネルギッシュな精神性が合わさった独特の物を醸し出していたのだった。

 

『自己紹介がまだだったな、地球人の方よ。

 私はゾフィー、このM78星雲・光の国から宇宙の平和を守る組織『宇宙警備隊』の隊長だ。

 君の名は、何と言うのかな?』

 

「………俺は、カーウァイ・ラウ。

 新西暦と呼ばれる歴史の地球で特殊戦技教導隊の隊長を務め、ゲシュペンスト・タイプSを駆っていた者だ」

 

『…むっ、ゲシュペンスト…今、君はゲシュペンストと言ったのか?』

 

「あ、ああ」

 

 カーウァイはガルインに改造されてから植え付けられた知識からM78星雲と光の国の朧気な情報を思い出し、このウルトラマンこそが隊長だと知ると敬意を持って接し、自らの過去を明かした…が、ゾフィーはゲシュペンストの名に反応を示し、人間には分からないが妙に何か考えている表情を浮かべていたのだった。

 

『どうしたのだ、ゾフィー』

 

『むっ、何故地球人がこの光の国に居るのだ?』

 

 すると、怪獣退治の専門家たる初代ウルトラマンと真紅のファイターウルトラセブンを筆頭に、ウルトラ兄弟達が続々とウルトラスペースポートに集結しカーウァイの姿を見ていた。

 カーウァイは此処までウルトラマンに囲まれるのは壮観であり、ある意味自分は幸せ者に当たるのかも知れないと考えながらウルトラマン達のやり取りを確認していたのだった。

 

『実は…彼、カーウァイ・ラウはどうやら別世界の地球からやって来たらしいのだが………その口から、ゲシュペンストの名が出たのだ』

 

『ゲシュペンスト!?

 まさか、ギリアム………!!!』

 

「ギリアム………ギリアム・イェーガー、私の部下の事を知っているのか、君達は?」

 

『ギリアムの、上司?

 ………事情を深く聴く必要がありそうだ。

 カーウァイ、すまないが君が知る知識を、記憶を我々に出来るだけ語って欲しい』

 

 ウルトラマン達、特にモロボシ・ダンの名を借りていたウルトラセブンはギリアムの名に強く反応を示し、そのギリアムの上司と言うカーウァイの話をウルトラ兄弟全員でゆっくりと聞き始めたのであった。

 なおメビウスとヒカリは後学の為にカーウァイの話やゾフィー達の話を聞き、考えに混ざるのであった。

 

『ギリアム・イェーガー…黒いゲシュペンストを駆る紫髪の男。

 少なくとも我々が赴いた次元にはギリアムの並行同位体は存在しなかった。

 つまり………そのギリアムは、我々が共に戦った事のあるギリアム本人の可能性すらあり得ると言う事になる』

 

『更にエアロゲイターにイングラム・プリスケン………此処でまさかギリアムとイングラム、両者の名を聞くとは』

 

『それに、ネクサスに変身するユーゼス・タウルと言う男も気になります。

 もしかしたら、イングラムもユーゼスも我々が知る2人である可能性が…』

 

 カーウァイは静かにウルトラマン達の話に耳を傾ければ、イングラムやユーゼス・タウル…ネビーイームの創造主達の1人であるユーゼス・ゴッツォの並行同位体とされる男。

 そんなユーゼスの名前すらも知っていると言うゾフィー達の話にこれは偶然では無い、ウルトラマンノアがこの話を彼等にこの口から届けさせる為に導いたのが1つの目的だったのだと悟り、伝説の超人と言うデータしか無い存在は何処まで知り、何処まで見渡していたのかとカーウァイ自身も気になり始めていた。

 そして、ノアに語った自らの感情………自身を超えて真の戦士となった部下達やその仲間達と共に戦いたい、そして地球の平和を勝ち取りたいと言う願いが話を聞く度に強くなり………そして、遂にゾフィー達に吐露するのであった!!

