今回も完全会話回になりますが、本作の『向こう側』の歴史、どの様な経緯で今に至ったかを語ります。
前もって言えば超タイムライングチャグチャです。
では、本編へどうぞ!!
ヴィンデルが語り出したマジンガーZとゲッターロボの英雄譚。
テツヤ達の世界とほぼ変わり無いコウジやリョウマ達が機械獣とメカザウルスを相手に八面六臂の活躍を見せ、時に苦戦しようとも最後には必ず勝利を掴むその姿を懐かしむ様に語ったのだった。
「ここまで語れば分かると思うけど、20より上でマジンガーZやゲッターロボを知る人達は皆幼い頃にその勇姿に支えられ、そして助けられた経験があるのよ。
私も、ヴィンデルも、アクセルも、死んだバリソンもね」
「…」
「そうなのか…」
「そうしてバット将軍やブロッケン伯爵が倒れ、残るはあしゅら男爵やDr.ヘル本人、帝王ゴールのみとなったヘル一味と恐竜帝国だったが、その恐竜帝国がニューヨークで最終作戦を発動し、それを阻止する為にゲッターロボは出撃したが………その戦いで敵を策ごと葬り去るべく、ムサシ・トモエがゲッターロボと共に自爆してしまったのだ…」
そうして英雄譚には必ず悲劇が付き物と在る様に、ムサシと呼ばれるゲッター3のパイロットはゲッターロボと共に自爆したらしかった。
その行動の意味は爬虫人類が苦手とするゲッター線を大量に浴びせるべく、ゲッター炉心をオーバーロードさせたのだろうとテツヤにも察せられたのだった。
「そして、ゲッターロボが倒れた直後にヘル一味も動き出し、マジンガーZと最後の戦いを挑み………コウジ・カブトとマジンガーZは辛くも辛勝し、重傷を負いながらも機械獣軍団を倒す事に成功した。
だが………その1週間後にミケーネ帝国と言う機械獣を遥か昔に生み出した帝国が蘇り、マジンガーZと戦闘を開始したのだ。
その際にマジンガーZはボロボロにされ、実質敗北し最早死を待つのみとなったのだ。
だが、そのマジンガーZの危機に駆け付け、毅然とミケーネの戦闘獣達と戦いマジンガーZとコウジ・カブトを救った者が雷鳴と共に現れた。
それが………」
「この世界の俺とグレートマジンガーだな。
成る程、確かにマジンガーZの危機とあっては戦力を減らさぬ様にする為に俺が動くのも可笑しくないだろうな」
それから英雄譚は続き、次はグレートマジンガーがマジンガーZの危機に立ち上がった話が持ち上がった。
心なしかアクセルも穏やかな表情をしており、更にレモンやヴィンデルもマジンガーZとグレートマジンガーが並び立つあの光景を懐かしむ様子が見られたのだった。
………その中でカイドウは複雑そうな表情を見せ、バツが悪そうな感じがあったと明記する。
「更にミケーネの出現に続き百鬼帝国と言う新たな敵の出現もあり、ゲッターチームは3号機に乗せるパイロット探しを行い、其処で選ばれたのが『ベンケイ・クルマ』だった。
そして、新たな仲間を加えたゲッターチームは新たなゲッター、ゲッタードラゴンを駆りグレートマジンガーや途中で怪我から復帰したコウジとパワーアップしたマジンガーZの3機で敵と立ち向かったのだ」
そして、どうやらポセイドンに乗るベンケイと言う男も現れゲッターチームは復活し、マジンガーZも復活してミケーネや百鬼の者達と激闘を繰り広げていた様だった。
