今回は序盤ですけどニュージェネシリーズみたいな総集編っぽいインターミッション回の前編になります。
どんな話になるかお楽しみにです。
では、本編へどうぞ!
───ハガネ・格納庫───
ハガネが無事伊豆基地より離れ、直後のミーティングでイングラムやヘビクラ達が語ったハガネ部隊に与えられた任務………『DCの本拠地たるアイドネウス島へハガネ単艦で攻め、電撃作戦で司令部を落とせ』と言う無謀且つ成功率が低い物をコウジ達は伝達され、ハガネに乗った以上それを必ず達成すると決意していた。
その後の現在は深海を潜航しながら進んでいた…が、ハガネが潜航した深度にキラーホエールが対応し、機体が出撃出来ない深度による対艦戦や浮遊機関『テスラ・ドライブ』の異常等のトラブルを何とか退け、大気圏突破・非常時用オーバーブーストを使用して海面に浮上し航行している所である。
「………ライの左手が………」
「あいつがあのヒュッケバイン008Rのテストパイロットだったのか………」
その中で佐世保基地からの撤退時からライとの折り合いが少し悪くなったリュウセイと、2人の間をアヤと共に取り持とうとしていたコウジはイルムより『ヒュッケバイン009』、通常動力のプラズマ・ジェネレーター搭載型のヒュッケバインとその同型機たる008の話をイルムから聞かされていた。
リュウセイはアヤがライの左手の事を気にする発言をし、自分はそんなの知るかと突き放した事を無神経だったと猛省していた。
一方ジュウゾウよりヒュッケバイン暴走事故の事を聞かせられていたコウジはテストパイロットがライだった事を知り、世間は狭いと思いながらも暴走したとは言えヒュッケバイン008Rのテストパイロットに選ばれたライの腕を買う様になっていた。
因みに左手の事はリュウセイと違い無神経に蒸し返す事はしない様にしようと考えていた。
幾ら若いとは言え、人間関係の距離感をコウジは良く弁えているのだ。
「さ、暗い話は此処までにして………リュウセイ、R-1の事で少し話があるんだ」
「ロブ?
まさか、R-1はまだ動けないのか?」
「いや、それがだな………これから正式にテストしないと分からないんだが、実はR-1のT-LINKシステムの負荷が何故か軽減されてるみたいなんだ。
だから、R-1のT-LINKシステムに異常が無く正常に機能すれば………残る整備をジュウゾウ博士達と共に済ませて、其処で漸くコイツを実戦投入出来る様になるぞ」
「えっ、マジかよ!!
じゃあ、R-1は戦えるかも知れないのか!!」
「T-LINKシステムのテストをして異常が無かったら、な」
其処からR-1の話題に移ると、何とR-1が早々に実戦投入が出来る可能性が浮上したと語られリュウセイは拳を握っていた。
イルムも不思議な事があるもんだと思い、コウジはT-LINKシステム関連には疎いが大型ミサイルを的確に落としたR-1が早く実戦投入出来るなら心強いと考え笑みを浮かべていた。
「あ、だけどそうなったらビルトラプターは誰が乗るんだ?
R-1が動く様になるまでは俺が乗る予定だっただろ?」
「おおリュウセイにコウジよ、何じゃヒュッケバイン009の前におったか。
それがだの………実はラトゥーニ少尉が空いたPTに乗ると打診しておるんじゃ。
それでイルム中尉がコイツに乗るじゃろ、そしたらゲシュペンストが空くじゃろ、だからゲシュペンストに乗せようと思ったんじゃが、ビルトラプターも空くならあの子に乗せとくべきとワシが思い、ロブ達と相談しダイテツ艦長達にも打診しとったんじゃわい」
「ジュウゾウ博士!
ラトゥーニが………あいつ、戦闘機だけじゃなくてPTにも乗れたのか。
凄い才能だな」
「う………む………そう、じゃの」
「(あ、これまた地雷か?)」
其処にジュウゾウが現れ、ビルトラプターはラトゥーニが乗ると説明するとリュウセイが気軽にラトゥーニは凄いと褒めるが、ジュウゾウが歯切れの悪い態度を示した為コウジはコレもまたライの左手みたいな地雷だと考え、彼女の前で深く突っ込むのは止めておくべきだと考えに至った。
但し、その理由は何なのかとこの後ジュウゾウに聞こうと考えもしていた。
「そんじゃ俺はヒュッケバイン009の整備を手伝う、リュウセイもT-LINKシステムのテストを、コウジはマジンガーZの整備を手伝えよ?」
「ああ!!
