メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

6 / 169
第6話 俺に与えられたギフト

「またユークロニア銀貨かよ……まあいいよ。500グラムね」

 

 肉屋の男は仏頂面で肉を切り分けようとする。

 俺はそこで

 

「すいません、ちょっと待って」

 

 ストップを掛ける。

 男は手を止めた。

 

 俺は

 

「ちょっと主人に訊いてきます。本当に500グラムで良いのかって」

 

 そう言いつつ、男の表情を観察する。

 男は……

 

「でも、500グラム要るんだろ?」

 

 まぁ、戸惑ってる。

 俺は

 

「主人は適当に言っただけなので」

 

 その辺あやふやなんです。

 ひょっとしたら倍の量必要になるかもしれないし。

 

 ……そんな作り話をスラスラと並べる。

 

「なので1回、訊きに戻ろうと思います。どのくらいがありがたいですか? お釣り、迷惑なんですよね?」

 

 俺の言葉に少し肉屋の男は困惑していた。

 この客、何を言ってんだ?

 

 そんな風に思われてる。

 

 でも……

 

「そりゃあ、お釣りが出ないのが一番だし。1キロ買ってくれた方がこっちはありがたいけどさぁ」

 

 戸惑いつつも、肉屋側のありがたい支払額に繋がることを言ってくれた。

 

 1キロ……

 俺の認識が正しいなら、つまりそれは1000グラムだから……

 

 この貨幣、500リーブの価値なんだな。

 よし。

 

「ありがとうございます。ちょっと主人に確認しに戻りますね」

 

 丁寧に頭を下げる。

 肉屋の男は

 

「分かった。待ってるから」

 

 そんな俺に、戸惑いを隠せない声でそう返した。

 

 

 

 まぁ、戻って来る気は無いけどな。

 肉屋の男には悪いけど。

 

 円形銀貨はユークロニア銀貨って名前で。

 その額は500リーブ。

 

 それが4つあるから、少なくとも俺は2000リーブ持ってるわけだ。

 

 そう思いつつ、俺は銀貨を見ていた。

 そこで気づく。

 

 あれっ?

 

「500……数字が刻まれてるな。何故か……読める……!」

 

 そう。

 俺は何故か、その銀貨に数字が刻まれているのに気が付いた。

 

 無論、アラビア数字でも漢数字でもない。

 未知の言語の数字だ。

 

 だけど……

 

 何故か分かった。

 

 これも……何故か言語が聞き取れて理解できる。

 これと同じような俺に対するギフトだろうか?

 

 

 

 取り敢えずだ。

 その後、三角形の銀貨についてもよく確認してみたら、こっちには1000の数字が刻まれていた。

 

 ということは、おそらくこの銀貨は1000リーブの価値がある。

 

 そういうわけで、俺の手持ちの金は推定3000リーブ。

 これが日本円換算でどのくらいになるのかまでは分からないが

 

 取り敢えず、腹が減った。

 食事にしよう。

 

 

 

 どこで食事をしようか、って話だけど。

 大通りにある大きな食堂は止めておく。

 

 こういうところは高そうだ。

 それに人種差別がある世界のようで、俺は被差別種族のエルダ族とかいう種族と思われている。

 

 下手すると、何かしら理由をつけて入店を断られる可能性すらあるよな。

 前の世界でも。

 人種差別意識が強い国だと、明らかに差別的待遇をされるとかいう話を聞いたしな。

 

 わざわざ不遇に遭いに行くほど俺は物好きじゃない。

 

 なので……

 

 安そうなところを探した。

 安くて、ある程度の味は保証されてそうな店……

 

 そして散々歩いた後。

 

 俺は良さげな店を見つけた。

 店の名前は「蜜蜂のささやき亭」

 

 美味しそうな匂いが漂ってくる。

 

 ……宿屋兼食堂っぽいな。

 

 取り敢えず、ここにしよう。

 何だか看板にやけに綺麗な絵が描かれているんだよね。

 

 ということは、この店の店主がそれなりにちゃんとしてるってことだろ?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。