メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第130話 反逆の刃

 俺のペルソナが変化した。

 

 それは、俺の在り方が変わったという事か。

 

「それは何!?」

 

 一色若葉は俺が見慣れないペルソナを出したからか。

 彼女は攻撃を中断し

 動揺していた。

 

「あなたのそれは2つしか無かったはず! それが……3つめ!? 3つめがあったの!?」

 

 一色若葉はペルソナ使いじゃ無い。

 認知世界のことは理解していたけど。

 なのでペルソナは理解していないはずだ。

 

 ペルソナ能力は本人が持つか、知り合いにペルソナ使いがいない限りキチンと知るのは無理だ。

 

 だからただ、自分の経験で俺のペルソナが2つあることを知ってるだけだ。

 

 なので、突然3つ目が出てきたことに動揺してる。

 分からないから。

 

 彼女は頭が良いから、余計に未知のものへの警戒心があるんだろうな。

 

 いや、それよりも……

 

(彼女は俺の黒い怪盗服姿には動揺しなかった)

 

 俺はこちらの世界での彼女の前では、白い怪盗服姿にしかなっていない。

 もし彼女が偽物であるなら、黒い怪盗服にも動揺していないと変なんだ。

 

 なのに、彼女はそちらは全く気にしなかった。

 

 そして加えて、3つ目のペルソナには動揺している。

 

 ……本物の彼女であるなら納得のリアクション。

 俺は彼女の認知世界で、ロビンフッドもロキも両方見せていたからね。

 

 この2体は知っててもおかしくない。

 しかしヘリワードは知らないわけだから。

 

 だけど

 

(それでも俺は、彼女が本物でないと思っている。その前提で考えるべきで)

 

 その前提で、俺はアマテラスにこの情報を持ち込まないといけない。

 

「やれ! ヘリワード!」

 

 俺の言葉に従い、ヘリワードが弓を引き絞る。

 引き絞った弓には、1つの矢が番えられている。

 

 そして射撃。

 

 一色若葉はその矢を身体捌きと飛行能力を合わせて躱すが

 

 ヘリワードの射撃は1射で終わらない。

 

 2射、3射、4射……

 

 その矢が途切れる。

 ヘリワードの連続射撃に圧倒されていた一色若葉は

 

「殺してやる!」

 

 再び跳躍し、爪を振り上げる。

 矢が尽きたと思ったんだろうか。

 

 迫って来る一色若葉の爪を見ながら

 

 俺のヘリワードはその手に持つ大弓を

 

 両手で握り、それを2つに分割する。

 分割された大弓は、2つの片刃の剣になり

 

 両手に2つの剣を構えたヘリワードは腰を沈め、地を蹴った。

 

 予想外のその行動に、一色若葉の目が見開かれる。

 

「決めろ! ヘリワード!」

 

 俺のその言葉と同時に。

 ヘリワードが矢のように飛び出して

 

 その2つの刃で、一色若葉の身体を切り裂いた。

 

 ライオンの胴体の腹部と、その首を

 

「……おのれ……」

 

 宙を舞う彼女の首。

 その表情は驚愕と、無念さに彩られていて

 

「呪われた罪人が……!」

 

 最後にそう吐き捨てて。

 塵になって消え去った。

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