学園生活部と銃マニアの女子高生   作:三坂

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(キャラを少し整理して在日米軍憲兵隊キャラを無くしました…
 理由は加えた状態のストーリー展開に息詰まりまして……なんでもするから許してください(なんでもするとは言ってない


第24話 再会(キャラ整理)

 

 

 

 騒動発生から1週間近く経ちつつある巡ヶ丘市内、ライフラインや公共機関が軒並み停止していることによって、街中はかつての人の生活の面影が嘘のように消え去っていた。

 街の至る箇所から黒煙が未だに立ち込めたり、放棄された自動車が道路の至る所に止まっていたりクラッシュして家などに突っ込んだしている有様。

 

 そんな終末世界、人っ子1人すら感じられない街中にサイレンと銃声が甲高く響き渡る。

 

 

ウゥぅぅぅぅ

ダァァァァン!

 

 

 大量の感染者を引き連れる形で幹線道路を走り抜けるミニパトの車内では、ステアリングを握っていた椎名が後ろの様子を確認しながら車を走らせていた。

 

 

「よーし…ちゃんとついてきてくれてる…そのままそのまま……」

 

 

 学校周辺に溜まった感染者を何処かへ引き連れる名目で始まった誘導作戦。

 最初は銃声も使い分けながら走らせていたのだがサイレンだけでも十分引き連れられると判断した後は、サイレンをメインにしつつ時折止まって銃声で引きつける戦法に切り替えたらしい。

 

 

ー案外サイレンだけでも釣れるもんだね…、まあ一応できる限りついてきてほしいから銃声も使うけど…ー

 

 

 とはいえ後ろから着いてきている感染者の数は数えられないほど膨大であり、止まるタイミングやルートを間違えれば到底対処しきれない椎名は連中の波に飲まれてしまう。

 そのためできる限り曲がる際は慎重にルート先を確認し、塞がってないことを確認しながら移動をしていき、目的地までは行き止まりに当たらないように走らせていた。

 

 

ー…うわぁ…数がとんでもない…、まあ学校にいた分のほとんどがこっちに来てるからそりゃそうか…。あんなのに襲われたらひとたまりも…ー

ブロロロ

 

 

 まあそのお陰もあって特にトラブルに見舞われることなく目的地である河川敷沿いの道路に到着した椎名は、サイレンを停めながら当たりを見渡してき、目についた停められていた1台の乗用車にM1500の照準を合わせる。

 

 

ー…ふぅ…とりあえず到着…後は適当な車…、っとアレでいいか…ー

 

 

 後ろからはまだ距離があるものの感染者の波が押し寄せているためあまりのんびり出来ない椎名は照準誤差修正をほどほどにしつつ発砲。

 放たれた弾丸は迷うことなく狙い済まされた乗用車の運転席ドアを貫き、被弾した衝撃で粉々に砕け散った。

 

 

「…よしっ…っ!」

カチッ

ダァァァァン!!

バリィィィン!!

 

 

 本来であるならばこれで盗難防止アラームが窓ガラスが割れた勢いで鳴り出す…はずなのだが、ハズレを引いたのか運転席ドアのガラスが砕け散った乗用車からはアラーム音が全く聞こえてこない。

 

 もちろんそれも想定していた椎名は別の車にターゲットを変えると、接近してきている感染者との距離を確認しつつ再度発砲させていく。

 

 

シーン…

ーちっ駄目か…!『ゔぁぁぁ』…距離は…まだ大丈夫…なら次はあっちの車を…!ー

カチッ

ダァァァァン!!

 

 

 放たれた弾丸はまたしても運転席ドアガラスに命中、ガラスを砕け散らせながら貫いていく…のだがこれも盗難防止アラームが鳴り響く気配は一向に見せない。

 連続でハズレを引いた…内心そんなことを思いながらも改めて車を確認すると、2台とも盗難防止アラームが付いてなさそうな商用車や軽自動車であることに気づく。

 

 

ーなっ…!?これも!?…っ!ちょ待って…、…やらかした…あの2台盗難防止アラームついてない雰囲気全開の車じゃない…!ー

 

 

 しかし河川敷に止まっていた車すべてがそうかと言われればそんなことはなく、盗難防止アラームが付いていそうな高級ミニバン(アルファード)を見つけるとすぐさま狙いを定めて発砲した。

 感染者との距離もかなり詰まってきているため一発でならなかった場合は誘導作戦は諦めて離脱する必要が出てくる。

 

 

ゔぁぁぁ!!