其処でふと、テツヤやイングラムは自分達の世界のベンケイ・ムサシボウを思い出すとどうやらベンケイとムサシの両方の要素を足した様な特殊な存在だと言う事に気付き、それなら自爆の心配も無いかと思い話に耳を傾け続けたのだった。
「そうして順調にミケーネ、百鬼は戦力を減らして行きもう少しで勝てる所まで行き始めてた。
………所が、グレートマジンガーがこの頃からミスを連発する様になり、作戦は成功しても連携が乱れる事が多くなった、特にマジンガーZとの連携が、な」
「…むっ?」
するとテツヤはグレート側が何故かミスを犯し始めたと聞き何故だと感じ始めていた。
………だがイングラムは知っている、そのテツヤはこのテツヤと根本的な物が違うと。
そう、『こちら側』のテツヤはコウジの叔父で血の繋がりがある者だが………『向こう側』のテツヤはケンゾウが引き取った孤児であり、ケンゾウとは血の繋がりが無い義理の親子の様な関係だった。
そこに実の息子のコウジが現れた事で様々な感情が入り乱れ、自身の居場所が無くなると思い始め遂に嫉妬の感情が爆発し、コウジとの関係が悪化したと知っていた。
なので、この世界でも同じ事が起きたのだと察し、しかしそれでも黙って聞くのだった。
「更にミケーネの本拠地を探る作戦に於いてもミスを犯してしまい逃がすべき敵を撃破してしまったのだ。
そして………ミケーネの本拠地が移動して来て総攻撃が始まり、その戦いでケンゾウはテツヤを救う為に死んでしまった。
そのミスを埋める為、ケンゾウの仇を取る為、そして今までの負の感情を全て払拭させる為に………敵の本拠地ごとグレートマジンガーはテツヤと共に自爆し、グレートマジンガーはこの世界から永遠に喪われたのだった………英雄のテツヤ・ツルギと共に」
「………そう、だったのか」
それを聞いたテツヤはこっちのテツヤは何らかの事情でコウジに嫉妬したのだと理解し、その全てを1手で取り戻すのとコウジに父親を奪ってしまった事を詫びる為に自爆したと理解し目を伏せたのだった。
それを聞きカイドウも同様の光景を
「それから百鬼もゲッターチームに倒され、世界は一時平和になった。
………所が、ミケーネと百鬼の人外の勢力が倒れた後に牙を剥いたのは人間達だった。
ミケーネ帝国、百鬼帝国が壊滅した直後、ビアン・ゾルダークがDCを結成し世界に反旗を翻したのだ。
当時の世界政府はマジンガーとゲッターに鎮圧を要請したが………何方も『この力は人類に向ける物じゃない、自分達で解決しろ』と要請を蹴られてしまい、結局人類間の戦争にマジンガーとゲッターが現れる事無く、DCは新たに世界政府が作り上げた量産機、ゲシュペンストの力で漸く鎮圧されたのだった。
ただ………ビアン博士がDC戦争を起こした理由は、そちらも知っているのだろう?」
「異星人が攻めて来る、それを人類に警告し結束させる為だ」
「そうだ。
しかし、コウジ・カブト達マジンガーチームとリョウマ・ナガレ達ゲッターチーム以外は誰も信じる事無く世界政府も軍縮を始め、マジンガーZとゲッタードラゴンをDC戦争に参画しなかった罪で押収しようとまで動いたのだ。
………そして、ビアン博士が警告した異星人達が遂に来訪し、地球を管理すると言うお題目の下に地球侵略を開始。
マジンガーZとゲッタードラゴンも応戦したが、軍縮した世界政府軍との連携がおざなりになり遂に地球は彼等に支配され、コウジ達は身を隠さざるを得なくなったのだ!
