スーパーロボット大戦OG 魔神伝   作:”蒼龍”

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皆様こんばんはです、第2話を投稿致します。
今回はミストさん達とギリアムさんの邂逅からの続きと………遂に語り始める向こう側の話になります。
果たしてテツヤやイングラムが何を体験するのか、お楽しみに下さいませ。
では、本編へどうぞ!


第2話『未知なる『向こう側』へ』

 ギリアムはミスト達がシャドウミラーと確認した後、アンジェリカも中尉でアトリーム人、シェルディアはアトリームの友好星で星間ゲートで繋がりがあった『惑星べザード』出身であったと簡易的に聞いたのだった。

 そして、次の質問へと入るのだった。

 

「では次に………お前達はシステムXNを何に使う?

『ヴィンデル・マウザー』の部下ならば知っている筈だ」

 

「それを知って、もし悪意を以て利用してるとなれば、やっぱり壊すつもりですよね…恐らく、ヴィンデル総隊長が言っていたファースト・ジャンパー、ヘリオス・オリンパスさん」

 

「そうだ。

 そして…俺はシステムXNを悪用する者達と戦う運命にある。

 …答えて貰おうか、ミスト・レックス中尉」

 

 更にギリアムが踏み込む話をすると、ミストもギリアム・イェーガーと言う男の覚悟を知る為に敢えて悪用する場合を問い、互いが一触即発の雰囲気となったのだった。

 そうして互いに睨み合いを利かせて数分後………この雰囲気を崩したのはミストの方からだった。

 

「…良かったです、貴方が正義の心を燃やす正しい人で。

 実はシステムXNを作ったのは魔王だったのだ〜!!なんて事になってたら洒落にならなかったからな」

 

「全く、ミストはこんな時に巫山戯た質問を投げ掛けるなんて…だから空気が読めない男って皆から言われるのよ」

 

「確かに俺は空気が読めない事で有名さ。

 だけど今はそんな事はどうだって良い、重要な事じゃない。

 今重要なのは………ギリアムさん、貴方が居なくなった新西暦182年より後の話の方が重要で………そして、どうしても知って貰わなきゃいけない事なんです」

 

「俺があの世界から事故で去った後の…」

 

 ギリアムはミストが語ろうとしている、新西暦182年以降の『向こう側』の全ての出来事をありのまま伝えようとしていた。

 その瞳には、それこそが自分の使命だとする強い意志をギリアムは感じていた。

 だからなのだろう、ギリアム・イェーガーが相手がシャドウミラーでも話を聞く気になったのは。

 

「良いだろう。

 ならば語ってくれ」

 

「はい………」

 

 そうしてミストは重い口を開く様に語り始めた。

 しかもギリアムから見て何かトラウマの様な物を語る様な仕草があり、今からこの青年は何を語るのか………それを見守るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第2話『未知なる『向こう側』へ』

 

 

 

 

 

 

 新西暦188年7月25日、『ある理由で故人となってしまったコウジ・カブト司令』の生誕日。

 その日、人類最後の砦であるテスラ・ライヒ研究所に『終焉の魔神』が生み出した『悪魔』達が同時進行して来ると言う事件が発生した。

 ポイントS539852で部下達と共に悪魔の迎撃を行っていた『バリソン・コルト』はAクラスの『悪魔』3体を撃破し、残るBクラスとCクラス『悪魔』も倒し、任務を終えた………と思われた。

 だが現実は非情だった。

 何と…『終焉の魔神』がバリソンの乗るグルンガスト2号機を狙い襲撃して来たのだ!