ーちっ…距離が……ってあった!あの車なら…!頼むから一発で鳴ってよ!!ー

カチッ

ダァァァァン

 

 

 すると今回は当たりだったのか運転席ドアのガラスが銃弾によって貫かれたことでその周辺が割れると、辺り一帯にけたたまし盗難防止アラームが鳴り響いた。

 もちろん感染者の意識はサイレンの止まった車のエンジン音や銃声よりも大きい方に向いていき、まるで先ほどまで追っていたのが嘘のように次々と興味を変えていく。

 

 

ファーッ、ファーッ!

ゔぁぁぁ…

ノロ…ノロ…

 

 

 完全に意識が逸れたことを確認した椎名はアクセルを軽く踏み込み、盗難防止アラーム以上の音を響かせないように離脱。

 その間にも学校から引き連れてきた感染者達に加え、周辺からも寄ってきた個体は盗難防止アラームがけたたましく鳴り響く高級ミニバンへ群がるように押し寄せていくのであった。

 

 

ーよしっ!引っかかってくれた…!!後はさっさと離脱してっと!ー

ゴクッ

ブロロロ

 

 

ゔぁぁぁ

ファーッ、ファーッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…一時はどうなることかと思った…」

 

 

 その後、少し離れたコンビニエンスストアの駐車場にミニパトに寄りかかってひと休憩している椎名の姿があり、どうにか無事に誘導作戦が終わったことに安堵の表情を浮かべていた。

 するとそういえばまだ胡桃たちに報告してなかったことを思い出すと、運転席近くからトランシーバーの無線機を取り出し、決められた波数で調整しながら呼びかけていく。

 

 

「…ってそういえば連絡しないといけなかった…えっと周波数はこれで…」ガガガ

『あーあー、胡桃さん聞こえますかー?』

 

 

 事前に取り決められていた方法での連絡方法、もちろん呼びかけから少しして、無線越しに胡桃からの応答が返ってきた。

 

 

『ばっちり聞こえてるぜー、こっちは余裕で大丈夫だけどそっちはどうだ?まあ声のトーン的にヤバいって感じじゃなさそうだけど』

 

 

 当然胡桃の指摘通りちょっとしたアクシデントはあったものの、難なく誘導作戦は成功したと椎名は答えていき、それを聞いた胡桃は安心したような口調で答えていく。

 すると間髪入れずに無線の先でワチャワチャする声と共に胡桃が皆が声を聞きたいから順番に変わってもいいか?と尋ねてきた。

 

 

『はいっ、イレギュラーは発生しましたけど…それ以外は問題なく誘導作戦は完了しました。あっ噛まれてはないですからね?もちろん』

『わーかってるよ、まあ無事ならそれはそれで良かっ…(ガヤガヤ)あっ悪い、皆が椎名の声聞きたいって言ってるけど…今いいか?』

 

 

 そう聞かれた椎名は当たりを少しキョロキョロと見渡すと、少しならオッケーですと答えていき、胡桃は恐らく最初に声を聞きたかったであろう慈へと手渡し、間髪入れずに彼女の心配する声が聞こえてくる。

 

 

『(キョロキョロ)…少しなら大丈夫ですけど』

『りょーかい、…落ち着けめぐねえ心配しなくても変わるからよ…(汗)ほらっ』

『雨宮さん!?無事なんですか!何処か噛まれたりとかしてないですよね!?』

 

 

 ただこちらの音量を配慮していないであろう声のトーンだったおかげで、無線機からキーンという音が響き思わず耳を塞ぎかけた椎名だったが、それが落ち着くと無事です…と苦笑いを浮かべながら答えていく。

 

 

『…っと…!?あっ…無事ですー(汗)噛まれたりも特になく…』

 

 

 すると椎名の口からそれを聞いた慈は安堵したのか涙声みたいな感じになっており、トランシーバーの先から由紀がハンカチを手渡しているのだろうなーというやり取りが聞こえてくる。

 

 

『うぅ良かったです…!もし何かあったら先生どうしようかと……あっありがとう御座います由紀さん…』

ーあー多分由紀さんがハンカチ手渡してるんだろうなー、想像しやすいっていうかー

 

 

 もちろん椎名はそれだけじゃなく、トランシーバーでやり取りを終えたらすぐにそっちに向かう旨を伝えると、慈は引き続き気をつけて来てくださいね?と尋ねながら順番で待っていた由紀や貴依に手渡していくのであった。

