メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話 作:XX(旧山川海のすけ)
あのムツタリ族の男、シャドウを呼び出して操ってる!?
どういうことだ!?
前の世界でも、そんなことをする奴は居なかった!
わけが分からない。
だけど……
放置はできないだろ。
この場でシャドウ相手に戦えるのは俺だけ。
出るしかない!
「マリアさん、ゴメンこれを!」
ベルギッタのおつかいの荷物……注文していた料理の包みを隣の彼女に押し付けるように渡し。
俺は飛び出した。
飛び出しつつ、姿を変える。
「ええっ!? ゴローさん!?」
マリアの驚き。
まあ、無理も無いな。
変身できる人間なんていないだろ。
……あの、アーキタイプとかいうヤツ以外は。
普段のブレザー制服の姿から、黒い怪盗服に俺は姿を変える。
そのまま
「来い! ロキ!」
俺は仮面を顔から剥がしながら、ロキを召喚する。
召喚されたロキはムツタリ族の呼び出した3体のシャドウたちに突っ込んでいき――
「やれ!」
……シャドウ3体に『暴走』を仕掛ける。
俺のペルソナ・ロキにはシャドウを暴走させて、自由意志を奪い、操る能力がある。
だからその能力で、この襲撃を防ぐんだ。
シャドウたちがムツタリ族の男の制御下から離れれば、何もできない――
だが
シャドウたちは止まらない。
全く意に介さずに、3体は惺教大教主とその護衛たちに向かって突っ込んでいく。
えっ
全く予想をしていなかった。
あのムツタリ族の男は、シャドウたちを何か特殊なチカラで縛り、操っているってことか……?
俺のロキと同じような力で……?
理解不能の事態に、俺は動けなくなるが
(今はそれどころじゃない!)
現実の危機を再認識し、俺は大教主たちに斬りかかろうとする2体のアークエンジェルたちの前に立ち塞がった。
本体である俺と、ペルソナであるロキの2体で。
だが……
そこで残った1体……パワーを阻む者がどこにもいなかった。
パワーは大教主たちに向かい
その目の前に、魔力を収束させて、輝く弾を生んでいく。
あれは多分、俺のロキの至高の魔弾と似た技だ。
まずい……!
そしてそれが発射されようとしたとき。
「ロイヤルサマナー!」
女性の声がした。
「先生! 出番です!」
それと同時に
パワーと大教主たちの間の地面に、魔法陣が浮かび上がり。
そこから巨大な肉塊のような存在が出現。
その身でパワーが撃ち出した魔力のエネルギー弾を受け止める。
「なっ」
ムツタリ族の男が驚愕で凍る。
その肉塊は……
水色のミートボールのような体型で。
上の方に肥満した男の顔がついていた。
背中に蝙蝠の羽根を生やし。
短い手足がついていて、その手には長剣が握られている。
そしてその、ミートボールのような腹は……
縦に裂けていて、その裂け目にびっしりと小さい牙が並んでて。
裂けめの奥に、巨大な舌が見えたので
あれは口か。
俺はそれに気づくに至る。
異形の存在。
あれもシャドウなのか……?
「ただちに武器を収めなさい!」
あまりのことに動けなくなった俺たち。
その前に、その存在は舞い降りるように現れた。
大きさは軽く2メートルを超える人影。
ただしそれは、大魔術師の衣装を身に纏った姿のペルソナのように見えた。
そして外見の質感に金属のような雰囲気があった。
これは……
アーキタイプ……!