…これが、新西暦170年から172年の間に起きた事件だ」
そして、テツヤやイングラムはDC戦争がこの世界では前倒しに起き、更には異星人達の襲撃すらもゲシュペンストしか無い状態で起きた事からこの世界の地球は異星人の占領下に落ちたと理解し、それがたった16年前にあったと理解したのだった。
その時のヴィンデル達の表情は屈辱的な物であり、デュークは申し訳無さに満ちた表情を浮かべていたのだった。
更に話は続き…ヴィンデルは言葉を紡いだ。
「それから3年間の間に地球は植民地化し、旧世界政府は解体され異星人統治政府の誕生が行われた。
だが、人類は諦める事無く反撃の為の牙を研いだ結果、アップデートされたマジンガーZ、完成した真ゲッターロボ、更にゲシュペンストとヒュッケバイン、グルンガストを中心としたレジスタンス組織『マーチウィンド』が結成され次々と占領下に落ちた地域を解放し、隊長のカーウァイ・ラウ当時少佐とコウジ・カブト、リョウマ・ナガレ達を中心とした奮闘もあり遂に異星人達を地球から追放する事に成功した。
それが新西暦175年7月25日、マーチウィンド結成から4か月後であり、コウジ・カブトの誕生日だった」
「そうか…」
そうして3年後にレジスタンス組織に参加したコウジ達の手で何とか異星人から地球を取り戻した事も聞き、恐らく此処にも大変な経緯があったと思われるがそれを聞かずテツヤは流す事にしたのだった。
イングラムも良く3年程度で地球を取り戻す事が出来たのも真ゲッターやマジンガーZの力が大きかったのだろうと思い、話を次に進めさせ始めたのだった。
「そうしてこの星は再び地球人の手に戻り、愚かな旧世界政府を復活させる事は無く新たなる統治組織…今の地球連邦軍を結成し、コウジ・カブトは様々な技術を確立させ、更にマジンガーZのパイロットとして世界を救った功績も相まってカーウァイ大佐よりも昇格し新西暦178年、10年前にはもう中将になったのだ。
更に地球を取り戻す切り込み隊となったマーチウィンドは連邦軍に参画後、シャドウミラーとして再編されコウジ司令が総司令、部隊統括隊長がカーウァイ大佐になったのでこの2人のツートップ体制だった」
「ほう」
「そしてマジンガーZの量産計画やゲッターロボの量産化計画が打診されたのだが………コウジ司令はマジンガーZを新西暦179年に封印し、その計画を断念していた。
今にして思えば、その頃からマジンガーZは魔神パワーが発現し、コウジ司令とマジンガー自身を侵食していたのだろう…。
更にゲッターロボの方もゲッタードラゴンが大量のゲッター線を取り込み繭化し、スタッフの殆どを消滅させたり、復活した恐竜帝国を倒すべく真ゲッターが起動したが…その真ゲッターも火星へ飛び去り、あの赤き星をテラフォーミングしながら進化をする準備に入る等があり、マジンガーもゲッターも量産化は断念、ゲシュペンスト等を量産化する計画やSRX計画等が動き始める事になったのだ。
ヒュッケバインもMk-IIまで完成し、量産化も検討されてたがゲシュペンストがコンペ勝ちし此方ではゲシュペンストがそのまま量産へ。
更に廉価版R-1の『エルアインス』も量産され、地球は異星人や人外の侵略者に対抗するべく一致団結したのだった。
更に教導隊も結成され、PTやかつてDCが使っていたAMの操縦熟成を更に行っていった。
これが新西暦180年までの出来事だ」
そうして、この世界の地球連邦軍が結成された理由や、テツヤ達の世界でギリアムから聞いたコウジ司令の話を含めれば、ヴィンデルの語る歴史は辻褄が合うのだった。
これほどの英雄なら破格の対応で軍属にして中将の立場を約束させると。
更にSRX計画の廉価版R-1のエルアインス…テツヤ達の世界では『エルシュナイデ』と呼ばれるそれの量産を短期間で成したのもコウジが関わったからとイングラムは悟り、ならATXにも口を出してる筈だと考えていたのだった。
「所で、君達は君達の世界でこの世界のコウジ司令の話を聞いたと告げたが、それはもしや………」
「差異次元の記憶を有するならば誤魔化しは効かんしするつもりもない。
元教導隊のギリアム・イェーガーから話を聞いた」
「…矢張り、こちらではヘリオスを名乗っていた彼は君達の世界に辿り着いたらしいな」
「ええっ?
