メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話 作:XX(旧山川海のすけ)
「神の使いである我々こそが、このユークロニア連合王国を支配するべきです!」
ユーファジア様!
ユーファジア様!
巫女様!
ユーファジアさんの声に、男たちの興奮した声。
俺たちはそっと部屋に近づいた。
そして開け放たれた扉の影から、内部を覗く。
するとそこは石造りの大広間。
その奥に、ヒトが集まっている。
その数は、予想通り20人に届くくらいで。
ほぼ男。
そして……全員、服を脱いでいた。
頭の片隅で予想していたことではあったけど、さすがにギョッとした。
男たちは跪いていて。
奥に、女が1人いた。
褐色の肌を持つ、美しい金髪の女が。
男たちと同じく、一糸まとっていない。
それに気づいた瞬間、俺は直視を避けた。
ここにあれを見られたくないと思ってる人がいるわけで。
顔さえ確認できれば問題無いんだ。
だけど
「貴様ら! 許さん!」
ヒュルケンベルグが黙っていられなかった。
部屋に飛び出したんだ。
そして
「ユーファの偽物め! その破廉恥な真似はやめろ!」
怒りの声を叩きつけ
「ロイヤルナイト!」
槍を持った腕を高く上げ、アーキタイプの力を発動させる。
瞬く間にその身体を流動する金属が覆い、馬に乗った騎士の姿をイメージさせる大きな姿に変わった。
「なっ、何だッ!?」
「国王の手の者か!?」
その様子に、男たち……この国に不満を持つムツタリ族の男たち……それがざわつき
「静まりなさい!」
奥で裸身を晒しているユーファジアさんの偽物が、動揺する男たちを抑え込もうとそう大声を出す。
しかし
「卑しい偽物さん。……よくもまあ、私たちを侮辱するような真似をしてくれたわね」
続いてジュナさんが前に出て。
その手に持った扇を広げて目の前に構える。
続けて自身のアーキタイプの名を叫ぶ
「ロイヤルマスクドダンサー!」
そしてその身をアーキタイプの姿に変えて
「……私たち3人の王妃は、国王陛下の妃としての覚悟とその忠誠心に一点の曇りもないわ……それを侮辱したことを、その命で償ってもらう!」
宣言。
「……同じく。皆さん、そこにいるのは私の偽物です。今なら見逃します……戦いに巻き込まれたくないのであれば去りなさい」
その後に続いて。
ユーファジアさんが前に出た。
勝手に自分の姿を使われて、勝手に国王を裏切る卑しい妃を演じられ。
怒り心頭に決まっているのに。
ユーファジアさんの顔は冷静だった。
いや……
よく見ると、目元が震えている。
訂正だ。
彼女は今、間違いなく怒り狂っている……_!
「ロイヤルサマナー!」
彼女は全く迷いなく錫杖を高く掲げて
その身を巨大な大魔法使いのような姿に変え
「先生たち、出番です!」
その声に合わせて床に描かれる魔法陣。
合計3つ。
そこから
ベルゼブブ、キングフロスト、そして……
白い鱗の純白の巨大ドラゴンを呼び出した。
そんな3体の異形を召喚し、彼女は
「覚悟なさい! 陛下と私の名誉に賭けて、絶対に仕留めます!」
弱さが一切含まれない、強い言葉を叩きつけ
「絶対に許さない!」
叫んだ。
そこに
ゴオオオオ!
そんな彼女の怒りに合わせるように
純白ドラゴンが大きく吠えた。