じゃあロブ、早速T-LINKシステムテストをするぜ!!」
「ああ、分かってるさ」
それからリュウセイとロブ、イルムはそれぞれR-1とヒュッケバイン009へと掛り切りになる様に移動し、コウジはジュウゾウと共にマジンガーZの整備を行おうとしていた…が、ラトゥーニの件を問い質すならば此処である為、口を開いた。
「それでお祖父ちゃん、ラトゥーニがPTに乗るって話の時に歯切れが悪い反応したけど…アレはどう言う事なんだい?」
「コウジには分かるんじゃな、カブトの血は争えんか………。
実はの………ラトゥーニ、あの子は嘗て連邦軍内に存在したPTパイロットの育成機関『スクール』の生き残りなんじゃ。
あの子と再会した時………ワシは力になれず申し訳無かったと謝るしか無かったわい………」
「スクール………それって確か、お祖父ちゃんが外部アドバイザーとして色々と意見を送ってたって言う所だよな?」
其処でジュウゾウはラトゥーニがスクールと言うPTパイロット育成機関に居た子だと語り、コウジは外部アドバイザーとしてジュウゾウが意見や知識を送ってたと昔話していた………が、それ以上は語らなかった事を思い出していた。
そしてラトゥーニはその生き残り………その発言に嫌な予感を覚え、汗を流していた。
「ああ、ワシは内部に深くは関われんかったから事実を知ったのは後々じゃったが………彼処は当初こそは戦闘機や戦車乗りがPTパイロットに機種転換する為の場所だったんじゃ。
が………あの屑共………アードラー・コッホと『アギラ・セトメ』、ワシがこの目で見つければ殺してやりたいと考えたあのクソジジイとクソババアのせいで身寄りの無い子供達が掻き集められ、精神操作や薬物使用、更には訓練とは呼べぬ人体実験を繰り返す悍ましい場所に変わったんじゃ!!!!
それを知ったのはスクールが解体された直後、ワシは………ワシは己を深く呪ったわい。
もしもワシが其処の所長になって居ればその様な真似は絶対にさせなかったと………だからワシは、無力だった事を一生呪い、スクールの生き残りの子供達を見つければ支援してやりたいとも考えたが………そんな上手い話は無く、ワシは伊豆基地でラトゥーニと再会した時に彼女はジャーダ少尉やガーネット少尉に救われてたと知り、3人の前で土下座したよ………」
其処からジュウゾウはアードラー・コッホとアギラ・セトメなる2人の人物への呪詛と、スクールの悍ましき実態を語り、コウジから言葉を奪っていた。
更にジャーダやガーネットがラトゥーニとかなり親しいとコウジでも分かる事から、ジュウゾウは外部アドバイザーとして土下座していた事も語っていた。
力無く肩を落とす祖父の姿にコウジは悲しく思い、抱き寄せて何とか気持ちを和らげようとしていた。
お祖父ちゃん子のコウジはジュウゾウのこんな悲しい姿を見てしまえばこうする程に祖父を愛しているのだ。
「あら、ジュウゾウ博士にコウジじゃない!
今日もマジンガーの整備頑張ってるわね!」
「あ、ジャーダ少尉にガーネット少尉………それにラトゥーニ少尉。
3人共、ビルトラプターの所に行くとこだったりする?」
すると其処に丁度………魔が悪いと言うべきか、ジャーダにガーネット、ラトゥーニの3人が通り掛かり、コウジ達に声掛けをしていた。
目的も分かるコウジは適当に声掛けをしつつ、ジュウゾウが落ち込んでる姿を見せたくないから何時も通りを装おうとしていた。
ジュウゾウも勿論何時も通りを装おい始め、笑みを作っていた。
「………………ジュウゾウ博士、お孫さんに…スクールの事を、話したのね」
『えっ!?』
『うっ!?』
しかし、ラトゥーニ当本人には筒抜けだったらしく平常を装おう作戦は失敗に終わり、祖父と孫2人はガックシと肩を落とした。
ジャーダとガーネットは何故ジュウゾウがコウジにそれを語ったか………恐らくコウジが何か察して聞いてしまったと判断し、特に怒る訳でも無く話し始めた。
「博士、前も言ったがアンタは彼処に深く関われなかったし、関われば力尽くで止めてたって人間性があるって俺達は知ったんだ。
だからアンタの事は恨んじゃいないさ」
「それにラトゥーニ本人が悪くない、許すって言うんだから私達が許さなくてどうするって話したでしょ?
