メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第58話 情報共有

 国王直属の臣下たちの呼び出し……召喚っていうべきなのかな?

 それはまあ、なんとか深刻な結果には至らなかった。

 

 俺の事情は知って貰えたし、この世界の秘密も教えて貰えた。

 

 で、帰り際に

 

「悪いが遺跡に一緒に行って貰えねえか?」

 

 ニューラスにそう言われたんだ。

 どうしても竜宮神殿という場所の地下にある遺跡……新宿の街を見て欲しいらしい。

 

 まぁ、そりゃそうだろうな。

 俺の話を信じるなら、実際に住んでいたヤツの言葉は聞いておきたいだろ。

 

 ホントのところが分かるんだから。

 

 だけど俺としては

 

「僕の雇い主のベルギッダに要請してくれれば」

 

 雇われ人だからね。

 こう答えるしかないよ。

 

 

 

 ライケン魔道商会に戻って来て。

 ベルギッタに報告をし。

 

 与えられた部屋に戻った。

 

 部屋では俺の父親がデスクに向かい書類仕事をしていた。

 

 俺は

 

「なぁ」

 

 ただいま戻った、とも言わずにいきなりそう切り出す。

 

 俺の父親は視線を俺に向けて

 

「何だ? 仕事中は私語はイカンぞ?」

 

 何だか面倒くさそうにそんな返しをしてくる。

 

 そりゃそうだろうけど。

 アンタに言われると腹が立つな。

 

 ……まあいい。

 俺は話を切り出した。

 

「さっき国王直属臣下の人たちに呼び出されて、色々話をしてきたんだ」

 

「ほぉ?」

 

 片眉が上がる。

 興味を持ったらしい。

 

 俺は続ける。

 

「……そこで知ったんだけど。このユークロニア連合王国は、滅亡した日本の上に建国された国の可能性が高い」

 

 向こうで聞いた話のざっくりした内容を。

 

 さすがにこの話には、俺の父親は驚いていたよ。

 

 

 

「……なるほど。そういうことだったんだな」

 

 黙って俺の話を聞き、疑問点を何個も訊いて来て。

 俺の父親は、俺が向こうで聞いた話を完全に理解したらしい。

 

 顎に手を当てながら呟く。

 

「どおりでここで使われている言葉に日本語との共通点が多いわけだ。……無関係では無いだろ。俺は語学の専門家ではないがな」

 

 その表情には少し寂しさと、知的興奮のようなものがあった。

 

 仮にも総理大臣を目指していた身としては、自分の居た国が滅亡したと聞かされると悲しくなったりするのかね。

 俺はあの国では自分は日陰者と思っていたから、あまりそういう感覚は覚えなかったんだが。

 

「それで」

 

 俺はさらに話を切り出した。

 

 俺の父親は俺に視線を向ける。

 俺はそれを受け止めて

 

「アンタのことを国に言っていいか?」

 

 ……このことを訊ねたんだ。

 勝手に言うわけにもいかないから、向こうで保留にしていたことを。

 

 俺の言葉に俺の父親は再び驚き

 

 思案して

 

「……言え」

 

 許可じゃ無くて命令して来た。

 俺の父親としては、国の中枢にいるはずの国王直属の臣下たちと接触したいのかもしれない。

 自分が行けば大きなことが起きる。

 その自負があるのかもしれないな。

 

 正直、俺もそう思うから言ったんだけど。

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