 バリソンは狙いが直ぐに自身である事を察知し、部下達を逃がして単身『終焉の魔神』との戦いに挑んだのだった。

 

「ぐ………あ………」

 

『超闘士グルンガスト………コノ程度カ、ツマラン』

 

 しかし、結果は火を見るより明らかであり、『終焉の魔神』が持つ7つの魔神パワーの前にはグルンガスト2号機でも刃が立たず、計都羅睺剣は叩き折られた上に四肢は破損、そして頭部コックピットも破損で露出し、バリソンは虫の息だった。

 寧ろ生きているのが不思議なレベルだ。

 もしも此処にあの『探偵』か、『光の巨人』が居ればバリソンを治癒、或いは融合して命を救えただろう。

 しかし………その2人もまた別の戦場に駆り出され、しかもそちらの方は矢鱈数が多いので『終焉の魔神』がバリソンを殺す為、グルンガスト2号機を破壊する為だけにこんな攻撃を仕掛けてきたのだと、死に逝くバリソンにはそう感じられたのだった。

 

「ナラセメテ我コソガ唯一無二ノスーパーロボットダト証明スル為ニ………『ZEROニ還レ』』

 

 そしてお決まりの文句を光の文字に浮かび上がらせ、『終焉の魔神』は『ブレストファイヤー』でグルンガスト2号機を消し飛ばそうと放熱板を光らせた。

 最早これまで………バリソンはそう覚悟しながらその瞳を逸らさず、最期まで『終焉の魔神』を睨む様に見つめたのだった。

 そして………。

 

 

「ダブルサンダァァァァァァァァァ・ブレェェェェェク!!!!」

 

「インフィニティ・シリンダー、デッド・エンド・シュート!!!!」

 

『!!!』

 

 しかし、その『終焉の魔神』の頭上から凄まじき稲妻と、謎の光が直撃し『終焉の魔神』を仰け反らせる事に成功する!!

 

「…あ、ああ………!!」

 

 そしてバリソンはこの稲妻を見た事がある………幼き日に、ミケーネの野望を砕く為に現れたマジンガーZに代わる新たなる魔神、偉大な勇者…その名は…。

 

「グ、グレート…マジンガー………!!」

 

 そう、バリソンの記憶の中にあるグレートマジンガーがそのままの姿で今現在、この瞬間に現れ、バリソンを救ったのだ!!

 その偉大なる勇姿に心を震わせ、涙を流し………そして、『再びグレートマジンガーを見る事が出来た』と言う死んで逝った仲間達への土産話が出来たとして………バリソン・コルトは息を引き取ったのだった………。

 一方、グレートマジンガーとアストラナガンの本気の攻撃を受けた『終焉の魔神』はほぼダメージが無く、特にグレートマジンガーの存在を確認した瞬間憎悪や怒りと思しき表情を見せながらグレートを睨み付けていたのだった!!

 

「チッ、次元の孔を出た直後にこんな場面に出会すとはな!!

 それにグレートとアストラナガンの本気の攻撃を受けても大したダメージを受けてない所か、時間逆行すらしていないがどういう訳だ?」

 

「7つの魔神パワー全てが発動した影響でインフィニティ・シリンダーの効力も意味を成さなくなり単なる破壊光弾を撃つ攻撃に成り下がった、ただそれだけだ。

 それよりも…奴はお前とグレートマジンガーを見ているぞ、テツヤ」

 

「ああ、分かってる」

 

 テツヤはL5戦役後にいきなりこんな敵と戦わされた事から、ノスフェル:進化体を時間逆行させて倒したインフィニティ・シリンダーをも余り通じない事も鑑みて『終焉の魔神』は今までの敵と遥かに格が違うと感じていた。

 ゲームで例えるならノスフェル:進化体はレベル45の無限再生と自己増殖持ち、ジュデッカはレベル70とすれば、あの魔神はレベル1000を超えると言う雰囲気をマジンガー乗りの魂が感じ取ったのだ。

 そうして、『終焉の魔神』はグレートマジンガーとアストラナガンを睨み尽くした後………グルンガストの破壊は終えたのでグレート達に興味を無くし何処かへ去ろうとしていた。