 

 

『あっ一応トランシーバーでのやり取り終わったらすぐにそっちに行くので、問題なければそのまま駐在所で待っていてください』

『わかりました…気をつけて来てくださいね…?あっ丈槍さんと柚村さんにかわりますけど…いいですか?』

『あっはい、大丈夫です』

『わーい!シーちゃんと話せるー!』

『先生ばっか話すから順番来なかったらどうしようかと…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後一通り会話を終え、集合場所でまた会いましょうと告げてトランシーバーでの連絡を終えた椎名は、周りに感染者がいないことを確認しつつ乗り込もうと運転席ドアに手をかける。

 …が何処からかエンジン音が聞こえてくると共にコンビニエンスストア近くの左側建物の影、目の前を通っている生活道路から1台の救急車が姿を現した。

 

 

「さてと…後は早く皆さんと合流して…(ブロロロ)ん?この音って…車のエンジン音……って…あれは…救急車…?」

 

 

 しかし消防署などでよく見る救急車ではなく、よくよく見ると特徴的なカラーリングに横には巡ヶ丘総合病院Doctor-car(医療用緊急車両)と書かれた文字が…

 巡ヶ丘総合病院…自分の母がかつて勤務していた病院で巡ヶ丘市内でも大規模な総合病院、騒動発生直後から音信不通になり状況把握が出来ない施設の1つでもある。

 

 

ーでも消防署の奴…じゃない?巡ヶ丘総合病院 Doctor-carって書かれてる……、総合病院…お母さんが勤務してた場所…ー

 

 

 だが何故そんな病院のドクターカーがこんな場所に、そんなことを思っていると救急車の方もこちらを視認したのかゆっくりと目の前の通りに停車。

 とはいえなかに乗っている人が病院関係者とも限らないため、ホルスターにしまっていた拳銃を手に取りかけたが…

 

 後部のスライドドアが開くと共に、1人の女性が降りてきたことで拳銃を手に取ろうとしていた指が止まった。

 

 

ー止まった…向こうも気づいた感じか…っても乗ってるのが病院関係者とは限らない…、一応拳銃を持っておいt……え?ー

ガコッ

 

 

 見た目こそは白衣を着た茶髪セミロングの女性…、恐らく病院関係者であることには間違いない…が、その雰囲気は何処か懐かしさを感じ、とても他人とは思えない感覚に椎名は包まれていた。

 もちろん女性もそれは同様であり、椎名の名前を叫んで駆け出した途端…弾かれたように彼女の足が動き出していく。

 

 

ー白衣を着てる…病院関係者?…でも何でだろう…何処か他人とは思えn…ー

「椎名っ!!」

「っ!」ダッ!!

 

 

 当然2人共駆け出すように寄っていくためぐんぐんと距離は縮まっていき、そのまま抱き合うように身を寄せる。

 その女性は椎名の無事を喜ぶように目に涙を浮かべており、彼女も同様に目に涙を浮かべながら口からお母さん…という言葉がポロリと出てきた。

 

 

「椎名っ!良かった…もう会えないんじゃないかって思ってた…!!」

「それはこっちのセリフだよ…!!お母さん…!!」

 

 

 雨宮唯華(あまみや ゆいか)、名前の通り椎名の母親であり騒動発生までは巡ヶ丘総合病院の看護師として勤務していた。

 だが今回の騒動は病院にとって相性が最悪とも言える組み合わせ、実際椎名も再開は出来ないだろうな…と半分希望を持ちながらも諦めつつあったが…

 

 

「うっぐ…ひっぐ…」

「んもう…そんなに泣いちゃって…お母さんも貰い泣きしちゃいそうだわ…」

 

 

 まさかこうして再開できるとは誰が想像したのだろう、すると救急車の運転席ドアからそれぞれ唯華と同じ白衣を着た人とが降りてきた。

 巡ヶ丘総合病院の医師、御浪徹(おなみ とおる)と唯華の紹介で徹の方は自己紹介をしつつも、何やら考えているような表情を浮かべていた。

 

 

「……唯華さんの娘さんでしたか…、いきなり駆け出すもんでびっくりしましたよ…」

ーでも旦那さんじゃなくてホッとした…、せっかく騒動のお陰で近づいたのにもし再会されたら…ー

「あっえっと…そちらの方は…」

「あっちの人は御浪徹さん、うちの病院で医師をしてる人で…」

「初めまして、巡ヶ丘総合病院医師の御浪です」

ーやっぱ娘さんもお母さんにて美人だなー

 