ヴィンデル、ならどうしてそれを語らないのよ?」
「全てが差異次元通りになるか分からなかったからだが…どうやら差異次元通りに進むのが基本らしい」
ただ、その通りになるか分からない事もあり仲間にも内緒にしていたらしかった。
この世界のヴィンデルと言う 男の慎重さは間違いなく無く己の失敗を知る故にそうしているとイングラムもテツヤと考えていたのだった。
「さて、此処からが重要になるが、話しても大丈夫か?」
「特に問題は無い」
「では…新西暦182年、ヘリオスはシステムXN………次元転移装置の研究中て事故で別世界に飛ばされた。
更にコウジ司令は単独で南極を踏破し、何らかのマテリアルを発見しそれを下にオリジナルであるAハロとCハロを下にマスコットとしてハロを作り出しました。
そう、さっきから部屋の中でポヨンボヨンと跳ね回り何やら喧嘩の様な物を繰り返すのがオリジナルの人工知能搭載機ハロです」
『ヒトツ、フタツ、ミッツ!』
『ジョウダンデハナイ、ジョウダンデハナイ!』
「………ハロ、だと?」
それからレモンが語るコウジ司令はバイタリティに溢れてたらしく、1人で南極の踏破までして何かを持ち帰り人工知能を搭載した『ハロ』を作り出したと言う情報も出た………が、イングラムはハロと言う存在は『ヒュッケバイン似つつも全く違う機体がある世界』のマスコットと知る為、イングラムは南極で何を見つけたのかと思いつつ話を聞き続ける。
「更にコウジ司令はATX計画にも口を出し、Mk-IIIやMk-IVの実現を目指していた………が、士官学校生の乗ったシャトルが大量に亡くなる事故が発生した事を皮切りにMk-IIIのみの開発に切り替え、そしてそれっきりATX計画に口を出さなくなってしまった。
更にシステムXNの研究を続けていたヘリオスに研究を手伝いたい申し出を断られた様だった。
それが新西暦182年の事だった」
「シャトル墜落事故………それは確かキョウスケとエクセレンが巻き込まれた事故だったな。
こっちではどんな結果になった?」
「…妹のエクセレンが死んで、キョウスケ・ナンブが重症を負いながら生き残ったわ」
「…そうか、こっちではアイツが亡くなったのか。
すまん、無神経な事を聞いた」
「いいえ、構わないわ。
それに、その反応なら貴方達が本来居た世界には妹が居るって事が分かって楽しみが増えたわ」
更に飄々とした態度を見せるレモンはこっちではエクセレンが死んだと発言し、しかし何やら楽しみを見つけたとしてその態度を少し喜んでる物に変えると………テツヤは恐らくシャドウミラーの目的はこうでは無いかと想像し、イングラムもシャドウミラーの目的は変わらぬと思いながら話を聞き続けた。
「そして、コウジ司令は封印されていたマジンガーZ、残されたグレートマジンガーのマテリアルを全て使い尽くして光子力研究所跡地の地下にカイドウ達が乗るマジンガー、カイザーSKLを造り上げたらしかった。
それからもコウジ司令はこれからも世界を引っ張って行くだろうと、皆は思った………が、そうはならなかった。
新西暦183年の7月25日、コウジ司令は………カーウァイ大佐と私の目の前で遺言を残して拳銃自殺をしてしまわれた。
そしてその葬儀は大々的に執り行われ、遺体も火葬で焼き尽くし骨を専用の墓に埋める事になった」
「コウジが、自殺!?
何故そんな… いや、マジンガーZERO、奴の魔神パワーの侵食の影響が大きくなりつつあったのか?」
「そう、そして私やカーウァイ前総隊長に『この世界を頼む、俺は『終焉の魔神』に完璧な形で取り込まれる訳には行かないんだ』、そう言い残して自殺したのだ。
残された彼のパソコンからは『アースゲイン』や『ヴァイローズ』を元にしたソウルゲインと『ヴァイサーガ』等の製作案、レモンが研究中のある物への技術的問題点の指摘、更にカイザーSKLの所在地やパイロットになるべき者としてカイドウとマガミが選出されていたのだ。
………此処までは平気か?
ならば続きを話そう」
そして、この世界のコウジが自殺したと言う衝撃的な事実にテツヤもイングラムも驚くが、マジンガーZEROを見た以上アレにこれ以上侵食されない為に自殺するしかなかったとテツヤは考えた。
しかしイングラムは別で、マジンガーZEROに生きた自身を取り込ませてしまえば高次予測と因果律兵器が真に完成する為、その前に死に脳も残さず火葬すればその進化を格段に遅らせる事が出来るだろうと計算しての事だったと判断し、それぞれが納得した上で話の続きを聞き始めた。
「それから1年後の新西暦184年、突如としてスペースビーストがこの地球に発生した。
親たるザ・ワンの存在が居ないにも関わらずビーストが発生したと言う事は、誰かが別次元からビースト細胞を持ち込んだしかないと、今なら考察出来る。
そんな最中にエルピス事件が起き、エルピスの殆どの住民が毒ガスで死亡、教導隊だったエルザム少佐もカトライア夫人やマイヤー総司令達と共に…。
更にアースクレイドルでも内乱が起き、ゼンガー・ゾンボルト少佐がその鎮圧に向かって行方不明になった。
内乱後のアースクレイドルも地下に埋没してしまい、中の様子が分からないのだ…」
「…そうか」
「あら、もっと悲しむか驚くと思ったけど意外と平静を保ってるわね、テツヤ少佐?」
「俺は戦闘のプロだ、戦いに身を置く者として友との死別は常日頃から覚悟している。
だがそうならん様に戦っているのも事実だがな。
それよりも誰がスペースビーストを呼び込んだのか、それが問題だな」
それからテツヤが聞かされたエルザムの死、ゼンガーの生死不明について心の底では少しは嘆いていてもそれが表に出る事は無い。
そして直ぐに平常心を保ちスペースビーストが現れた理由の方が知りたいとまで口にしていた。
が、ウルトラマンゼロもエボルトもクロウも皆首を横に振り、誰がやったのか分からないと言う反応だった。
『俺は初めはエボルトが愉快犯でやったと思ったんだがな』
「おいおいおい、その話は何度もしただろう、星狩りのブラッド族を舐めないでくれないか?