 

「………俺は、さっきも語った様に死んだ筈だった。

 だが、ウルトラマンノアが俺を此処に導いた事は何か意味があると信じたい。

 そして………俺はまだ戦いたい、俺を超えた部下達やその仲間達と共に、地球の平和を勝ち取りたいと願っている!

 だからウルトラ兄弟達に頼みがある。

 俺を………新西暦世界に連れて行って欲しい。

 俺が語った様にウルトラマンジードやウルトラマンオーブも居るので、その反応をビーコン代わりにすれば俺の居た星に辿り着けると思われる。

 だから俺をその世界の地球圏まで連れて行って欲しい!

 頼む………俺は再び戦い、今度こそ地球を守る戦士になりたいんだ………!!!」

 

『だから我々も知りたいのだ………その世界のユーゼスとイングラム、ギリアムが我々が知る男達なのか、を』

 

 そして、カーウァイの願いである地球を護る戦士達と共に戦う事を聞き入れられ、その上でウルトラマン達は誰が行くのかを今度は話し合うのだった!

 

『それで、我々ウルトラ兄弟の中で誰か行くべきだと思う、ゾフィー?

 もしも今回の事件にCPSも関わっているならば、ニュージェネレーションヒーローズやゼロだけでなく私かセブンのどちらかで行くしか無いと思うんだが…』

 

『ああ…ギリアム・イェーガー、イングラム・プリスケン…本当に2人が我々が知る2人で、ユーゼス・タウルがユーゼス・ゴッツォならば何故ネクサス…ノアが力を貸しているのか?

 その謎を解明する為に何方かが動くべきだとハッキリと言いたい』

 

 どうやら、イングラムとギリアムの2人やユーゼスの件を直に見て確かめる必要がウルトラ兄弟の中で生まれてしまい、現場に誰が行くかで悩んでいる様子を見せていたようだった。

 そんなウルトラマン達、特にゾフィー…自身が初めて目にしたウルトラ兄弟とふと視線が合うと、ゾフィーは少し考える仕草を見せながら言葉を紡ぎ始めた。

 

『…ならば、私が直接動こう。

 私ならば悪意を持つ何者かが宇宙警備隊隊長がおいそれと動く訳が無いと裏を掛ける。

 更に、様々な機関、組織に現場判断で誰が必要かを判断し連絡する事も私ならば出来る。

 そしてカーウァイ、君と私が最初に出会った事………これは、何らかの運命めいた物を感じる。

 だからウルトラマン、セブン、ジャック、エース、タロウ、レオ、アストラ、エイティー、メビウス、ヒカリ………私が不在の光の国の警護は任せた。

 そして、必要ならば私がお前達にも出撃指示をウルトラサインで出す』

 

『…確かにカーウァイと最初に出会ったのはゾフィーだ。

 それに、今回の件はノアが関わっているならば、これもノアの導きと判断して良い筈だ。

 …分かった、ゾフィー。

 新西暦世界の件は任せたぞ』

 

『すまない皆。

 …と言う事だ、カーウァイ。

 君を新西暦世界に送り返し、且つ我々の中で誰がついて行くのかは私が決まった。

 そして、それらを一足飛びに解決する為に私と君で融合し、共に行こう』

 

「………良いのか、ゾフィー?

 お前達にはお前達の任務がある筈だが…」

 

『ああ、その任務にも関わるのだ。

 そう、今回の因果の歪みは新西暦世界から…マジンガーZの魔神パワーから発生してると見られる。

 我々は直に見た事は無いが、その力は世界の在り様を好き勝手に変えると聞いている。

 その暴走の危険性があるならば、矢張り私の力が必要になると判断したのだ』

 

 そして、ゾフィーは今回ゼロやニュージェネレーションヒーローズに任せた任務に自身の力も必要不可欠だと高度な判断を下したらしく、カーウァイもそれならばと納得して頷くのであった。