 ………それに、『別世界のロボ』達、特にグレートマジンガーを破壊するのはこの世界を全て壊し尽くしてからが先なのだから。

 そう判断した『終焉の魔神』は空間転移でその場から何処かへと消えたのだった。

 

「俺達に興味を失くして何処かへ行ったらしいな」

 

「これは助かったと見るべきか………取り敢えず、あのグルンガストのパイロットの安否を確かめるぞ」

 

「ああ」

 

 そうしてその場に残されたグレートマジンガーとアストラナガンは、今にも爆散しそうなグルンガスト2号機の前へと降り立ち、頭部コックピットを確認し始めた。

 しかし、操縦していた青年は既に事切れてしまっていたのだった。

 だが、その表情は悔しさ等を滲ませる物では無く………何か、憧れた物を最期に見られて満足した様な表情であったのだった。

 そしてテツヤはコックピット内の青年を回収し、懐のドックタグを確認した所『地球連邦軍特殊任務実行部隊シャドウミラー2番部隊隊長バリソン・コルト少佐』と書かれているのを理解したのだった。

 

「シャドウミラー、それがこの世界の連邦軍の鋼龍戦隊に当たる部隊か?

 そんな所の少佐がこうも完膚無きまでに殺られるとは………矢張り、あの魔神は危険だな」

 

「…ああ(シャドウミラーか………俺自身は会った事は無いが、アストラナガンのコンピューターには記録されている………果たして、この世界の奴等も結局戦争がしたいだけの狂人なのか、それとも………)」

 

 テツヤはシャドウミラーをあくまでも鋼龍戦隊の様な突出した戦力が多く居る部隊と判断し、そのバリソンと言う男があの魔神に何も出来ず殺られたに触れてマジンガー乗りとしてあの存在を看過出来ないとして表情を険しくしていた。

 一方イングラムは直に出会った事が無いが…アストラナガンに搭載された記録機器にあるシャドウミラーを把握し、この世界でも同じか否かを確かめるべく慎重に行動しようと言う事を考えていたのだった。

 

 

 

 

 

 それから1時間後、バリソンの墓を立てたテツヤ達はドックタグもシャドウミラー隊に届ける為にグレートマジンガー、更にアストラナガンへ乗り込みその場から立ち去ろうとしていた。

 

「所でイングラム、此処はアメリカのどの辺りだと思う?

 バリソンのドックタグからアメリカ方面の連邦軍所属なのは分かったが、それ以外はさっぱりだ。

 それに………この世界、『異様に荒廃し切っている』と俺は思う」

 

「…アストラナガンのコンピューターによれば、テスラ研近くの場所だ。

 だが、本来此処は緑豊かな土地だったと俺達の世界では記憶している。

 ………やはり、『終焉の魔神』が暴れた影響でこうなったのか?」

 

 そして、現在位置をアストラナガンに搭載されているレーダー解析機で確認した所、テツヤ達の世界ではテスラ・ライヒ研究所が近場にある自然豊かな場所の筈だった。

 しかし…ここは今、恐ろしく荒廃し、クレーターや大地に切断痕がある等の悲惨な光景が広がっていた。

 テツヤもイングラムも、これも全て先程の『終焉の魔神』が関わっているのかと考えながら、グレートとアストラナガンを動かそうとした………その時、2機の索敵レーダーに15を超える機影が確認されたのだった!!

 そして、それが現れる………そう、その姿は劣化版マジンガーZ、劣化版グレートマジンガーの様な見た目でありながら何処か悪魔的で禍々しい物だった!!

 

「むっ、何だあれは?」

 

「分からん、アストラナガンの情報にも無い。

 だが………周りにある残骸とあれが同一存在だと言う事は分かった」

 

「ふん、ならば敵か。

 なら丁度良い、この世界の敵の強さとやらを身を以て知る機会だからな!!」

 

「ああ、手加減は無しで行くぞ、テツヤ!!」

 

 そうして現れた謎の敵に対して突っ込んで行くグレートマジンガーとアストラナガンの両機は、謎の敵の放つロケットパンチやブレストファイヤー系統の技を悉く避けたり弾く等をして全く敵を寄せ付けぬ強さを発揮していた!

