スーパーロボット大戦OG 魔神伝   作:”蒼龍”

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皆様こんにちはです、第11話前編を投稿致します。
今回は戦闘前の会話回だけになりました………色々と詰め込んだらこうなったので少々反省点とします。
ですが………色々と見えて来る物が違って来るかも?
そんな感じに思いながらアレコレと詰め込みました。
では、本編へどうぞ!


第11話『過去、そして彼方より/魔を断つ剣(前編)』

───????───

 

 

 

 

 人間が感知し得ぬ空間の中にて、『それ』は今の宇宙を見て、様々な思考を巡らせていた。

 過去、現在、未来………そして正しき『静寂』と『混沌』を齎す物、それ等を見定めようとしていた。

 

『…人間…可能性…光…マジンガー…ゲッターロボ…ウルトラマン…仮面ライダー………。

 『静寂』を乱す…獣、『扉』を越えし…『終焉』の眷属。

 …2つのルーツ…その可能性を信じる…光達…。

 …監視…望んでいない…世界…望まれた…者達…。

 …確かめなければ、ならない…『この世界』を乱すのは…何か…可能性、とは…』

 

 その存在は自身がこれまで積み上げて失敗し続けて来た物と、それ以上に、この広大な宇宙に『真の静寂』を齎す側である光の戦士や仮面の戦士達が信じる者達…人間の生み出す可能性を『それ』は過去、そして彼方より監視し続けて来た者として………自身が撒いた種より生まれた人間ともう1つのルーツから生まれた人間、それ等はこの宇宙に存在し、『静寂』を乱すのか………或いはより良き可能性を『静寂』と共に生み出すのか………それを確かめようと動き始めたのだった………。

 

 

 

 

 

───DC戦艦・日本近海───

 

 

 

 

 

 

「ほう…ヒュッケバインMk-IIやゲシュペンストMk-IIIに加えてR-1の量産型ですか」

 

「ええ、確認した機体はまだ試作初期段階の物の様でした。

 しかし、それでも十分な戦闘能力を有していました。

 なので、先の量産型ヒュッケバインMk-IIやビルトファルケンの様に奪わなくても良かったのですか?」

 

「『ローズ』やアースクレイドルからは何も言われてませんからね、放置で構いませんよ(…はて、妙ですね…何故『ローズ』はそんな物があったにも関わらず何も言わなかったのか…)」

 

 一方DC戦艦のブリッジにて、伊豆基地での戦闘事後報告をユウキ達から受けていたアーチボルドはユウキのR-1の量産型に関して何も聞いていない事を表情に出さずに放置で構わないと言及していた。

 ユウキもこれには少し疑問に思っていたが、クライアント達が何も言ってきていないとアーチボルドが言うからには放置しか無いと考えていた。

 

「それよりも…この戦闘映像にあるグレートマジンガー擬き達、これに対してDC特記事項を独断で適用した様ですね」

 

「申し訳ありませんでした。

 しかし、相手は意思疎通もして来ない上に我々も連邦軍も関係無く攻撃を仕掛けて来た為、スペースビーストと同様に『人類勢力』の敵として現場で即座に判断せざるを得ないと考え適用させました。

 如何なる処分も受ける所存です」

 

「ああ、それなら平気です。

 この映像からも分かる通りこの『グレートマジンガー擬き』はスペースビーストと同じ部類の『敵』と分かりますからね。

 ですのでユウキ君達を営倉送りにはしませんよ。

 なので、ユウキ君達には引き続き次の作戦に出て貰いますよ」

 

「寛大な措置に感謝します」

 

 其処から次にユウキがDC特記事項を独断適用した件に触れると、ユウキは処分を受ける覚悟で立っていた…が、アーチボルドは血を好むテロリスト上がりの男と言えど、『人類勢力』の『敵』を嗅ぎ分ける嗅覚は持ち合わせているのだ。

 なのでこの『グレートマジンガー擬き』達を連邦軍と共に撃退した事は何の問題にも思っていないのである。

 …それよりも大事な作戦が次にあるのでそちらを優先している、と言う裏事情もあるが、それはユウキの知る所では無いのだが。

 

「では次の作戦内容を伝えます。

 本艦隊はこれより黄海方面へ転進、中国山東地区沿岸でアーマードモジュール隊を出撃させ、ポイントF2234を偵察します」

 

「あの周辺に連邦軍の基地などありませんが?」

 

「ええ、知ってますよ」

 

「其処へ行って、貴方方の主任務が果たせるのですか?」

 

「これは手厳しい。

 しかし、上手く行けば大きな見返りがあるかも知れないんですよ」

 

「見返り?

