メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話 作:XX(旧山川海のすけ)
「……返り咲く。それはつまり、私がこれまで祈りを捧げていた神を消し去り、そこに自分たちが座ろうと、そう考えているということですか? 我が惺教がおかしくなったのもそのせいと?」
ギドの声は固い。
国王はその言葉に頷き
「理解が早いね。助かるよ」
その言葉を聞いたとき
ギドの目が大きく見開かれ
「ふざけるな!」
……そのまま叫んだ。
その顔に本気の怒りが浮かんでいる。
「惺教は私が人生を捧げ、この世界をより良くする道と信じたものだ! それを、我が神を消し去り、成り代わるだと!? 旧世界の邪神ども! 絶対に許さん!」
それは惺教聖典が焼かれる焚書の儀式のとき以上だった。
目の前にその旧世界の神がいたら、絶対に打ち滅ぼすという鉄の意思に裏打ちされた怒り。
そのとき、バジリオが呟いた。
「……まあ、その惺教も似たことを前にしてたんだがな」
こっそりと。
そうなのか。
……まあ、それを計画したのは彼じゃ無いのかもしれないし。
話の腰も折れるから、そこは無視だ。
ひとしきり憤りで吠え。
大きく数回呼吸をし。
ギドは
「……分かりました。我が神のためならば、昔のいざこざなど些細なことです。私はあなたの臣下に降りましょう」
落ち着きを取り戻し。
彼は膝を折る。
「……ありがとう。その冷静な判断、感謝する」
国王はそんな彼に歩み寄り、腰に差している長剣を引き抜き。
その肩に、剣の切っ先を当てようとした。
多分、それがこの国の臣下への主君の儀礼……所謂臣従の礼ってやつなんだろう。
ホッとした。
真惺教の手がギドに届く前に、彼の身の安全を確保できて。
そう思ったときだった。
「オイ陛下! 囲まれてるぞ!」
突然バジリオが険しい表情を浮かべ
武器として携帯していた、巨大な戦斧を構える。
……遅ればせながら俺も気づいた。
ぐるりとこの場を、無数の敵意が囲んでいるって。
緊張が奔る。
そしてそれは……
次の瞬間、決壊した。
次々と敵意の主たちが姿を現す。
それは……
象の頭を持つ、インド風の衣装に身を包んだ青い人影。
紫色の肌を持つ、魔術師風の衣装を身に着けた人面獣身の怪物。
そして数多くの、目隠しをした両性具有の有翼の美形……
一応、ギリギリ理解できた。
ガネーシャ、マスターテリオン、そしてエンジェルか。
間違いない。
こいつら、外の神の手の者だろう。
そこで象頭……ガネーシャが口を開いた。
「邪魔者を始末に出向いたら、思わぬ拾い物。……ちょうどいい」
そしてガネーシャは仲間を見回し
大きな声で呼びかける。
「……ついでに国王も片付けろ! 千載一遇のチャンスぞ!」