メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第45話 おつかいを頼まれた!

 人間の精神世界には、怪物がいる。

 シャドウというんだが。

 

 それは人の精神の象徴のようなもので。

 

 多くは神や悪魔の姿を借りた形を取るんだ。

 人の側面の象徴だからだろうな。

 

 アークエンジェルはそのうちのひとつ。

 元々は天使の階級の1つのことらしいけど。

 

 おそらくその人間の善の部分の象徴だったり、もしくは自分の正義を疑わない独善的な心の象徴だったり。

 そういうものだと俺は思う。

 

 それに似た存在が、惺教の教会が焼き討ちにされた事件の現場にいた。

 シャドウが異世界とはいえ、現実世界に……?

 

 ……なんだか、それは普通の事件では無いんじゃないのか?

 気になった。

 

 とはいえ……

 

 俺には今は仕事がある。

 気になったからと、捜査に出向くようなことはできない。

 

 前の世界なら兎も角、こっちの俺は高校生探偵じゃないんだから。

 

 

 

「ちょっと、お使いに行ってくれないか?」

 

 そして後日。

 ライケン魔道商会の俺と俺の父親に割り当てられた部屋で。

 

 俺の父親と共に、日々の雑務をこなしているとき。

 

 いきなりやって来たベルギッタにそんな話をされた。

 

 俺の仕事は、俺の父親の護衛なわけだけど。

 だからといって「何で僕が?」なんて言えないよ。

 

 今はその仕事をしている時間では無いし。

 雑用はやってるけど、これは今やらないといけないことではない。

 

 そして俺は俺の父親の従属的立ち位置だ。

 ここでの仕事の上ではね。

 

 なので

 

「どこに行けばいいんですか会長?」

 

 当然だけど、俺はそれを引き受ける。

 持っていた書類の束を、俺の机の上に置き、俺は自分の席を立つ。

 

 ベルギッタは

 

「もうすぐ客が来る。……注文している料理を受け取りに行って欲しい」

 

 そう語るベルギッタの目は、こう言ってはなんだけど……何だか少女のように見えた。

 ひょっとしたら相手は男かもしれないな。

 

 ……誰だろう?

 

 まあ、雇い主のプライベートを詮索する趣味は無いから

 

「分かりました。その場所は?」

 

 そう、料理を注文している店の名前を訊ねる。

 ベルギッタは

 

「蜜蜂のささやき亭だ」

 

 ……ああ。

 あの店か。

 

 パリパス族の女主人と、イシュキア族の混血の女の子が切り盛りしている店。

 確か、日陰通りの店だよな?

 貧民街の。

 

 わざわざそんなところに料理を注文?

 いや、あそこの料理は確かに美味しかったけども。

 

 わざわざ来客に出す料理をあそこに注文する理由が分からない……

 

 でもま

 

「了解しました」

 

 俺は雇われている身だし。

 雇い主の言うことには従う必要がある。

 

 場所は知っているので俺はそう一言残して、部屋を出た。

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