 現時点の情報では賛同出来かねます」

 

 其処から次の作戦内容をアーチボルドが説明すると、ユウキもその地区に目ぼしい物が無いと知ってるので疑問に思い、エキドナは悪戯な武器弾薬、燃料の浪費しか無いと現段階の情報で判断し、反対する立場を取っていた。

 するとアーチボルドは紅茶を飲み終えると、次の言葉を発し始めた。

 

「なら、目的地に我々の戦力と成り得る物が眠っているとすれば、如何です?」

 

「戦力?」

 

「ええ、古代中国で造られていたと言う『超機人』…。

 かつて、LTR機構のマコト・アンザイ博士がその存在を立証しようとした古の機械人形…伝説では悪魔と戦ったと言われる巨大なロボットですよ」

 

「!?

 そ、それは、Dr.ヘル博士がバードス島で発掘したとされる古代ミケーネ帝国の遺産である機械獣…アレと同じ様な物が他にもあるのですか…?」

 

 アーチボルドは『超機人』と言う古代中国に伝わる伝説上の物…まるでDr.ヘルが発掘した機械獣の様な物が其処に眠ってると聞き、流石のクエルボも初耳だったので驚きを隠せず、ユウキは差異次元では当初そんな非常識、眉唾な物と疑っていたが、『この世界』に於いてはDr.ヘルが発掘し、量産した機械獣軍団、更にDCに協力していた恐竜帝国の爬虫人類やそれと絆を結んでいた古代怪獣ゴモラ、そして直近で現代で復活したミケーネ帝国の先例がある為、それ等を噛み砕いて超機人も『もしかしたら実在する』と曖昧ではあるが存在する寄りの考えに至っていた…但しそれでもあくまでも先例があるから、が頭に付くからである。

 一方エキドナは『向こう側』のデータには超機人は無いのだが………Dr.ヘルやミケーネ帝国達もあるので、その先例に倣って古代中国にもその様な物があっても不思議では無いと黙っていながらも判断していた。

 それからアーチボルドは更に全員に伝えるかの如く話を進め始めるのだった。

 

「まぁ、信じられないのも無理はありませんが事実は小説より奇なり。

 この世界には、僕達の想像を遥かに超えた物が実在しているのです。

 現に超機人は過去の文献にも幾つか記述が見られるんですよ」

 

「神話や伝説の類いですか?」

 

「それに加え、旧西暦の世界大戦前後にも超機人が出没したと言う記録も残されています。

 実は意外に身近な所に手掛かりがありましてね…」

 

「手掛かり?」

 

「ええ、僕の家…グリムズ家に伝わる文献です。

 それによると、僕の先祖は過去に超機人と接触していた様なのです。

 ご存知かも知れませんが、僕の家は元々イギリス貴族でしてね。

 一時期は財団を持つ程の隆盛を誇ってましたが…どうやら超機人と関わった事が没落のきっかけになった様です。

 お陰で今は貴族とは無縁の生活ですよ。

 ま、別に困っちゃいませんが。

 …話を戻しましょうか。

 更に先祖は、超機人の敵とされる存在も財力を活かして調べ上げたのですよ………それが、あのミケーネ帝国です」

 

『!?』

 

 アーチボルドは伝説や神話、更に自身の過去に貴族として隆盛していたグリムズ家の文献の事を口にし始めると同時に、あのミケーネ帝国が超機人の敵であったと言う事実を口にした瞬間、全員がアーチボルドに様々な感情や判断により視線を集中し、彼がミケーネ帝国の事を『知っていた』と言う事にも話題がピックアップされるのだった。

