学園生活部と銃マニアの女子高生   作:三坂

27 / 27
第27話 今後について

 

 

 

 リバーシティ・トロンショッピングモール最上階、圭と美紀が無事再会を果たしたことで一段落を見せた美乃里たちであったが、そういえば優乃の家以降ここに来るまでゆっくりできてなかったことを思い出す。

 先を考えればすぐにでも出発したい気持ちはあるが、せっかく2人が再会できたのだ…1日、2日ぐらいはここでゆっくりして休息兼物資集めをしておきたい。

 

 

「さてと…、2人が無事に再会出来たのはいいとして……これからどうするか……」

「学校に、向かうことを考えると…早めの出発がいいんでしょうけど…」

「でも2人が再会出来たんだもん、少しぐらいはゆっくりしておきたいわね…。それに物資集めもしておきたいし…」

 

 

 あのパトカーのサイレンや銃声も気にはなるものの、特に聞こえないことや無線機などで呼びかけても応答がなく状況がわからない上、自身も生存者を抱えているためひとまずはアクションがない限りこちらの方を集中することに。

 

 

ーあのサイレンとかも気になるけど…あれ以降反応ないし…こっちも生存者抱えているから…変に動けないのよね…。ひとまずアクションがない限りはこっちに集中しようー

 

 

 そんなことを思っていると圭がここでの立ち話も何だからスタッフルームにいきませんかと誘ってきたため、ひとまず瑠璃や優乃を連れて場所をそちらに移していく。

 

 

「あっあの…美乃里さん…、ここでの立ち話もなんですし…場所…移しません?私たちのいたスタッフルームなら休めますし…」

「それもそうね…、それじゃるーちゃん。優乃君、いきましょうか」

「わかりました」

「はーいなのだ」

 

 

 スタッフルーム…かつてはこのショッピングモールで働く従業員の休憩スペースとして活用されていたこの部屋は、圭と美紀がセーフエリアが崩壊する前から過ごしていた場所だ。

 部屋に案内される形で中に足を踏み入れ腰掛けた美乃里はふと当たりを見渡すと、恐らく従業員が休憩時に食べるようで用意した食べ物や、非常食が置かれており、シャワー以外は整っているため籠城には持ってこいの空間が広がっている。

 

 

「よっと…」

ー食べ物は結構あるっぽい…、それにトイレやソファー、布団に本まで……籠城するには持ってこいな環境ね

ー

 

 

 そんなことを思っていると圭がこれからどうするのか尋ねてきたため、優乃に伝えたことを改めて共有する形で美乃里はみんなに伝えていく。

 

 

「…そういえば美乃里さん、これからはどうするんですか?当初予定してた学校か…あのサイレンの主に向かう感じで…」

「あーそういえば話してなかったわね…ひとまずこれからは……」

 

 

 このショッピングモールに突入する前に聞こえたサイレンに関してはあのあと無線機などで呼びかけたものの反応がない上、しばらくすると聞こえなくなったためアクションがない限りは予定通り学校を目的地にするそうだ。

 出来れば助けに行ってあげたいが、生憎何処からか聞こえてきたのかの特定も出来てない上、こちらも生存者を抱えているため、変に向かって巻き込まれるリスクは避けておきたい。

 

 

「…ってな感じ、あのサイレンも気になるけど…アクションもあれ以降ないし変に動けないから…ひとまず当初の予定通り少し休んだら学校に向かうわ」

「学校に…ですか…」

「ええっ、何よりこっちも生存者を抱えてる…余力がないのに当てずっぽうでいって巻き込まれるリスクだけは避けたい」

 

 

 そんなことでひとまず1日、2日ほどはこのショッピングモールに滞在して持ち出せそうな物資などを選別したら駐車場に停めてある車に積み込み学校へ向かう…というのが現時点での流れだ。

 

 

「ひとまず1日、2日ほどここに滞在しつつ必要な物資とかを車に積み込んだら学校に向かうってのが現時点での流れかしら」

 

 

 その後は学校の状況次第ではあるが、もし生存者がいればそのコミュニティに入れて貰う、いなくても籠城出来そうなら学校をシェルター代わりにして籠城。

 感染者だらけでとても籠城できそうにないならショッピングモールに再び戻り、そこで籠城という形をとるらしい。

 

 