だから………もう自分を赦してあげてよ、博士」
「………それに………もしも、許されるなら………貴方にも、スクールの生き残った他の子を一緒に探して欲しいんです。
………スクールに関わった者として」
3人はそれぞれ恨みは無く、ジュウゾウが自身を赦すフェイズに移っているとして気軽に声掛けをし、特にラトゥーニはスクール関係者として他の子を探して欲しいと頼み込んでいた。
ラトゥーニ自身、まだ兄妹姉妹同然に育った他の子………『アラド』や『ゼオラ』、『オウカ』を共に探してくれる仲間が欲しいと考えていたのだ。
それが良心的なジュウゾウならば心強いと考え、頭を下げていた。
「………………………………赦す、か………。
いや、ワシは………アードラーやアギラ、あの2人を地獄に叩き落さん限りはまだ己を赦せんよ。
既に孫にマジンガーZを、神にも悪魔にもなれる力を与えた罪を持ち、スクール関係者としての罪もある………咎人のワシは、残りの寿命を掛けてそれを清算するしか無いんじゃ。
すまんなラトゥーニよ、ワシは………カブトの男はの、とても頑固者なんじゃ。
一度決めればそれを果たすまで止まれないな………じゃが、生き残った子達を探して欲しいと頼まれるなら、罪を清算するとしてもそれに当然付き合おうさ」
だがジュウゾウはとても悲しい笑顔をラトゥーニに向け、自らを咎人と断じてアードラーとアギラの2人を必ず地獄に叩き落とすと宣言していた。
が、それと同時にラトゥーニのお願いも聞き生き残ったスクールの子を探す事を手伝う約束を交わした。
コウジとラトゥーニ、ジャーダ達は………そんなジュウゾウの悲しい決意に胸を痛め、だがいつかは赦される筈だと信じながらそれぞれ歩いていった。
コウジもまたマジンガーZを託された者として、ジュウゾウが安心出来る様にと言う気持ちを抱き更に操縦技術を磨こうと気分を改めるのだった。
それこそ南極事件で辛酸を舐めさせられたグランゾンやゲッターロボにも負けない位強くなろうと………そうしてマジンガーZの整備を手早く終わらせ、テツヤの下へと向かいシミュレーターでの訓練をより意気込むのであった。
「マジンガー乗りとして更に決意を固める事があった様だなコウジ。
だが先立として負けるつもりは無い、これまで以上に厳しく鍛え抜くから覚悟しろよ?」
一方テツヤは事情は深く聞かないがマジンガー乗りとしての矜持、意志をより固めつつあるコウジに更に厳しい訓練を施し始め、未だ付いてるマジンガーZ用サポートOSが外れる瞬間を早めようとしていた。
DCやエアロゲイター、スペースビーストとの戦いで確実に生き残らせる為に。
「おうおう、特空機2号『ウインダム』が完成しつつある様だな」
「おうさヘビクラ中佐!
この不肖『バレル』技術中尉の手に掛かればこんなもんよ!
まぁそれはそれとして、グルンガストってハイパワー特機や様々な技術が既にあるからな、それを応用すればウインダムが動く様になるのは当然さ」
するとヘビクラは自身が乗る特空機2号…ウインダムが完成しつつある事を喜び、テキパキと作業を進めるストレイジ専属整備士のバレル技術中尉にうむうむと頷きながら笑みを浮かべていた。
………それはそれとして、ヘビクラ………否、ジャグラーはネットリとバレルの肩を掴み、耳元で他の者達には聞こえぬ声で語り掛け始めていた。
「だがてめぇがまさか地球に居る異星人だってバレたら俺も危ないなからな、絶対にバレる様なヘマをすんじゃねぇぞ?
