メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第55話 この世界の秘密

「ちょっとニューラス、その話は」

 

 国王家臣の1人で、おそらく王妃の1人だと思われるニディア族の金髪女性が咎める口調でそう言った。

 お前何を言ってんだ!? そういう感じだ。

 

 でも

 

「別に良いだろ。突飛すぎて仮に言いふらしても頭がおかしいと思われるような話だし」

 

 イシュキア族の高齢男性・ニューラスはどこ吹く風で髭を弄り続けている。

 

「それにコイツはエルダ族じゃねえか。そもそもそれを知ってるかもしれねえ」

 

 そしてそんなことを。

 

 ……矢継ぎ早に聞き逃せない話が飛び出て来る。

 

 どうしよう……?

 

「ええと、僕はエルダ族の血を引いてて……」

 

 取り敢えず俺は、これまで一貫して話し続けて来た自分の設定を口にする。

 ここで違う設定を口にしたら、余計変に思われるからな。

 

「見ればそれは分かる。だが別にそれはどうでもいい」

 

 ニューラスはそう言って切って捨てた。

 

 ニューラスは俺の目を見て、じっと観察をしてくる。

 このイシュキア族の男……相当賢いな。

 

 下手なことを言うと見抜かれる……

 

 息を呑む。

 黙ってその視線を受け止める。

 

 彼は

 

「俺の話したおとぎ話はマイナー中のマイナー……何でお前さん、そんなおとぎ話の登場人物の名前を普通に話したんだ? 普通分からんと思うだろ?」

 

 ……確かに。

 

 例えば前の世界で俺が他のペルソナ使いに

 

 僕のペルソナはゲドガキのバケモンです。

 そんなことを言われたら。

 

 当然その補足説明か「僕も出自は良く分からないんですが」がセットだと思うだろ。

 ゲドガキのバケモンが分かって当然だ、って顔はしないはずだ。

 

 前の世界ではロビンフッドは超有名な英雄だから、俺からそういう感覚が完全に抜け落ちていた。

 

 ……ここは決断するべきか?

 

「あの、旧世界とはどういうことでしょうか?」

 

 もはや取り繕うのは無理だ。

 そう俺は見切りをつけて。

 

 切り込んだ。

 向こうも隠す気が無いという風に見えたしな。

 

 俺の言葉にニューラスは

 

「そのまんまだよ……今のこの世界が成立する前に、栄えていた古代文明があったんだ」

 

 別に普通の調子で。

 俺にとっては衝撃的なことを言って来た。

 

 ニューラスの話によると

 

 この世界が出来る前。

 栄えていた高度な文明があったらしい。

 

 その文明は

 

 王を投票で決め。

 

 その国民は他人の権利を侵害しない限り、ほぼ無制限の自由が認められていて。

 

 生まれによって差別されたりしない理想の世界。

 

 だったそうだ。

 

 

 

 だがそんな理想の世界は。

 

 魔力(マグラ)

 

 それに伴う魔法を発見したときに、そこから生まれた災厄で滅亡してしまったらしい。

 

 魔法の発見により、最終戦争が発生したんだ。

 

 その戦争をなんとか生き抜いたその世界の住人は、自分たちを荒廃した世界で生き抜くために品種改良し、8つの種族に分化した。

 

 それが

 

 クレマール、ルサント、イシュキア、ニディア、ローグ、ユージフ、パリパス、ムツタリの8つ。

 

 そしてエルダ族とは

 

 旧世界の言葉で古いことを意味する言葉「エルダ―」を語源とする、この8つの種族の基本形……

 

 つまり、旧世界の人間の生き残りらしい。

 

 エルダ―が古代語……?

 

 ここまで聞いて、さすがに俺は一つの確信に近い考えを持たざるを得なかった。

 

 それは……

 

 

 この世界は、俺の生きていた時代の超未来であって、異世界では無いんじゃ無いのか……?

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