メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第71話 残された女神

「誰だ!?」

 

 俺は周囲を見回した。

 人が隠れる場所なんてないはず。

 

 社の中は祭壇以外何も無い。

 

 塵ひとつ落ちてない、白木の祭壇以外は。

 

 ……そこでハッとした。

 

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 まるで、日々誰かがここを掃除しているようじゃないか!?

 

「……ご挨拶じゃの。そのナリからすると、今の時代の人草ではないな? オヌシ」

 

 異常事態に気づき、動揺している俺に。

 声はそう続けて

 

 姿を現した。

 

「何だと?」

 

「ぬぅ!?」

 

 ヒュルケンベルグ、ハイザメが警戒の声を上げる。

 

 だけど俺は何も声を発せなかった。

 

 ――それは、とても美しい女性だった。

 受ける印象は、自立している我の強い女性。

 

 目付きが鋭く、厳しい印象を受ける。

 

 人種としては黄色人種で。

 着ている衣装が……

 

 古代……それこそ、神話の時代の神の衣装そのものだった。

 白い、飾り気の無い衣……

 

 女性の黒い髪は長く、艶やかで。

 そして冠を被っており、その冠の飾りは、太陽をイメージさせる。

 

 ……なんとなく、直感で

 

「あなた、天照大御神ですか?」

 

 俺は感じたことをそのまま口に出していた。

 何故だか、俺は彼女が怪物やシャドウだとは全く思わなかった。

 

 するとその女性は俺のそんな言葉に

 

「……いかにも。ならばやはり、オヌシは今の時代の人草ではないのだな」

 

 女性は……いや。

 女神アマテラスは腕を組んで、俺に興味深そうな視線を向けて来たんだ。

 

 

 

「妾が地上世界の支配を命じた者の末裔が絶えて久しく、その名残のこの地で『すろおらいふ』とやらを続けておったのじゃが、まさかこんなことになるとはな」

 

 ……どうやらこの女神は、日本滅亡後もなんとなく未練からだろうか?

 ここにずっと住んでいたらしい。

 

 女神は語った。

 

 この場所は元々、最終戦争が起きたときに日本政府の中枢が「戦争完全終結後の日本復活の最後の種子の維持」を目的に作り出した異空間だそうだ。

 当時の最先端技術だった「魔法」を駆使して、それを実現したらしい。

 

 だけど……

 

「魔法で無理矢理こんな空間を作った影響で、ここに住み続けると生命が停滞するのじゃな」

 

 100年ほど経過した後。

 ここの住人の生殖能力が目に見えて低下した。

 ここで生まれた世代の住人に、不妊症が多発したんだ。

 

 そこから問題発覚。

 ここで生まれると、子供の生殖能力が失われるという問題が。

 

 そして最終的に住民がここで全て死に絶えるか、それともここを捨て去るかの2択になった。

 その際、だいぶ問題解決の方法を考えたらしいけど、結局全て無駄に終わったらしい。

 

 その結果が……今だ。

 

 なるほど。

 

 街が全然荒れて無いのは、その辺が原因なのか。

 戦争で滅んだわけじゃないから。

 

「で、オヌシらは何用じゃ? 妾はヒマじゃからの。知りたいことは何でも言うがいい」

 

 語ったことは大変な内容だったけど。

 女神の表情は寂しげではあったが、嘆き悲しんでいる風では無かった。

 

 済んでしまったことだから決着がついているのかもしれない。

 相手は神様だからな。

 

 そこに神としての大きさを感じつつ、俺は

 

「この場所で、何かありませんでしたか? 変な奴らが入り込んでややこしいことをしているとか」

 

 なるべく慎重に、そう言葉を選びつつ。

 女神にそのことを訊ねた。

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