 されど、グレートマジンガー擬きが1番弱く、マジンガーZ擬きが次に強い程度だと戦闘中に気付きながらマジンガーブレードとZ・O・ソードで暫定超合金Zをスポンジの様に斬り裂くのであった!!

 そして………途中から何方の攻撃もグレートの1.5世代型の超合金NZ(ニューゼット)に通じないと判明し、最早避けるまでも無いとしてグレートマジンガー無双が始まり、念動フィールドを用いればアストラナガンも同様の事を成し遂げるのだった!!

 

「ふん、雑魚共が粋がるんじゃない!!」

 

「確かにこの程度ならば幾らでも倒せるな………但し、こちらの体力が無限に続けばな。

 それに、増援が来たぞ」

 

 しかし、そんなグレートマジンガーとアストラナガンの快進撃が面白くなかった謎の敵は3種類目………よりマジンガーを悪魔的にした姿の敵が2機確認され、更にその敵は出力も他2種類と桁違いであり………且つ、グレートマジンガーの機器には3種類目の機体には魔神パワーが1〜5まで搭載されている事を知り、警戒心を強めていた!!

 

「気を付けろイングラム、あの3種類には1〜5番までの魔神パワーが搭載されている様だぞ」

 

「此方でも確認した。

 …何者なんだ、このマジンガーの正体は?」

 

「『終焉の魔神』の小間使いである事には間違い無さそうだがな」

 

 しかし、そんな魔神パワー搭載型の謎のマジンガーが現れても全く動揺していないテツヤとイングラムは近付いて来る敵を流れ作業的に倒していた。

 特に弱いタイプはアストラナガンの『フォトン・バルカン』を連発で当てるだけでも倒せる上に、グレートマジンガーの方は『ニーインパルスキック』や『バックスピンキック』、ネーブルミサイルを使うだけでも充分であり、グレートブーメランやグレートタイフーンを使うだけ勿体無かったりした。

 が、2人はそんな弱い者にも油断はしない、何故なら戦闘のプロなのだから。

 

「さて、あの1番強そうな奴は高みの見物を止めてこっちに向かって来たぞ、迎撃してさっさとテスラ研にでも向かうか?」

 

「…待て、何かが此方に来る、数は5だ」

 

 すると、戦域にテツヤもイングラムも見た事の無いタイプの機体が突入して来たのだった。

 テツヤは何者かと警戒し、イングラムはアストラナガンのコンピューターに検索を掛けて照合し 、2機は『エクサランス・ストライカーフレーム』と『エクサランス・フライヤーフレーム』、『時流エンジン』と言う時の流れでタービンを回すエンジンを搭載するそれは、アストラナガンのティプラー・シリンダーの親戚の様な存在である。

 他の3機は『レヴリアス』、『セリウス』、『セリウスII』である。

 どれも『クリスタル・ハート』と言う正しい心を力に変える動力源を持ち、且つ地球とは別の星であるアトリームとべザードの機体であった。

 

「報告だと、バリソン2番隊長は此処で『奴』に遭遇して部下の皆を逃がしたって話だったけど…」

 

「其処に着いてみたら何か大規模戦闘が発生してるし、『デビルマジンガー』達を倒す奴もマジンガーだったりで、何か変だよねミスト、アンジェリカ?」

 

「ああ、だから地球人の『ラウル』と『フィオナ』に聞きたいんだ。

 デビルマジンガー達と戦闘をしているマジンガーは何なんだ?