ゾヴォークの穏健派閥、『ウルティマ』所属のバルタン星人バレルさんよ?」
「アンタこそジャグラスジャグラーだってバレない様に立ち回ってくれよ?
もうウルトラマン達や地球人類に睨まれたりするのは嫌なんだからさ」
ジャグラーはバレルの真の正体………ゾヴォークの強行派閥『ウォルガ』、従来派閥の『ゾガル』やそれ等に武器を売り渡す戦争商人『ゴライクンル』とも違う外の世界より来たりし者達………嘗て強行派が地球に攻め入り、何度も侵略等をしてそれを警備隊やウルトラマン達に阻止された者達から切り離され、ウルトラマン達や地球人類との戦いを最早望まず寧ろ共存繁栄したいと考える穏健派閥ウルティマ………ウルトラマンに肖り名付けた勢力の1人であると口にし牽制すると、バルタン星人バレルも目を細めてジャグラーに釘を差していた。
バレルは初代ウルトラマンを初めとしたウルトラ兄弟、その彼等によって何度も倒されては地球より逃げ、そして最後は穏健派のみが残り2度と地球に手出ししてはならないと固く誓い、その一環で次元移動し何度もマルチバースを渡り歩き遂にはこの世界へと流れ着いた者達の中でも初代ウルトラマンを良く知る古参勢なのだ。
その年齢は初代ウルトラマンがバルタン星人を撃退した時から数千年経過した事もあり、もう1万歳を超える大人なのだ。
「分かってるさ。
だが………EOT特別審議会、アイツ等マジで邪魔臭えなオイ」
「ああ〜分かるよ〜。
俺、何度もウインダムの開発を止められて、そして3号機の『キングジョー・ストレイジカスタム』の開発はまだ凍結されてて手が付けられないからね〜。
たく、ゾガルやバルマーにビビり過ぎなんだよアイツ等………地球人類が一致団結して頑張れば何とかなりそう、それでも足りないなら俺達がウルトラマンを呼んで何とか折り合いを付けさせるって手段を持つのによりにも寄ってゾガルなんかとパイプを付けちまうんだからバカだよ………。
けど、俺達が何度か調査してるけどそのパイプ役が『ニブハル・ムブハル』って男に行き着くけど其処で情報が何故か止まるんだよ。
これは何回か話したよな」
「ああ、そしてニブハルは………そもそもゾヴォークの人間なのかって疑問にも行き着いたんだったな、お前の見解では?」
其処からEOT特別審議会に対するヘイトを口にし、更にゾガルにパイプを繋げた事も項垂れるジャグラーとバレル………だが、そのパイプ役が怪しい所で止まる不気味さに2人は何かがある、そう感じ何度も何度も調査しては情報が行き詰まるを繰り返していた。
故にジャグラーにとっての敵はニブハル・ムブハル、そして『その上に立つ誰か』としてロックオンしていた。
「ジャグラー、バレル、ニブハル・ムブハルは俺も情報屋を装って何度か調査したが………アレは何なんだ?
まるで煙を掴む様な事にしかならなかったぞ?
ほらラムネ」
「お前もかよガ〜イ?
たく………コレで奴が唯のゾヴォークの人間、最高意思決定機関たる『枢密院』のメンバーでした〜ならば簡単なんだがな………どうにもきな臭ぇ。
ゴクッ、ゴクッ………ぷはぁ!
