メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話 作:XX(旧山川海のすけ)
ギドの言葉にマスターテリオンは嘲笑う笑みを浮かべた。
「何も知らぬのだな。愚か者め」
そのまま蔑む視線を向けながら
「……お前たちがありがたがる惺教などというくだらぬものは、その祈りを捧げる存在が実在せぬ、茶番だ」
そう言って、続ける。
「知らぬようだから教えてやろう。お前たちが
「おのれ出鱈目を!」
ギドの怒り。
自分の信じる教えを侮辱されたんだからそれは当然だろう。
だが、俺は一応真相は聞いている。
……これは、本当のことだ。
確かに惺教はその発生が
前の世界みたいな「神の存在を察知した人が、神の言葉を代弁した」と伝えられている一般的なものじゃない。
だけど……
「出鱈目? その根拠を言えるものなら言ってみせよ。言えるものならな」
俺はマスターテリオンのその言葉に
「そんなの、あるわけ無いですね。でも、あなたが真実を言っている根拠も無いわけで」
そんな言葉を返していた。
……別にそれが支えになるなら、対象が虚構だろうが実在していようがどうでもいいだろ。
ギドは、惺教を生き方の支柱にしてきたんだ。
その本尊が実在しているかどうかは重要じゃない。
その宗教を信じることでどうなるかだろ。
俺の言葉にマスターテリオンは
「何をわけのわからぬことを」
一笑に伏そうとするけど。
俺は
「……まあ、それ以前の問題ですかね」
そんなマスターテリオンに伝える。
「その気になれば叩き潰せる弱っちい存在を、神だなんて思えませんから」
俺のその言葉はマスターテリオンの顔色を変えた。
俺は続けて
「ギドさん、こんな奴らに耳を貸す必要は無いです」
ギドに思うところを伝える。
言うまでもないことかもしれないが
「惺教の教えは間違っていないと思うんでしょう?」
大切なのは、そこだろ。
拝んでいる対象が何かじゃない。
それを人生にどう活かすかだ。
そこに恥じるものが無いのなら……
「大切なことはそこだと思いますよ」
……何も問題ないはずだ。
そう、言い切ったとき
「おのれ人間風情がァァァ!」
マスターテリオンが動き出す。
俺はギョッとする。
ジュナさんの火炎で大ダメージを受けていたと思っていたのに。
そこで気づいた。
ああ、こいつ。
火炎が効かないのに、効いている振りをしていたのか。
形成がマズいと判断し、逃亡か奇襲のチャンスを作るために。
俺は怪盗服姿になっていなかった。
国王と、その臣下の3人の力で十分だと思っていたし。
その4人がアーキタイプを解除していなかったから。
その爪を俺に向かって振り下ろして来るマスターテリオン。
俺は迎え撃つために、慌てて純白の怪盗服姿に変身し。
仮面に手を掛けてそのペルソナを呼び出そうとした。
だが、その前に
「させぬわ!」
俺の前にギドが飛び出して
その右手を、自分の胸に突き刺したんだ。
金属鎧を着ているはずの、自分の胸に……!