メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第5章:旧世界
第53話 王城に招かれて


 回して貰った馬車に乗り、俺は王城にやって来た。

 

 このユークロニア連合王国の国王が住む王城は、前の世界では見た覚えが無い建造物だった。

 あまり、俺のイメージする王の城には似て無いんだ。

 

 幾何学的なデザイン。装飾のようなものがあまり見えない。

 何だか、建築物から設計者の色を無理矢理抜いたような……?

 

 王都の街並みは、ヨーロッパのイメージなんだけどな。

 

 馬車に揺られて門を潜り。

 その敷地内に。

 

 敷地内に入ると、庭園部分は普通で。

 薔薇のような見栄えのする植物がたくさん植えられていて、王城を飾ってる。

 

 池もある。

 遠目からも手入れが行き届いているのが理解できる。

 

 なるほど。

 ここが国王の住む城でもおかしくない。

 

 その様子に俺は納得せざるを得なかった。

 

 そのまま馬車は奥に進み。

 少し待たされた後に、俺は王城の謁見の間に通された。

 

 

 

 謁見の間はアイボリー色に近い石を使用して作られていた。

 建材は何だろうか?

 

 そこにブルーの絨毯が敷かれ、同色の布が壁を飾ってる。

 

 そしてそこには

 6人のヒトがいた。

 

 全員別の種族。

 

 イシュキア族の高齢の男。

 赤毛のルサント族の女。

 金髪ロングのニディア族の女。

 黒毛のパリパス族の巨漢。

 白いユージフ族。

 そしてクレマール族の凛々しい銀髪の青年。

 

 そして彼らの中央に玉座があり、今そこには誰も座っていなかった。

 

 流石に分かる。

 この6人、国王の臣下だ。

 

 というか……

 

(あのルサント族の女性……確かマルティラで)

 

 そう。

 ルサント族の女性……

 背が高く、動きやすい衣装を身に纏ったその赤毛の女性は。

 

 俺がマルティラで芋虫のシチューを前にして困惑していたとき。

 隣で美味しそうに蟲料理を平らげていた女性だった。

 

 あの人……国王の臣下だったのか!

 

 そして前情報で俺はキンシローさんに

 

 国王は臣下の女性を全員王妃に据えた。

 その話を聞いていたので

 

(何で王妃がゲテモノを美味そうに喰ってんだよ!)

 

 そう、内心ツッコんでいた。

 

 一応儀礼として、事前に言われた通りに指定の場所で膝を折る姿勢を取りながら。

 

 そしてそのままどのくらいそうしていたのだろうか。

 

「この人がユーファの言ってたヒトー?」

 

 俺の頭の近くで。

 別の声がしたんだ。

 

 少女の声だった。

 

 思わず顔を上げると……

 

 そこには妖精がいた。

 オレンジ色の髪をした妖精。

 

 大きさは30センチくらいで。

 

 背中の羽根はトンボのよう。

 そこだけせわしくなく動いてる。

 ホバリングするためだろうか?

 

「少し毛色の違うアーキタイプを持ってるって」

 

 くるくる飛び回りつつ、その妖精の少女は言う。

 

 そう。

 俺はユーファジアさんにペルソナの存在を見られて

 

「王城に来てくださいませんか?」

 

 そう言われたんだ。

 詳しい事情を訊きたいからって。

 

 俺としても、そのアーキタイプってやつを知りたいのがあったから。

 

 今日、ここに来たんだよ。

 王妃の誘いを断るわけにはいかないのも、勿論あったけど。

 

「アーキタイプと呼ばれるものではありません」

 

 俺は妖精の言葉にそう返す。

 アーキタイプ前提で話されると、ややこしくなりそうだし。

 

「僕のチカラはペルソナ能力と言います……ええと」

 

 この妖精の名前を知らないので俺が言い淀む。

 すると

 

「あたしの名はガリカよ」

 

 そうにっこり微笑みながら名乗って。

 続けて

 

「で、ペルソナぁ? 聞いたことないなぁ」

 

 俺の言葉が意味不明であるという表情をした。

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