 ユウキは其処でミケーネ帝国…勇者ガラダブラ達が現れた際に口にした『百邪』と口にした事を思い出し、それを確かめ始めるのだった。

 

「少佐…貴方は以前ミケーネ帝国が現れた際に『百邪』と言う言葉を口にしてました。

 まさかそれが『超機人の敵』を記す記号なのですか?」

 

「察しがよろしくて良いですねユウキ君。

 ええそうですよ。

 だから、正直僕もついこの前までは眉唾物でしたが…『ローズ』からの情報でLTR機構が遺跡の発掘をしている事や、先のミケーネ帝国が現れた時点で僕は確信してるのですよ…超機人もまたこの世界に存在していると、ね」

 

「(…ならば、超機人とやらの存在を確かめるのもまた任務に当たるな…地球人類勢力の戦力足り得るのか、それを確かめレモン様に報告する為に)それ等の点と点が繋がる事柄が存在するならば了解しました、私もこれ以上反論はしません」

 

「ユウキ君はどうです?」

 

「命令とあらば従います」

 

 そうしてエキドナも『こちら側』で果たすべき任務に今回の件は当たると判断し、ユウキもまた任務ならばとこれ以上の反論が無くなり、次の作戦行動が決まるのであった。

 しかし…此処でアーチボルドはクエルボにブロンゾ27と28…ゼオラとアラドが使えるかと聞くが、ゼオラ側が不安定な状態だと報告し、次の作戦はゼオラとアラド抜きで任務を遂行する形となるのだった。

 …だがクエルボは、原因は既にラトゥーニが連邦軍側に居る事や、アラドには余り通じなかったリマコンの影響で不安定な状態に陥ってると特定しており、これ以上彼女を『壊させない』為にも一先ずこの任務に参加させず、リラックス出来る時間を整えてから自身も次なる行動を起こそうと決めていたのだった。

 

「(…ふむふむ、セロ博士は何やらしようとしてるみたいですねぇ…まぁ良いでしょう、僕には関係ありませんし)」

 

「(クエルボ・セロ…彼が行動を起こすならば次か。

 ならばレモン様の命に従い、クエルボ・セロ達をアギラ・セトメと接触を絶たせるチャンスを作るべきだろう)では、彼等の代わりに私が出撃しましょう」

 

「ほう…君は僕達の監視をしているだけかと思ってましたよ」

 

「何か問題でも?」

 

「いえいえ、では、ご協力願いましょうか」

 

 そんなクエルボの考えに、アーチボルドはその嗅覚で何かやらかそうとしていると悟るが、それは直ちに自身の身に危険を及ばさないとも嗅ぎ分けたのでクエルボの行動を無視しようと決め込んでいた。

 そしてエキドナもまた、クエルボが行動を起こそうとしていると察知し、レモンの命令である『必要以上にゼオラ・シュバイツァーとアラド・バランガをアギラ・セトメと接触させてはならない』を実行に移し、クエルボの行動を支援する形で裏で準備を整え始めようとするのであった。

 

 

 

 一方容体がよろしくないゼオラの側にカーラが付いており、前回の戦闘で『グレートマジンガー擬き』にランドグリーズの頭部コックピットを狙われ、アラドに守られた事実が良く言えば実直、悪く言えば融通が利かない彼女の精神に深く刺さってしまったのだった。

 そして、この程度の事でダウンしている様では駄目だとより意気消沈している彼女に寄り添いながら、話をしていた。

 

「ねえゼオラ、1つ聞いて良い?

 あんた、本気でDCを再興しようと思ってんの?」

 

「ええ。

 ビアン総帥が叶えられなかった理念である軍事政権の樹立を実現させ…異星人やスペースビースト達から地球圏を守る為に…。

 それに、今の連邦議会を人間の手に取り戻す為に…」

 

「………」

 

「………リルカーラ少尉はどうしてDCに?」

 

「あたし?