自分で狩ると決めた星は自らの手で狩らなければ星狩りの一族としての沽券に拘るんだよ。
それにスペースビーストは俺達ブラッド族も捕食対象なんだぜ?
そんな『パンドラボックス』より危なっかしいし制御も出来ない代物を俺が使うかよ」
「…これで嘘を吐いちゃいねぇのが質悪いんだよな、このエボルトは」
「であるな、クロウ」
更にゼロの中でも悪名高いエボルトの仕業でも無いとして揉めると、クロウもアルもエボルトの仕業では無いと言う事は嘘では無いと見抜き尚更エボルトの白が確定してしまっていた。
なら誰がやったんだとなるが………結局答えは出ないのでこの件は保留のままになっていたのだ。
「更にスペースビーストに手を焼いていた新西暦185年…その頃にミスト・レックス達3人が地球へと亡命して来た。
謎の敵に2年前にアトリーム星を、1年前にべザード星を滅ぼされた末に短距離ワープを繰り返して何とか地球へ辿り着いた様だ。
そしてデューク・フリード達もベガ星連合軍の条約無視による侵攻で滅ぼされた様だ。
此方は8度の防衛戦の末にグレンダイザーの長距離ワープを用いてベガ星の王女にして婚約者だったルビーナ王女、妹のマリアを連れて地球に辿り着いたらしい」
「その所為で地球をかつて支配していた異星人達の大元の星間連合組織ゾヴォークは混乱状態に入り、今はもうどうなってるのかすら不明なんだ。
フリード星もアトリーム星もべザード星も中立だったが為にゾヴォークの2大勢力の内体制派のゾガルにしか救援の手を差し伸べられずにいたから尚の事…。
そしてベガ星連合軍は地球にも侵攻を仕掛けて来た、だから僕やミスト達は第2、第3の故郷と呼べるこの星を守る為に立ち上がったんだ」
「………(ベガ星のみならず、アトリームとべザードを襲った謎の敵………アストラナガンのコンピューターに解析を掛けてみるか)」
そうしてベガ星連合軍の侵攻とアトリーム、べザードの滅亡がきっかけでゾヴォークは何もかもが混乱に陥り、再び侵攻する予定の地球に来られなくなったとイングラムは話の流れで読み解いた。
しかしアトリーム、べザードは共に地球連邦軍以上の防衛力を持った星だったとアストラナガンのコンピューターに記録されていたので、そんな星が滅びた理由も不可解過ぎたのでイングラムはアストラナガンで調べようと思っていた所だった。
「そんな折に、最悪の事態が発生したのだ。
そう、マジンガーZの封印が完全に解け、暴走状態となり、7つの魔神パワーが開放されてしまったのだ」
「何、そんな前から起きていたのか!?」
「正確には………かつて倒したDr.ヘルの怨念がマジンガーZに宿って魔神パワーを勝手に開いた事で発生したイレギュラーよ。
皆はその時の姿をヘルの怨念自身がそう呼んでいた事もあって『マジンガーZERO HELLモード』と名付けたわ」
「Dr.ヘルの怨念…マジンガーZERO HELLモード…」
そんな中でヴィンデルの口からマジンガーZの封印が解けた上に魔神パワー全てが開いたと聞かされ、3年も前にそんな状況になり良く世界が保ったなとイングラムは叫びそうになったが、レモンが補足としてDr.ヘルの怨念が宿った為に起きた例外中の例外が発生してその様な事になったと語られた。
そしてZ改めマジンガーZERO HELLモードの目的は当然世界征服だろうとテツヤも考えていた。
テツヤ達の世界のヘルは『ワシの作った物が世界を救う、民衆がワシ等を英雄視する、するとワシは労せず世界中の民意を一身に受けられる、ならばそれも世界征服だろう?』とアグレッシブ思考で世界征服を成さんと考えているのだが………話を聞く限りこちらのヘルはアナログ思考の世界征服を狙うマッドサイエンティストだろうともテツヤは睨んでいた。
