学園生活部と銃マニアの女子高生   作:三坂

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第14話 学校生存者との交流

 

 

 

  ファーッ!ファーッ!

 

 

 相変わらずけたたましい盗難防止アラームが学校周辺に鳴り響く中、その音に釣られたであろう感染者達が我先に音の発生源であるワンボックスカーに土砂降りでも構わずに寄ってたかっていた。

 

 

ア゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙…!!

ドンドンッ

 

 

 その様子を放送室の窓から見ていた胡桃と椎名は、これだけ雨に負けないほど煩ければしばらくはあそこに連中が屯するだろうと話していた。

 しばらくそんな感じでやり取りをしていたが、ふと胡桃が扉側に陣取っていた慈達にそっちはどうだ?と尋ねていく。

 

「…かなり群がってますね」

「あれだけ煩い音なんだ、しばらくはあそこで屯するだろうな…。そっちはどうだ?奴らの声とか聞こえるか?」

 

 相変わらず盗難防止アラームが鳴り響く上に、先ほどのボルトアクションライフルの連射によって鼓膜が多少やられたのではっきりとした音は聞こえないが、慈曰く彼らが扉を強く叩く音はパタリと聞こえなくなったらしい。

 

「うーん…全然聞き取りづらいー…今さっきの爆音と盗難防止?アラームのせいでー」

「でも扉を叩く音とか衝撃はパタリとしなくなりましたね…」

 

 恐らく盗難防止アラームの音に釣られて自分達に向けられていた興味が移ったらしく、胡桃の予想通り校内に押し寄せていた感染者のほとんどが校外に出ていったらしい。

 とはいえまだはっきりと扉周辺の確認が取れていないため、慈の言う通りしばらく耳を休めてある程度判断出来るようになってから外に出ることにしたようだ。

 

「まあ校内にいた連中のほとんどが音に釣られて校外に出ていったんだろうな」

「でもまだ安全が取れてませんから、しばらく耳を休ませてから出ることにしましょう」

 

 だがようやくゆっくり出来る時間が訪れたおかげで一同は気が抜けたように壁に寄りかかりながら安堵した表情を浮かべていた。

 流石に室内でボルトアクションライフルを連続してぶっ放した際はどうなるかと思ったが、結果的には感染者の興味を変えることに成功。

 

 

 色々とあったがお陰で自分達…いや慈も助かったとお礼の言葉を胡桃が口にしながら拳を突き出すと、椎名もそれに応える形でグータッチしていく。

 

「だな、…ふぅにしてもお前のお陰で助かったよ。色々あったがもし居なかったら私ら…いやめぐねぇがどうなってたか…、サンキュな」

「…お役に立てたのなら光景です、いきなりボルトアクションライフルをぶっ放したのは申し訳なくは思ってます」汗

 

 その後せっかくなら…と慈の提案で生徒間の交流をすることになった一同は、胡桃を始めとして悠里・由紀の順に簡単な自己紹介をしていき、最終的に椎名が締めを括る形で挨拶を終える。

 

「あっせっかくですし、この場を利用して交流をしてみてはいかがですか?名前は知っていても雨宮さんとは初対面ですから」

「あー、確かに。なら私からだな、3年生の恵飛須沢胡桃だ!元々は陸上部に所属してた、よろしく!」

「若狭悠里、同じく3年生で元園芸部所属。よろしくね?雨宮さん」

「はーいっ!私は丈槍由紀!これでも同じ3年生だから、よろしくね!」

「雨宮椎名です。皆さんと同じ3年生で、ご存知の通りミリタリーオタクの優等生って呼ばれてます(汗)あらためてよろしくです!」

 

 するとそのタイミングで由紀があれだけ降っていた雨が止んでいることに気づき、雲の切れ目から夕暮れ時の青空が広がっていると指を差しながら興奮気味に語っていく。

 

「…あっ!みてみてみんな!雨やんでるよ!!」

 