 あたしもあんたと同じ様な感じかな」

 

「えっ?」

 

 其処からカーラはゼオラにDC再興を本気で考えているのかと言う話題に入ると、ゼオラは何処か形式的な返事を返しており、カーラはそれに黙って頷く反応を示していた。

 一方でカーラはDCに参画した理由がゼオラと似た様な物と口にすると、身の上話をし始めていた。

 

「あたしの故郷さ、L5戦役の時にエアロゲイターの攻撃を受けちゃってね。

 連邦軍にナイトレイダー、それにウルトラマン達の救援が間に合わなくてね………父さんや母さん、弟が死んで………あたしだけ生き残ったんだ。

 そして、其処をユウ達に助けられたの」

 

「じゃあ、少尉はご家族の仇討ちを………?」

 

「うん………まぁ、そんな所かな」

 

 そうして自分の過去を語ったカーラとそれを聞いたゼオラは、お互いに悲痛な面持ちになりながら………カーラはウルトラマンも間に合わなかったと言う事実を噛み締め、彼等にも限界はあると知る側として、仇討ちやユウキの力になりたい事、そして今度は自分達がウルトラマン達も間に合わない部分を埋めたいと言う気持ちを前面に出したのだった。

 

「ゼオラ、薬を持って来たよ。

 それとすまない、リルカーラ少尉。

 席を外してくれないか?」

 

「…ああ、良いよ」

 

 そうして、クエルボが薬を運んで来た事でしんみりとした空気を解消する為にカーラはゼオラを彼に任せて、自分は次の作戦に参加しようと席を外したのだった。

 其処から、クエルボのカウンセリングが始まったのだった。

 

「………前々回の戦闘、ビルトファルケンの奪取作戦の後から余り調子が良くない事………原因はアラドから聞いたよ。

 ラトゥーニ11………僕が名前を付ける事が出来なかったあの子がビルトファルケンに乗っていたんだね」

 

「セロ博士………はい」

 

「しかし、彼女が生きていたとは…」

 

「ええ、私も驚きました。

 それで………訳が分からなくなって、ラトに拳銃を………自分でもどうしてあんな事をしたのか………分からないんです。

 あの時、ビルトファルケンと一緒にラトを連れ帰ってあげたら………」

 

「(…矢張り精神高揚剤以上にセトメ博士のリマコンの影響が酷い…。

 それにこの流れはオウカから聞いた通りだ…なら次に起きる事は…。

 そうなる前にやれる事は…)」

 

 そして、そのカウンセリングによってゼオラの口からラトゥーニ11…自分が名前を付ける事が出来なかったあの子が生きてPTに乗っていた事を、オウカが語った『差異次元の記憶』通りに改めて確認するとこの次に起きる出来事もある程度はオウカも『知っている』ので、それを変える為に何とかしなければと思考を張り巡らせ、更にこのままアギラ・セトメ博士の下にゼオラを連れ帰ってはいけないと思い、行動を起こすならば………と考えていた。

 

「お願いです、博士。

 この事をオウカ姉様に伝えて下さい。

 ラトを1番可愛がっていた姉様が来てくれれば、きっとあの子も………」

 

「分かった、彼女の事は僕から伝えておくよ(…矢張り此処から先が分水嶺だ…なら、僕は…)」

 

 更にゼオラがオウカにラトゥーニの事を伝えてとまで話して来て、これもオウカが語った『差異次元でクエルボが行動する覚悟が無く伝えられなかった』部分だと確信し、其処まで『差異次元の記憶』通りの流れが連続しているのも確認が取れたのだった。

 そしてクエルボは、もう此処が『差異次元』との分かれ道だとしてその分かれ道を作る道筋を考え、後は上手くいくかイチバチになるとして、腹を括るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

───地球連邦軍極東方面軍伊豆基地───

 

 

 

 

 

 一方その頃、ラミアは伊豆基地の格納庫にて、ハガネ・シロガネ・ヴァルストーク隊に出撃が来ると思っていたが、待機命令が代わりに出ていたので今の内にとアンジュルグの機密通信装置の予備を取り付けると同時に指令のディスクを確認していたのだった。

 