だが調査を止めれば奴の思う壺だ。
バレル、お前達の仲間に伝えろよ、足を止めるな、見える物だけを信じるなってな?」
「分かってるさジャグラー、ガイ………ウルトラマンオーブ。
我々は地球人類が好きだ、それこそその文化、思想に至るまで共感を得られたんだ………良き隣人になり得る者達の未来を摘ませぬ為に、我々は頑張るさ」
其処にガイもウルトラマンオーブとして会話に混ざり、地球と地球人類の未来を護る為にウルティマの信念をバレルが語り、そしてウインダムの開発を進めていた。
ウインダムが完成すればスペースビーストとの戦いも数で囲ってよりスムーズに倒せるからだ。
そして何より地球人類を真に愛する者として、ウルティマの創設メンバーのバレルは闇を行き来するジャグラーや光の戦士ウルトラマンオーブとも連携し、ゾヴォークやバルマーの侵略もスペースビーストによる蹂躙も何一つとして許す気など毛頭無いのだ。
そう………いつか実現出来る、地球人類達との和解と共存の夢の為に今日この時も明日を守るのだ。
仲間達と共に…。
───アイドネウス島───
「………ふむ、成る程。
突然マジンガーZがパワーアップ………それもマジンパワーからは考えられぬ物があったと。
ワシにそれを話したのは正解だ、シュウ・シラカワよ。
その礼としてそれの正体をこのワシ………Dr.ヘルが語ろうでは無いか」
「フッ、マジンガーZやグレートマジンガーの敵として貴方は『何処でも立ちはだかる悪の天才科学者』ですからね。
ならばそんな貴方に接触し、問い質す事こそ近道と考えた私の見解は正解だった訳ですね」
DCの本拠地、アイドネウス島のDr.ヘルの為に用意された部屋。
其処で外はデュラハンが如き男『ブロッケン伯爵』やその部下達のDC兵………『この世界』では人道的配慮で『鉄仮面部隊』は作ってないDr.ヘルは、信頼を置ける者のみを掻き集めDr.ヘル部隊を結成してるのだ。
そして部屋の中には唯我独尊、利用するだけしよう物なら死神の鎌が落とされる男…シュウ・シラカワと、Dr.ヘル護衛の為に待機してるあしゅら男爵、更には………丁度シュウが来る前に客人として部屋を訪れていた『この世界』の『帝王ゴール』………『恐竜帝国』の帝王、『爬虫人類』全てを束ねし文字通りの王たる男とその側近『バット将軍』、そして娘の『ゴーラ王女』、またの名を『ミユキ・サオトメ』がDC参画の為にビアン総帥と謁見後、Dr.ヘルと会談していた所であったのだ。
其処にシュウが現れ、マジンガーZの謎の現象を語りDr.ヘルを除く全員が固唾を飲んでいたのだ。
「先ず………そのマジンガーZに搭載された機能は此処とは違う別の………『マジンガーZが存在する極めて近く、そして限りなく遠い世界』、つまりは差異次元、マルチバース、並行世界、様々な呼び名である世界で作られしマジンガーZが持っていた機能、魔神パワーと見て間違い無いだろう」
「魔神パワー………私の知るのはマジンパワー、光子力エネルギーをマジンガーの内部に溜め、それを解放する事で通常時を超える力を引き出す一時的なブースト機能ですが、発音が同じなだけの別物ですね?」
「左様」
Dr.ヘルはその力の正体………名を魔神パワーと明かすと、シュウは己の『記憶にあるマジンガーZやグレートマジンガー』のマジンパワーと言うブースト機能とは違うと直感的に察知し、その頭の良さにDr.ヘルも感心しつつ正しいとした。
そしてその恐るべき力を明かし始めた。
「魔神パワーは全てで7つの能力を備え、それ等は段階的に解放されるか一気に全部解放されるか………マジンガーZこそが真の最強にして唯一の魔神と言う地位を揺るがす者が現れるか否かで変わるが、いずれにせよ危険極まりない力じゃ。
その1は再生、受けたダメージを瞬時に回復する。
無論消滅した部位すらも再生する。
その2は吸収、あらゆるエネルギーを吸収し自らの糧とする力。
やり様によっては敵の武装すらも取り込み糧とする。
その3は強化、従来のマジンパワーに近いがこれは永続的且つ倍率が可笑しい強化をマジンガーZに施す。
そしてこのパワーは他の魔神パワーをも強化し、その効力を増させる。
その4は………その6と併せて説明する為に飛ばしてその5に変態。