「その後は学校の状況次第かしら…コミュニティがあれば入れて貰うし…籠城出来そうならそこで籠城。もし無理な、ここに戻って籠城しかないわね」

 

 

 もちろん優乃の指摘通り不特定多数の人が寄って来やすいこの場所は、女性が覆いメンツでは出来るならば避ける必要が出てくる。

 …がそれよりもここは物資や籠城しやすい環境が整っていることのほうが何よりも大きいため、学校が駄目なら現状ではショッピングモールしかないのも事実。

 

 

「でもショッピングモールでこういうときで不特定多数の人が寄って来やすい場所なんじゃ…」

「それはそう…けど他に籠城出来そうな場所がない以上、学校が駄目ならここしかないわ…」 

 

 

 実際美紀や圭が話した通り、ここは太陽光パネルによって電気ガスも賄われており、水も雨水を貯めるタンクや巡ヶ丘高校校舎裏のため池から水を引いてきているためもちろん水道も完備。

 当然学校にも同様の設備は整ってはいるものの、そこがセーフエリアとして使えなかったことを踏まえると確かにここは籠城に持ってこいかもしれない。

 

 

「あっそういえば…!ここソーラーパネルとかあるんで非常用の電気なら使えるっぽいんですよ…!」

「もちろんそれだけじゃなくて、水も雨水とかため池から引いてきてるのでそのへんも…」

ーってことは籠城には持ってこい…。もちろん学校も確か災害用のソーラーパネルとか水道は完備してるけど…そこが使えない場合のことを考えるとー

 

 

 まあそのへんは学校が駄目だった時に考えればいいため、ひとまずは高校を目的地にしつつそれまではここで少しばかりの休息をとりながら安全な5階を探索していくのがいいだろう。

 2人も他の生存者とここで暮らしていた際はほぼ探索を任せていたため、詳しく見て回るにはちょうどいいかもしれない…そんなことを思いながら手にしたペットボトルの飲み物を飲み干していくのであった。

 

 

ーまっそれはその時に考えればいっか…、学校に行ってみないことは何も始まらないし…ー

「そういえば、2人って他の生存者といたときどうしてたの?」

「あっほとんど探索とかは男子の皆さんがやってくれてたので…ほぼ任せてましたね」

ーってことはこの5階もほぼ探索したことなさそう…、なら見て回る分には丁度いいかもー

ゴクッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んで、とりあえずこれからどうするよ」

 

 

 美乃里達がセーフエリアの探索を始めている頃、駐在所で束の間の休息を取っていた中、ふと胡桃が今後どうするかについて尋ねていく。

 誘導作戦(唯華たちには秘密だが)が無事に成功し、新たな生存者や椎名の母親と再会したものの、それ以降についての方針は確かにまだ決まってない。

 

 

「今後について…ですか?」

「あぁ、当初の目的とか椎名のお母さんを含めた新たな生存者と出会えた訳だが…今後について全然話してないって思ってな…」

 

 

 言われてみれば確かにそうであり、せっかく一段落ついているわけなのでこの機会を利用して話し合うのはありではある。

 それを聞いた慈は軽く咳払いをすると、メンバー全員に何処かいきたいところとかはあるかと尋ねると、由紀が手を挙げた。

 

 

「それもそうですね…(コホン)では皆さん、何処か行きたいところがあれば一言…」

「はいっ!!」

 

 

 もちろんその理由は出発前に学校で話していたショッピング・モールであるリバーシティ・トロンに行きたいというものであり、人数も増えてきたから食料はもちろんのこと服なども集めておきたいらしい。

 

 

「丈槍さん?何処か行きたいところが…」

「ショッピング・モール!学校で言ってたところ!人数も増えてきたから食料とか、あと服とかも欲しいから!」

 

 

 確かに現状人数がそれなりにいるうえに新たに2人増えて現在は合計8人。

 まだ購買に食料はあるとはいえ今後のことを考えると食料はもちろん、服などや日用品なども確保出来るなら集めて置きたいところ。

 

 

「確かに、由紀の言う通り人が増えてきたしな…。今のところ購買に食料とかはあるけど…、それに服とかの者も集めておきたい…」

 

 

 だが知っての通りショッピング・モールは病院や学校などに並び人が集まりやすい場所、特に今回のパンデミックとは相性最悪。

 

