メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第48話 襲撃者

 大教主マリード……?

 

 あの年配のクレマール族の男、惺教の指導者なのか……?

 

 まぁ、傍に従者のような信者が複数人居るし。

 振る舞いが重要人物のそれだ。

 

 惺教の教会が焼き討ちに遭ったから、視察にでも来たんだろうか……?

 

 そのマリードという人物だけど、遠目にも何だか穏やかな印象を受ける。

 周囲の信者に慕われている様子がさ、見ただけで理解できる感じなんだよ。

 

 受ける印象は、天上の慈父。

 懐の深い理想的な父親……

 

 あまりにも宗教のトップとして相応しい姿だ。

 

 惺教がどういう宗教か実際のところは知ってるとは言い難いけど、ここだけ見るとそんなに悪い風には見えないな。

 

 そんなことを考えた。

 そのとき

 

「ゴローさん、惺教の信者なんですか?」

 

 俺がマリードという男をガン見してるもんだから

 マリアがそんなことを言って来た。

 

 おっと

 

「いや、違いますよ」

 

 否定する。

 惺教はイメージ悪いみたいだしな。

 

 信者だと思われるのはマイナスにしかならない。

 

 俺の言葉に

 

「ですよね」

 

 なんだか安心したみたいに、マリア。

 マリアも惺教にあまり良いイメージは無いのか。

 

 ……混血児は差別の対象だったようだし、彼女も惺教に昔酷い目に遭わされるような立場だったのかもしれないな。

 

「行きましょうか」

 

 そして俺は、惺教大教主を見ることを止めて

 ベルギッタに頼まれたおつかいを遂行することを再開……

 

 しようとしたとき。

 

「マリードォォォォ!」

 

 その場に怒号が響き渡る。

 

 見ると、マリードに向かって突進している1人の男。

 

 男は被っていた覆面を外し、素顔を晒した。

 ムツタリ族……

 

 その三つ目の男の顔は、憎悪に引き歪んでいる。

 

「邪教の司祭め! 何が大教主だ! 殺してやる!」

 

 そして大声で呪詛を口にしながら……

 

 その手に持った、何か……

 

 例えるなら、試験管みたいなモノ。

 直径3センチくらいで、長さが20センチくらいの金属の管だ。

 

 それが3本。

 

 それの栓を全て外した。

 

 その瞬間。

 

 そこから緑色のモヤのようなものが溢れ出て……

 

 靄が3体の異形の人影となって実体化する。

 

 それは背中に翼を備えた人影で。

 

 2つは赤い翼を持ち、鎖帷子と金属甲冑と長剣で武装している男性の人影で。

 残り1つは、真紅の鎧で身を固め、金属製の仮面で顔を覆い、背中に純白の羽根を持つ。

 盾と槍で武装した人影。

 

 赤いのは、長剣で武装した2つより大きな存在感を放っている。

 

 ムツタリ族の男は吠えた。

 3つの目を血走らせ、その声に憎悪以外に狂気まで乗せて。

 

「アークエンジェル! パワー! あの邪教の司祭を殺せぇ!」

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