 ………ラウル、フィオナ?」

 

 一方異星人、アトリーム人とべザード人の3人は何が何だかさっぱり不明なので友人の『ラウル・グレーデン』と『フィオナ・グレーデン』の双子の兄妹に事情説明を求めた………が、2人はモニター越しに固まってしまったていた事が分かったのだった。

 それも、デビルマジンガーと戦うマジンガーを目撃した瞬間から。

 

「ね、ねぇラウル、あれって………!!」

 

「あ、あぁ、見間違える訳が無い………あれは、グレートマジンガーだ!!!!」

 

「グレートマジンガー?

 それって確か、マジンガーZの相棒で今は喪われた存在だって話だったよね?

 何でそんなのが居るの?」

 

「過去に喪われたマジンガーが今こうしてデビルマジンガーと戦ってるだって?

 そんなの、普通じゃ考えられない………けど、普通じゃないなら多分考えられそうだと思う」

 

「…まさか、アレは…!」

 

 ラウルとフィオナは幼い頃に世界を守る為に戦った偉大な勇者、グレートマジンガーがこうして再びこの世界に現れた事に驚愕し、固まってしまっていたらしかった。

 ミストは何かネタにされてそうな構文を使いつつも…シャドウミラーが目指すべき目標を頭の中で思い浮かべながらラウル達に語りかけると、ラウル達ももしやと勘付き急いでグレートマジンガーに通信を繋いだのだった!

 

「こ、此方地球連邦軍特殊任務実行部隊シャドウミラー第1部隊所属のラウル・グレーデン中尉!!

 そちらの所属と名前を答えて欲しい!!」

 

「むっ、お前達があのバリソンと言う男の仲間達か。

 俺は地球連邦軍極東支部伊豆基地、及びスペースノア級弐番艦ハガネ、そしてヒリュウ改との併合部隊である鋼龍戦隊所属のテツヤ・ツルギ少佐だ。

 一応元特殊戦技教導隊でもある」

 

「(お、俺達の知ってるテツヤさんよりずっと老けてるけど、もし今『この世界に居たら』こんな見た目だったかも知れない…でも、この雰囲気は間違い無く戦闘のプロであるテツヤ・ツルギだ!!)

 あ、あの、バリソンと名前を口に出しましたが、バリソン2番隊長は………」

 

「…すまん、俺達が『此処へ』来た時には『終焉の魔神』と思しきマジンガーに襲われ虫の息だった。

 そして、俺達が奴に攻撃したんだが…向こうは興味を失ってそのまま立ち去ったので安否確認したが、結局息を引き取り俺とイングラムが埋葬した。

 ドッグタグも回収してある」

 

 それから会話を進めると、バリソンは矢張り死亡したらしく、ドックタグを回収さてテツヤ達が埋葬したらしかった。

 しかし………其処で再び信じられない名前が飛び出たのだ。

『2年前の決戦』で『奴』やあの『狼達』の所為で全員死亡したSRXチームの隊長であるイングラム・プリスケン少佐があの黒い機体に乗っているのだと言うのだ!

 ミストはヤマカンだったのだが、これは総隊長やシャドウミラーが目指すべき物の方から彼等がやって来たのかもと思い、『光の戦士』や『魔を断つ剣』が現れ、自分達を救ってくれたあの『2年前の決戦』の時の様な感情…恐怖を克服する為の勇気の感情が再び絶望の淵から輝いていたのだった!!

 

「そ、そうなんですか………。

 なら、貴方達が今戦っているデビルマジンガー達を俺達と一緒に倒してテスラ研へ来て下さい!!

 其処でなら、もっと詳しい話が俺達の上司の方達から聞ける筈です!!」

 

「矢張り此処はテスラ研の近場だったか。

 了解、ならばこの雑魚共………デビルマジンガーとか言うマジンガーの風上にも置けない様な連中をスクラップに変えてから一緒に行ってやる。

 シャドウミラー隊、遅れを取るなよ?」

 

「は、はい!!

 …皆、早くデビルマジンガー達を倒してヴィンデル総隊長達の下に戻ろう!

 あの人達は絶対に会わせるべき人達だ!!」

 

「確かにそうだなラウル。

 よし、なら一丁頑張りますか!!