「そうして僕達はマジンガーZERO HELLモードやベガ星連合軍、スペースビーストと偶にテロリストを相手取る事になってそれが1年程続いた頃にはベガ大王も倒れ、ベガ星連合軍はルビーナの命令で地球から引く事になった。
スペースビーストも今の戦力ならば掃討も可能、ならば残るはマジンガーZERO HELLモードのみとなり、僕達は全戦力を以てマジンガーZERO HELLモードの打倒を行おうと『2年前の決戦』へと入った。
その時にはSRXチームやまだ反乱していない…少しだけマトモだったベーオウルブズと他2つのウルブズ、ハガネ、ヒリュウ改、シロガネ、クロガネも参戦し、後一息の所までマジンガーZERO HELLモードを追い詰めたんだ。
………だけど、僕達は敗北したんだ」
「デューク………それはまさか、マジンガーZEROの『終焉の魔神』の意思が目覚めたのか?」
其処からデュークがざっくりとした経緯を話し、無事ベガ星連合軍を撃破し残るはマジンガーZERO HELLモードとスペースビーストになり、ビーストは時間を掛けて倒せば良いので可及的速やかにマジンガーZERO HELLモードを倒そうとした………が、敗北したと俯き語ると、イングラムはDr.ヘルの意思に負けたのではなくマジンガーZEROの意思そのものに敗北したのだと考え問い質すと、シャドウミラー全員が俯き、それが答えだとテツヤとイングラムは感じ取ったのだった。
「………奴は、マジンガーZEROの意思そのものは俺達の存在を取るに足らない、何時でも倒せる敵程度に認識していた、だからDr.ヘルの怨念等と言うと異物を受け入れながら戦闘をしていた。
だがいざHELLモードの敗北が見えた時、奴はアッサリDr.ヘルの意思を吸収し消滅させ、『真のマジンガーZERO』として覚醒した。
更にそのタイミングでベーオウルブズが反乱を起こし、マジンガーZEROを手に入れようと俺達に攻撃を仕掛け三つ巴の戦闘になってしまった。
更にマジンガーZEROの魔神パワーもHELLモードの時の方が可愛げがあったぞ、コイツがな」
「そうして、その戦闘で我々は敗走し、カーウァイ前隊長含む複数人が殿となりながら撤退を開始したが…生き残ったのはこのテスラ研に居るシャドウミラーの人員のみとなってしまった………」
「そしてその殿を務めたカーウァイ隊長や『ブラッド・スカイウィンド』中佐達マーチウィンド時代からの猛者達は………ベーオウルブズの隊長、『ベーオウルフ』とマジンガーZEROに死の淵まで追い込まれてもう勝てない…。
そんな状態の時、この世界にシンやクロウ、エボルト、ゲッター
それから敗戦後の経緯を聞く中で、ヴィンデル達が撤退する最中にマーチウィンドの英雄達が死の淵に立たされ、もう全てが終わると思われた時に希望であるウルトラマンゼロやデモンベイン、更に意外な事にエボルトと
なので次はゼロ、クロウとアル、更にエボルトの方に視線を向けると、エボルトはライダーの変身を解いて自分でコーヒーを淹れて「不味っ!!」と言っていた。
「俺は万丈…俺の世界の熱血バカの正義の仮面ライダーと一緒に復活した狂人の兄貴『キルバス』の奴を葬った後、様々な次元世界を彷徨って居た中でこの世界に辿り着いたんだがな………長い事星狩りをやってて悪魔だの化け物だの色々言われ慣れてて飽きてたんだが、マジンガーZERO………『終焉』の二文字が良く似合う魔神様を見たのは初めてだったぜ?
