メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第159話 法の神の実力は

「叩き潰してやるだとッ!? 覚悟しろだとッ!?」

 

 法の神は大きく吠え。

 

 その蛇身を振り回し暴れまわる。

 力任せに俺たちを叩き潰すつもりなのか。

 

「我を誰だと思っているッ! 世界を管理する絶対の神ッ! 唯一神なるぞッ!?」

 

 叩きつけられる巨大な蛇の尾。

 石畳が砕け、飛び散る。

 

 俺たちは止まらず駆け続けた。

 的を絞らせないために。

 

 走りながら

 

「それは別の世界の話だろうッ! こっちでは違うんだッ!」

 

「ぬかせッ! 土塊は黙っておれ!」

 

 法の神はさらに大きく吠え

 

 その腹に生えた角のある人の顔。

 その口から稲妻を吐き出した。

 

 サンダーブレスか。

 

 その雷撃の凄まじさは、周囲が一瞬白く染まるほど。

 まるっきり雷そのものだ。

 

 電撃なんて生易しいものじゃない。

 

 巨大な雷撃が地面を打つ。

 

「これはッ」

 

 ウイル国王が呻くように言う。

 直撃は喰らわなかったが、その余波のようなものを感じたんだろうか。

 

 そして

 

「……剣の加護が効かないみたいだ……? 何故だ……?」

 

 呻くように言う。

 剣の加護……?

 

 知らない話に俺が疑問符を浮かべると

 

「かつての日本に存在した神器の力か」

 

 法の神は勝ち誇った声で

 

「所持している間は決して敗北せぬ……そのような加護、我には無意味だぁ!」

 

 言い放つ。

 神器……草薙剣の力か。

 

 草薙剣ってそんな加護があったのか。

 元日本人だったけど、それは知らなった。

 

「その神器の加護をあてにしていたのかッ!? 残念だったな! お前は死ぬッ!」

 

 法の神は凶悪な笑みを浮かべている。

 こちらの希望を断ち切るためか。

 

 そのまま

 

「その後、キサマの愚行の責任を……この国の愚かな人間どもに取らせてくれるッ!」

 

 そんな凶悪な言葉を吐きだした。

 

 ……責任を取らせる。

 

 コイツは信仰を求めているから、全滅はさせないはずだ。

 

 しかし……

 

 大洪水、疫病、塔の破壊……

 

 俺の脳裏に蘇る、聞いたことのあるコイツの所業……

 下手すると、自分に従う人間以外は殺し尽くし、そこから再生を目指すようなことをやりかねない。

 

「そんな真似はさせはしない」

 

 そしてウイル国王は狼狽えない。

 王として、国民を守ることへの責任感か。

 

 別に俺は国王の在り方なんてあまり真面目に考えて来たわけではないけど……

 

 その態度は王者として相応しい態度だとは思う。

 

「絶対の防御は無いかもしれないが……その前にお前を倒せば問題あるまいッ!」

 

 俺の父親が吠えた。

 自身のペルソナを召喚し、ヨシミツの刹那五月雨撃ちを発動。

 ヨシミツの背後に出現した武士団が、法の神に矢の雨を降らせた。

 

 しかし

 

「小賢しいわぁ!」

 

 法の神の叫び。

 

 その叫びは、武士団が射た矢を全て消し去った!

 

 さすがに血の気が引く。

 

 ……なんて強さだ。

 安い相手じゃないことは分かっていたけど、ここまでなんて……!

 

 ヨシミツの攻撃を掻き消した法の神は

 

「諦めるがいい! 我を讃えよ! この並ぶもの無き我を讃えよ!」

 

 法の神の青白い老人の上半身。

 それの両手を天高く掲げさせて

 

「悔い改めよ! 許しを請え!」

 

 その手の上に、輝く巨大な球を生み出して

 

「悪魔の王よ! それに従う穢れた人間たちよ!」

 

 俺たちに向けて投げ放って来た!

 

 一斉に散る。

 直撃したらただでは済まない。

 

 そんなこと、見れば分かるレベルだ。

 

 光球は石畳に着弾し、破裂。

 爆風と衝撃を撒き散らし。

 

 俺はその波動に吹き飛ばされ、地面に投げ出される。

 

 素早く身を起こし

 

(……これはどうすればいいんだ?)

 

 打つ手がどんどんなくなっていく。

 認めたく無いが、事実だ。

 

 哄笑する法の神。

 

「陛下!」

 

 他の王妃と共に、魔王アバドンに立ち向かっている王妃たち。

 ユーファジアさんが悲鳴のような声をあげた。

 

 ……他は押されている風には見えないが。

 こいつが倒せないなら意味がない。

 

 本当に……

 どうすればいいんだ……?

 

 そのときだ

 

『……敗れ去って大きく力を落としても、この強さか……』

 

 俺のすぐ傍に。

 

 小さな人影。

 

 女神アマテラスが出現した。

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