 すると、ゾフィーのカラータイマーから小さい光がゾフィーの手を介してカーウァイの手に収まったのだった。

 それは、初代ウルトラマンの変身アイテムである『ベーターカプセル』にそっくりであった。

 

『これはタイガスパークに使われているアストラル粒子転化システムを搭載した次世代型ベーターカプセルだ。

 これにより、私と君はこのカプセルを介して融合する事となり、過去に地球人と完全に一体化する事例も起きなくなる確率が高まる。

 つまり、事件解決後は私と君で独立してそれぞれの立場に戻る事が可能になるのだ』

 

「………これが………。

 ありがとうゾフィー、ならば早速俺の世界へ向かおう。

 そして、他のウルトラマンやこれから出会う仲間達と共に戦って欲しい」

 

『ああ、勿論だとも』

 

 そうして話が纏まり、ゾフィーと共に元の世界へ戻ると決めた時…カーウァイは次世代型ベーターカプセルを起動した。

 すると、カーウァイはゾフィーのカラータイマーの中に吸い込まれて行き、2人の融合が果たされたのであった。

 それからゾフィーは他のウルトラ兄弟達に頷くと天高く飛び立ち、赤い光の玉になりて別次元である新西暦世界へと旅立つのであった。

 その世界に到着する前に今は戦争中で、恐らく地球側が勝つと説明され、ならばエアロゲイターの生き残りは冥王星宙域外に転移し、バルマーに戻るだろうとカーウァイは説明した。

 そして、その言葉通り新西暦世界直後に宇宙恐魔人ゼットを確認し、バルマーへと逃がす訳には行かず即座に撃破した後、現在に至るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「………これからもよろしく頼むぞ、ゾフィー」

 

 そうしてカーウァイは次世代型ベーターカプセルを懐から取り出して見つめた直後、自身の墓から離れ何処かへと去って行くのだった。

 これから自身やゾフィーの力が必要になる時に備えて、悪意ある者達の目から逃れる為に…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───ナイトレイダー本部───

 

 

 

 

 

「それで士君は私達に黙って一人旅に出ちゃって大変だったんですよ?」

 

「あ〜分かるわ〜、私もソウゴとゲイツには悩まされてばっかりだし」

 

「君達、ああ言われているけど平気なのか?」

 

「放っておけユーゼス、それより今は…」

 

「うん、こっちと話すのが先だよ」

 

「嫌だね〜士に魔王、僕を目の敵にしちゃうのは少し心外だよ?」

 

 ナイトレイダー本部にて、先日やって来た光夏海…ナツミ・ヒカリとツクヨミがツカサとソウゴ、ゲイツが色々と彼女達の苦労話の槍玉に挙げられている事にユーゼスもダイゴも心配していたが、肝心のツカサ達は海東大樹…ダイキ・カイトウこと『仮面ライダーディエンド』を今警戒しているのだ。

 ツカサ/ディケイドは世界1つ1つで役割が違い様々な露悪的な事も平気でやるが、最後は仮面ライダーの概念的な物を守り人間の自由や尊厳を守る戦士として戦うが………カイトウ/ディエンドも世界1つ1つでやる立ち回りは違えど、やる事はただ1つ…お宝を盗み出す怪盗ライダーなのだ。

 更にある世界では義理人情に熱い面を見せれば、ある世界では子供が戦闘に巻き込まれても怪人と戦う事を優先する冷淡さを見せたりと、完全にその人と形を理解する事は不可能なのだ。

 ツカサが舞台演出を司るトリックスターならば、カイトウは只管場を乱す愉快犯…それが大体のライダー達の認識なのだ。

 

「さて………怪盗であるお前が何故この世界に居る?