 何時もの様に、暴徒鎮圧をする様にデビルマジンガー達を鎮圧するぞ!!」

 

 そうしてラウルやミスト達が味方に加わってから、一番雑魚のデビルマジンガーを彼等に任せつつ援護をしたり、中位の強さのデビルマジンガーにもグレートとの力の差を見せ付けながら捻り潰し、ラウルやフィオナ達を歓喜させていた!!

 

「あ、あの戦い方…やっぱりグレートマジンガーだ!!」

 

「敵に容赦せず、油断もせず潰せる時に潰す…戦闘のプロ、テツヤ・ツルギの戦い方だわ!!」

 

「ひぇ〜、滅茶苦茶やるじゃないかあの人…『アクセル』1番隊長並に強いんじゃないか、アレ?」

 

「ええ…本当に凄まじく冷徹で正確無比、正に職人技術って奴ね」

 

「それを言うなら職人芸だよ、アンジェリカ」

 

 ラウル達もデビルマジンガーの中位の存在とは油断しなければ負けない程度の実力を見せていたが、テツヤとグレートマジンガーの戦い方に戦慄と羨望、一件組み合わせる事の無い2つの感情が上手く混ざった物を表情に出しながらラウルとフィオナ、ミスト、アンジェリカ、シェルティアは皆その力と存在感に勇気を与えられつつあった。

 一方アストラナガンの活躍もグレートと同様であり、R-GUNでは無く突出した力を持つあの機体に乗るイングラムに違和感を覚えていたが、それでも自分達が知る『イングラム・プリスケン』に近しい為、その違和感を飲み込むのだった。

 

「さ〜て…残るは猿山のボス猿が相手だな。

 掛かって来い、俺とグレートがスクラップにしてやる!!」

 

 そして、アクセルやバリソンと言った面々でしか単独で戦えず、ラウルとミスト達は5人で連携して漸く1体を倒せるAクラスのデビルマジンガーとグレートマジンガーの対決となった!!

 デビルマジンガーは早速魔神パワーを発揮し、グレートを超える様に性能をかさ増ししようとしつつ、高次予測で得た次の行動へのカウンターを狙っていた!!

 ………だが、テツヤは寧ろ手の内がバレてるならばそのまま突っ込み『対応出来ない速度で叩き伏せる』を実行し、グレートブースターのスピードを活かして右ストレートをAクラスのデビルマジンガーの顔面に叩き込んだ上に、矢鱈硬くなる超合金Zをそのまま砕いたのだった!!

 

「ふん、コウジとマジンガーZの魔神パワーと比べても雲泥の差が有り過ぎるな。

 確かにコレが徒党を組めばそこそこは良い戦いになりそうだが………単体でこの俺とグレートマジンガーを止められると思うな!!

 サンダァァァァァァァァブレェェェェェェェェク!!!!!」

 

【ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!】

 

 更にサンダーブレークを第2のパワー吸収があるにも関わらず放つと、今のグレートの光子力エンジンが振り絞れる出力にデビルマジンガー:Aは吸収し切れずダメージを負い、再生も追い付かないレベルで損傷を重ねて行った!!

 イングラムはデビルマジンガー:Aの力を見る為に見に回っていたが、矢張りマジンガーZの劣化品の印象が強く、かなり時間を掛けて漸くグレートやアストラナガンを超えられる程度の存在と認識し、それならば時間を与えず攻撃を叩き込んで倒せば良いとも判断したのだった!

 

「止めだ、ドリルプレッシャーパンチ!!!」

 

【ズゴォォォォォッ、ズドォォォォォォォォォォォン!!!!!!】

 

「ふん、俺とグレートを相手にしたければもっと強い奴を連れて来るんだな!」

 

「や、やっぱりテツヤ・ツルギとグレートマジンガーは圧倒的だ…!!

