メタファーの世界を救うために、明智が転生してペルソナ能力で戦う話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第7章:惺教に潜むもの
第96話 御前会議


「まさかアンタもその力に目覚めるなんてな」

 

 戦いが終わりギドが元の姿に戻った後。

 バジリオが一言そう口にする。

 

 ギドは振り返り

 

「……私も驚いている。ヒトを超えた存在が、我が惺教を勝手に別のものに作り替えようとしている。そう思い、許せない、相手が例え旧世界で神を務めていた存在であろうと叩き潰す……そう思ったときに」

 

 声が聞こえて来て、あれができるようになっていた。

 

 あれとは……

 アーキタイプのチカラだろうな。

 

 そしてギドは大きく息を吐き

 

「まあ、よろしく頼む。……先輩には訊ねなければいけないことがあるだろう」

 

 何だか戸惑いを感じる態度でそんなことを。

 

 ……まあ、見たところギドの方が年上だからな。

 前の世界で言えば、再就職先に年下の先輩がどっさりいると。

 しかも役職的にも上だと。

 

 そんな感じか。

 

 長年上役を務めていた身としてはそりゃま、複雑だろうし。

 そこでこういう態度を取れるのは、根は善良なんだろう。

 

 ギドにそう言われてバジリオは

 

「まあ、陛下に仕えるなら同じ仲間だ。こちらこそよろしくな」

 

 ニッと笑って、ギドの肩を叩く。

 ギドは決して体格が悪いわけじゃ無いが、バジリオと比べると小男に見えた。

 

 バジリオは熊みたいに身体がデカいからな。

 しかし……

 

 バジリオは性質が所謂陽キャで、にこやかだから威圧感はそんなにないが。

 ギドみたいな武人気質の男だったら、とんでもないことになっていただろうな。

 威圧感が。

 

 

 

 そして後日。

 俺と俺の父親は王城に呼び出された。

 

 

 

 このことについて、雇い主のベルギッタは何故か全く国王に文句を言わなかった。

 まるでそうするのが当然だとでもいうように

 

「ならば仕方ない。あとのことは私がなんとかする」

 

 ……引継ぎは自分がするとまで言い出す。

 ベルギッダという人物の性質を考えるに、別にお国の要請は絶対である、そんな認識があるように見えないんだが。

 

 必要なら国にも逆らうし、抗議もする。

 そういう強さのある女性だと。

 

 だけどベルギッタは何も言わずに、私室で俺たちに、膝に乗せた小型犬の腹を撫でながらそう言って来たんだ。

 

「ご理解感謝いたします会長」

 

 俺の父親が頭を下げる。

 俺もそれに倣って

 

「なるべく早く仕事を片付けて、通常業務に戻ります」

 

 そう宣言したが。

 ベルギッタは

 

「ゴローは元々、王城に通う仕事があったからな。今回はそれほどの痛手にはならん」

 

 マサヨシに抜けられると少々きついが。

 ボソリ、と呟くように。

 

 つまりやはり、これは国に反発する要素がある要請なのに。

 文句は一切言わないわけだ。

 

 この会長は国王と何か個人的な関りがあるのか?

 

 そのときふと、そう思った。

 

 

 

「惺教が旧世界の神々の支配下にあるのはほぼ間違いは無いだろう。襲撃があったことを考えると」

 

 王城の会議室で。

 

 国王と国王臣下の8人ともに。

 大きな円形の卓に着き。

 今、この国に入り込んでいる危機について話し合う。

 

 議長になっているのは国王。

 君主の前でやる会議……所謂御前会議という奴は、臣下の中で一番議長に向いた人間が会議の進行役を務めるもんだというイメージがあるけど。

 

 ここでは国王が自らその役目を担うのか。

 

「今、僕たちがしなければならないことについて、皆、意見を頼む」

 

 その言葉をはじまりとして。

 

 この御前会議は始まった。

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