メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第62話 遺都シンジュク

 そしてその日の太陽が海に沈む前に

 

 俺たちは竜宮神殿に到着した。

 

「俺もついていきたいが、俺は鎧戦車を空けるわけにはいかねぇからな」

 

 鎧戦車を降りるとき。

 俺たちにそう言ってきたニューラスは本当に残念そうだった。

 

 王族専用の鎧戦車……

 彼らはこの鎧戦車を使用して、新王を決める選挙魔法の戦いを戦い抜いたらしい。

 

 外観は船で、そこに2本のぶっとい脚がついている。

 その脚に、畳まれた翼が2つついてて。

 飛行状態になるときはそれを展開。

 それで羽ばたいて飛ぶんだ。

 

 ……航空力学的に可能なのかと思うんだが、実際に飛べてるし。

 俺は航空力学を真面目に勉強したわけじゃ無いから、実際のところは良く分からない。

 

「まあ、留守番よろしく」

 

 ガリカがそう言い置いて鎧戦車を降りると

 

 俺たちは真っすぐに竜宮神殿に向かった。

 

 竜宮神殿は見た感じただの遺跡。

 典型的な古代の神殿だ。

 

 綺麗に切り出された石を積んで作られていて、大きさも相当。

 多分ムツタリ族にとっては誇らしい遺跡なんだと思う。

 

 中に入ってみると気温はヒンヤリしていて、内部も厳かな感じで仕上がっていた。

 

「……こっちよ。ここは迷うと一生出られなくなる恐れがあるから絶対にはぐれないで」

 

 道案内をしてくれているガリカが。

 俺と俺の父親に、そう釘を刺すように言ってくる。

 

 頷くしかない。

 俺たちだってそれはごめんだし。

 

 

 

 そして歩き続けること30分超。

 

 俺たちはついに、この遺跡の問題部分に到達する。

 

「おお……地下なのに空がある」

 

 階段を降りてその光景を見たとき。

 俺の父親が呆気に取られたようにそう呟いた。

 

 俺も窓に近づいて外を見る。

 ……空があるようにしか見えない。

 

 これは一体どうなってんだ?

 地下だろ? ここ?

 

 俺は新宿の痕跡を探そうと、窓から外をまじまじと見る。

 

 ……遠くに二股になったビルが見える。

 あれ、都庁か……?

 

 それに、アルタっぽいものも見える。

 巨大テレビモニタがあるビルだ。

 

「見てみろ。あっちには新宿御苑のようなものがあるぞ!」

 

 俺の父親の言葉に反応し、そちらに視線を向けると。

 マジだった。

 

 和洋折衷の巨大な庭園が確かにある!

 

 間違いない。

 ここは新宿だ……!

 

 ちょっと、ボロボロになっていたり、蔦が絡んでいたりしているけど!

 どれもこれも、見覚えがある気がする!

 

 興奮しながら外を見つめている、そんな俺たちのそんな様子に。

 ヒュルケンベルグが

 

「なるほどな……今、実感したよ」

 

 少し優しさを感じる口調で、こう言って来た。

 

「君たちは本当に、この遺跡があった時代に生きていた人たちなんだな」

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