 そうだ、やっぱりこの人が居れば、この世界はこんな風にはならなかったんだ………!!」

 

「ラウル………」

 

「(…先程からなの彼等の反応、もしやこの世界のテツヤとグレートマジンガーは………?)」

 

 そうして戦闘が終了し、デビルマジンガー:Aの顔を踏み潰してコレをマジンガーと認めない意思をハッキリと見せたテツヤは周りのスクラップ達にもう聞こえない指摘を叩き付けたのだった!!

 一方でイングラムはラウル達の反応からこの世界のテツヤ・ツルギとグレートマジンガーに何かあったのは間違い無い………最悪の結果も想定しながらも、彼等から話を聞く必要があるとして黙っていたのだった。

 またミストは、テツヤの徹底した戦い方をアンジェリカの父でアトリーム防衛隊隊長だった『エルリック・シャルティール』を彷彿とさせると思いながら、この人の後に付いて行けば安心感が持てると言う信頼を置き始めていたのだった。

 

「…さて、状況は終了した。

 早速テスラ研へ案内して貰おうかラウル中尉達」

 

「は、はい!

 こっちに付いて来て下さい!!」

 

 それからテツヤはラウルにテスラ研へと案内させる様に命じると、ラウルとフィオナが先導し、ミスト達が後方と横を警戒する陣形を取りながらテスラ研へと向かい始めたのであった。

 ………そんなグレートマジンガーやアストラナガン等を戦場の一角にある崖の上から見ていた女性が1人居たのだった。

 

「………グレートマジンガー………剣鉄也………何故、貴方は今になってこの世界に現れてしまったの………?」

 

 その女性はピッチリとしたスーツ姿で、言ってしまえば女性版マジンガーZスーツの様な物を着て、且つ頭もマジンガーZを女性的な物に変えた形に整っていたのだった。

 そして女性はボロボロのフードを被って密かにグレートマジンガーとアストラナガン達を追い掛けるのであった。

『終焉の魔神』が覚醒し、終わろうとしているこの世界に突如として現れたグレートマジンガー達の真意を確認する為に………。

 

 

 

 

 

 

 

───テスラ・ライヒ研究所───

 

 

 

 

 デビルマジンガーによる要塞化し、『人類と地球連邦軍最後の砦』となったテスラ研への同時多方面攻撃が終了後、司令室でヴィンデルは『レモン・ブロウニング』少佐と『アクセル・アルマー』少佐と共にバリソンが生きて帰って来る事を信じて調査に行かせたラウル達からの通信を待っていた。

 

「…ねえアクセル、もしもバリソンがこのまま亡くなっていたら…貴方はどうするの?」

 

「どうするもこうするも無い、バリソンが抜けた穴を何とか埋める人材を確保するだけだ。

 所詮これは『奴』やその眷属のデビルマジンガー、そしてスペースビースト共との生存競争に過ぎんからな、これがな」

 

「(………)」

 

 そんな時、レモンはふとアクセルにバリソンが死んでいた場合の対応等を聞くが…もう『2年前の決戦』以降人が変わってしまった、変わらざるを得なくなったアクセルの今の姿に心を痛めながら、恋人たる彼の言い分も正しいのでそうするしかないとして割り切る他に無かったのだった。

 すると、通信機からラウルのエクサランスの周波数で通信が入ったのでヴィンデルは早速モニターに付けたのだった。

 

「ラウル、バリソンはどうした?」

 

『こちらラウル…やっぱりバリソン2番隊長は『奴』の手に掛かり…』

 

「…そうか」

 

 ヴィンデルは短くそう呟くが、『2年前の決戦』を生き延びた仲間の1人がまた逝ってしまった事に心を痛めており、最早『奴』を…『マジンガーZERO』を倒すには矢張り今のシャドウミラーとこの世界への来訪者たるウルトラマンゼロ、『魔を断つ剣』ことデモンベイン、クロウ・ダイジュウジ達と共に全力で激突して互角に持ち込むのがやっとだと頭の中で計算し、矢張り『プロジェクトEF』を進める以外に道は無いとして瞳を閉じていたのだった。