 夕日に染まりつつある街中を見下ろしつつもうこんな時間か…と胡桃はそんなことを思いながら、相変わらず鳴り響く盗難防止アラームの発生源であるワンボックスカーに視線を向ける。

 相変わらず感染者達が押し寄せているのが確認出来るが、雨音が無くなった分余計に注意がいくため、校内に戻ってくる可能性は無さそうだと安心した表情を見せていく。 

 

「本当ね、これなら屋上菜園の様子を見に行けそう」

「……にしてももうこんな時間か、(チラッ)雨音が止んだ分連中の注意が余計に行きそうだな。まあこっちとしてはその方がありがたいが…」

 

 その後ある程度体力を回復させ動けるようになった状態で再度扉越しに誰もいないことを確認。

 二重確認も兼ねて武器を持っている椎名と胡桃がタイミングを合わせる形で飛び出してシャベルと拳銃を構えながら放送室前の廊下をクリアリング行う。

 

「…よし、音とか気配はしない。雨宮、いいか?」

「はい…こっちは準備万端です」

「…GO!」

 

 しかしそこにはあれだけいた感染者の姿はなく、あったとしても胡桃や椎名が倒した亡骸のみといった有様だった。

 

「…クリア、ですかね?」

「みたいだな、あっても私らが倒した連中の死体だけか…」

 

 少し周辺の警戒を済ませると胡桃が放送室で待機していた慈達に危険がないことを伝えていき、慈を先頭に悠里と由紀も先発組に合流。

 出来れば死体などは処理したかったのだがもう日が暮れてきているためそういった部類の作業は後日行うことで一致したようで、踏まないように一同は廊下を歩いていく。

 

「……よし、こんなもんか。おーい、出てきても大丈夫だぜー」

「はっはい!2人とも足元気をつけて」

「……うぅ…、あちこちにグロいものが…」

「出来ればすぐに片付けたいが…、日が暮れてるし流石に無理か…。明日出直すしかないな…」

 

 それより先に本来の目的であった食料確保が急務であるため、少し急ぎ足で購買室へと一同は向かうことに。

 幸い騒動から間もないということもあって、購買室にあった食料は比較的状態のいいものがたくさんあったことから問題なく本来のミッションは難なく達成。

 

 

 とりあえず1週間分のインスタント系の食べ物、そして飲料水は確保できたようで、椎名と胡桃に護衛される形で慈達3人が手分けするように運んでいく。

 

「うぅ…重いぃ…」

「丈槍さん頑張って、胡桃さん達は手が離せないんだから…」

 

 その際出来れば椎名がここに来る時に乗っていたミニパトへ積んでいた食料やら残りの弾薬も運んでおきたかったが、人生初めての射撃でアホみたいに撃ちまくったせいで色々とキツイらしく、慈に止められる形でこちらも後日回収を行うことになった。

 

 

 盗難防止アラームに釣られず残っている僅かな感染者が居てもいいように周辺を警戒しながら階段を登っていた一同は3階に設けられたセーフエリアへと足を進める。

 机が重ねられるように設置されたバリケードを見つけた椎名は思わず驚いた声を上げていき、そんな彼女に対し胡桃はみんなで作ったことを明かす。

 

「…おぉ、めっちゃ高いバリケードが…この先が皆さんがセーフエリア…みたいな?」

「まあそんなところだな、この辺がそうなってからみんなでバリケードを作ってな。いやー机運んだり連中を制圧するのは大変だったよ」

 

 そんなことを話している間にも手分けして食料や飲料水の入った箱を積み上げられた机の合間から中へと運んでから、順番に非戦闘員組からよじ登るようにバリケードの奥へと入っていく。

 慈達が無事入ったことを確認すると、最初に胡桃がバリケードの上に登っていき、その後椎名の手を引っ張りながら引き上げ、上に登ったことを確認すると、2人仲良くバリケードを伝うように降り立った。

 

「よっと、ほら手貸しな。どーせさっきの射撃で結構体力使ってるだろ?」

「あっはい…ありがとうございます、それじゃお言葉に甘えて…よっと!」ゴトッ 

 