お陰で問答無用でブラックホールフォームを使うわ、魔神パワーの理不尽さに塵にされそうになったり、俺のそこそこ本気のライダーキック当てても其処までダメージにならないやらで大変だったぜ…」
「俺達もベーオウルフの野郎とも戦ったんだが………アイツ、デモンベインの『アトランティス・ストライク』を喰らってコックピットを含めて半壊した筈なのに再生しやがったんだ。
そして奴は戦闘中こう言ってやがった。
『ウルトラ族…ブラッド族…旧神…宇宙の静寂を…乱す者達。
お前達は…存在を許されない。
創造と破壊…破壊と創造…その全てを司る魔神の力と進化の光…それを俺の手に…』ってな」
「その言葉のお陰で妾とクロウはベーオウルフ………否、『元キョウスケ・ナンブ』の正体に見当が付いた。
アレも妾達が倒すべき邪神達と同様、世界の平和を乱すならば魔を断つ剣として斃すべき理の外に立ちし敵だ」
「キョウスケ!?
今キョウスケ・ナンブと言ったか!?
しかも元………一体キョウスケの身に何があったんだ………!?」
「(………成る程、『奴等』だな)」
エボルトとクロウ、アルの話を聞けば矢張りマジンガーZEROの戦闘力は平成仮面ライダー、その中の悪の部類に当たる『ダークライダー』の中でも上位に当たる仮面ライダーエボルのフェーズ4でもマトモな戦闘になっていなかったと語られ、仮面ライダーですらこの有様なのであの時見逃されたのは本気で運が良かったとテツヤやイングラムは背筋が凍りそうになっていた。
更にデモンベインとベーオウルフが戦って想定外が発生し、ベーオウルフ…この世界のキョウスケが理の外に立ちし者に変貌したと聞きテツヤも驚愕していたのだった。
ヴィンデル達はメモリーチップでテツヤ側のキョウスケが正気なのを把握してたので、テツヤの反応は当然と考えていた。
そしてイングラムはベーオウルフの正体を『宇宙を静寂で満たさんとする人外の者』であると看破し、後でテツヤや………さっきからベーオウルフの話になると表情を険しくするアクセルに正体を語ろうと考えていた。
『そして俺も『ストロングコロナゼロ』、『ルナミラクルゼロ』、『ウルティメイトゼロ』、『シャイニングウルトラマンゼロ』と立て続けに俺の持てる力をマジンガーZEROにぶつけたが、マトモなダメージを入れられたのは次元を飛び越える力を持つウルティメイトゼロ、スピードとか関係なく奴の高次予測を上回れたのは時間を操る力を持つシャイニングだった。
其処で………最後の手段としてウルティメイトとシャイニング、そして俺の野生の本能を組み合わせた『ウルティメイトシャイニングウルトラマンゼロ』にチェンジした結果、ゲッター
それで俺達はマジンガーZEROにとって『敵』と認識され、常に狙われてる感じだ。
因みにベーオウルフやその部下達、更にゲッター
ゲッターもテレパシーで『魔神と孤狼も獣共はこの世界や人類を滅ぼす、だから力を貸そう』だってさ』
「…流石はウルトラセブンの息子、次元移動と時間をも操る、か」
其処からウルトラマンゼロに話が移ると、ゼロの持てる全ての力を叩き込んだ結果、最後の手段のウルティメイトシャイニングが有効だと判明しエボルトとデモンベインで同時攻撃を仕掛けて漸く撤退に追い込んだと語られたのだった。
矢張りウルトラマンや仮面ライダーは人類では足りない部分を埋めてくれる良き隣人だとイングラムとテツヤは感じたのだった………ダークライダーのエボルトは兎も角として。
「そして…俺達は殿を務め、戦死した英霊達のドッグタグを回収してヴィンデル達に届けた」
『そして、あの魔神打倒の為に俺達もシャドウミラーに協力すると決めたんだ』
「俺も…多分だがビースト細胞をこの世界に持ち込んだ奴は俺よりも愉快犯且つキルバスの様に予測不能な行動を起こす俺の大嫌いなタイプだと予想している。
でもって、マジンガーZEROのやり方もあんな風に相手の栄誉ある抵抗も無意味にするやり方が気に入らないんでな…星狩りでダークライダーだが、それでも仮面ライダーの1人として戦ってやると決めたのさ………やっぱ不味っ!!」