マジンガーZを物理法則を無視した変化、例えば200mを超える巨体に突然なったり、この世界ではまだ搭載していない並行世界に存在したマジンガーZの武装を突然生やす事にも使える。
お主がグランゾンで相手取った時に遭遇したのは今の所1、2、3、5のパワーだ」
シュウやゴール達はDr.ヘルの語る魔神パワーの詳細を聞き(何だその中二心が極まった能力は)等と考えていたが、事実シュウはグランゾンで与えたダメージが再生され、ディストリオンブレイクを吸収され、超合金Zの強度も性能もグランゾンに匹敵する所まで強化され、突然アイアンカッターが生えたので間違い無いだろうと結論付けた。
そしてDr.ヘルが後回しにしたパワーにその真髄が隠されているとも計算していた。
「さて、仕上げにその4のパワーは高次予測。
何億、何兆、いや最早数え切れぬ未来をシミュレートし、最適解を選ぶ事が可能になるパワーだ。
更にその6のパワーは因果律兵器。
ほんの僅かでも可能性があるならば必ずその可能性を手繰り寄せるパワーだ。
コレを高次予測と組み合わせれば必ずマジンガーZが勝利する可能性を引き出せる様になるだろう、可能性があるならば。
そしてその7は魔神化、マジンガーZを絶望すら生温い人智を超えた存在、『終焉の魔神』、又は『最終にして原初の魔神』と呼ぶ者へと変貌させるパワー。
この7つ目が発動した瞬間………魔神が居る世界はほぼ終わるだろう。
そして魔神パワーも7つ全てが解放されれば最早それまでが可愛く見えるレベルの物じゃ」
「な、何と………マジンガーZにはそんな秘密が………ジュウゾウ・カブトは何と恐ろしい物をマジンガーZに」
「いや、ジュウゾウの奴は『この世界』では魔神パワーを構想はすれど搭載していないだろう。
ワシはそう確信してる、奴はコウジ・カブトを、家族を愛する者。
そんな奴が第7のパワーが発動した時点でコウジ・カブトを取り込んでしまう様な危険物を載せはせんさ」
『!?』
更に長く、7つ目のパワーまで説明するDr.ヘルにあしゅら男爵もジュウゾウを軽蔑しそうになった………が、スクールの件で血涙を流し、孫のコウジやシロウの事を四六時中話した男がマジンガーZにわざわざそんな危険物は搭載しないと確信してるDr.ヘルはあしゅら男爵の言葉を遮っていた。
そして此処まで聞いてシュウ・シラカワはその天才的頭脳で答えを導き出していた。
「………成る程、では『この世界』とは違う『何処か世界』の7番目のパワーまでが解放されたマジンガーZ………いえ、『終焉の魔神』が『この世界のマジンガーZ』に干渉した結果、魔神パワーが発現したのですね?
マジンガーZの敗北を許さないが為に」
「であるとワシは考えている」
「うぬぅ………ゲッターロボの果ての未来だけでも頭が痛むのに、今度は『終焉の魔神』?
何なのだこの世界は?
我が恐竜帝国もDCも、エアロゲイター共もスペースビーストも埒外過ぎるでは無いか!」
シュウの回答に100点満点とプラカードを出しながら答えたDr.ヘルに帝王ゴールは漸く口を開き………サオトメ博士にも語ったゲッターロボの果ての未来、絶対に至る『虚無の皇帝』の存在を伝えるメッセンジャーにして少しでも良き未来に変えようと行動を起こした自分達がまるでちっぽけな塵芥だと悟り冷や汗を掻いてしまっていた。
これでは『虚無の皇帝』しか『終焉の魔神』を止められないでは無いかとすらも考え、Dr.ヘルと共に持つ………『差異次元の記憶』に悩む己が馬鹿らしく思える程だった。
バット将軍はマジンガーZを迂闊に刺激出来ぬ爆弾と考え、ゴーラ王女もまた明晰な頭脳により父が語る『虚無の皇帝』しか抑止力になり得ないと悟っていた。
「………『終焉の魔神』、因果律兵器を有し世界の在り方すらも歪めかねない存在。
成る程、『真の力を発揮したグランゾン』がそれと戦えば間違いなく『この宇宙』は消滅しますね」
「………確かに、『あのグランゾン』ならばそうであろうな」
更にゴールもDr.ヘルも知る、今のグランゾンが本気では無い………『真の力を発揮したグランゾン』は正に魔神に相応しき存在だと。
それが『終焉の魔神』と激突すれば宇宙が消滅し全てが消えると確信していた。
無論『虚無の皇帝』とも激突すれば同じ結果になる、故にバット将軍やあしゅら男爵はそれ等に絶句するしか無かった。
「それで、ワシにそれを語り何をしたいのだ、シュウ・シラカワよ?」