 もちろんそれだけでなくそういったショッピング・モールは物資を求めて不特定多数の人が集まりやすい。

 相手が友好的な人たちならそれでいいのだが、もしそうじゃない場合のことを踏まえると胡桃の言う通り人間同士の戦闘は避けられないだろう。

 

 

「けどショッピング・モールなんて今回のこの騒動とは相性最悪じゃないか?それに物資があるってことは不特定多数の人たちが集まりやすいだろうし…」

 

 

 とはいえだからといって他に宛があるかと言われるとそんなことはなく、悠里が指摘した通り余裕があるうちにそういった場合での物資調達はしておきたいところ。

 ちなみにリバーシティ・トロンとこの駐在所までの距離は車で30分ほど、騒動によって寸断していることを踏まえると半日〜1日は掛かることは想定しておかなければならない。

 

 

「でも確かに一部の日用品とかは学校の購買じゃ手にはいらないし…、余裕があるうちに集めておきたいってところも…」

「そういえば、ショッピング・モールまでってどれくらいでしたっけ唯華さん」

「確か…車で平時なら30分…この状況下となると…大体半日から1日ほどは…」

 

 

 つまり行こうと思えばいけない距離であり、一応戦闘要員も椎名と胡桃に加え、徹も加わったため上手く立ち回ればショッピング・モールでの物資調達は可能。

 それに車もハイエースタイプが2台になっているため、物資をたくさん積み込めて学校へ持ち帰ることが出来る。

 

 

「そういえば御浪さんって戦闘は出来るんでした…でしたっけ…?雨宮さんのお母さんを助けたとお聞きしましたが…」

「ええっまあはい、一応は」

「ってことは3人に戦闘要員が増えたってことか…車もハイエースタイプが2台だし…、たくさん積み込めそうだな」

「それにショッピング・モールまでの距離はおよそ半日から1日…行こうと思えば行ける距離です」

 

 

 もちろんリスクも生じる話ではあるものの、それでもショッピング・モールでの物資調達をすれば今後何があっても余裕を持って立ち回れるのは間違いなく、少し考えた椎名が行きませんか?と慈にそう尋ねた。

 

 

「佐倉先生、ショッピング・モールに行きましょう。今後のことを考えると由紀さんの言う通り行って損はないかと」

「そうですねぇ…」

 

 

 すると慈は少し考えてから、一度ショッピング・モールに行ってみて安全に探索出来るのなら由紀の提案通りに…もし危険そうならやめるという形はどうだろうか?と提案していき、それを聞いた胡桃達はいいんじゃないかと賛成の意見が上がっていく。

 

 

「ではこれはどうでしょうか?一度ショッピング・モールに行ってみて安全そうに探索出来るならそれで、ダメそうなら諦めると言った感じで」

「いいんじゃないか?確かめるだけ確かめて良さそうなら探索するってのは」

「そうですね、それが一番無難ですから…」

 

 

 それを聞いた由紀からはやった!と嬉しそうな声と共にガッツポーズをしながらはしゃいでおり、早速行こうと食い気味に提案。

 だが今日出発するにはあまりも早すぎて準備も何とかも足りないため、ひとまず慈の言った通り明日ここを出ると想定して今から準備を始めていくことに。

 

 

「じゃあ行くってこと!?やった!なら早速…!」

「あほう由紀、行くっても準備しないと出れないだろ…」

「ひとまず今日は準備と休息を取りましょう。出発は明日で」

「りょーかい」

「わかりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学校生存者組が新たな目的地をリバーシティ・トロンに設定したのと同時刻、そのショッピング・モールではセーフエリアの5階の探索を終えた美乃里がエスカレーター付近にて館内地図片手に考え事をしていた。

 尚5階は映画館と併設されたお食事処、ゲームセンターコーナーとなっており、4階に服屋や食べ物屋といった感じになっているらしい。

 

 

ーここはゲームセンターや映画館…、あとそれに併設された食べ物屋…っていった感じか…、服屋とかは4階にあるって感じか…ー

 

 

 出来ればお風呂などに入っていないため替えの服ぐらいは欲しいところ、だが幸い4階を確認したところ突き落とした感染者達も落下した衝撃で絶命しており、徘徊している感染者もぱっと見は確認出来ない。

 

 

ー出来ればせめて服とかは確保しておきたいのよね…、お風呂に気軽に入れない以上…けど4階は思ったほどいないよよね…突き落とした連中達も絶命してるし…ー

 

