メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第92話 千載一遇のチャンスぞ

「……返り咲く。それはつまり、私がこれまで祈りを捧げていた神を消し去り、そこに自分たちが座ろうと、そう考えているということですか? 我が惺教がおかしくなったのもそのせいと?」

 

 ギドの声は固い。

 国王はその言葉に頷き

 

「理解が早いね。助かるよ」

 

 その言葉を聞いたとき

 ギドの目が大きく見開かれ

 

「ふざけるな!」

 

 ……そのまま叫んだ。

 その顔に本気の怒りが浮かんでいる。

 

「惺教は私が人生を捧げ、この世界をより良くする道と信じたものだ! それを、我が神を消し去り、成り代わるだと!? 旧世界の邪神ども! 絶対に許さん!」

 

 それは惺教聖典が焼かれる焚書の儀式のとき以上だった。

 目の前にその旧世界の神がいたら、絶対に打ち滅ぼすという鉄の意思に裏打ちされた怒り。

 

 そのとき、バジリオが呟いた。

 

「……まあ、その惺教も似たことを前にしてたんだがな」

 

 こっそりと。

 そうなのか。

 

 ……まあ、それを計画したのは彼じゃ無いのかもしれないし。

 話の腰も折れるから、そこは無視だ。

 

 ひとしきり憤りで吠え。

 大きく数回呼吸をし。

 ギドは

 

「……分かりました。我が神のためならば、昔のいざこざなど些細なことです。私はあなたの臣下に降りましょう」

 

 落ち着きを取り戻し。

 彼は膝を折る。

 

「……ありがとう。その冷静な判断、感謝する」

 

 国王はそんな彼に歩み寄り、腰に差している長剣を引き抜き。

 その肩に、剣の切っ先を当てようとした。

 

 多分、それがこの国の臣下への主君の儀礼……所謂臣従の礼ってやつなんだろう。

 

 ホッとした。

 真惺教の手がギドに届く前に、彼の身の安全を確保できて。

 

 そう思ったときだった。

 

「オイ陛下! 囲まれてるぞ!」

 

 突然バジリオが険しい表情を浮かべ

 

 武器として携帯していた、巨大な戦斧を構える。

 

 ……遅ればせながら俺も気づいた。

 

 ぐるりとこの場を、無数の敵意が囲んでいるって。

 緊張が奔る。

 

 そしてそれは……

 

 

 次の瞬間、決壊した。

 

 次々と敵意の主たちが姿を現す。

 それは……

 

 象の頭を持つ、インド風の衣装に身を包んだ青い人影。

 紫色の肌を持つ、魔術師風の衣装を身に着けた人面獣身の怪物。

 そして数多くの、目隠しをした両性具有の有翼の美形……

 

 一応、ギリギリ理解できた。

 ガネーシャ、マスターテリオン、そしてエンジェルか。

 

 間違いない。

 こいつら、外の神の手の者だろう。

 

 そこで象頭……ガネーシャが口を開いた。

 

「邪魔者を始末に出向いたら、思わぬ拾い物。……ちょうどいい」

 

 そしてガネーシャは仲間を見回し

 大きな声で呼びかける。

 

「……ついでに国王も片付けろ! 千載一遇のチャンスぞ!」

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