「無論、『終焉の魔神』を目覚めさせない対策を共に考えて頂きますよ、帝王ゴールも共に。
どうやらこの中で『差異次元の記憶』とやらを持つのは私や貴方達2人位ですし、『終焉の魔神』の真の危険性を知るのはDr.ヘル、貴方とジュウゾウ・カブト博士位ですからね」
そしてシュウはDr.ヘル、帝王ゴールと共に『終焉の魔神』への対策案を共に考えるメンバーとして一致団結し、『差異次元の記憶』と言うアドバンテージを活かして『この世界』を存続させようと暗躍を開始すると決定させた。
無論自身を利用する『破壊神ヴォルクルス』も、グランゾンに特異点を仕込む細工を施した『テイニクェット・ゼゼーナン』も時が来れば叩き潰すとして心の底から怒りを燃やしてもいる事はシュウはまだ明かさない。
この二人が真に同志となり得るか………ビアン総帥の様な高潔な男と同等の者なのか測る為に見定めるつもりで居るのだ。
「………フッ、どうやら話は上手く纏った様であるな。
流石は重力を操りし蒼き魔神を操りし男と地獄を名乗る科学者、そして爬虫人類の王か」
『ぬっ!?』
「「バカな、部屋のドアは開いた形跡は無い!!
なのに何故侵入者が居る!?
ブロッケン伯爵、侵入者だ!!」」
「何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!?
【ドンッ!!!!】貴様、一体何者だぁぁ!!!」
「………騒ぐな、マスターの御前であるぞ」
そんな影に蠢く者達の空気の中に突如として異物が紛れ込み、Dr.ヘルと帝王ゴールは驚愕しながらか弱きゴーラ王女を守るべく『地獄流喧嘩空手』と『爬虫人類流拳法』の構えを取り、あしゅら男爵もブロッケン伯爵も最大限の警戒心を露わにしていた!
一方侵入者の片割れたる少女は騒ぐ者と敵意を見せる者に侮蔑の視線を投げ掛けながら睨んでいた。
一方シュウは………呆れながらその侵入者達を見ていた。
「はぁ、やれやれですね。
この世界は希望である光の戦士達が降り立ち、絶望すら生温い存在が見え隠れする中で今度は『外なる神』………真の邪神の落し子である貴方も関わって来るのですね、マスターテリオン」
「その通りである、『
但し、今の余は我が父も『無貌の神』をも関係性が無い………謂わば『この宇宙の運命』とも呼べる物………人が識るには過ぎたる深淵の叡智の嘆きの声により『魔を断つ剣』と共に来たる筈であった………が、かの者は未だ顕現せず何処で踊っているのか余も関知せぬ。
故に今は余が自由意志のままにそなた等と接触したまでの事だ」
そうしてシュウ・シラカワと………侵入者にして邪神の落し子、マスターテリオンと従者エセルドレーダがDr.ヘルの部屋と言う極めて小さき空間に集い、それぞれが一様の反応を示すのだった。
これも全ては『この世界』での『終焉の魔神』の覚醒と言う最悪の事態を食い止める為に集った影なる者達、それが運命の糸で引かれ合っただけなのだから…。
此処までの閲覧ありがとうございました。
速報:ハガネ内にゾヴォーク側の者、それもバルタン星人居座るの巻。
まぁ、特空機を新西暦世界で作るとなれば当然ながらウルトラマンに関与する誰かが色々としなければならないのでコレは早々に明かす予定でした。
更にジュウゾウ博士にスクール関連で少し因縁を生やしました。
但し、ジュウゾウ博士は外部の意見とかを送る人で内部の人間ではなかったのであの悍ましい実態を知る事が出来なかったです。
そして、シュウとDr.ヘル、更には帝王ゴールは差異次元の記憶、或いは虚憶持ちでありマスターテリオンがフラッと来てこの4人中心で影側から『終焉の魔神』対策に乗り出しました。
但しマスターテリオンは
あくまでこの世界の裏側で暗躍すると言う形です。
次回もよろしくお願い致します!
ライダー側の敵(例えばハンドレットとか大ショッカーとか)をDC戦争後に出して良いですか?
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チョーイイネ、サイコー!!
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ダメです!!!
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理由ある登場なら…