「(………『現状を維持しつつ、地球連邦軍の戦力足り得る者を選定、そして地球人類勢力の戦力向上を務めよ。

 また、キョウスケ・ナンブがベーオウルフとなる、或いはコウジ・カブトとマジンガーZがマジンガーZEROになる兆候があれば即座に報告せよ』か。

 しかしラージに機密通信装置が壊れている可能性がある事を伝えられて良かった、でなければこの指令を確認出来ずに右往左往する所だった。

 ………だが………もしも私がこの指令を確認出来なかった時、『私』は何をしていたんだろうか………いや、何を考えているんだ、私は。

 矢張り他の何処かも機能不全に陥っているのか?)」

 

 ラミアは指令の確認が出来てホッとしていた一方、これを確認出来なかった時は自分はどうしていたのかと意味の無い事を考え始め………何を馬鹿なと首を横に振り、自分は他の何処かも壊れているのかと思いつつ、任務に集中しようと考えてようとするのだった。

 …しかし、前回のエキドナとの接触タイミングで、言語機能に関してはレモンが直接修理しないと直らないと言われてしまい、そちらも仕方ないと思いながら、慣れて来てしまっている事にも問題があるとも思うのであった。

 

 

 

 

 

 

 一方ハガネのブリーフィングルームにて、待機命令で干されている面々はリーが差し入れてくれた紅茶や菓子類を食べながら、3日もこのままの状態にリュウセイが痺れを切らしてしまっていた所だった。

 

「敵の本命はこの伊豆基地かも知れん。

 下手に動くのは得策じゃない」

 

「そそ。

『家宝は寝て持て』って言うでしょ」

 

「あれ?

『練って待て』じゃありませんでしたっけ?」

 

「『果報は寝て待て』だ

 しかも使い方が違うぞ」

 

「今の場合は『急いては事を仕損じる』の方かな?

 焦っても仕方ないんだ、今は落ち着いて動く為の体力を残しつつ、訓練も欠かさない様にしようぜ」

 

 そんな中でエクセレンやブリットの誤用の諺をキョウスケが正し、コウジがこの時『テツヤさんが居れば何と言うか』と考えながら話すと、ヘビクラもイングラムもテツヤ・ツルギみたいな言い振りに笑みを浮かべながらヘビクラは盆栽の剪定をし、イングラムはアイドネウス島に向かったアヤにDコンでメールを送りながらリュウセイの訓練メニューについてヴィレッタと語り合っていた。

 その一方でラミアはこの伊豆基地で情報収集が出来た事や、人員の選定も大分進んで来た事を考えながら、SRXの性能は『向こう側』と『こちら側』…光子力リアクターや超合金NZ(ニューゼット)メッキによって生じた性能差を確かめたかったと考えていた。

 

「…あ〜あ、ライの野郎が羨ましいぜ」

 

「少尉は何方へ行かれやがりましたのでございましょうか?」

 

「京都だよ。

 それにしてもその喋り方…変わってるよな。

 まるでウルトラマンゼットみたいだぜ」

 

「(自分でもどうにもならん。

 それと…この3日間で聞いたウルトラマンゼットとやらの喋り方、そんなに私に似ているのか?)」

 

 そしてラミアはこの3日の間に、ウルトラマンゼットを知る者達からまるでウルトラマンゼットみたいな喋り方と方々から言われてしまい、自分でもどうにもならないこんな喋り方をデフォルトでやる者がウルトラマンに居るのかと思い困惑していたのだった。

 因みにウルトラマンが喋ると言う情報は、ラミアにはテレパシーを受信する機械をジュウゾウが作ったから知れたと伝わってるが、ラミアには『向こう側』ではウルトラマンゼロの事があるので人間に擬態してるか、融合しているのか分からないが兎に角ウルトラマンが喋るのは珍しい事では無いと認識されているのだった。

 …但し、こんな喋り方をするのは想定外過ぎるが。

 

「まあ、ゼット君があんなだったし、ラミアちゃんは可愛いからもう気にならないよね。

 …それより…。

 色男さんてば、もしかして噂のシャイン王女と京都で密会とか?