 

 恐らく前のセーフエリアを確保してくれた生存者達がそれなりに減らしてくれたのだろう、とはいえまだいないと決まった訳では無いため直接確かめる必要はあるが…

 

 

ー恐らく前の人たちがうまいこと減らしてくれたのかもね…っても全てじゃないでしょうから確認してみないと何とも言えないでしょうけど…ー

 

 

 そんなことを思いながらもひとまず優乃達が待機しているスタッフルームに戻ることにした美乃里は、館内地図とにらめっこしながらそちらの方に戻っていくのであった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

青き炎のBEACON《道標》(作者:リクライ)(原作:僕のヒーローアカデミア)

私は──『ブラック★ロックシューター』▼ 感情の形を知らない、人の形をした何か。青い炎を宿す瞳と、害すあらゆるものを打ち倒す存在の名前。▼私は──『ブラック★ロックシューター』▼ 怯える少女の心を守るため、彼女の代わりに痛みを引き受け、世界の全てを傷つけ続ける歪んだ鏡に映る自分。▼私は──『ブラック★ロックシューター』▼ 夜の底で挫けた者たちの悲鳴に応え、黎…


総合評価:916/評価:8.1/連載:30話/更新日時:2026年07月24日(金) 21:15 小説情報

添い寝してもらわないと眠れない女の子in百合猛獣だらけの女子寮 〜案の定美味しく食べられてしまうと思いきや、女たらしの才能に目覚めてしまいます!?〜(作者:鐘楼)(オリジナル:現代/恋愛)

毎日姉に添い寝をしてもらっている少女、花平希沙音は高校一年の夏、ついに「一人で眠れるようになりなさい」と姉の家を追い出されてしまう。▼一人で眠れる気がしなかった希沙音は、なんとか添い寝を頼めないかと転居先の女子寮で出会った親切な少女、伊咲深白にお願いをする。▼しかし、深白は何人もの少女を手篭めにしてきた悪女だった。▼案の定、希沙音も深白に美味しく頂かれるのか…


総合評価:2801/評価:8.89/連載:31話/更新日時:2026年07月14日(火) 12:05 小説情報

学園でエセ勇者と揶揄されるオレ、うすほそ貧弱ボディ過ぎて喋らなかったら周りが勘違いを重ねて過保護になっていくんだけど(作者:IXAハーメルン)(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

魔王が滅びて数百年、世界はめまぐるしい発展を遂げた。▼かつて対魔族の戦闘員を養成する魔術学院は、今や貴族などの箔付のために使われる場所と化している。▼そんな王立魔術学院にて勇者の血を引くオレ、セラフィリア・スタンレイは――絶賛いじめられていた!▼貧弱すぎる体、ガガンボ以下の体力、パスタのほうがまだ太い筋肉、勇者の血を引いているとは思えないほどあまりに雑魚すぎ…


総合評価:7871/評価:8.49/連載:74話/更新日時:2026年09月23日(水) 02:32 小説情報

ようこそ最強ゲーマーのいる教室へ(作者:現魅 永純)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

▼ 空のいない白▼ 白のいない空▼ 二人で一人ではない、たった一人で両翼を宿す存在。▼ 空間認識能力・動体視力・演算能力・記憶力・心理察知───etc.▼ 人に許された数多の能力を、人には許されざる領域でその身に宿し産まれ落ちた。▼ 何者にでもなれた才禍の怪物は、知らぬ誰かをなぞる様にゲームの世界へ魅入られた。▼※原作既読推奨は『ようこそ実力至上主義の教室へ…


総合評価:8296/評価:8.67/連載:25話/更新日時:2026年09月23日(水) 12:00 小説情報

わたし、壊れてるらしいです(作者:まいまいつむり)(オリジナル:ファンタジー/日常)

戦争で2年間、前線で剣を振っていた少女が、敵だった国の学校に通うことになりました。▼本人は元気です。よく笑います。友達もできました。▼ただ、大きな音がすると体が勝手に動くし、夜は静かすぎて眠れないし、好きな食べ物を聞かれても答えられません。▼あと、入学許可証の裏に「心的外傷の兆候あり」って書いてありました。▼よくわかりませんが、たぶん大したことないと思います…


総合評価:9794/評価:8.58/完結:68話/更新日時:2026年08月30日(日) 12:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>