 

『あ、あの、それと………もう1つ報告があります』

 

「むっ、何だ?」

 

『あの………此方を見て下さい』

 

 するとラウルは他に報告があるとしてエクサランスの後方カメラの映像をヴィンデル達3人に見せた。

 そして、それを見たヴィンデル達の反応はと言えば…。

 

「なっ!?」

 

「嘘、あれは…!!」

 

「…グレートマジンガー…だとッ!?」

 

 その一昔前のこの世界を守り、最後は自爆によって自身の命と機体を引き換えにミケーネ帝国との戦いを終わらせ英雄として慰霊碑に大きく名が刻まれし男、テツヤ・ツルギ。

 そしてその男が駆る偉大な勇者グレートマジンガー、その姿が映し出されたのであった!

 更にグレートマジンガーの隣には謎の黒い天使と形容すべき機体がおり、ヴィンデルはその頭脳と計画立案者としてその2機が『極めて近く、限りなく遠い世界』、即ち並行世界、差異次元からやって来たのだと確信するのであった!!

 

「………矢張りあったのだ、グレートマジンガーが無事な世界が!!

 我々が目指し、そして奴を、マジンガーZEROを打倒する道を作れる世界が、あったのだ!!」

 

 ヴィンデルはグレートマジンガーが存在している世界がある事に歓喜し、立案したプロジェクトEFを推し進める為の強固な材料があちらから来たと感じると共に、かつて自分達を救ってくれた英雄、その並行同位体ではある物の偉大な勇者の帰還に涙を流し拳を握り締めたのだった!!

 だがアクセルは………逆に何故今更現れた、『2年前の決戦にどうして来てくれなかった』と怒りを滲ませ、拳を強く握り締め過ぎて血が滴ってしまっていたのだった。

 レモンは対照的な2人の反応に、自分は中立だが何とか新たな来訪者達への緩衝材になる様に努めようと心掛け、グレートマジンガーとアストラナガンの歓迎とこの世界の説明の準備をコンピューターから歴史的な出来事を纏めたデータを抜き出し始めるのだった。

 

『テツヤ、テツヤ』

 

『イングラム、イングラム』

 

 一方、司令室の中でモニターをポヨンポヨンと跳ねながら見ているマスコット的な存在………白い『Aハロ』と赤い『Cハロ』がテツヤとイングラムの名前を呟くのだった。

 ヴィンデルとアクセル、レモンはテツヤは兎も角、イングラムと聞き、もしやあの黒い天使のパイロットがイングラムなのか?と思い、兎に角作業を進めるのであった。

 ………その傍らでアクセルは、拳を握りながら別世界のテツヤ・ツルギを『試そう』と考えながらテスラ研格納庫へと一足先に向かうのであった。

 レモンがそれに気付いたのは、アクセルが部屋を出てから20秒後の事であった。




此処までの閲覧ありがとうございました!
今回の話は『こちら側』でミストさんが見聞きした事をギリアムに話して、ギリアムがその光景を想像しながら『向こう側』の状況を疑似体験(但し正確無比)する形の話となり、更にテツヤとイングラムもどんな体験をこれからするのかを描く事が1.5シナリオのコンセプトになります。
バリソンの苗字はオリジナル…と言うか、バリソンの苗字が出てる媒体が確認出来た中で見当たらなかったのでコルトになりました。
そして遂に現れた『向こう側』のマジンガーZERO。
奴の目的の全貌はまだ明かされませんが、まぁ大体は想像出来る筈です。
そして、グレート達を狙わなかったのは『この世界を壊したら次はお前達だ』的なアレです…。


あ、白いAハロと赤いCハロについてもちゃんと説明があるので安心して下さいませ。

次回もよろしくお願い致します、感想等をお待ちしております!
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