 2068年の魔王に頼まれて来た訳じゃないのは間違いない筈だ」

 

「ああ、僕は『自然とこの世界に足を運べた』からやって来たんだよ。

 そう、人々が出歩いてコンビニに寄るのと同じ感覚で、ね…夏海が来たのも同じ感じさ」

 

「待って、それ可笑しいよ。

 此処はライダーの居る世界じゃない、特別な事が無い限りそんな事は出来ない筈」

 

「その特別な事がもう起きてたら?」

 

 ツカサとソウゴはカイトウの発言が可笑しいと指摘し、此処は仮面ライダーが居ない所かその概念が無い世界なので、ディエンドであろうがおいそれとやって来れる訳が無い…そう指摘した所でカイトウはその特別が既に起きた、そう口にしていた。

 すると、横で聞いていたユーゼスが今までの様々な要素を思い出して考え抜いた結果、恐らくそれがキッカケで、更に其処に付随した事柄があったからこそディエンドが来たと推察出来たので口にしてみた。

 

「…『終焉の魔神』覚醒に伴い、オーマジオウが因果の果ての『魔神』と『皇帝』と共に動き次元閉鎖を行った。

 更にツカサとソウゴ、ディケイドとジオウと言う仮面ライダーの中でも特別な存在がこの世界に定着しつつスペースビーストを倒し、エアロゲイターの打倒を成し遂げた。

 これによりこの世界の人々にはウルトラマンの様に人の自由と尊厳と平和を守る戦士…仮面ライダーの概念が刻み込まれた。

 それによりカイトウ、君が此処へ来られる道の土台が出来上がり………ツカサとソウゴがジュデッカ戦とセプタギン戦でコンプリートフォーム21(トゥエンティワン)とグランドジオウに変身した為、その道が完璧に舗装されて平気な顔で来れる様になった………違うかね?」

 

「…流石はクロスゲート・パラダイム・システムを作り上げた頭脳を持つ男だよ、ユーゼス・ゴッツォ。

 いや、君はユーゼス・タウルを名乗ってたね。

 タウル…TAULR…フフ、何処までもウルトラマンを愛する男だね、君は」

 

 そうしてカイトウに百点満点を与えられ、口にしたコーヒーの深みを語るかの如くユーゼス・タウルの名の由来を口にしてウルトラマンを愛し続ける男と称し、ある種の敬意を払ってる様子を見せたのだった。

 但しそれもネクサス…ノアに認められている、その点が無視出来ないからなのだが。

 

「…チッ、迂闊にケータッチ21(トゥエンティワン)とグランドジオウウォッチを使った反動がこんな形で現れやがったのか」

 

「じゃあ俺達の責任じゃん!!」

 

「まぁまぁそう言わないでさ。

 オーマジオウの狙いは正しく其処だったと思うよ。

 君達がちゃんと平成ライダーの力を結集した姿になる…もっと言えばツカサの場合は『令和ライダー』のゼロワンの力すらも取り込んだ姿になってくれると信じてたから送り込んだ筈さ。

 そして………此処から本題だから、よく聞くんだよ、皆?」

 

 それからカイトウはオーマジオウがコンプリート21(トゥエンティワン)やグランドジオウになる事も計算の内、ディエンドが平然とやって来れる道を作り上げてしまうのも狙いだとした上で、先程とは違う真剣な表情でこれからの事を語ろうとした…その時だった。

 

『おのれディケイド、ジオォォォォォウ!!!!』

 

「うわ、モニターに変なおっさんが!?」

 

「誰、君は?」

 

「………『鳴滝』?」

 

 ナイトレイダーのモニター全体にチューリップハートのコートとハット、メガネを着用した中年の男性、鳴滝と呼ばれた男が映し出され、これにはカイトウもビクッとしてしまい、冷静なのはツカサとダイゴ、ユーゼスしか居なかった。

 そして、ツカサがモニターの電源全てをOFFに変えた…その時、ナイトレイダー本部の扉を開けて鳴滝が入って来たのだった。

 

「ディケイドとジオウがジュデッカとセプタギンを打倒する為にコンプリートフォーム21(トゥエンティワン)とグランドジオウに変身した事でこの海東大樹、ディエンドの様に平成ライダー達、更に一部の平成ライダーの縁を辿り令和ライダーの一部がこの世界に集まる土台と道が完璧に仕上がった!

