メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

129 / 169
第129話 ヘリワード

「ニューラス逃げてください!」

 

 反射的に叫んでいた。

 

 スフィンクスに似た姿のニンゲンに変じた一色若葉。

 一色若葉は高い知性を持った人間だ。

 

 それで今、檻の中なのに変身。

 普通に考えたら

 

 檻の中で変身なんて馬鹿か?

 出られないだろ。

 

 そう言われるはずだ。

 

 

 でも。

 この女は一色若葉なんだ。

 

 そんな考えなしの行為をするわけがない。

 

 ということは……

 

 一色若葉は跳躍した。

 まるっきり肉食獣の動きだった。

 

 そして爪を振るった。

 

 ガインッ、と高い金属音が鳴り。

 鉄格子が歪み、同時に半ばまで切断される。

 

 ……やっぱり!

 

 予想通りだった。

 

 この一色若葉が変身したニンゲンに、この鉄格子は意味を持たない!

 

 多分あと2~3回同じことをすれば、鉄格子はぶっ壊れ、一色若葉が外に出て来る!

 

 その様子を見たニューラスは

 

「分かった! 人を呼んでくる! 待ってろ!」

 

 全速力で退避していく。

 俺はそれには続かない。

 

 俺は踏みとどまる。

 

 一色若葉の狙いは俺だから。

 

 俺が逃げたら、この女は俺を仕留めるためにどういう行動に出るか分からない。

 例えば、無関係の人間を無差別に殺すような真似をする可能性がある。

 

 逃げたら無用な犠牲が増えるぞ、と。

 

 だから

 

 俺は顔に手を当て。

 怪盗服姿に変わる。

 

 黒い怪盗服姿に。

 

 ロビンフッドよりロキの方が戦闘力は高い。

 この場は絶対に勝たなければならないから。

 

 ……しかし。

 

 何で突然、こんな行動に出て来たんだ?

 何か俺が……

 

 マズいことを言ったのか?

 

 そして自分の言動を振り返る。

 そこで

 

(アマテラスに報告する……)

 

 この言葉の後に、この女はこんな最終手段に出たことに気づいた。

 

 ということは……

 

 アマテラスにこのことを伝えれば、何かしら重要な事柄が明らかになるのか?

 

 そこに思い当たったとき。

 

「恥を知れ! 悪の限りを尽くした極悪人の分際で、よくもこの私の神聖な目的の邪魔を!」

 

 一色若葉の叫び。

 叫びと共に繰り出した爪で、とうとうバキャンと、鉄格子がぶっ壊れる。

 

 神聖な目的か。

 アンタ、そんなことを言いながら「純粋に夫を愛する女性を貶める謀略」を実行する人間じゃなかったろ。

 

 やっぱりアンタ、絶対に違う。

 

 だから俺は

 

「俺が極悪人であることと、アンタを止める資格があるかどうか、それは全く関係が無いな」

 

 正面から怒りに燃える彼女を見つめながら、言い切った。

 彼女は牢から抜け出して

 

「開き直るか外道!」

 

 そう、肉食獣の叫びに混ぜて俺を鋭く断罪する言葉を吐く。

 俺はその言葉に

 

「そう取りたいならとりゃいいさ」

 

 驚くほど冷静な声を返す。

 

 そのとき

 俺の中で、何かが決定的に変わった気がした。

 

「死ねええええええ!」

 

 そして

 

 翼を羽ばたかせ、同時に跳躍し。

 鋼鉄をも引き裂く爪を振り上げ、俺を襲う。

 

 俺はそれに応えるように

 

 仮面を剥がした。

 そして叫ぶ

 

「来い!」

 

 俺の剝がした漆黒の仮面が青い炎を上げて燃え上がり

 

 それは2つの、ペルソナの姿を出現させる。

 

 純白のアメコミヒーローに似た姿をした

 俺の表のペルソナ「ロビンフッド」

 

 そして禍々しい角を持つ姿の白と黒のストライプ模様の剣士。

 俺の裏のペルソナ「ロキ」

 

 俺の2つのペルソナ……

 その2体のペルソナが

 

 光になり

 

 合わさり

 

 新しい別の姿に姿を変えた。

 

 近代的なデザインの大弓を携えた、屈強な弓使い。

 近代的な軍人のようなプロテクターを身に纏った

 

 漆黒のペルソナ。

 

 俺はその新しいペルソナに

 

 頭に浮かんだその名を叫ぶ

 

「ヘリワード!」




実はペルソナ5Rは未プレイで。
ヘリワード変化のところは想像で書いてます。
ゲーム自体は購入済みでいつでもやれるんですけどねー
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。