 やはりバリケード内ということもあるが騒動発生時は低階層でパンデミックが拡大したということもあって、三階のこのエリアは外の校内と比較的綺麗な状態を保っている(窓は割れているが)。

 思ってたよりここは綺麗ですね…、そう驚きながら呟いた椎名に対して、慈はまだこの辺は比較的マトモな部類だったから掃除しやすかった…と何とも言えない表情で答えていく。

 

「…バリケード内とはいえど、ここは結構綺麗な状態保ってますね…。まあ窓は一部割れてますけど…」

「騒動当時生徒たちは2階から下に集中してたので…、それでも一応ここも汚れてはいたのである程度掃除しましたが…」

 

 その後彼女達の拠点となっている生徒会室にお邪魔させて貰う形で椎名は中に入っていくのだが、ご飯などを頂く前に慈からの提案で騒動当時互いの状況について情報交換を行うことにしたらしい。

 どのように過ごしていたのかを確かめるため…というのもあるが、感染者達の性質などの情報交換を行うことによって、より生存率を高めるという目的もあるようだ。

 

「それじゃご飯にしましょう…と思ってたんだけど、その前にお互いの情報共有をしましょう。雨宮さんは私たちの詳しい状況を知りませんし、こちらも同じようなものですから」

「確かに、めぐねえの言う通りだな」

「うぅ…お腹空いたのにぃ…」

「由紀ちゃん、ちょっとの我慢だから…」

 

 もちろんその案に関しては椎名も同意であるが、自分に関しては色々と話さないといけないことが山盛りなので整理がしやすそうな慈達から話してほしいと依頼。

 するとそれを察した胡桃が構わないと答えながら、騒動が発生した当時の自分達の状況、それから今日までどのように過ごしていたのかを1つ1つ丁寧に説明していく。

 

「私もその案には賛成です、ですが私は話さないといけないことが色々あるので…そちらからでも…大丈夫ですか?」

「あぁ、構わないぜ。その感じだと雨宮、色々ありそうもな。んじゃまずは―――」

 

 

 

 

 

 

 

「…って感じか、まあ色々とありすぎて生きてるのが不思議ぐらいだ」

「…予想はしてましたが…、皆さんも大変でしたね。特に…その…胡桃さんは…」

「いいよそんな気を使わなくて、今はもうケジメがついたからな…」

 

 騒動発生時、由紀は慈と共に3階の教室で居残り補習を行っており、悠里は屋上菜園で1人園芸部の仕事を…胡桃は校庭のグラウンドで陸上部の部活をしていたそうだ。

 その後由紀や慈は補習を終えたあと、電車が動いていないということで屋上にいた悠里の園芸部を見学していたためこの時は騒動には気づかず。

 

 がこの時点で校庭などでは感染症がまたたく間に拡大、人が人を襲うという地獄の光景が広がっていたのだ。

 胡桃も部活の先輩が襲われ噛まれたものの、なんとか連中を振り切る形で肩を貸しながら屋上まで登っていき、滑り込むように避難。

 ここでようやく慈達は自体を把握、更に職員室にいた先生からの緊急電話でかなりヤバい状況だと判断した矢先、胡桃を追うように上がってきた彼らが屋上扉のドアパンを開始。

 

 

 扉の窓も割られこのまま突破される…といったタイミングで慈が近くにあったロッカーで出入り口を封鎖、それでもキツかったため悠里も加わりなんとか感染者達を抑え込むことに成功。

 …がその際負傷していた先輩は感染者に噛まれたことで感染し症状を発症させる形で豹変、近くにいた胡桃が襲われそうになってしまう。

 

 

 しかし反射的に近くに転がっていたシャベルを手に取り反撃をしたことで先輩だったものを始末することに成功、ここでようやく屋上組はこれがただ事でないことを理解。この日は屋上で一夜を明かすことに。

 

 

 ただ屋上だけで過ごすには限界があったため、胡桃を筆頭に3階の一部エリアの制圧を開始、最終的に屋上へ上がる階段付近にあった生徒会室やら教室、資料室といった部屋を確保。

