メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話 作:XX(旧山川海のすけ)
第40話 ムツタリ族の客人
ペルソナ名:ヨシミツ
耐性:祝福無効、呪殺弱点、精神系無効
使用可能スキル:ランタマイザ、デカジャ、メシアライザー、リカームドラ、刹那五月雨撃ち
……俺のロビンフッドと耐性が似ている。
何だか、そこにアイツとの親子を感じて不愉快だ。
俺はそんなことをペラ紙1枚にまとめられた俺の父親のペルソナ「ヨシミツ」のデータを眺めつつ考えていた。
俺の父親もこの世界に来てペルソナ使いになったことを
先週、仕事の出先で知ったんだけど。
正直、心強いと思うことは無かった。
組んで動く気がまるで無いからだ。
ひょっとしたら俺をこの世界に転生させた存在は、アイツと一緒に協力して何かに挑めと
そう言ってるのかもしれないけど
(無理に決まってる)
アイツの顔を見ると母さんの顔がチラつく。
毎日寝る間も惜しんで働いていた母さんの顔が。
母さんが若くして死んだのは全部アイツのせいだ。
改心しようがどうしようが、知るか。
母さんはもう帰って来ないんだ。
そんなことをベルギッタの店の従業員休憩スペースで考えていたとき。
俺に
「明智くん、仕事だ」
……キンシローさんが突然声を掛けて来た。
……仕事?
キンシローさんが俺に?
ちょっと想像がつかなかった。
キンシローさんは金銭管理が仕事だったはずだけど
なので
「僕にも金銭管理の仕事を覚えろということですか?」
先行するキンシローさんに付き従って歩きつつ、俺はそう訊ねると
「違う。……ちょっと特殊な仕事があるんだ」
少し硬い声でキンシローさんは返してくれた。
特殊な仕事……?
困惑する俺に
「今から会う人物は、相当な地位がある人物だから、絶対に失礼な真似はするなよ」
キンシローさんは釘を刺して来た。
「やあやあ、お待たせしました」
「お久しぶりですね。キンシローさん」
応接室に連れて来られて、キンシローさんの客人との応対に同席させられた。
俺たちの対面に存在するソファに、1人の女性が座ってる。
おそらく成人してる若い女性で……
浅黒い肌と金髪を持つ綺麗な女性だったんだけど……
目が三つあったんだ。
三つ目……これはムツタリ族。
ムツタリ族は立場の弱い種族だ。
いや「だった」というべきか。
今は一応全種族平等って建前なんだし。
元々、王都の外の孤島に住んでた種族で。
独自の信仰を持つ良く分からない種族だったようだ。
額の第三の目で魔力を見ることが出来るらしい。
ただ、三つ目という外見のインパクトが強いせいか、普段は仮面をつけて生活するのが伝統のようだ。
……種族として立場が強ければ、多分そんな伝統生まれなかったんだろうな。
今日、この場にやってきたその女性は、仮面をつけていなかった。
でも平然としている。
服装も金糸を使った高級なものを身に着けてる。
高位の聖職者をイメージするような。
……地位が高いというのも理解できた。
「こちらの方は?」
柔らかい笑顔を浮かべたその女性は、俺に視線を向けて来る。
俺は
「ゴローと言います。よろしくお願いします」
頭をサッと下げた。
失礼のないようにしろってことだしな。
「この若いのは、最近入ったエルダ族の従業員ですわ。地方の出身者だそうで失礼があったら申し訳ないですが」
にこやかな感じでキンシローさん。
その紹介を受けて女性は
「はじめまして。ゴローさん」
女性はユーファジアと名乗った。
そしてその身分を聞いたとき
俺はさすがに絶句するしかなかったな。
「ワタシはこの国の第一王妃です」