メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話 作:XX(旧山川海のすけ)
「……一応、倒しましたが」
魔王アスタロトを討伐した後俺たちは。
それぞれの変身を解き、向き合った。
ユーファジアさんの顔は複雑な表情だった。
これで一応、自分の尊厳を破壊しようとする存在を倒せたわけだけど。
アスタロトは消える間際に「これで終わりでは無い」と言い残した。
だからまだ、何かあるはず。
「まだ何かあるってことですよね?」
「そうでしょうね……」
残念ながらその通りだ。
それは間違いない。
それが何なのか……
「そんな話をここでしてもしょうがないでしょう」
そこで
ジュナさんが口を開く。
彼女は
「ここであったことをそっくりそのまま、陛下のところに持ち帰って、皆で考えましょう」
その一言に俺たちは頷き、ベレーガ回廊から引き揚げた。
そして俺たちはその通り。
一度帰還して情報を持ち帰った。
王城で開かれる緊急の御前会議。
そこで俺はアスタロトが前の世界でどのくらい名の知れた悪魔だったのかを伝える。
「……なるほど」
国王は静かに頷いた。
そしてそのまま、ニューラスに目を向ける。
国王の視線を受けてニューラスは頷き、口を開いて
「そんなもんを投入したんだから、
円卓に肘を突き、髭を弄りながら考え込む姿勢でそう言った。
そこから数瞬後
「だからまあ、お前さん方に任せたお仕事は無駄だったということはねぇと思うが」
そう呟くように言い
続けて
「おそらく
……だろうね。
普通、王家にとって跡継ぎの問題は国の未来に関わる大問題だろ。
俺でもそれぐらい分かる。
そんな部分で決して吐いてはいけない嘘を吐く女が第一王妃の地位に居座ってる。
普通の国民にとっては許せないことで、聞き流せることじゃない。
そんなことがまことしやかに囁かれるようになったら、終わりだろ。
その場合、王室としては第一王妃を処分するか、疑いを晴らす必要が出て来る。
そうしないと、托卵女を王妃として抱え込んでいるマヌケな王家というレッテルを貼られる。
自分たちだけが信じていればいいって問題じゃ無いんだ。
でも疑いを晴らすにも無実の証明というものは難しいし。
だからといって処分もできない。
それは無実であるというのもあるけど……
仮にやったら、ムツタリ族の離反を呼ぶかもしれないよな。
我々の種族から出た第一王妃に濡れ衣を着せて処分した、って見方もされるはずだから。
マズいだろ。それ。
それを未然に防いだんだ。
無駄骨だった、やるべきでは無かったなんて、そんなわけはない。
けど
「……こういう謀略を潰されたなら、今度はもっと荒っぽい方法でやってくるかもな」
「と、いいますと?」
ユーファジアさんが、ニューラスに問う。
ニューラスは軽く首を振って
「それは分からねぇ」
そう少しすまなさそうな表情で言い
続けて
「……しかし。もう安心だ、なんてことは断じて言えねえぞ。まだ」
それは確かに。
でも、だからといって
何が次に行われるか皆目見当もつかない。
王城の会議室に沈黙が下りる。
……だが
その会議で問題になった事柄は。
数日後に明らかになったんだ。