 

 もちろん名乗られた以上自分も答えないといけないため、こちらも自己紹介をした椎名だったがふとどうやってパンデミックが発生しやすい環境である病院から脱出できたのだろうか?と不思議そうな表情を浮かべる。

 

 

「…あっ娘の雨宮唯華です…」

ーでもどうやってパンデミックと相性の悪い病院からお母さん達脱出して…ー

 

 

 するとそれを察した唯華が、騒動発生時医師の御浪が助けてくれたことでなんとか混乱の最中、病院から脱出することが成功出来たんだと明かしていく。

 御浪はどうも…と照れくさそうな表情を浮かべていき、確かに白衣には感染者をやった際についたであろう血痕みたいなのが付着しており、その激しさを感じさせていた。

 

 

「あーそれはね…。実はあの日、私も他の子たちと一緒に対応してたんだけど…直後に感染者が暴徒化して…、でもあの人が助けてくれたからなんとか脱出することができたの」

「あの人が…」

ー確かに白衣に血痕少しついてる…、それにあの鉄パイプ…相当激しかったんだろうな…ー

 

 

 とまあそんなやり取りをしているとふと唯華がどうしてここにいるのかと尋ねていき、聞かれた椎名は誘導作戦のことは伏せながら(自分も含め、もし慈と再会した際に怒られそうだから)ここにいた経緯を説明していくのであった。

 

 

「ところで椎名、貴方どうしてこんな場所に居たの?」

「あっえっとね…」

ー本当のことは伏せておこう…、じゃないと佐倉先生が再会した時に怒られちゃう…ー

 

 

 

 





登場人物
雨宮唯華(あまみや ゆいか)
年齢:40歳
性別:女性
身長:160cm
モデルキャラ:宇佐美蓮子(東方Project 天城桜さんイラストより)

 巡ヶ丘総合病院に勤務する看護師で、名前の通り雨宮椎名のお母さん。ガンマニアだが優等生という変わった趣味を持つ娘を可愛がっており、家族間の関係も良好。
 騒動発生時は総合病院にて患者の対応をしていたのだが、その矢先にパンデミックで崩壊。

 その歳、医師の御浪に助けられる形で、病院のドクターカーを使いなんとか脱出。
 その後な避難所を求めて彷徨っていたものの、無事に再会できると思ってなかった家族の一人、椎名と再会を果たすことに。

 性格は優しくてしっかりもの、手際もいいし面倒見もいいため後輩などから慕われていた。尚見た目は二十代ぐらいなので、実際の年齢より若く間違われることも


 御浪徹(おなみ とおる)
年齢:38歳
性別:男性
身長:173cm
モデルキャラ:素材屋まるお様より 医師男性

 巡ヶ丘総合病院で医師を務める男性、眼鏡をかけていてイケメン、体つきもいいということもあって院内の女性看護師などからは人気が高い。
 もちろん医師としても優秀ということもあって、患者からは指名が多かったりするとか…

 騒動発生時、在日米軍関係者を引き取りに来た憲兵隊のレティを唯華と対応していた際にパンデミックに巻き込まれ、彼女に助けられる形で病院を脱出することに成功した。
 内心自分だけ生き残ったことに負い目を感じながらも、何故このような事態になったのか後々に調べていくことに

 ちなみにここだけの話、唯華のことは旦那持ちと認識しつつも、密かに好意を寄せており、騒動で助けたことを利用して接近しようとしているとか…


設定
トヨタ 三代目ハイメディック救急車(Ⅲ型)
巡ヶ丘総合病院 ドクターカー
ベース:東大和病院 診察支援部 救急業務支援室 救急車

 巡ヶ丘総合病院で運用されているドクターカー、元々は東京消防庁で運用されていた救急車だったが、退役後に東京都医師会経由で神奈川県医師会によって譲渡された。
 そのため東京消防庁特有のフロントグリルの前面警告灯が単灯仕様であり、神奈川エリアでは珍しい仕様として騒動前はマニアから人気を集めていたらしい。


 巡ヶ丘総合病院
巡ヶ丘市内最大規模の病院であり、救急医療最後の砦とも言われている。徹や椎名の母親である唯華の勤務先であり、人員設備ともに最新鋭のものが揃っているらしい。
 しかし今回のパンデミック騒動で病院は崩壊、ほとんどの人は混乱の最中に感染者へと成り果て、生存者は現時点では唯華、徹の2人のみ


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