メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話 作:XX(旧山川海のすけ)
リーフさんのことが気になったせいか。
その晩、夢を見た。
旧世界の神々が、真惺教の教団内で自分たちの意に従わない彼女を問題視し。
人知れずに消す夢を。
夢の中でリーフさんは、昔の惺教聖典を隠し持っていたことを上級の司祭に咎められて。
大教主の前に引きずり出されていた。
「惺教の教えは何も間違っていません! フォーデンの罪で、全て否定されるのは絶対に違います!」
リーフさんはそこで、自分を囲み「その聖典を捨てろ」と迫る者たちを前にしても。
一切怯まず、堂々と言い放つ。
すると囲む者たちが正体を現して
人外の姿になりリーフさんに襲い掛かる
「神よ……」
リーフさんはそれに対し逃げずに
神の名を口にしながら、八つ裂きにされて絶命した。
……俺はその場面を見たとき、目を覚ましていた。
時刻は早朝。
まだ外は暗い。
時間はいつくらいだろうか?
暗がりで壁に掛かっている時計を見ると、まだ5時になっていない。
カーテンを開けようかと思ったが、起きる時間が来るまでは横になるのが職業人としての義務と思い直し、再び横になる。
ベッドの中で毛布を被り直し、俺はさっきまで見ていた夢の内容を思い返していた。
俺はあのユージフ女性・オヴィさんの話で、リーフという惺教信徒の存在を再確認できなかった。
あのとき、たまたま思い出して訊いたことだったけど
それが原因で、あんな夢を見るくらいには、あの女性のことを気に掛けていたのか。
なんというか……
やっぱり、俺は許されようとしているのかもしれない。
償う相手はもういない。
あの人の娘は、この世界では古代人の扱いで、とっくにこの世からいなくなってる。
……俺、見苦しいな……
たまたまこの世界で見つけた、同じ顔を持つ人を救うことで埋め合わせようなんて。
見苦しいとしか言えないだろ。
……こんな俺をアイツはどう思うんだろうか……?
頑張れとは言わない気がするな……
「ご苦労さん」
そして日が昇り。
今日の仕事で、ニューラスに日本語を教える仕事に出向いたときに。
オヴィに接触して旧惺教を守るグループを立ち上げる決断をさせたことを報告すると。
一言、そう返された。
俺はそうそう簡単には国王に謁見はできないから、ニューラスの方から伝えて貰うことになる。
「俺らが動くとカドが立つからな。助かったぜ」
そう言って俺にニッと笑いかけ俺を労う。
「ギドさんはどうなっているんですか?」
俺が訊いたそのことについては
「ギドは陛下の護衛の1人に加わってるぜ。フルフェイスの兜を被って、顔を隠してな」
そう返してくれた。
……そうか。
ギドはそうやって、身を隠すんだな。
この惺教に降り掛かっている旧世界からの災厄が払われるまでは。
それがいつになるかは分からないけど、そうするのが一番無難かもしれない……
顔を出して表を歩くと狙われるし。
かといって、国王の手元にそのまま置くと国が真惺教を潰そうとしているように見えるしな。
……さて、この状況で相手は、旧世界の神々はどう動くのか?
それが気になっていたけれど。
それは、わりとすぐにやってきた。
数日後だった……