メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第22話 鎧戦車会社社長リナ

 取り敢えず、ユージフたちに納品する魔導器は属性を割り振ることになった。

 

 どうも前に出たニンゲンは、炎による攻撃が効きづらくて。

 限界まで無茶苦茶に魔導器を使いまくった結果、5本破壊したらしいんだ。

 

 だとしたら、属性を割り振った方が対応できるだろうという話。

 

 それで解決できるかどうかは未知数だけど、法律の方を易々と破るわけにはいかないしな。

 そして、気になっていた国への報告は

 

 ベルギッタから

 

「今の陛下は先王と違い、やる気と9種族平等の理念に満ち溢れた方だ」

 

 そう言って、別に心配ないとの返しを受けた。

 つまり報告してもあの村が殲滅されるようなことは起きないと?

 

 ベルギッタは今の国王と謁見したことでもあるのか?

 何だか、そうでないと成り立たないような返しだな。

 

 

 

 そして俺はまた、父親と一緒に仕事を与えられた。

 

 次の仕事は荷物の受け取り。

 

 南の方にある地方都市のマルティラに出向いて、そこで魔導器の素材になる鉱石を受け取ってこいという仕事だ。

 マルティラは歴史のある街で。

 現在のこの国の元になった3つの国の併合戦争でも重要な拠点だったらしい。

 

 なので砦のような城があるそうな。

 

 ……観光的な意味あいで気にはなる。

 

「馬車で行くのか?」

 

 俺は父親に訊ねる。

 俺の父親は首を左右に振る。

 

「……馬車では時間が掛り過ぎる上、受け取る荷物を積むのに手間が増える」

 

 馬車で手間が増えるって……

 どのくらいの量を受け取るんだよ。

 

 だったらどうするんだよという話だが

 

 それは……

 

 

 

「初めましてー」

 

 今、俺たち2人の前に1人のユージフがいる。

 声からすると、女だ。

 

 彼女は薄茶色の毛皮を持つユージフで、その色のせいで彼女は蝙蝠よりもリスに近く見えた。

 

「アタシ、リナいいますー。鎧戦車(ガイセンシャ)の会社で社長をやらせていただいてますー」

 

 ……ネアカか。

 彼女、前にバイヤ村で見たユージフたちと違って、おどおどとしたところが無い。

 こちらに媚びたりしないで非常に堂々としていた。

 

 しかも、別に自分を守る意味で他人を威嚇するための高圧的な態度も無い。

 自分がユージフであることをまったく意識してないと感じた。

 

 ……正直こういうのは嫌いじゃ無いし、ある意味敬意みたいなものを感じはする。

 

 何だかアイツ……濡れ衣で前歴がついたのに、それを全く気にしないで堂々と自分の人生を生きて行ったアイツを少し感じてしまった。

 

 彼女は鎧戦車の会社の社長で、元々技師だったらしい。

 そのせいか、社長の服を着てない。

 

 頭にゴーグル、汚れても構わないような黒と茶色基調の作業着。

 

 ……まあ、イメージは自動車の整備工だな。

 

 鎧戦車っていうのは、この世界での馬車を超える乗り物で。

 前の世界での扱いでは、自動車に近い。

 ただ、自動車と違い。

 モノによれば海も走れるし、飛べるやつもあるらしい。

 

 大きさはちょっとした船くらいあるそうなので、大量の荷物を一気に運ぶにはうってつけだ。

 

 ……だから今回はこれでいくのか。

 速さも馬車では比較にならないそうだしな。

 

 鎧戦車については、名前だけ書籍で知ってたけど。

 実物を見るのは今日が初めて。

 

 俺たちはリナの案内で、王都の外に停めているという鎧戦車の前に連れて来られた。

 

 そこで

 

「へぇ」

 

 ……流石に驚いたよ。

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