 生徒会室を中心に机などでバリケードを気付いたり、簡単な掃除などを行い、食料が尽きるこの日まで籠城をしてきたそうだ。

 

「…まっ、こんなとこだ。今日奴らに追われてたのは今まで食いつないでた生徒会室の食料が尽きたから購買室に食べ物求めて2階に降り立ったのが原因だな」

「…そうでしたか、じゃあ…次は私の番…かな?」

 

 学校側の生存者から一通り話を聞いた椎名は、少し咳払いをするとみんなと合流するまでの経緯を説明していく。

 

 

 当時は体調不良で学校を休んでいた、熱が完全に下がった夕方にテレビや知り合いのおじさんからの電話、更に学校にいた友達からの情報外の惨事を聞いたこと。

 幸い家には災害時に備えて食べ物やら飲料水が保管されていたことや、電気水道が当時は使えたため3日ほどは家で籠城。

 

 

 ただそれもいつまで持つか分からないため、災害時の非常用設備が整っている学校に生存者がいるかもしれないことを考えて、その確認も兼ねてここに訪れたのはいいが、学校に彼らが押し寄せていたことで戻るに戻れない状況に。

 その際2階から声や何かを振りかざす音が聞こえたため、生存者だと思い奴らを制圧しながら駆け上がったことで胡桃達を見つけたのだと説明していく。

 

「…って感じですね、街の方は放置された車やらクラッシュして道を塞いだ車、あと感染者達も彷徨いてたので…ここまで来るのには苦労しました」

「…ってことは街の方も駄目か、まあ学校の屋上から見て何となくそれは予想してたが…」

 

 すると慈がお父さんとお母さんは無事なのか?と少し心配そうに尋ねていくが、椎名は首を振りながら連絡がつかないことを明かしていく。

 まあ無理もない、お父さんは巡ヶ丘中央警察署所属の駐在所の警察官、お母さんは巡ヶ丘総合病院の看護婦、この騒動では一番忙しくて危険な場所にいる人たちなのだ。

 

 

 安否確認以前に人や電話が集中して連絡すら取れないといってもいい。

 

「えっと…お父さんとお母さんは…?無事とかの連絡は……」

「…いえ、お父さんは駐在所の警察官ですが…その日は呼び出しを受けて巡ヶ丘中央警察署に…、母は巡ヶ丘総合病院に仕事にいってそれっきり…。無事かどうかの確認すら…」

「……まあ警察署と病院なんて、こんな状況じゃ一番忙しい所で…危険な場所だよな…」

 

 こうして事の経緯を話し終えた椎名だったが、ふと慈が壁に立てかけてある銃を指差して、それはどうしたのかと尋ねていく。

 自分たちを助けてくれたものとはいえ、明らかに女子高生が持っていいいものでないのは確か、それを聞かれた椎名はそのことも話さないといけないですね…と、先ほどと打って代わり真剣な表情を浮かべる。

 

「…一応これが私のここまでの流れです、あと他に聞きたいことh「じゃあ…」ん?佐倉…先生?」

「その、私たちを助けてくれたのにこういうのを聞くのはアレですが…それは…?」

「……そう言えばコレも話しておかないといけませんでしたね…」

 

 ちょっと待ってくださいと一言口にした椎名は、立てかけてあった89式小銃と豊和M1500を順番に手に取ると、暴発しないように薬室やマガジンを抜いてから、一同が座っているテーブルの真ん中に置いていき、腰のホルスターに入れていたSIG SAUER P226も同様のことを施してから並べる。

 当然先ほどぶっ放しているため言わなくても本物なのは間違いなく、それを目の当たりにした一同は思わず息を呑み込んだ。

 

「ちょっと待ってくださいね…(ゴソゴソ)あっ佐倉先生、そこのテーブルにおいても?」

「あっ…大丈夫ですけど」

「よっと……、とりあえず弾は抜いてるので暴発は心配しなくても大丈夫です」

「……改めて見ると…、迫力があるな…。さっきは全然気にならなかったが…」

 