そうして、それぞれの(主にエボルトの)思惑はあれど、こうして協力者が増えたお陰で2年も世界を保たせる事に成功し、そして今新たな
「…以上がこの世界で起きた事態のざっくりとした内容だ。
因みにその撤退時に私がゲッターの使徒に選ばれた事を補足しておく。
そしてバリソンが死んだ為に戦力に穴が空いてしまう事は間違い無い。
其処をスペースビーストやデビルマジンガーのみならず、マジンガーZEROやベーオウルフ達に狙われれば我々は忽ち再び敗北し、今度こそ我々はテスラ研に避難させた多くの戦う力無き市民達と共に滅び去り、今推し進めている『プロジェクトEF』が破綻する事になる。
テツヤ少佐、イングラム少佐、頼む………力を貸して欲しい、この世界の無辜の民草を護る為に………」
「ああ、良いぞ」
『(即答!?)』
「あ、あの、プロジェクトEFとかの話とか聞かなくても良いの?」
「そんな物は後で知れば良い、それより今はキョウスケ…いや、最早キョウスケでは無い、ベーオウルフやマジンガーZEROとデビルマジンガー、スペースビースト共を俺達の力で何とかするのが先決だろう。
それに………こんな時に一々悩んで手を拱くなど、戦闘のプロの名が泣くんでな」
そして、テツヤはヴィンデルの要請に何とシャドウミラーの思惑等を聞かず即答でOKを出した事に頼んだヴィンデルもアクセルも、レモンすらも驚愕し、イングラムや………何故か2体のハロは当然だと言う反応や『トウゼンダゼ、トウゼンダゼ』と言ってポヨンポヨンと跳ねてたのだった 。
「それに…マジンガー乗りとして俺が真に命を賭して戦うべき敵をこの目で見たんでな。
ならば命を懸けてお前達の力になってやる事も、市民を護る事も同列だと判断したのさ」
「………そうだったな、これが………テツヤ・ツルギ、偉大な勇者、戦闘のプロ、だったな………」
「………ハッ、マジンガー乗りとして満点ご苦労様だぜロートルセンパイ」
「ふん、俺をロートルと呼ぶなら俺に1本でも取ってからにでもして見ろ、ガキ共」
そして、シャドウミラーのプロジェクトEFを聞くのも二の次で真に戦うべき者を見つけたテツヤはその命を燃やす時が訪れたとして、マジンガーZEROが居ると直感的に思った方角を見つめながら悪のマジンガーに毅然と戦う姿勢や市民を護る事や他の世界とは言え同じ連邦軍の軍人として連携しコレと戦うべしと言う当たり前の事をやる気概に満ちていたのだった。
そんなテツヤをロートルセンパイと呼ぶカイドウにマガミ共々マジンガー乗りとして超えてみろと挑発し、巻き込まれたマガミはカイドウに「バカ猿が…」と罵るのだった。
………そして、テツヤが見た方角からカイドウ、マガミ、何よりテツヤにしか感じない殺気を感じた3人は、マジンガーZEROと言う悪のマジンガーは討滅されるべきだと同じ考えの下、その殺気に殺気を返すのであった………。
此処までの閲覧ありがとうございました!!
『向こう側』のDC戦争や『監察官』達との戦いはかなり前倒しに起きてしまい、一時スパロボ64の様な事態になりました。
が、地球は今地球人の物に戻ってます………こっちのカーウァイさんやコウジにリョウマ、若き日のマーチウィンドの皆様が頑張ったのです。
が、それも全てマジンガーZEROによって………。
次回からは会話もありつつ出撃回にも………なったら良いなぁ〜。
因みにアクセル、レモン、バリソンの入隊は新西暦183年の新年度でした。
つまり………コウジの自殺3ヶ月前です。
そして今回の主役はテツヤ、イングラムの他にシャドウミラー側からはアクセルとカイドウ達とデューク、そしてウルトラマンゼロやクロウです。
他はエボルト含めて皆準主役の様な形ですが、しっかり出番があります。
あ、因みにDr.ヘルの怨念の最期は惨めな物だったと宣告します。
次回もよろしくお願い致します、感想等もお待ちしております!