 んふふ、大胆極まりないんじゃなぁい?」

 

「あり得ねえ。

 300%位あり得ねえ」

 

「では何をしに?」

 

「半休を取って墓参り。

 ほら、あいつ…R-2パワードが仕上がるまで時間があるからさ」

 

「墓参り………もしかして、エルザム・V・ブランシュタイン少佐の?」

 

「いや、あいつの兄貴は行方不明だけど………死んじゃいねえと思うよ」

 

「きっと、ボスと一緒に山の中でキャンプしてるんじゃなぁい?」

 

「………ゼンガーと一緒なら山籠りしそうだよなぁ〜っと」

 

 それからラミアはライが何故半休を取ったのかの確認を取ると、墓参りやら何やらの情報からエルザムは『こちら側』では生存は確実だと認識するのだった。

 その横からヘビクラがゼンガーも一緒なら山籠りをしていても可笑しくないと援護射撃しつつ今回は上手く剪定出来たので満足気に盆栽を見つつまた剪定を進めるのであった。

 

「にしても、ライに兄貴が居るって良く知ってたなラミアさん?」

 

「え?

 ええ、何かと有名な方だったりしますのでございますし(…矢張り、予想以上に『向こう側』と状況が違っているな…それにこの様子ではサヤカ・カブト…いや、今はサヤカ・ユミもあの事件に巻き込まれていないらしいな。

 でなければ、コウジ・カブトが黙って此処に居る訳が無いのだからな)」

 

 そして、ラミアは話をはぐらかしながらライの墓参りにコウジが合わせなかった事から、サヤカ・ユミの生存も確実だと認識しつつ『向こう側』と『こちら側』では想像以上に状況が食い違っているのだと再確認するのであった。

 Dr.ヘルや恐竜帝国が人類勢力の敵にならなかった事や、コウジ・カブト達の年齢や………『向こう側』へとアストラナガンと共に転移して来たグレートマジンガーとテツヤ・ツルギに加えてサヤカ・ユミの生存。

 それ等が大分違うとして、遠巻きにこの会話を聞いているラウル達と共に色々と考えるのであった。

 その様子を見ているイングラムは………テツヤ・ツルギが戻り次第、ラウル達の素性を明かすタイミングを見計らう事を筋道を立てながら、この後席を外してラウル達のカウンセリングをしようと思い立つのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───京都───

 

 

 

 

 京都の墓所………カトライア・F・ブランシュタインの墓前の前で、ライは彼女の眠るこの墓にエルザム共に暫く此処に来られない、過去を清算出来たら………彼女と同じ名の花を捧げる事が出来たら………そう心で語り掛けていたのだった。

 

「………此処に、誰か眠っているのか?」

 

「…誰だ、お前は?」

 

 すると、其処に長い青系の黒髪を靡かせる女性が其処に立っているのだった。

 その女性は、戦いに身を投じているライの目に『普通の人間では無い』と言う確信を持たせる様な雰囲気を持っていた………が、敵意その物は見当たらず、それよりも何かを知りたいという感情を持っていると直感的に思い、少しだけその語り掛けに応えるのだった。

 

「………此処には、兄さんの妻…つまり、俺の義姉さんが眠っている」

 

「人は大切な人が死した時、花を添えると聞くが…」

 

「…今はその時では無いんだ。

 俺の中に楔として離れない過去…それを清算しない限りは…」

 

「…そうか」

 

 それから僅かな受け答えをすると、その女性は目を閉じ、人間とは複雑であると言う事を実感しているかの様な様子を見せていた。

 そして、目の前のこの男も何か過去に囚われているとも理解するが………其処に踏み込む権利は自身には無いとも弁えているのでそれ以上の問い掛けはせずにいたのだった。

 そして一陣の風が靡くと同時にライの視線が女性から離れた時………その女性は何処かへと消え去ってしまっていたのだった。

 

「………今のは………【ピピッ!!】むっ、緊急コール…まさか!?」

 

 そして、一瞬で消えた女性よりも優先度が高いDコンに鳴り響いた緊急コールにより、ライは踵を返してカトライアの墓前から踵を返して戦場へと向かい始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

───地球連邦軍極東方面軍伊豆基地───

 