 もちろん違法的や無理やり奪ったものでないことを先に説明してから、椎名はこれらが自分の暮らす家に併設された駐在所のロッカーから見つけたものだと明かしていく。

 当然本来なら拳銃に関しては警察でも限られた人間しか扱えず、ボルトアクションライフルに関しては警察の特殊部隊、アサルトライフルは警察どころか自衛隊がメインに扱うものとなっているもので、本来なら駐在所にあってはならないものだ。

 

「…一応無理とか違法的に奪ったものでないことは予め説明しておきます。これらは私の家に併設された駐在所、お父さんの仕事場のガレージにあった非常用ロッカーから見つけました」

「ちゅ…駐在所から…か?」

「ええっ、ですがこれらは一般の警察が使えるものじゃありません。特にコイツ(豊和M1500)とコイツ(89式小銃)は特殊部隊が主に扱う代物です」

 

 正直なんでこんなものが駐在所にあるのかは定かではないが、このロッカーを開けるきっかけとなった緊急時用マニュアルから察するにちゃんと目的があって用意されたものには間違いない。

 一通り説明し終えた椎名だったが、こんなものが駐在所にあるなんて話…よくよく考えてみれば信用出来る話ではないのは明らか、せめてあの緊急時用マニュアルを持ってくれば良かった…と内心反省する。

 

「……正直なんでこんなものがあるかは私も分かりませんが、この存在を知ることになった非常用マニュアルから察するに何かしらの理由があったことは…」

「……そう…か」

「……」

ーうーん…反応が鈍い、ってか駐在所にこんなものあるなんて話しても簡単に信用出来る訳ないじゃん。はぁ…こんな事ならマニュアルの実物持ってくれば良かった…ー

 

 その間も生徒会室は何とも言えない空気に包まれていたが、その空気を打ち破るように胡桃が口を開いた。

 何を言われるのか…そう思いながら身構えた椎名だったが、案外にもその答えは彼女の言っていることを信用するというものだった。

 

「……なあ、それは本当…なんだよな?嘘とかじゃなくて…」

「…はい、約束します。嘘じゃないことを」

ー…この感じ…何を言われるk…ー

「なら信用するよ、雨宮の言ってること」

 

 これには思わず椎名は拍子抜けた表情を見せていたが、胡桃から言わせてみれば恩師の慈や自分たちを助けてくれた相手に疑うようなことは出来ないようだ。

 それに普段の彼女をある程度知っているからこそ、椎名がそんな嘘を付くような人だとは思えないという信頼があったからこそその言葉が出てきたのかもしれない。

 

「…え?」

「だって私らやめぐねえを助けてくれたんだ、そんな奴を疑うなんてできねーしな。それに普段のお前をある程度とはいえ知ってるし」

 

 もちろんそれは胡桃だけでなく悠里や由紀、慈も同じ意見であり同じ学校の人間として今は協力して生き残る方が大事だと口を揃える。

 

「えぇ、そうね。貴方が居なかったらあの場を切り抜けられなかったでしょうし」

「それにっ!しーちゃんは悪い人には見えないからっ!どっちかというとヒーローみたいな?」

「しっ…しーちゃん?」汗

「うん!椎名ちゃんだから、しーちゃん!」

「んもう、丈槍さんったら…。でもそうね、私も同じ意見よ。雨宮さんは今で積み上げてきた信用があるもの、この程度は問題ないわ」

 

 いくらある程度知っているからってここまですんなり信用してもらって大丈夫なのだろうか?内心そんなことを思っていると、胡桃が改める形でこれからよろしくな…!と手を差し伸べていく。

 最初こそその差し伸べられた手を眺めていた椎名だったが、すぐに答える形ではい…!と強い返事を返しながら握り返していくのであった。 

 

「まっこれからよろしくなっ、戦闘要員として背中任せるぞ♪」

「……はいっ!」

 

 

 

 

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