 それこそがオーマジオウの真の狙いであり、『終焉の魔神』打倒の1手なのだ!!

 そしてディケイド、ジオウ、お前達の使命はこのディエンドの様に集まりつつある平成ライダーと令和ライダーの力を結集させ、『終焉の魔神』を超克する事こそがお前達の真の使命なのだ!!」

 

「ちょっと待って、令和ライダーも!?

 令和ライダーと平成ライダーは仮面ライダーの世界では余程の事が無い限り交わっちゃいけないってルールが俺とゼロワンで決めたのに何で………あ、此処は本来仮面ライダーやウルトラマンの居ない世界だった」

 

「その通り、だからこそ平成と令和が同じ場に集い力を振るう事が可能なのだ!

 頼んだぞディケイド、ジオウ、平成ライダーは特に話がすんなり通せない一癖も二癖もある奴が多いが、『終焉の魔神』の力を語れば何とかなるだろう!!

 頼んだぞディケイド、ジオウ、そして…ユーゼス・タウル!」

 

 鳴滝はオーマジオウの真の狙い………平成や令和のライダー達を集め、『終焉の魔神』打倒に力を一纏めにさせる事だと力強く語ると、ソウゴもこの世界ならば可能だとして自分で納得してその話を呑み込んだのだった。

 そしてツカサ、ソウゴ、そしてユーゼスに平成と令和のライダーを集める様に頼み込むと、オーロラカーテンを展開しその場から去ろうとしていた………が、ユーゼスが此処で1つの疑問が思い浮かび、鳴滝にその質問を投げ掛け呼び止めた。

 

「待ってくれ、何故平成と令和だけなんだ?

『仮面ライダー1号』や『BLACK RX』、達『昭和ライダー』達に何故声を掛けない?

 平成も令和も縁を辿りこの世界へ来れるなら、昭和ライダーも来れる筈だが?」

 

「…昭和ライダー達は『ある作戦』の為に平時は動けず、この世界に入ろうともしないのだ。

 そしてその作戦が実行されるかも、ユーゼス・タウル達や鋼龍戦隊の手に掛かっている、頼んだぞ…【シュゥゥゥゥゥゥ】」

 

「………成る程、何時もの昭和ライダー達の秘密主義か。

 まあ良い、なら平成ライダーや令和ライダーを見掛けたら声を掛けて仲間に引き込むぞ、良いな?」

 

「………そうするか」

 

 そして、鳴滝は『ある作戦の為に昭和ライダーは動かない』と口にして消えてから、ツカサ達の方針として平成・令和のライダー達の結集をする事となり、ナイトレイダーの様な民間協力者として確立させれば平成ライダーも令和ライダーも文句は言うまいとユーゼスは考えていた。

 …だがツカサやソウゴは、『エグゼイド』や『ゴースト』、『鎧武』や『ビルド』達平成後期の大体のライダーは兎も角ディケイド以前の平成ライダーは一癖二癖多いので話がそのまま通せるのが『アギト』と『龍騎』位しか居ないと判断していた。

 ………なお、ツカサは敢えて『クウガ』のみは声を掛ける者の中から敢えて外していた。

『小野寺ユウスケ』は兎も角、『五代雄介』の方は駄目だとして考えていたからだ。

 

「では今後も僕にドシドシと頼ってくれたまえツカサ、魔王達。

 ああそれと、今君達が作っている『4機目のクロムチェスター』のパイロットは僕がやらせて貰うよ。

 さもないとお宝として盗むからよろしく頼むよ?」

 

『はぁ!?』

 

「………はぁ、『クロムチェスターδ』を盗まれては敵わん。

 良かろう、君を専属パイロットとして訓練させるからそのつもりで頼むぞ、ダイキ・カイトウ」

 

「話が早くて助かるよ、ユーゼス」

 