 

 

 

 

 

 それから数時間後、R-2パワードの搬入を終了させたハガネではライとの連絡確認を取ると、途中で合流すると返事があった事も確認が取れたのだった。

 そうしてダイテツ、リー、ブレス達の出撃前の通信が始まったのだった。

 

「敵潜水艦隊の進路は?」

 

「南西諸島小宝島沖で我が軍の第12艦隊に捕捉された後、北北西に進路を変更…69.3%の確率で黄海へ侵入すると思われます」

 

「目的地は中国大陸か…?」

 

「敵は先日伊豆基地に奇襲を掛けて来た連中でしょうか?

 それとも別艦隊による陽動…」

 

『それは不明だが、レイカー司令から出撃命令が出た以上、行くしか無いだろう』

 

『ではこれより我々は第12艦隊と連携を取り、敵艦隊を追撃する事とする』

 

「了解!

 総員、発進の準備を急げ!」

 

 そうして、敵艦隊の正体は分からないながらもそれ等を迎撃するべくハガネ・シロガネ・ヴァルストーク隊は出撃態勢に臨むのであった。

 一方ブレスは、今回の件はそちらの差し金かとミツコに視線を送れば、彼女は首を横に振り、これはあくまでもDC残党の独断であると確認し終えていた。

 ならば中国大陸に何があるのか………それをブレスは確かめる為に、敢えて踏み込む事とするのだった。

 トレイラー心得『危ない橋も一度は渡れ、敵の情報なら本気で取れ』を胸に刻み、敵艦隊を追うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───中国───

 

 

 

 

 

【ギュォォォォォォォォォンッ!】

 

「っ、この感覚…クロウ」

 

「ああ、分かってるぜアル…。

 どうやら、こっちの『監視者』さんも動き出したらしいぜ」

 

 一方中国大陸の蚩尤塚に最も近い場所にて、他のノーバディーズと別行動を取っていたクロウとアルは自分達の目的である『こちら側』の『監視者』が、あの魔狼………ベーオウルフの様に狂っているかを確かめる為に各地を放浪としていた所で、漸く網に目的の物が掛かったと魔術書に記されている決められた空間転移反応に呼応する魔術が反応した事から、急ぎその場へと向かおうと2人で走り出すのであった。

 

「しかし、こっちの『監視者』は何で蚩尤塚………超機人が眠っているあの場に転移しようとしてるんだ?」

 

「分からぬ………が、行けば何か分かるかも知れぬ。

 そして………もしも『こちら側』の『監視者』………『アインスト』達もベーオウルフの様に狂っているのであるのならば………」

 

「ああ、そん時は問答無用で俺達が倒してやるぜ。

 魔を断つ剣を執りながら、な」

 

 そして、クロウもアルも『こちら側』に居るであろうアインストまで狂ってしまっているのであれば、自分達が駆るモノ、その手に執るモノ、自身達の三位一体の鬼神、魔を断つ剣で狂った彼方より来たりし者達を斬ると覚悟を決め………2人の背後に鬼械神(デウス・マキナ)の幻影が揺らめきながら無辜なる者達を護る為に蚩尤塚へと急行するのであった。

 果たして、2人が目にするアインストはベーオウルフと同じか、否か、その答えはこの先にあるのであった………。




此処までの閲覧ありがとうございました!
戦闘マップ突入前に各方面で色々と動きがあったりしましたの巻。
アインスト関連ではちょっと考えてる展開があるので含みを持たせました。
ラミアはラミアで………ウルトラマンゼットと早く共演させてみたいな〜と思いながら伏線的な物を立てましたw
一方京都でライに接触して来た青系の黒髪ロングの女性…イッタイダレナンダー。
それと前にアーチボルドがミケーネ帝国を『百邪』と呼んだ事に対する彼自身の回答もしっかりと此処でさせました。
後はクエルボさんも動き出すタイミングを決めたりと………他にも会話で詰め込んでみた所ばかりでした。
でも次回からは戦闘マップ回になりますので、そちらはお楽しみにです。

次回もよろしくお願い致します、感想等もお待ちしてます!
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