 そうしてカイトウがクロムチェスターδに乗ると宣言した上に従わなければ盗むと言われたので、ユーゼスも渋々それを認めて頭を抱えるのだった。

 平成ライダーはツカサも含めてこんなにも一癖あるのだなと考え、しかしツカサはまだマシな方だったとも考えながらクロムチェスターδのロールアウトとライダー集めに専念するのであった。

 なおナツミは整備士に任命され、ツクヨミからクロムチェスターの整備を学び何とか頭に叩き込むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───テスラ・ライヒ研究所───

 

 

 

 

 テスラ・ライヒ研究所の来客専門室にて、ギリアムはある人物に話をするべく名指しで呼び付けてこの部屋に来るまでゆっくりと待っていた。

 本当はジョナサン博士やクスハ達とも話したかったが、今日は絶対にこの人物に話をせねばならないと狙いを定め、険しい表情を浮かべながらその人物が来るのを待っていた。

 すると部屋のドアが開き、そのある人物が入って来るのだが………別に呼んでいない2名も一緒に居るので怪訝な表情を向けていたのだった。

 

「………別に君以外を呼んだ覚えは無いのだがどうしてその2人も呼んだのだ、ミスト・レックス技士」

 

「それは当然、2人も俺の仲間だからですよ、情報部の………確か、ギリアム・イェーガー少佐」

 

 ギリアムは自身が呼び込んだミスト・レックス以外にも2名混ざっている事を怪訝に思ったが、ミスト本人が仲間だと断言したのでギリアムはこの2人すらも警戒していたのだった。

 アンジェリカもシェルディアも緊張した表情を見せ、しかしミストに促されてギリアムの対面に座ると………数十秒の沈黙の時間が流れた。

 そして、最初に口火を切ったのはギリアム側であった。

 

「…単刀直入に聞こうか、ミスト・レックス、アンジェリカ・シャルティール、シェルディア・ルージュ………お前達は『向こう側』から『アギュイエウス』、或いは『リュケイオス』…『向こう側』の世界に残されたシステムXNを使い、『こちら側』へやって来た人間だな?」

 

「…それを聞くと言う事は、貴方も『向こう側』からやって来た人なんですよね、ギリアム・イェーガーさん?

 ならば………初めまして、俺は惑星アトリーム人で元防衛隊所属、現地球連邦軍特殊任務実行部隊シャドウミラー所属…ミスト・レックス中尉です」

 

 ギリアムの質問にミストは重い口から声を振り絞る様に出すと、ギリアムは矢張りこの男はシャドウミラーであったかと予測が当たり、更に警戒心を強めながら3人の差異次元の世界人、並行世界人と様々な呼び名がある異星人を睨むのであった…。




此処までの閲覧ありがとうございました!
はい、マジンガーZはサイボーグ端末を得てコウジと同じ視点で話せる様になりました。
OG2ではこのサイボーグ端末であるZが普段の会話に混ざると思います。
なお、脳内CVは櫻井孝宏さんになります。
理由は無限の可能性と無限の危険性を持つ青きロボットの声がマッチングしましたので、
更に鳴滝のギャラ発生と平成ライダーと令和ライダーが来る可能性が…。
平成ライダーは1号ライダーは絶対、ブレイドはカリスとセットも絶対、令和は多分ゼロワン位かな〜と思ってます。
因みに予定なので令和ライダー側は増えるかも?
更にカーウァイ隊長の光の国に居た時の回想を少々流し、ゾフィーと共にこの世界に戻って来るまでの経緯を描きました。
因みに次世代型ベーターカプセルのお陰で地球人との完全な一体化が発生しない様になってますので最終回にカーウァイ隊長がゾフィーと一緒に光の国へ行く事は無いです。
そして………ギリアム、遂にミストさんと邂逅。
アンジェリカとシェルディアと混ざりながらどんな会話をするのか…その内容は予定では『向こう側』の記憶を振り返る形となり、其処でテツヤやイングラムと出会う際の話を描く予定となってます。

次回もよろしくお願い致します!
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